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女剣士 ユカラ
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女剣士は、どこぞの騎士の家柄の生まれで、幼き頃より父や兄たちに剣を教えてもらい、自分が成長するにつれて剣の稽古なんてはしたないと言われるようになり、女ということで家督を継げず騎士にもなれないと知ると家を飛び出して、冒険者になった。
あの強気な性格では、ドレスを着て、社交界の華になるという柄ではなかったのだろう。
己の剣の腕を生かせる生き方として、手っ取り早く冒険者を選んだようだが、冒険者と言うのは、基本、危険なことで日銭を稼ぐ底辺野郎の集まりだった。たまに勇者と呼ばれる英雄が出て来るが、そういうのは限られた者だけで、現実は、天寿を全うできずにモンスターにやられるか、ダンジョンで野垂れ死ぬかのどちらかだった。
俺だって、貧しい家に生まれ、自分の食い扶持を稼ぐために仕方なく生まれた村を出て冒険者になった。他にも、貴族だったが放蕩が祟って没落した者まで、とにかく人生の外れくじを引いてしまって、冒険という危ない橋でしか稼げなくなって行き着いた底辺野郎たちの総称が冒険者である。女剣士は武道大好きで冒険者らしくない美麗な顔立ちで、その育ちのせいか正直、がさつな冒険者たちとは完全に打ち解けていないところがあるようだった。
そんな女剣士と俺が相棒になったのは、単純に冒険者ギルドを新人として訪れたのが同じ時期で、ギルドから、初心者同志組んだらと紹介されて、その後も半人前同士だった俺たちは組んで仕事をするようになり、半人前でも二人いれば一人前という扱いも今もあまり変わっていない。それなりに仕事はこなしてきてはいるが、凄腕とかベテランではない自覚は十分にある。だから、成り行きで相棒になった今でも、二人で仕事を引き受けていた。相性は悪くないと思う。
俺は村にいた頃、家の畑は他の兄弟に任せて、近くの山で狩りや山菜取りで自分の食い扶持を稼いでいた。その山で養った目の良さとすばしっこさには自信があり、モンスターの群れの動きを探るのが得意で、女剣士は剣の腕で生きたくなるのも当然な剣技の持ち主だったが、野生のモンスターと対峙したことがほとんどなかったので、俺が偵察、
見つけた獲物の始末は女剣士という感じでモンスター退治を上手くやって、あの村のオオモグラ退治も、それで割と早く片付けた。二人そろって一人前と、先輩冒険者に揶揄されることが多いが、半人前だから俺たちに仕事を任せられないということは、だいぶ減っていた。
だから、オオモグラ退治の依頼が俺たちのところに回ってきて任されたわけだが、その村に、あの触手野郎が現れたのは予想外のことだった。ギルドも、奴の襲来を予想していたら、決して、俺たちに任せなかったはずだ。
さて、俺たちだけで奴を退治したのを、ギルドが信じてくれるかどうか。
俺は腕の触手を隠すため雨合羽としても使うマントを羽織って、女剣士と聖女と一緒に一階のギルドの受付に向かった。
相棒の女剣士が、受付のお姉さんに近づく。
「あら、こんにちわ」
なじみのお姉さんが、急よく笑う。
「オオモグラ退治が終わったんだけど」
「ああ、あれね。依頼料ね、ちょっと待ってて」
すでに顔なじみなっているので、オオモグラ退治完了はすんなり信じてくれて、あの村から預かっていた依頼料を俺たちに渡す手続きをすぐ始めてくれとようとしたが、相棒は、続けてお姉さんに言った。
「実は、オオモグラの他にも報奨金の出ているモンスターを倒したんだけど」
「へぇ、ゴブリン、スライム?」
害獣扱いのモンスターは依頼がなくても倒せば報奨金が出る。受付のお姉さんはそう言う低級モンスターをオオモグラのついでに退治したと思ったようだ。
