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初恋男子、絶望する
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「旦那様、その、なんといいますか……」
「構わない。言ってみろ」
「その、大変言いづらいのですが……」
メイド長のマイアは俺を気の毒そうに見つめる。もう心構えはできている。どんなことでも受け入れる覚悟はある。
俺がジッと見つめると、マイアは意を決したように口を開いた。
「やはり奥様は、この婚姻に乗り気ではないようです……」
知っていた。知っていたとも。
「ヒュー……、そんな傷付くなって……」
幼馴染のパトリックに慰められずとも、知っていたことだ。そこまで傷付いてなどいない。
俺が彼女のことを知ったのは、学友であり、彼女の兄であるシリスからだった。
俺の目から見ても病的な妹好きであるシリスは、よく妹の話をした。
仲間内ではシリスの妹は有名で、そのうちその妹がどれだけ可愛いのか、見に行ってみようという話になった。シリスにバレたら怒り狂うだろうから、こっそり。
そこで俺は天使に会った。
フィオナ・ノーマル。当時10歳であった少女に俺は心を奪われた。幼女趣味ではない。花に囲まれてにこにこと笑顔を振りまく天使に、俺は心を射抜かれた。
その当時は自分が幼い少女に心を奪われたなんて真実は信じたくなくて、他の女と寝たりもしたが、どんな美女と寝ても少女のことが頭から離れなかった。
二度目に会った時、少女は立派な女性になっていて男の視線をその一身に受けていた。
視線を反らせなかった。俺は一度目に会った時から、彼女に恋をしていたのだと自覚せざる得なかった。
けれど、繊細な彼女は俺の顔が大変嫌いだったらしい。
たしかにシリスは優しげな麗人で、俺は顔は整っているだろうが麗人とは言い難い。野性味溢れる顔だとよく言われる。そしてシリスからは彼女はシリスの顔が好きだと聞いていた。私とは正反対と言ってもいい。
とある夜会でいつものように彼女を見ていると、しつこく男から絡まれている。しかも腕に触れている。カッと怒りが込み上げ、俺は男を引き剥がしにいこうと彼女たちの方へと向かう。
そのとき、彼女がふらりと倒れそうになった。急いで彼女を支えると、優しげなアイスブルーの瞳と目が合う。
細い腰、潤んだ瞳。どくんと胸が騒ぎ始める。
そして彼女は気絶した。
シリスには「お前の顔が怖いからだ!」と口を酸っぱくして言われた。
それから、彼女はよく騎士団の練習場に来るようになった。
シリスの弟であり、彼女の兄であるコリンの応援に来ているという。他にも令嬢はたくさんいたが、彼女が来たときはすぐにわかった。
よく顔を赤くさせて、潤んだ瞳で練習を見ていた。熱があるのだろう。それでも練習を見に来るということは、意中の相手でもいるのだろうか。
それが俺であればいいと思ったが、彼女にとっての初対面で気絶された男だ。ありえない。
彼女の意中の相手はすぐにわかった。
コリンの親友でもあるユーリ・バルカ。次期伯爵でもある彼なら、彼女の相手にも相応しいだろう。歳だって近いし、二人はお似合いと言わざる得ない。
悔しかった。
俺の顔がもっと落ち着いていたら、もっと若ければ。彼女と一緒になれたかもしれない。
そう考えると、彼女を見るのが辛かった。
それでも耳は彼女へと意識を集中させている。ユーリと彼女がどんな話をするのか、彼女は苦しんでいないか、彼女の鈴の音のような声を聞きたかった。
俺がフィオナ嬢に恋をしていることは、俺の周りでは周知の事実となった。兄である国王でさえ、それを知っている。部下たちはまだ知らないが、団長にまでバレた。シリスにさえもバレて、決して彼女に近づかせてもらえなくなった。だから彼女に近付けるのは、彼女が騎士団の訓練見学に来たときだけ。
