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カムイ 02
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結果として、自制できなかったカムイは理由をつけて男と一緒に席から離れた。それでも部屋は同じ。おそらくリュウカイはカムイが自制できずに嫉妬に身を燃やすことを理解していたのだろう。広い部屋には離れた場所に椅子と机が複数配置されていた。
ルビリアと共に座っていた場所から一番離れたところに座って、大きなため息を吐く。畏れるべき龍族とはいえど、美しい彫像のような姿をしたカムイの憂い顔に目の前に座った男は顔を赤く染めて俯いた。
ルビリアが森にいた理由を聞いていた。聞いていたが、ルビリアの口から男の名前が出てくると苛立って仕方ない。
そのうえ、ルビリアはその男を慕っていた。
本能として面白くない。その男を殺してしまいたいぐらいだ。
本能のまま行動するならば、ルビリアを連れ国ごと滅ぼすべきだろう。そして優しく言ってやるのだ。
「そなたを悲しませた男はもういない」「だからもうその男を想って過去を思い出さないでくれ」と。
けれどカムイは知っている。
先代白龍が生きていた頃に読み漁っていた文献や本の中に、人間は故郷や人間関係を大切にすると書いてあった。それが本当ならば、仮にルビリアのいた国を滅ぼした場合、ルビリアはいい反応はしないだろう。少なくとも喜びはしない。
ルビリアはカムイに依存している。
それがカムイにとって確実に理解できるルビリアの感情の一つだ。
恋心は、あるだろう、おそらく。けれどそれ以上にルビリアはカムイに依存している。
ルビリアはカムイに「すき」とはいうが、「愛してる」とは言わない。
言いそうだな、と思うと誤魔化すように「すき」と繰り返す。
ルビリアはカムイとの関係が変わる決定的な言葉を避けている。
それを寂しく思わないわけではない。けれどルビリアに依存されるのもまたいいもので、依存したまま自分を愛して欲しいとそう思う。
人間としては強い独占欲を見せるルビリアが愛おしくてたまらない。
カムイに依存して、カムイをどこか神聖視しているルビリアはカムイが人を殺したらどう思うのだろう。
それを考えると不安で、本能のままに動くことができない。
「おぬし、ベルを悲しませた男の兄だったな」
「っ! はい。アンディラと申します」
そんな名前なのか。別に知らずともよかったのだが。
緊張しているのだろう。男は顔が強張っている。それはそうだ。カムイは今嫉妬で苛立っている。苛立ちを抑えてるとはいえ、そんなカムイを前にして気絶せずにいるだけ褒められたものだ。
「それで? おぬしは弟を見捨てるか?」
ごくりと男は息を飲んだ。
言外に弟を消してしまいと言ったカムイの意図に気がついたのだろう。
「……白龍様のおっしゃりたいことはわかっております。けれど、けれどどうか話し合いで事は済まないでしょうか……?」
「何故それが赦されると思う」
「っ、」
わからぬ。何故ルビリアを悲しませた男をこやつが庇うのか。
昔読んだ本の中に、人間は血の繋がりを大切にするとあったからそれが原因だろうか。敬うべき龍族に逆らってまで?
人間は面倒だ。情というのはなかなかに厄介なものである。
けれど、どうだろう。目の前で震えているのに、カムイからは決して目を逸らさない男。カムイが恐ろしいのだろう。カムイを畏れているのだろう。それでも目だけは逸らさない。
多くの種族がいるなかで、人族は数だけの弱小種族だ。どこぞの部族では龍神と崇められる龍族に対し、血の繋がった弟のために虚勢を張るようにカムイを見つめる人間の男。
微笑ましい。おそらくそれが今最も近い感情だ。
絶対に敵わないカムイから目は逸らさないくせに震えているのは見ていて、そう。微笑ましい。
カムイの心一つで、吹けば飛ぶ存在のくせに、血の繋がり、情けだけでこの男は必死だ。
人族とはなんとまあ情け深い愚かな生き物なのか。それともこの男が特殊なのだろうか。それともルビリアを悲しませた男は殺したらなにか問題でもあるのだろうか。
しかしカムイには関係ない。
けれど、そうだ。少し面白そうだ。
ルビリアを悲しませた男。消すよりも生きて針の筵に立たせたほうが面白そうだ。
「ふ、安心せよ。消すなど、我はせぬ」
ホッとしたように息を吐く男に、カムイは視線を細める。
ああ、そうだ。簡単に消してやるものか。
どのように苦しめるのが一番だろうか。どうしたらルビリアはもっともっともっともっともっと、依存してくれるだろうか。
たりない。ルビリアからの愛情がまだたりない。
龍族、ドラゴン族は番ができれば常に番から愛情を感じねば安心できない。常に番の一番でないと安心ができない。
カムイはいまだに安心できていない。
