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エリカの限界を見極めろ!
1RMを推定?
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エリカがフジカルに話しかけた。
「フジカルさん、私、明日は受付の仕事がないんですよ」
少し上目遣いでフジカルを見上げるエリカ。
それを聞いたフジカルは嬉しそうに答えた。
「そうか!じゃあ、明日はじっくりトレーニングできるな!この前、約束した1RMの推定をしようか!」
フジカルが冒険者ギルドの職員になってから、様々な人々へのトレーニング指導を行ってきたが、エリカも助手としてその場に参加し続けている。そして、可能な限り、エリカも一緒にトレーニングを行うことで技術を盗む努力をしている。
今回は、いちあーるえむ、という正体不明の技術を教わるらしい。何のことか現時点では良くわからないが、何かの技術なのだろう。
「その1 RMとは何ですか?」
エリカが聞く。
「1RMのRMは、repetition maximum、繰り返し行える最大回数、という意味だ!」
「RMの前にある数字は、繰り返し行える回数で、1RMだと1回、10RMだと10回という意味がある。」
「1RMのことを最大挙上重量と呼ぶこともあるぞ!」
「そして、RMで示される繰り返し回数は、適切なフォームを維持したまま繰り返せる回数なので、フォームが崩れて無理矢理行った場合は、その回はカウントしない」
それに対してエリカは、さらに疑問に思った。
「何のために1RMを推定するのでしょうか?」
「いい質問だ!」
「たとえば筋力の向上を目指してトレーニングをするにしても、適切な負荷がないとトレーニングの効果が出にくくなってしまう。簡単すぎることをやっても能力はアップしにくいんだ」
「いまの自分にとって必要な負荷や難易度を常に調整し続けないと、トレーニングによる能力の向上が止まってしまう」
「1RMの推定を行うことで、どれぐらいの負荷で行えば良いのかを調整しやすくなるんだ。」
「他にも、何RMで何回行うのかによって、最大筋力の向上を目指したいのか、それとも筋持久力を向上させたいのか。トレーニングによって実現したい効果の方向性を選ぶこともできる」
「そのための指標につかえるのがRMだ」
「ところで、エリカは自分でもトレーニングをしているようだけど、いまは、何を何kgでやっている?」
エリカが自主トレをしているのは知っている。ただ、何をどれぐらいしてるのかは聞いていなかった。今日は、そういった部分を含めて現状を確認できるよので良い機会だ。
「デッドリフトを30kgで10回を3セットです!」
「そうか。それはいつからだ?」
「もう3ヶ月ぐらいですね」
「10回は楽にできるようになったか?」
「はい。最初は大変でしたが、いまはかなり楽にできるようになりました!」
満面の笑みのエリカは誇らしげである。
しかし、フジカルの反応は多少非情であった。
「楽になっているのか?それなら刺激を変えなければならないな!」
ただ、落とすだけではなく褒めるのも大事だ。
「とはいえ、ここまで頑張ったのは偉い!さて、ということで次のステップで、今度は、今の能力を把握しながら負荷を調整する方法ということで、1RMの推定だ!」
「じゃあ、さっそく、デッドリフトでの1RM推定を行ってみようか!」
======
参考文献
======
[Kraemer2004]
Kraemer, W. J., & Ratamess, N. A. (2004). Fundamentals of resistance training: progression and exercise prescription. Medicine & science in sports & exercise, 36(4), 674-688.
[Grgic2020]
Grgic, J., Lazinica, B., Schoenfeld, B. J., & Pedisic, Z. (2020). Test–retest reliability of the one-repetition maximum (1RM) strength assessment: a systematic review. Sports medicine-open, 6(1), 1-16.
https://doi.org/10.1186/s40798-020-00260-z
「フジカルさん、私、明日は受付の仕事がないんですよ」
少し上目遣いでフジカルを見上げるエリカ。
それを聞いたフジカルは嬉しそうに答えた。
「そうか!じゃあ、明日はじっくりトレーニングできるな!この前、約束した1RMの推定をしようか!」
フジカルが冒険者ギルドの職員になってから、様々な人々へのトレーニング指導を行ってきたが、エリカも助手としてその場に参加し続けている。そして、可能な限り、エリカも一緒にトレーニングを行うことで技術を盗む努力をしている。
今回は、いちあーるえむ、という正体不明の技術を教わるらしい。何のことか現時点では良くわからないが、何かの技術なのだろう。
「その1 RMとは何ですか?」
エリカが聞く。
「1RMのRMは、repetition maximum、繰り返し行える最大回数、という意味だ!」
「RMの前にある数字は、繰り返し行える回数で、1RMだと1回、10RMだと10回という意味がある。」
「1RMのことを最大挙上重量と呼ぶこともあるぞ!」
「そして、RMで示される繰り返し回数は、適切なフォームを維持したまま繰り返せる回数なので、フォームが崩れて無理矢理行った場合は、その回はカウントしない」
それに対してエリカは、さらに疑問に思った。
「何のために1RMを推定するのでしょうか?」
「いい質問だ!」
「たとえば筋力の向上を目指してトレーニングをするにしても、適切な負荷がないとトレーニングの効果が出にくくなってしまう。簡単すぎることをやっても能力はアップしにくいんだ」
「いまの自分にとって必要な負荷や難易度を常に調整し続けないと、トレーニングによる能力の向上が止まってしまう」
「1RMの推定を行うことで、どれぐらいの負荷で行えば良いのかを調整しやすくなるんだ。」
「他にも、何RMで何回行うのかによって、最大筋力の向上を目指したいのか、それとも筋持久力を向上させたいのか。トレーニングによって実現したい効果の方向性を選ぶこともできる」
「そのための指標につかえるのがRMだ」
「ところで、エリカは自分でもトレーニングをしているようだけど、いまは、何を何kgでやっている?」
エリカが自主トレをしているのは知っている。ただ、何をどれぐらいしてるのかは聞いていなかった。今日は、そういった部分を含めて現状を確認できるよので良い機会だ。
「デッドリフトを30kgで10回を3セットです!」
「そうか。それはいつからだ?」
「もう3ヶ月ぐらいですね」
「10回は楽にできるようになったか?」
「はい。最初は大変でしたが、いまはかなり楽にできるようになりました!」
満面の笑みのエリカは誇らしげである。
しかし、フジカルの反応は多少非情であった。
「楽になっているのか?それなら刺激を変えなければならないな!」
ただ、落とすだけではなく褒めるのも大事だ。
「とはいえ、ここまで頑張ったのは偉い!さて、ということで次のステップで、今度は、今の能力を把握しながら負荷を調整する方法ということで、1RMの推定だ!」
「じゃあ、さっそく、デッドリフトでの1RM推定を行ってみようか!」
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参考文献
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[Kraemer2004]
Kraemer, W. J., & Ratamess, N. A. (2004). Fundamentals of resistance training: progression and exercise prescription. Medicine & science in sports & exercise, 36(4), 674-688.
[Grgic2020]
Grgic, J., Lazinica, B., Schoenfeld, B. J., & Pedisic, Z. (2020). Test–retest reliability of the one-repetition maximum (1RM) strength assessment: a systematic review. Sports medicine-open, 6(1), 1-16.
https://doi.org/10.1186/s40798-020-00260-z
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