ユーリがフィオナ嬢との婚約話を進めた。
そのときはもうダメだと思った。
訓練にも身が入らず、団長からは身体を休めろと言われる始末。
そこで俺はよく行く市街の連れ込み宿に飲みに行くことにした。誰でもいいから、肌を重ねたかった。
「お酒、もっといかがですか?」
酒を飲んでいると、彼女の声が聞こえて顔を上げる。
そこにいたのはフードを深くかぶった不思議な女。酒を持ったまま、首を傾げた様子を見せる女をじっと見つめる。
彼女に、似ている気がする。
いや、ありえない。いるわけがない。こんな場所に来ることを、シリスが許すわけがない。
相当酔ってきているな。
それでもいい。もう、なんだっていい。
「もらおうか」
「はいっ!」
ジョッキに酒が注がれる。それを煽るように一気に飲んだ。
少しでも、彼女がユーリと婚約するという事実を頭から離れさせたかった。
気が付けば、女を買うことになった。
今日から商売女だという女は、おそらく貴族ではないかと思う。話し方も丁寧だし、漂って来る香りは甘い。
父親が事業に失敗したせいで、俺のような男に買われるとはなんと不幸な女だと思った。
フィオナ嬢を心に住まわせながら、他の女を抱く自分の不誠実さに吐き気がする。
そしてこの女はそんな俺に抱かれようとしてる。
本当に、不幸な女だ。
フードを脱ぎたくないという女の要望は叶えてやった。
火傷跡など騎士団で見慣れているが、俺に買われるというだけで不幸なのだ。顔を隠してやるくらいなんだというんだ。
それに、女の声はフィオナ嬢によく似ている。違う人物だとはわかっているが、こうしているとフィオナ嬢を抱くようで興奮したのも事実。
女が一枚一枚服を脱ぐ。ケープだけはそのままで、高価そうなガーネットの腕輪も外し、ケープ以外全て脱いだ。
別にいいが、こんな高価なものを外して置いたら、普通は盗まれるぞ。あとで教えてやろう。
今はそれよりも女を抱きたい。
「構わない。言ってみろ」
「その、大変言いづらいのですが……」
メイド長のマイアは俺を気の毒そうに見つめる。もう心構えはできている。どんなことでも受け入れる覚悟はある。
俺がジッと見つめると、マイアは意を決したように口を開いた。
「やはり奥様は、この婚姻に乗り気ではないようです……」
知っていた。知っていたとも。
「ヒュー……、そんな傷付くなって……」
幼馴染のパトリックに慰められずとも、知っていたことだ。そこまで傷付いてなどいない。
俺が彼女のことを知ったのは、学友であり、彼女の兄であるシリスからだった。
俺の目から見ても病的な妹好きであるシリスは、よく妹の話をした。
仲間内ではシリスの妹は有名で、そのうちその妹がどれだけ可愛いのか、見に行ってみようという話になった。シリスにバレたら怒り狂うだろうから、こっそり。
そこで俺は天使に会った。
フィオナ・ノーマル。当時10歳であった少女に俺は心を奪われた。幼女趣味ではない。花に囲まれてにこにこと笑顔を振りまく天使に、俺は心を射抜かれた。
その当時は自分が幼い少女に心を奪われたなんて真実は信じたくなくて、他の女と寝たりもしたが、どんな美女と寝ても少女のことが頭から離れなかった。
二度目に会った時、少女は立派な女性になっていて男の視線をその一身に受けていた。
視線を反らせなかった。俺は一度目に会った時から、彼女に恋をしていたのだと自覚せざる得なかった。
けれど、繊細な彼女は俺の顔が大変嫌いだったらしい。
たしかにシリスは優しげな麗人で、俺は顔は整っているだろうが麗人とは言い難い。野性味溢れる顔だとよく言われる。そしてシリスからは彼女はシリスの顔が好きだと聞いていた。私とは正反対と言ってもいい。
