桜はもう枯れた。

ー目を閉じれば、
 瞼の底には桜色が広がった。


昭和のとある町に、
甘い物が好きで、野花が好きで、野良猫や犬には自分のご飯を分け与えるほど優しくて、皆に馬鹿にされる女の子がいた。
13軒目のお店をクビにされた彼女は、ひょんな事から、あるお子供の、世話係を押し付けられることになった。
これは、温かで、優しくて、でも辛くて、桜色の、私の記憶だ。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,159 位 / 192,159件 キャラ文芸 4,726 位 / 4,726件

あなたにおすすめの小説

宮廷の九訳士と後宮の生華

狭間夕
キャラ文芸
宮廷の通訳士である英明(インミン)は、文字を扱う仕事をしていることから「暗号の解読」を頼まれることもある。ある日、後宮入りした若い妃に充てられてた手紙が謎の文字で書かれていたことから、これは恋文ではないかと噂になった。真相は単純で、兄が妹に充てただけの悪意のない内容だったが、これをきっかけに静月(ジンユェ)という若い妃のことを知る。通訳士と、後宮の妃。立場は違えど、後宮に生きる華として、二人は陰謀の渦に巻き込まれることになって――

陰陽怪奇録

井田いづ
キャラ文芸
都の外れで、女が捻り殺された──「ねじりおに」と呼ばれ恐れられたその鬼の呪いを祓うは、怪しい面で顔を覆った男と、少年法師の二人組。 「失礼、失礼、勝手な呪いなど返して仕舞えば良いのでは?」 物理で都に蔓延る数多の呪いを"怨返し"する、胡乱な二人のバディ×異種×鬼退治録。 ※カクヨム掲載の『かきちらし 仮題陰陽怪奇録』の推敲版です。

月宮殿の王弟殿下は怪奇話がお好き

星来香文子
キャラ文芸
【あらすじ】 煌神国(こうじんこく)の貧しい少年・慧臣(えじん)は借金返済のために女と間違えられて売られてしまう。 宦官にされそうになっていたところを、女と見間違うほど美しい少年がいると噂を聞きつけた超絶美形の王弟・令月(れいげつ)に拾われ、慧臣は男として大事な部分を失わずに済む。 令月の従者として働くことになったものの、令月は怪奇話や呪具、謎の物体を集める変人だった。 見えない王弟殿下と見えちゃう従者の中華風×和風×ファンタジー×ライトホラー

佐世保黒猫アンダーグラウンド―人外ジャズ喫茶でバイト始めました―

御結頂戴
キャラ文芸
高校一年生のカズキは、ある日突然現れた“黒い虎のような猫”ハヤキに連れられて 長崎の佐世保にかつて存在した、駅前地下商店街を模倣した異空間 【佐世保地下異界商店街】へと迷い込んでしまった。 ――神・妖怪・人外が交流や買い物を行ない、浮世の肩身の狭さを忘れ楽しむ街。 そんな場所で、カズキは元の世界に戻るために、種族不明の店主が営むジャズ喫茶 (もちろんお客は人外のみ)でバイトをする事になり、様々な騒動に巻き込まれる事に。 かつての時代に囚われた世界で、かつて存在したもの達が生きる。そんな物語。 -------------- 主人公:和祁(カズキ)。高校一年生。なんか人外に好かれる。 相棒 :速来(ハヤキ)。長毛種で白い虎模様の黒猫。人型は浅黒い肌に金髪のイケメン。 店主 :丈牙(ジョウガ)。人外ジャズ喫茶の店主。人当たりが良いが中身は腹黒い。   ※字数少な目で、更新時は一日に数回更新の時もアリ。  1月からは更新のんびりになります。  

