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スポーツトレーナー異世界へ逝く
神のハナクソでヘッドショット
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藤軽動太(ふじかる どうた)。35歳独身。アメリカで活動してきたスポーツトレーナーだ。
高校時代に親の仕事でアメリカに行き、大学でExcersice Scienceの学位を取る。
大学卒業後は、大学のチームにS&C(Strength and Conditioning)コーチとして雇われる。
アメリカでは、大学スポーツは大金が動く一大産業だ。金の卵になるかも知れない各種スポーツ選手の能力向上は大学にとっても重要事項であり、大学に所属する学生選手が成果を出すためにS&Cコーチなども大学に雇われるという構造なのだ。
大学に雇われたS&Cコーチは、ひとつの競技だけではなく、大学が管理している様々な競技の選手を見るのが一般的であり、藤軽もそのように活動した。
大学スポーツの次に勤めた職場は、アメリカ国内にあるトレーニングアカデミー。
これまで、アメフト、バスケットボール、野球、サッカー、アイスホッケー、ラグビー、テニス、格闘技、プロレスなど、様々な選手や選手の卵を指導してきた10数年であった。
そして、スポーツトレーナー藤軽動次(ふじかる どうじ)は、活動拠点をアメリカから日本へと移そうとしていた。
大きな理由のひとつが米!アメリカで米といえばインディカ米であったり、ワイルドライスと呼ばれるようなパサパサして黒っぽいものが多い。
日本種系の米も探せばあるが、地域によっては購入が面倒だ。そして、なによりも外食で米に出会うのが困難だ。
日本に帰国したら、まずはコンビニおにぎりを食べたい。米屋で精米した5分精米(5分づき)や8分精米(8分づき)、玄米も捨てがたい。
そして、念願のコンビニおにぎりを青空の下で食べようとしたそのとき、意識が途切れる。
気がつけば、古代ギリシアっぽい雰囲気の大理石の柱がある空間に自分がいることに気が付く。
地面のところどころが霧のようなモヤに覆われており、幻想的な雰囲気を感じさせる。
そして、目の前に白い衣を身に纏った幼女が立っている。こころなしか後光がさしている気もする。
「ワシは神じゃ」
姿が幼女なのに、なぜか言葉づかいは老人ぽい。
「まず、最初に言わなければならないことがある」
どうせろくな話じゃないだろう、そう思いながらも静観した。
「すまんかったぁぁぁぁぁぁーーー」
と言ってジャンピング土下座を始めた。
何の茶番を見せられているのか?困惑した。
しかし、感心する部分がゼロというわけでもない。ジャンプの高さは普通だが、土下座をしながら着地をする際に、身体にはそれなりの衝撃があるはずだ。
しかし、その衝撃を感じさせない、滑らかな土下座着地だった。着地の瞬間に頭部を地面で強打していないことも大事な要素かも知れない。
自称神は続けた。
「いやぁ、暇だったのよ」
お前が暇かどうかなんて、どうでも良いわけだが。
「で、鼻に指を突っ込んだら、でっかいハナクソが指先にタッチしたわけじゃ」
土下座で謝罪したと見せかけて、そんな話すんな。
「そうしたら、掘り出したくなるのが人情じゃろ?」
なんて幼女だ。そして、その説明にハナホジ仕草をつける必要があるだろうか?
本当に謝罪する気があるのだろうか?
ちょっと待てよ。そもそも、何に対して謝罪をしているのだ、こいつは?
そして、ここはどこだ?
「で、無事に摘出できたわけじゃが、指先にハナクソがついていたら、指先でデコピンみたいに、ピンッってやりたくなるじゃろ?」
頼むから、ちゃんとゴミ箱に捨ててくれ。
「やっちまったのじゃよ」
何を聞かされているのだろうか?
「そうしたら、ハナクソが運悪く次元の狭間に飛んでいってしまって、お主の世界に落ちてしまったのじゃ」
そんなもの飛ばさないで欲しい。
「ワシのハナクソは、腐っても神の一部だったわけで、お主の世界ではありえない強度になってしまって、それが落ちていった先に運悪くお主が立っていたわけじゃ」
何か嫌な予感がする。。。。
「そして、運悪くヘッドショットになってしまったのじゃ。。。。」
えーと。。。もしかして、意識がなくなった瞬間に、私は亡くなってしまっていたのか?
もしかして、ここは天国か?