とある夜会でいつものように彼女を見ていると、しつこく男から絡まれている。しかも腕に触れている。カッと怒りが込み上げ、俺は男を引き剥がしにいこうと彼女たちの方へと向かう。
そのとき、彼女がふらりと倒れそうになった。急いで彼女を支えると、優しげなアイスブルーの瞳と目が合う。
細い腰、潤んだ瞳。どくんと胸が騒ぎ始める。
そして彼女は気絶した。
シリスには「お前の顔が怖いからだ!」と口を酸っぱくして言われた。
それから、彼女はよく騎士団の練習場に来るようになった。
シリスの弟であり、彼女の兄であるコリンの応援に来ているという。他にも令嬢はたくさんいたが、彼女が来たときはすぐにわかった。
よく顔を赤くさせて、潤んだ瞳で練習を見ていた。熱があるのだろう。それでも練習を見に来るということは、意中の相手でもいるのだろうか。
それが俺であればいいと思ったが、彼女にとっての初対面で気絶された男だ。ありえない。
彼女の意中の相手はすぐにわかった。
コリンの親友でもあるユーリ・バルカ。次期伯爵でもある彼なら、彼女の相手にも相応しいだろう。歳だって近いし、二人はお似合いと言わざる得ない。
悔しかった。
俺の顔がもっと落ち着いていたら、もっと若ければ。彼女と一緒になれたかもしれない。
そう考えると、彼女を見るのが辛かった。
それでも耳は彼女へと意識を集中させている。ユーリと彼女がどんな話をするのか、彼女は苦しんでいないか、彼女の鈴の音のような声を聞きたかった。
俺がフィオナ嬢に恋をしていることは、俺の周りでは周知の事実となった。兄である国王でさえ、それを知っている。部下たちはまだ知らないが、団長にまでバレた。シリスにさえもバレて、決して彼女に近づかせてもらえなくなった。だから彼女に近付けるのは、彼女が騎士団の訓練見学に来たときだけ。
ユーリがフィオナ嬢との婚約話を進めた。
そのときはもうダメだと思った。
訓練にも身が入らず、団長からは身体を休めろと言われる始末。
そこで俺はよく行く市街の連れ込み宿に飲みに行くことにした。誰でもいいから、肌を重ねたかった。
「お酒、もっといかがですか?」
酒を飲んでいると、彼女の声が聞こえて顔を上げる。
そこにいたのはフードを深くかぶった不思議な女。酒を持ったまま、首を傾げた様子を見せる女をじっと見つめる。
彼女に、似ている気がする。
いや、ありえない。いるわけがない。こんな場所に来ることを、シリスが許すわけがない。
相当酔ってきているな。
それでもいい。もう、なんだっていい。
「もらおうか」
「はいっ!」
ジョッキに酒が注がれる。それを煽るように一気に飲んだ。
少しでも、彼女がユーリと婚約するという事実を頭から離れさせたかった。
気が付けば、女を買うことになった。
今日から商売女だという女は、おそらく貴族ではないかと思う。話し方も丁寧だし、漂って来る香りは甘い。
父親が事業に失敗したせいで、俺のような男に買われるとはなんと不幸な女だと思った。
フィオナ嬢を心に住まわせながら、他の女を抱く自分の不誠実さに吐き気がする。
そしてこの女はそんな俺に抱かれようとしてる。
本当に、不幸な女だ。
フードを脱ぎたくないという女の要望は叶えてやった。
火傷跡など騎士団で見慣れているが、俺に買われるというだけで不幸なのだ。顔を隠してやるくらいなんだというんだ。
それに、女の声はフィオナ嬢によく似ている。違う人物だとはわかっているが、こうしているとフィオナ嬢を抱くようで興奮したのも事実。
女が一枚一枚服を脱ぐ。ケープだけはそのままで、高価そうなガーネットの腕輪も外し、ケープ以外全て脱いだ。
別にいいが、こんな高価なものを外して置いたら、普通は盗まれるぞ。あとで教えてやろう。
今はそれよりも女を抱きたい。
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