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遠くへジャンプ!新人冒険者の薬草採取
ヘックスバーデッドリフト
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「最大筋力を底上げすることで、遠くまでジャンプしやすくなるぞ!」
そう。遠くまでジャンプするには、最大筋力を上げることも大事だ。
基本的なウェイトトレーニングを活用すると、効率的に筋力を増加させることができる。
「よし、じゃあ、次は、がっつりとウェイトを扱うのにチャレンジしよう!」
がっつりとウェイトをやるときに、選択肢のひとつとして真っ先に上がるであろう種目がバックスクワットだ。しかし、現段階のパタヘネにとっては、バックスクワットは少し難易度が高いかも知れないとフジカルは考えていた。
「これからやるのは、ヘックスバーを使ったデッドリフトだ!」
フジカルは、パタヘネとエリカの目の前にヘックスバーを用意した。
ヘックスバーの両側にウェイトを装着し、フジカルがヘックスバーでのデッドリフトを実演しながら説明する。
「2018年の論文[Andersen2018]では、バーベルを使ったデッドリフトよりも、ヘックスバーデッドリフトの方が、ふとももの裏側にある大腿二頭筋の活動は小さかったとしているんだ」
人によっても多少感想は違うかも知れないが、両方やってみると、バーベルとヘックスバーでのデットリフトを比べると、ヘックスバーの方が同じ重さを上げやすいという人は多いと思う。
パタヘネは、まだウェイトトレーニングは初心者なので、バーベルより扱いやすいヘックスバーでトレーニングを行うことにした。
バーベルでのトレーニングとして代表的なものとして背中にバーベルを担いでスクワットを行うバックスクワットがある。細かい話を本人にしても仕方がないので、説明はしないが、バーベルを背負ったバックスクワットよりも、ヘックスバーでのデッドリフトの方が代償が出にくい部分もある。
バーベルを背負ったバックスクワットでは、まず、腰椎の過伸展が起きやすい。
膝と股関節の伸展のタイミングが合わないというエラーも起きやすい。これは、ボトムポジションで先に膝が伸びてしまうことが多い。
姿勢制御も難しい。バーベルだと前に突っ込む姿勢制御になりがちなのだ。
ヘックスバーデッドリフトの良いところは、身体がすっぽりとヘックスバーの中に入り、ボトムポジションでバーが身体の邪魔をしない。そのため、ウェイトをまっすぐ降ろすことになるので、手を降ろしている下ろしている時点において肩甲骨が下制(かせい)しているので、姿勢制御がしやすい。
初心者にとって色々なメリットがあるのだ。
そんなことをフジカルは一人で心の中で思いながらも、パタヘネに説明を続ける。
「いまは、まずは自体重と同じぐらいからスタートしようか!」
自体重と同じぐらいの重さでのヘックスバーデッドリフトをパタヘネとエリカの2人は繰り返した。
苦しい表情を浮かべながらも、ウェイトを扱うパタヘネとエリカの2人。
そこへ、フジカルが声をかける。
「将来的には体重の2倍を目指そう!」
「後で、また説明するが、体重の2倍ぐらいを扱える強さがあった方が効果を出しやすいトレーニングがあるんだ!」(*参考 [James2018])
その説明を聞いて、パタヘネとエリカは、内心、「まじかよ」と思った。最初に行った自体重と同じ重さでも結構大変だった。
自体重の2倍は、現時点では想像できないぐらい先のことに思えた。
ヘックスバーでのデッドリフトを終えて小休止をしている2人に、フジカルが次に行うトレーニングの説明を始めた。
「次は、スピードを意識したトレーニングだ!」
======
参考文献
======
[Andersen2018]
Andersen, V., Fimland, M. S., Mo, D. A., Iversen, V. M., Vederhus, T., Hellebø, L. R. R., ... & Saeterbakken, A. H. (2018). Electromyographic comparison of barbell deadlift, hex bar deadlift, and hip thrust exercises: A cross-over study. The Journal of Strength & Conditioning Research, 32(3), 587-593.
[James2018]
James, L. P., Gregory Haff, G., Kelly, V. G., Connick, M. J., Hoffman, B. W., & Beckman, E. M. (2018). The impact of strength level on adaptations to combined weightlifting, plyometric, and ballistic training. Scandinavian journal of medicine & science in sports, 28(5), 1494-1505.
