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報復

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「空を見るがいい、勇者よ」
「あ? 命乞いか?」
「魔界では魂が散ると、星が流れるという言い伝えがある。今宵は、流れる星が多すぎとは思わないか」
「あ、ああ、俺がたくさん、お前の仲間を殺したからな。魔王」
「ふ、鈍い奴め、我の元に来る途中で、兵が少なかったとは思わなかったか」
「ん、確かに、簡単にお前の元へ辿り着けたな、それがどうした。この俺の強さに恐れをなして、お前を見限って、逃げ出したんだろ」
「ふ、お前がここにいる間、人間どもは誰が守っている。お前は人類最強の勇者かも知れんが、すべての人間がお前のような力を持っているわけあるまい」
「な、に、まさか、貴様」
「お前は、我々の仲間を多く殺したからな、当然、その報復に向かわせたのだ。今頃、我が部下が、人間どもを根絶やしにしている頃ぞ」
「魔王!」
「ふふ、今宵、この身は星として流れたとしても、この戦いの勝者は、誰であろうな、勇者?」
「クッ、死ね」
「ぐふっ、ふ、もう、遅い、まこと奇麗な星の降る夜ぞ」
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