「いや、ゴブリンとかいう小物じゃなくて、触手王っていう大物」
「え、触手王って、まさか、あの?」
受け付けのお姉さんは、信じられないと言った顔をしたが、俺の相棒は真面目な顔で言った。
「そう、あの、女ばかり狙うど外道の魔族。マジよ、マジ、本当なんだから、疑うのなら、あの村の村長に尋ねてくれればいい。あの触手のクソ野郎。倒すの結構苦労したんだから」
俺の相棒は、力説していた。証拠の触手がないので、とにかく、勢いで信じてもらおうとしているみたいだった。
「ま、確かに、すげぇ、苦労したよな」
俺も、相棒に言葉を合わせた。つい、あの時の触手まみれの女剣士のエロい光景を思い出して、口元がにやけた瞬間、じりじりとこめかみが痛んだ。
「いて、いてて・・・」
まじでこめかみを絞めつけられるような頭痛を感じた。女剣士に頭をロックされた以上の痛みだった。
困惑する俺の様子をみて聖女様が俺に耳打ちする。
「あ、あの、さきほどの誓約書ですけど、昨日のことを誰かに話すだけに限らず、ちょっとでも思い出したり、触手で淫らなことを考えたりしたら天罰が下るように付け足しておきましたから」
聖女様が、しれっと言った。あの誓約書に書かれた文字は、古い神聖語であり、学のない俺には読めないからと制約内容に頭の中で考えるだけでも罰が下るようにこっそり余計に付与しておいたようだ。
「な、なんだよ、そりゃ・・・」
「いえ、あなたと今後一緒にパーティーを組む際、そういうことをそばで妄想されるのは不愉快ですので」
「不愉快って、何だよ?」
「分かりませんか、自分のそばにいる異性が、そういうことを考えているかもしれないと思うだけで、不快だというのは正常な感情だと思いますが」
「頭の中でちょっと考えるだけでも、ダメってこと?」
「そうです」
「ちょっと静かにしてくれない?」
受付のお姉さんと話していた相棒が、後ろで騒がしくする俺たちに注意する。
「今、大事な話をしてるんだから」
「ですけど、触手王を退治したとなると、報奨金の額が・・・」
受け付けのお姉さんが困惑していた。触手王の報奨金となれば、オオモグラ退治の数百倍はあってもおかしくない。
俺たちの言葉だけでポンと払えるようなものじゃない。
すると俺の相棒はいきなり、俺のマントをブワッとめくった。
「ほら、これが証拠よ」
マントの下に隠れていた紫の触手をお姉さんは見た。
「その腕は・・・」
俺は照れ臭そうに笑った。
「どうも、あの触手野郎を退治したらこんな風に呪われちゃったみたいで」
ザワっと、周囲がした。マントがめくれたのは一瞬だが、さきほどからの触手王という単語が彼らの耳に届いたのかもしれない。
ギルドの受付の近くには、仕事の依頼を待つ者や、仕事の報酬をもらいに来た冒険者たちがたむろしていた。
ここに冒険者同士がたむろするのは、互いに雑談して情報交換をするためでもあった。現場に出ている冒険者からの情報は貴重だ。一応、酒場も兼ねていて、酒と食事も楽しめるようになっていた。受付で、退治した獲物の査定に時間がかかったり、依頼を結んだりするのに時間がかかるので、冒険者の希望で、受付近くのスペースで酒や食事が出るようになったそうだ。
そもそも冒険者ギルドというものの成り立ちは、荒くれ者たちが、仕事を求めて酒場にたむろし、仕事の交渉の場に酒場をよく利用していたのが始まりで、それを効率よく仕事が手配できるように発展し組織されたのがギルドであるから、ギルドの受付が酒場を兼ねるような造りになるのも自然の成り行きだった。それに冒険者は荒くれ者が多いので、そういう連中に酒をあてがって大人しくさせるという意味もあった。
荒くれ者の冒険者がたむろすると困るという酒場もあるらしく、そんなご近所トラブル回避のため冒険者の憩いの場がギルド一階の受付兼酒場だった。