【完結】やいまファンタジー、もうひとつの世界

BIRD
キャラ文芸
2024.8.28 本編完結しました! 七海とムイ、ふたりの視点で進む物語。 八重山諸島の伝説の英雄オヤケアカハチが、ちがう未来に進んだ世界の話です。 もしもイリキヤアマリ神がアカハチに力を貸していたら? もしも八重山(やいま)が琉球国や日本とは別の国になっていたら? そんなことを考えながら書いています。 算数が苦手な小学6年生・城間 七海(しろま ななみ)。 0点をとってしまった答案用紙を海辺へかくしに行ったら、イタズラ者のキジムナー「ムイ」に答案用紙を飛ばされた。 七海はそれを追いかけて海まで入っていき、深みにはまって流されてしまう。 あわてたムイが七海を助けようとしたとき、不思議な光の円が現れた。 2人が引きこまれたのは、星の海。 七海はそこで、自分そっくりな男の子とすれちがう。 着ている服がちがうだけで、顔も体つきもそっくりな子。 七海そっくりな男の子はこう言った。 「やあこんにちは。あとはまかせたよ」 けれど七海が話しかける前に、男の子は通り過ぎてどこかへ消えてしまう。 七海たちが光のトンネルからおし出された場所は、知らない砂浜。 キョロキョロと辺りを見回しながら歩いていると、知らない大人たちがあわてた様子でかけ寄ってきた。 七海は、だれかとまちがわれて連れて行かれてしまう。 そこは、七海の世界とはちがう歴史をもつ、もうひとつの世界。 七海は、ヤイマ国の第七王子ナナミにそっくりだった。 おまけに、ヤイマ国の王妃は、七海のママにそっくり。 王妃から「ナナミがもどってくるまで第七王子のフリをしてほしい」とお願いされた七海は、しばらくお城で暮らすことになる。 ひとりっこの七海に6人も兄が出来て、うれしかったり、とまどったり。 すぐ上の兄リッカとは、いちばんの仲良しになる。 七海が王子の代わりに勉強することになるのは、なんと魔術(マジティー)。 七海は魔術書を読んでみて、その内容が算数よりもずっとカンタンだと気づいた。 おまけとして、島の風景や暮らしや伝説なんかも書いています。 沖縄の食べ物も画像つきで紹介!

こずえと梢

気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。 いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。 『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。 ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。 幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。 ※レディース・・・女性の暴走族 ※この物語はフィクションです。

裏切り者だと断罪された伯爵令嬢は敵国の黒騎士に助けられ溺愛されます

白桃
キャラ文芸
「お前との婚約は破棄させて貰う。なぜならお前は国を裏切った反逆者だからだ」 レーヴ伯爵家の長女アイラは、王家主催の晩餐会の場で次期国王である王子フレッドから婚約破棄を言い渡された。 それだけでなく身に覚えのない反逆者の汚名まで着せられてしまう。 アイラを告発したのは彼女の妹であるイスカで、彼女によってアイラが反逆者である決定的な証拠がフレッドに手渡されたという。 敵国との戦争中の王国軍はここ数戦連敗続きで、それはアイラが敵国の将である黒騎士に情報を流していたせいだというのだ。 もちろんアイラには一切身に覚えがないことであったが、王国の重鎮が集まる晩餐会の場で証拠を並べ立てられ、彼女は裁判を受けることも許されず処刑を言い渡されるのだった。 しかしその処刑の日、アイラの前にあの黒騎士が現れ王国の闇の歴史を暴露してしまう。 それが王国の滅びの始まりであり、アイラの幸せな日々の始まりだった。

(同級生+アイドル÷未成年)×オッサン≠いちゃらぶ

まみ夜
キャラ文芸
様々な分野の専門家、様々な年齢を集め、それぞれ一芸をもっている学生が講師も務めて教え合う教育特区の学園へ出向した五十歳オッサンが、十七歳現役アイドルと同級生に。 【ご注意ください】 ※物語のキーワードとして、摂食障害が出てきます ※ヒロインの少女には、ストーカー気質があります ※主人公はいい年してるくせに、ぐちぐち悩みます 第二巻(ホラー風味)は現在、更新休止中です。 続きが気になる方は、お気に入り登録をされると再開が通知されて便利かと思います。 表紙イラストはAI作成です。 (セミロング女性アイドルが彼氏の腕を抱く 茶色ブレザー制服 アニメ)

処理中です...