ルビリアが好きも大好きも言わず、カムイに依存している素振りすら見せなければ早々に監禁して、穏やかな生活などせずに爛れた生活を送っていただろう。
家からは一歩も出さず、それどころか部屋に繋ぎ、ルビリアの感情など無視してただただ人形のようにそばに置き、そして人形のようなルビリアに絶望していただろう。
理性が弾け飛んで仕舞えば、長い年月番ができなかった龍族などそのようなものだ。
はっきり言って、ルビリアは運が良かった。
カムイはいまだ感情が未熟だ。どう扱えばいいのか、分かりかねている。だからカムイの方針は本に忠実に。はるか昔に読んだ人族の番を持ったドラゴンの話を頭に入れ、ルビリアを囲っている。嫌われないように、嫌われないように。
理性が中心なカムイにとって今一番恐れているのはルビリアに嫌われることだけ。
「あ、ありがとうございますっ、白龍様!」
頭を下げ、嬉しそうに笑みを浮かべる男に考える。
やはりルビリアも同じ考えなのだろうか。
血の繋がりは強い意味を齎すのだろうか。そう考えると、子供を作ることを早めた方がいいのかもしれない。
しばらく、そう五百年くらいは二人きりの生活がいいとは思っていたが、早々に子作りはしたほうがいいのかもしれない。
将来ルビリアがカムイを恐れても、子供がいればルビリアはカムイから逃げようとなど考えないだろう。
──まさかルビリアが我から逃げるなど想像もつかないが。
ルビリアと泉のある森で二人きりで過ごし、隔離するのは簡単だ。
けれど、それではルビリアは故郷を懐古するだろう。
カムイのいる前で何度も何度も過去を思い出すだろう。
最初は我慢できる。実際今までもルビリアが故郷を思い出すのか悲しそうに目を伏せることがないわけではなかった。それでもカムイは我慢できた。
だが、思い出す回数が増えたら? そしてそれは生涯止まない。死ぬまでルビリアの後をついて回る。
それに耐えられる自信がない。ならば、さっさと過去にしてしまえばいいのだ。なんでもない、ルビリアにとって些細なものに。
そしてルビリアの中でカムイが一番になればいい。
ルビリアのカムイ以外の有象無象は一瞬のものにしてしまえ。
ルビリアと共に座っていた場所から一番離れたところに座って、大きなため息を吐く。畏れるべき龍族とはいえど、美しい彫像のような姿をしたカムイの憂い顔に目の前に座った男は顔を赤く染めて俯いた。
ルビリアが森にいた理由を聞いていた。聞いていたが、ルビリアの口から男の名前が出てくると苛立って仕方ない。
そのうえ、ルビリアはその男を慕っていた。
本能として面白くない。その男を殺してしまいたいぐらいだ。
本能のまま行動するならば、ルビリアを連れ国ごと滅ぼすべきだろう。そして優しく言ってやるのだ。
「そなたを悲しませた男はもういない」「だからもうその男を想って過去を思い出さないでくれ」と。
けれどカムイは知っている。
先代白龍が生きていた頃に読み漁っていた文献や本の中に、人間は故郷や人間関係を大切にすると書いてあった。それが本当ならば、仮にルビリアのいた国を滅ぼした場合、ルビリアはいい反応はしないだろう。少なくとも喜びはしない。
ルビリアはカムイに依存している。
それがカムイにとって確実に理解できるルビリアの感情の一つだ。
恋心は、あるだろう、おそらく。けれどそれ以上にルビリアはカムイに依存している。
ルビリアはカムイに「すき」とはいうが、「愛してる」とは言わない。
言いそうだな、と思うと誤魔化すように「すき」と繰り返す。
ルビリアはカムイとの関係が変わる決定的な言葉を避けている。
それを寂しく思わないわけではない。けれどルビリアに依存されるのもまたいいもので、依存したまま自分を愛して欲しいとそう思う。
人間としては強い独占欲を見せるルビリアが愛おしくてたまらない。
カムイに依存して、カムイをどこか神聖視しているルビリアはカムイが人を殺したらどう思うのだろう。
それを考えると不安で、本能のままに動くことができない。
「おぬし、ベルを悲しませた男の兄だったな」
「っ! はい。アンディラと申します」
そんな名前なのか。別に知らずともよかったのだが。
緊張しているのだろう。男は顔が強張っている。それはそうだ。カムイは今嫉妬で苛立っている。苛立ちを抑えてるとはいえ、そんなカムイを前にして気絶せずにいるだけ褒められたものだ。
「それで? おぬしは弟を見捨てるか?」
ごくりと男は息を飲んだ。
言外に弟を消してしまいと言ったカムイの意図に気がついたのだろう。
「……白龍様のおっしゃりたいことはわかっております。けれど、けれどどうか話し合いで事は済まないでしょうか……?」
「何故それが赦されると思う」
「っ、」
わからぬ。何故ルビリアを悲しませた男をこやつが庇うのか。
昔読んだ本の中に、人間は血の繋がりを大切にするとあったからそれが原因だろうか。敬うべき龍族に逆らってまで?