「ん、臭うな」
冒険者で半獣の狼男が、相棒がマントをめくったのと同時に鼻をひくひくさせた。
「おい、お前ら、上物の魔族を狩ったのか」
触手の臭いを嗅ぎつけて、俺たちが何を退治したか察したようだ。
半獣人のおっさんは、このギルドの古株で、新入りだった俺たちの面倒もよく見てくれた顔なじみだった。
「あ、ああ、あの触手王を退治したんだぜ、すげぇだろ」
「お前ら二人でか? そいつはすげぇな。大金星じゃねぇか」
おっさんは破顔して、俺たちを温かい目で見てくれた。
「ま、まぁ、たまたま、運が良かったよ」
マントの下で冷や汗をかきながら俺は返事をした。俺の腕が触手だとはバレていないようだ。
ただ、匂いの原因を、退治した証拠の身体の一部を持っているだけと思っているようだ。
「今から換金か。金が入ったら、俺たちにおごれよ」
おっさんが牙を見せてニカッと笑い、俺も会釈を返す。冒険者は底辺野郎が多いが、性根が腐っているというわけではない。
この半獣人のおっさんのように新人に優しく、おれたちがふたりで一人前の仕事ができるようになるまで、色々便宜してくれた恩人でもあった。
もし、周りに他の冒険者の目がなかったら、腕が触手化したことをこのおっさんに泣きついてもよかったかもしれない。
とにかく、受付のお姉さんと対峙する。
「あの、すみません。あの触手野郎は退治できたんですけど、昨夜、急いでギルドに戻ってきて疲れて休んで、朝起きたら腕がこうなってて」
マントで隠しながらお姉さんに触手を、ちらりとまた見せた。
「ひっ、あ、あの、それ、本物」
受け付けのお姉さんも人間の腕が触手になっているのは初めて見るようで、
「はい、だから、その、触手野郎の報奨金も含めて、この腕の件も含めてギルドに相談にのってもらえないでしょうか・・・・」
受け付けのお姉さんもかなり動揺していたが、力強くうなずいた。
「分かりました、ギルド長に話してみます、ちょっと待っててください」
「は、はい、お願いします」
俺たちは、少し受付で待たされることになった。
あの強気な性格では、ドレスを着て、社交界の華になるという柄ではなかったのだろう。
己の剣の腕を生かせる生き方として、手っ取り早く冒険者を選んだようだが、冒険者と言うのは、基本、危険なことで日銭を稼ぐ底辺野郎の集まりだった。たまに勇者と呼ばれる英雄が出て来るが、そういうのは限られた者だけで、現実は、天寿を全うできずにモンスターにやられるか、ダンジョンで野垂れ死ぬかのどちらかだった。
俺だって、貧しい家に生まれ、自分の食い扶持を稼ぐために仕方なく生まれた村を出て冒険者になった。他にも、貴族だったが放蕩が祟って没落した者まで、とにかく人生の外れくじを引いてしまって、冒険という危ない橋でしか稼げなくなって行き着いた底辺野郎たちの総称が冒険者である。女剣士は武道大好きで冒険者らしくない美麗な顔立ちで、その育ちのせいか正直、がさつな冒険者たちとは完全に打ち解けていないところがあるようだった。
そんな女剣士と俺が相棒になったのは、単純に冒険者ギルドを新人として訪れたのが同じ時期で、ギルドから、初心者同志組んだらと紹介されて、その後も半人前同士だった俺たちは組んで仕事をするようになり、半人前でも二人いれば一人前という扱いも今もあまり変わっていない。それなりに仕事はこなしてきてはいるが、凄腕とかベテランではない自覚は十分にある。だから、成り行きで相棒になった今でも、二人で仕事を引き受けていた。相性は悪くないと思う。
俺は村にいた頃、家の畑は他の兄弟に任せて、近くの山で狩りや山菜取りで自分の食い扶持を稼いでいた。その山で養った目の良さとすばしっこさには自信があり、モンスターの群れの動きを探るのが得意で、女剣士は剣の腕で生きたくなるのも当然な剣技の持ち主だったが、野生のモンスターと対峙したことがほとんどなかったので、俺が偵察、
