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廃墟崩壊
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敵の戦隊との戦いで連敗が続いたので、必然的に怪人の火力上げを行い、結果戦闘はこれまでにない激しいものになった。
長い間放置された廃工場で爆発が連続すれば、倒壊するのも当たり前だった。
ブルーは咄嗟に敵の女幹部を落下してきたコンクリートから庇っていた。崩れ落ちた壁や天井が密閉空間を作り、辛うじて、そこにブルーと女幹部はいた。
「ちょっと、あんた大丈夫」
巨大なコンクリートを背中で受け、女幹部が逃げる余裕を作ったブルーは、気だるそうに床に座っていた。
フルフェイスのメットをかぶってるので、表情は見えないが、痛みに耐えているのは何となく分かる。
「こんなのたいしたことねぇ。それより、狭い屋内であんなに火器を使ったら、こうなることは予想できただろ、無茶するなよ」
「無茶? そっちは連戦連勝で気持ちいいでしょうけど、こっちは、そうはいかないわ。無茶ぐらいするわよ」
これはスポーツではない。参加することに意義があるというものではないのだ。
「たく、物事には限度ってものがっ・・・」
急に何かに気づいたブルーが口ごもる。
「お、おまっ、ち、ちち、隠せ・・・」
「は? ちち?」
言われてみると、爆発の衝撃で服が破れ、 女幹部の形の良い左乳房が露わになっていた。
「なんだ、こんなもの。別に、いいじゃない。見えてラッキーとぐらいに思いなさいよ。それともなに、あんた童貞で、女のナマ乳見るの初めてとか?」
彼女は、わざと、ぐいと胸を見せつけて、軽くゆすったりして見せた。
「お、おい、やめろよ・・・」
柔らかく弾む彼女のおっぱいに、ブルーが明らかに動揺する。
「お前、恥じらいってものを知らんのか」
「悪の組織の女にそんなもの期待されてもね。まさか、命を助けたら、改心すると思ってた?」
「思ってねぇよ」
「なら、なぜ助けたの?」
「目の前で女が瓦礫に潰されるのを黙ってみている趣味はねぇ、正義のヒーローをなめるな」
「だったら、悪の組織の女に羞恥心を求めるのも、間違ってると思うけど」
「羞恥心がないなら、今度は火力を上げずに全裸で襲ってきたらどうだ? そっちの方が、俺たちの動揺を誘うと思うぜ」
「なるほど、あんたのところは、女一人だもね。品行方正くそ真面目な男の多いあんたらには、その作戦有効かもね」
そんな感じで助けが来るまでの間、二人で無駄話を続けていた。
もちろん、助けが来た後は、いつも通り敵味方に分かれて撤退した。
長い間放置された廃工場で爆発が連続すれば、倒壊するのも当たり前だった。
ブルーは咄嗟に敵の女幹部を落下してきたコンクリートから庇っていた。崩れ落ちた壁や天井が密閉空間を作り、辛うじて、そこにブルーと女幹部はいた。
「ちょっと、あんた大丈夫」
巨大なコンクリートを背中で受け、女幹部が逃げる余裕を作ったブルーは、気だるそうに床に座っていた。
フルフェイスのメットをかぶってるので、表情は見えないが、痛みに耐えているのは何となく分かる。
「こんなのたいしたことねぇ。それより、狭い屋内であんなに火器を使ったら、こうなることは予想できただろ、無茶するなよ」
「無茶? そっちは連戦連勝で気持ちいいでしょうけど、こっちは、そうはいかないわ。無茶ぐらいするわよ」
これはスポーツではない。参加することに意義があるというものではないのだ。
「たく、物事には限度ってものがっ・・・」
急に何かに気づいたブルーが口ごもる。
「お、おまっ、ち、ちち、隠せ・・・」
「は? ちち?」
言われてみると、爆発の衝撃で服が破れ、 女幹部の形の良い左乳房が露わになっていた。
「なんだ、こんなもの。別に、いいじゃない。見えてラッキーとぐらいに思いなさいよ。それともなに、あんた童貞で、女のナマ乳見るの初めてとか?」
彼女は、わざと、ぐいと胸を見せつけて、軽くゆすったりして見せた。
「お、おい、やめろよ・・・」
柔らかく弾む彼女のおっぱいに、ブルーが明らかに動揺する。
「お前、恥じらいってものを知らんのか」
「悪の組織の女にそんなもの期待されてもね。まさか、命を助けたら、改心すると思ってた?」
「思ってねぇよ」
「なら、なぜ助けたの?」
「目の前で女が瓦礫に潰されるのを黙ってみている趣味はねぇ、正義のヒーローをなめるな」
「だったら、悪の組織の女に羞恥心を求めるのも、間違ってると思うけど」
「羞恥心がないなら、今度は火力を上げずに全裸で襲ってきたらどうだ? そっちの方が、俺たちの動揺を誘うと思うぜ」
「なるほど、あんたのところは、女一人だもね。品行方正くそ真面目な男の多いあんたらには、その作戦有効かもね」
そんな感じで助けが来るまでの間、二人で無駄話を続けていた。
もちろん、助けが来た後は、いつも通り敵味方に分かれて撤退した。
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