人間は面倒だ。情というのはなかなかに厄介なものである。
けれど、どうだろう。目の前で震えているのに、カムイからは決して目を逸らさない男。カムイが恐ろしいのだろう。カムイを畏れているのだろう。それでも目だけは逸らさない。
多くの種族がいるなかで、人族は数だけの弱小種族だ。どこぞの部族では龍神と崇められる龍族に対し、血の繋がった弟のために虚勢を張るようにカムイを見つめる人間の男。
微笑ましい。おそらくそれが今最も近い感情だ。
絶対に敵わないカムイから目は逸らさないくせに震えているのは見ていて、そう。微笑ましい。
カムイの心一つで、吹けば飛ぶ存在のくせに、血の繋がり、情けだけでこの男は必死だ。
人族とはなんとまあ情け深い愚かな生き物なのか。それともこの男が特殊なのだろうか。それともルビリアを悲しませた男は殺したらなにか問題でもあるのだろうか。
しかしカムイには関係ない。
けれど、そうだ。少し面白そうだ。
ルビリアを悲しませた男。消すよりも生きて針の筵に立たせたほうが面白そうだ。
「ふ、安心せよ。消すなど、我はせぬ」
ホッとしたように息を吐く男に、カムイは視線を細める。
ああ、そうだ。簡単に消してやるものか。
どのように苦しめるのが一番だろうか。どうしたらルビリアはもっともっともっともっともっと、依存してくれるだろうか。
たりない。ルビリアからの愛情がまだたりない。
龍族、ドラゴン族は番ができれば常に番から愛情を感じねば安心できない。常に番の一番でないと安心ができない。
カムイはいまだに安心できていない。
ルビリアが好きも大好きも言わず、カムイに依存している素振りすら見せなければ早々に監禁して、穏やかな生活などせずに爛れた生活を送っていただろう。
家からは一歩も出さず、それどころか部屋に繋ぎ、ルビリアの感情など無視してただただ人形のようにそばに置き、そして人形のようなルビリアに絶望していただろう。
理性が弾け飛んで仕舞えば、長い年月番ができなかった龍族などそのようなものだ。
はっきり言って、ルビリアは運が良かった。
カムイはいまだ感情が未熟だ。どう扱えばいいのか、分かりかねている。だからカムイの方針は本に忠実に。はるか昔に読んだ人族の番を持ったドラゴンの話を頭に入れ、ルビリアを囲っている。嫌われないように、嫌われないように。
理性が中心なカムイにとって今一番恐れているのはルビリアに嫌われることだけ。
「あ、ありがとうございますっ、白龍様!」
頭を下げ、嬉しそうに笑みを浮かべる男に考える。
やはりルビリアも同じ考えなのだろうか。
血の繋がりは強い意味を齎すのだろうか。そう考えると、子供を作ることを早めた方がいいのかもしれない。
しばらく、そう五百年くらいは二人きりの生活がいいとは思っていたが、早々に子作りはしたほうがいいのかもしれない。
将来ルビリアがカムイを恐れても、子供がいればルビリアはカムイから逃げようとなど考えないだろう。
──まさかルビリアが我から逃げるなど想像もつかないが。
ルビリアと泉のある森で二人きりで過ごし、隔離するのは簡単だ。
けれど、それではルビリアは故郷を懐古するだろう。
カムイのいる前で何度も何度も過去を思い出すだろう。
最初は我慢できる。実際今までもルビリアが故郷を思い出すのか悲しそうに目を伏せることがないわけではなかった。それでもカムイは我慢できた。
だが、思い出す回数が増えたら? そしてそれは生涯止まない。死ぬまでルビリアの後をついて回る。
それに耐えられる自信がない。ならば、さっさと過去にしてしまえばいいのだ。なんでもない、ルビリアにとって些細なものに。
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