見つけた獲物の始末は女剣士という感じでモンスター退治を上手くやって、あの村のオオモグラ退治も、それで割と早く片付けた。二人そろって一人前と、先輩冒険者に揶揄されることが多いが、半人前だから俺たちに仕事を任せられないということは、だいぶ減っていた。
だから、オオモグラ退治の依頼が俺たちのところに回ってきて任されたわけだが、その村に、あの触手野郎が現れたのは予想外のことだった。ギルドも、奴の襲来を予想していたら、決して、俺たちに任せなかったはずだ。
さて、俺たちだけで奴を退治したのを、ギルドが信じてくれるかどうか。
俺は腕の触手を隠すため雨合羽としても使うマントを羽織って、女剣士と聖女と一緒に一階のギルドの受付に向かった。
相棒の女剣士が、受付のお姉さんに近づく。
「あら、こんにちわ」
なじみのお姉さんが、急よく笑う。
「オオモグラ退治が終わったんだけど」
「ああ、あれね。依頼料ね、ちょっと待ってて」
すでに顔なじみなっているので、オオモグラ退治完了はすんなり信じてくれて、あの村から預かっていた依頼料を俺たちに渡す手続きをすぐ始めてくれとようとしたが、相棒は、続けてお姉さんに言った。
「実は、オオモグラの他にも報奨金の出ているモンスターを倒したんだけど」
「へぇ、ゴブリン、スライム?」
害獣扱いのモンスターは依頼がなくても倒せば報奨金が出る。受付のお姉さんはそう言う低級モンスターをオオモグラのついでに退治したと思ったようだ。
「いや、ゴブリンとかいう小物じゃなくて、触手王っていう大物」
「え、触手王って、まさか、あの?」
受け付けのお姉さんは、信じられないと言った顔をしたが、俺の相棒は真面目な顔で言った。
「そう、あの、女ばかり狙うど外道の魔族。マジよ、マジ、本当なんだから、疑うのなら、あの村の村長に尋ねてくれればいい。あの触手のクソ野郎。倒すの結構苦労したんだから」
俺の相棒は、力説していた。証拠の触手がないので、とにかく、勢いで信じてもらおうとしているみたいだった。
「ま、確かに、すげぇ、苦労したよな」
俺も、相棒に言葉を合わせた。つい、あの時の触手まみれの女剣士のエロい光景を思い出して、口元がにやけた瞬間、じりじりとこめかみが痛んだ。
「いて、いてて・・・」
まじでこめかみを絞めつけられるような頭痛を感じた。女剣士に頭をロックされた以上の痛みだった。
困惑する俺の様子をみて聖女様が俺に耳打ちする。
「あ、あの、さきほどの誓約書ですけど、昨日のことを誰かに話すだけに限らず、ちょっとでも思い出したり、触手で淫らなことを考えたりしたら天罰が下るように付け足しておきましたから」
聖女様が、しれっと言った。あの誓約書に書かれた文字は、古い神聖語であり、学のない俺には読めないからと制約内容に頭の中で考えるだけでも罰が下るようにこっそり余計に付与しておいたようだ。
「な、なんだよ、そりゃ・・・」
「いえ、あなたと今後一緒にパーティーを組む際、そういうことをそばで妄想されるのは不愉快ですので」
「不愉快って、何だよ?」
「分かりませんか、自分のそばにいる異性が、そういうことを考えているかもしれないと思うだけで、不快だというのは正常な感情だと思いますが」
「頭の中でちょっと考えるだけでも、ダメってこと?」
「そうです」
「ちょっと静かにしてくれない?」
受付のお姉さんと話していた相棒が、後ろで騒がしくする俺たちに注意する。
「今、大事な話をしてるんだから」
「ですけど、触手王を退治したとなると、報奨金の額が・・・」
受け付けのお姉さんが困惑していた。触手王の報奨金となれば、オオモグラ退治の数百倍はあってもおかしくない。
