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勇者はいらん子
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魔王を倒し、世界は平和になった。なので、勇者は鎧と剣を外し、退屈な日々を過ごしていた。待ち焦がれた平和な日々なのだが、勇者の力というものは平和な時には不要なものである。極端な言い方をすれば、平和な時には勇者は役立たずであり、することもなく暇を持て余していると、突然、彼は、道路の真ん中に現れて、車に轢かれそうになった。
彼を轢きそうになった女性が、割とオタクで、遠く異世界から来たと言う彼の言葉を信じて、帰る家のなくなった勇者を自分の部屋に招いて同棲することになった。
魔王を倒して元世界での役目をなくした勇者は、平和な退屈の中で確かに遠くへ行きたいと思っていた。だが、魔法や剣と無縁の遠い世界に来たかったわけじゃない。とにかく、この世界のことなんか何も分からない勇者は、自分を轢きそうになった彼女のヒモとなることでなんとか生きていた。
つまり、魔王やモンスターのいないこの世界でも、勇者は役立たずということだった。
彼を轢きそうになった女性が、割とオタクで、遠く異世界から来たと言う彼の言葉を信じて、帰る家のなくなった勇者を自分の部屋に招いて同棲することになった。
魔王を倒して元世界での役目をなくした勇者は、平和な退屈の中で確かに遠くへ行きたいと思っていた。だが、魔法や剣と無縁の遠い世界に来たかったわけじゃない。とにかく、この世界のことなんか何も分からない勇者は、自分を轢きそうになった彼女のヒモとなることでなんとか生きていた。
つまり、魔王やモンスターのいないこの世界でも、勇者は役立たずということだった。
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