そう。遠くまでジャンプするには、最大筋力を上げることも大事だ。
基本的なウェイトトレーニングを活用すると、効率的に筋力を増加させることができる。
「よし、じゃあ、次は、がっつりとウェイトを扱うのにチャレンジしよう!」
がっつりとウェイトをやるときに、選択肢のひとつとして真っ先に上がるであろう種目がバックスクワットだ。しかし、現段階のパタヘネにとっては、バックスクワットは少し難易度が高いかも知れないとフジカルは考えていた。
「これからやるのは、ヘックスバーを使ったデッドリフトだ!」
フジカルは、パタヘネとエリカの目の前にヘックスバーを用意した。
ヘックスバーの両側にウェイトを装着し、フジカルがヘックスバーでのデッドリフトを実演しながら説明する。
「2018年の論文[Andersen2018]では、バーベルを使ったデッドリフトよりも、ヘックスバーデッドリフトの方が、ふとももの裏側にある大腿二頭筋の活動は小さかったとしているんだ」
人によっても多少感想は違うかも知れないが、両方やってみると、バーベルとヘックスバーでのデットリフトを比べると、ヘックスバーの方が同じ重さを上げやすいという人は多いと思う。
パタヘネは、まだウェイトトレーニングは初心者なので、バーベルより扱いやすいヘックスバーでトレーニングを行うことにした。
バーベルでのトレーニングとして代表的なものとして背中にバーベルを担いでスクワットを行うバックスクワットがある。細かい話を本人にしても仕方がないので、説明はしないが、バーベルを背負ったバックスクワットよりも、ヘックスバーでのデッドリフトの方が代償が出にくい部分もある。
バーベルを背負ったバックスクワットでは、まず、腰椎の過伸展が起きやすい。
膝と股関節の伸展のタイミングが合わないというエラーも起きやすい。これは、ボトムポジションで先に膝が伸びてしまうことが多い。
姿勢制御も難しい。バーベルだと前に突っ込む姿勢制御になりがちなのだ。
ヘックスバーデッドリフトの良いところは、身体がすっぽりとヘックスバーの中に入り、ボトムポジションでバーが身体の邪魔をしない。そのため、ウェイトをまっすぐ降ろすことになるので、手を降ろしている下ろしている時点において肩甲骨が下制(かせい)しているので、姿勢制御がしやすい。
初心者にとって色々なメリットがあるのだ。
そんなことをフジカルは一人で心の中で思いながらも、パタヘネに説明を続ける。
「いまは、まずは自体重と同じぐらいからスタートしようか!」
自体重と同じぐらいの重さでのヘックスバーデッドリフトをパタヘネとエリカの2人は繰り返した。
苦しい表情を浮かべながらも、ウェイトを扱うパタヘネとエリカの2人。
そこへ、フジカルが声をかける。
「将来的には体重の2倍を目指そう!」
「後で、また説明するが、体重の2倍ぐらいを扱える強さがあった方が効果を出しやすいトレーニングがあるんだ!」(*参考 [James2018])
その説明を聞いて、パタヘネとエリカは、内心、「まじかよ」と思った。最初に行った自体重と同じ重さでも結構大変だった。
自体重の2倍は、現時点では想像できないぐらい先のことに思えた。
ヘックスバーでのデッドリフトを終えて小休止をしている2人に、フジカルが次に行うトレーニングの説明を始めた。
「次は、スピードを意識したトレーニングだ!」
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参考文献
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[Andersen2018]
Andersen, V., Fimland, M. S., Mo, D. A., Iversen, V. M., Vederhus, T., Hellebø, L. R. R., ... & Saeterbakken, A. H. (2018). Electromyographic comparison of barbell deadlift, hex bar deadlift, and hip thrust exercises: A cross-over study. The Journal of Strength & Conditioning Research, 32(3), 587-593.
[James2018]
James, L. P., Gregory Haff, G., Kelly, V. G., Connick, M. J., Hoffman, B. W., & Beckman, E. M. (2018). The impact of strength level on adaptations to combined weightlifting, plyometric, and ballistic training. Scandinavian journal of medicine & science in sports, 28(5), 1494-1505.
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