「本当にすまんかった!」
意味がわからないが、運悪く空から降ってきた神のハナクソに頭を撃ち抜かれ死んでしまったようだ。
高校時代に親の仕事でアメリカに行き、大学でExcersice Scienceの学位を取る。
大学卒業後は、大学のチームにS&C(Strength and Conditioning)コーチとして雇われる。
アメリカでは、大学スポーツは大金が動く一大産業だ。金の卵になるかも知れない各種スポーツ選手の能力向上は大学にとっても重要事項であり、大学に所属する学生選手が成果を出すためにS&Cコーチなども大学に雇われるという構造なのだ。
大学に雇われたS&Cコーチは、ひとつの競技だけではなく、大学が管理している様々な競技の選手を見るのが一般的であり、藤軽もそのように活動した。
大学スポーツの次に勤めた職場は、アメリカ国内にあるトレーニングアカデミー。
これまで、アメフト、バスケットボール、野球、サッカー、アイスホッケー、ラグビー、テニス、格闘技、プロレスなど、様々な選手や選手の卵を指導してきた10数年であった。
そして、スポーツトレーナー藤軽動次(ふじかる どうじ)は、活動拠点をアメリカから日本へと移そうとしていた。
大きな理由のひとつが米!アメリカで米といえばインディカ米であったり、ワイルドライスと呼ばれるようなパサパサして黒っぽいものが多い。
日本種系の米も探せばあるが、地域によっては購入が面倒だ。そして、なによりも外食で米に出会うのが困難だ。
日本に帰国したら、まずはコンビニおにぎりを食べたい。米屋で精米した5分精米(5分づき)や8分精米(8分づき)、玄米も捨てがたい。
そして、念願のコンビニおにぎりを青空の下で食べようとしたそのとき、意識が途切れる。
気がつけば、古代ギリシアっぽい雰囲気の大理石の柱がある空間に自分がいることに気が付く。
地面のところどころが霧のようなモヤに覆われており、幻想的な雰囲気を感じさせる。
そして、目の前に白い衣を身に纏った幼女が立っている。こころなしか後光がさしている気もする。
「ワシは神じゃ」
姿が幼女なのに、なぜか言葉づかいは老人ぽい。
「まず、最初に言わなければならないことがある」
どうせろくな話じゃないだろう、そう思いながらも静観した。
「すまんかったぁぁぁぁぁぁーーー」
と言ってジャンピング土下座を始めた。
何の茶番を見せられているのか?困惑した。
しかし、感心する部分がゼロというわけでもない。ジャンプの高さは普通だが、土下座をしながら着地をする際に、身体にはそれなりの衝撃があるはずだ。
しかし、その衝撃を感じさせない、滑らかな土下座着地だった。着地の瞬間に頭部を地面で強打していないことも大事な要素かも知れない。
自称神は続けた。
「いやぁ、暇だったのよ」
お前が暇かどうかなんて、どうでも良いわけだが。
「で、鼻に指を突っ込んだら、でっかいハナクソが指先にタッチしたわけじゃ」
土下座で謝罪したと見せかけて、そんな話すんな。
「そうしたら、掘り出したくなるのが人情じゃろ?」
なんて幼女だ。そして、その説明にハナホジ仕草をつける必要があるだろうか?
本当に謝罪する気があるのだろうか?
ちょっと待てよ。そもそも、何に対して謝罪をしているのだ、こいつは?
そして、ここはどこだ?
「で、無事に摘出できたわけじゃが、指先にハナクソがついていたら、指先でデコピンみたいに、ピンッってやりたくなるじゃろ?」
頼むから、ちゃんとゴミ箱に捨ててくれ。
「やっちまったのじゃよ」
何を聞かされているのだろうか?
「そうしたら、ハナクソが運悪く次元の狭間に飛んでいってしまって、お主の世界に落ちてしまったのじゃ」
そんなもの飛ばさないで欲しい。
「ワシのハナクソは、腐っても神の一部だったわけで、お主の世界ではありえない強度になってしまって、それが落ちていった先に運悪くお主が立っていたわけじゃ」
何か嫌な予感がする。。。。
「そして、運悪くヘッドショットになってしまったのじゃ。。。。」
えーと。。。もしかして、意識がなくなった瞬間に、私は亡くなってしまっていたのか?
もしかして、ここは天国か?
「本当にすまんかった!」
意味がわからないが、運悪く空から降ってきた神のハナクソに頭を撃ち抜かれ死んでしまったようだ。
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