俺たちの言葉だけでポンと払えるようなものじゃない。
すると俺の相棒はいきなり、俺のマントをブワッとめくった。
「ほら、これが証拠よ」
マントの下に隠れていた紫の触手をお姉さんは見た。
「その腕は・・・」
俺は照れ臭そうに笑った。
「どうも、あの触手野郎を退治したらこんな風に呪われちゃったみたいで」
ザワっと、周囲がした。マントがめくれたのは一瞬だが、さきほどからの触手王という単語が彼らの耳に届いたのかもしれない。
ギルドの受付の近くには、仕事の依頼を待つ者や、仕事の報酬をもらいに来た冒険者たちがたむろしていた。
ここに冒険者同士がたむろするのは、互いに雑談して情報交換をするためでもあった。現場に出ている冒険者からの情報は貴重だ。一応、酒場も兼ねていて、酒と食事も楽しめるようになっていた。受付で、退治した獲物の査定に時間がかかったり、依頼を結んだりするのに時間がかかるので、冒険者の希望で、受付近くのスペースで酒や食事が出るようになったそうだ。
そもそも冒険者ギルドというものの成り立ちは、荒くれ者たちが、仕事を求めて酒場にたむろし、仕事の交渉の場に酒場をよく利用していたのが始まりで、それを効率よく仕事が手配できるように発展し組織されたのがギルドであるから、ギルドの受付が酒場を兼ねるような造りになるのも自然の成り行きだった。それに冒険者は荒くれ者が多いので、そういう連中に酒をあてがって大人しくさせるという意味もあった。
荒くれ者の冒険者がたむろすると困るという酒場もあるらしく、そんなご近所トラブル回避のため冒険者の憩いの場がギルド一階の受付兼酒場だった。
「ん、臭うな」
冒険者で半獣の狼男が、相棒がマントをめくったのと同時に鼻をひくひくさせた。
「おい、お前ら、上物の魔族を狩ったのか」
触手の臭いを嗅ぎつけて、俺たちが何を退治したか察したようだ。
半獣人のおっさんは、このギルドの古株で、新入りだった俺たちの面倒もよく見てくれた顔なじみだった。
「あ、ああ、あの触手王を退治したんだぜ、すげぇだろ」
「お前ら二人でか? そいつはすげぇな。大金星じゃねぇか」
おっさんは破顔して、俺たちを温かい目で見てくれた。
「ま、まぁ、たまたま、運が良かったよ」
マントの下で冷や汗をかきながら俺は返事をした。俺の腕が触手だとはバレていないようだ。
ただ、匂いの原因を、退治した証拠の身体の一部を持っているだけと思っているようだ。
「今から換金か。金が入ったら、俺たちにおごれよ」
おっさんが牙を見せてニカッと笑い、俺も会釈を返す。冒険者は底辺野郎が多いが、性根が腐っているというわけではない。
この半獣人のおっさんのように新人に優しく、おれたちがふたりで一人前の仕事ができるようになるまで、色々便宜してくれた恩人でもあった。
もし、周りに他の冒険者の目がなかったら、腕が触手化したことをこのおっさんに泣きついてもよかったかもしれない。
とにかく、受付のお姉さんと対峙する。
「あの、すみません。あの触手野郎は退治できたんですけど、昨夜、急いでギルドに戻ってきて疲れて休んで、朝起きたら腕がこうなってて」
マントで隠しながらお姉さんに触手を、ちらりとまた見せた。
「ひっ、あ、あの、それ、本物」
受け付けのお姉さんも人間の腕が触手になっているのは初めて見るようで、
「はい、だから、その、触手野郎の報奨金も含めて、この腕の件も含めてギルドに相談にのってもらえないでしょうか・・・・」
受け付けのお姉さんもかなり動揺していたが、力強くうなずいた。
「分かりました、ギルド長に話してみます、ちょっと待っててください」
「は、はい、お願いします」
俺たちは、少し受付で待たされることになった。
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