7 / 18
07
しおりを挟む
04話から修正前の文を乗せてました
読んでしまった方申し訳ございません。
感想で教えてくださった方、ありがとうございます!大変助かりました!
────────────────
聖世祭が開催される場所はずいぶんと輝かしい場所だった。
「すごい……」
背の高い建物がたくさん並んでいて、とても賑やかな場所。王都よりもずっと先進的な場所に思える。
「気に入ったか?」
「はい……」
龍の姿で入ればすぐに目的の場所である城に着くのに、カムイ様は私が立ち並ぶ建物が気になってることに気がついてくださり、徒歩で城まで向かってくれている。私も歩こうとすると、カムイ様が抱き上げてくださった。カムイ様に抱っこされながら街を歩くことはとても恥ずかしくてたまらないのだけど、カムイ様はとても楽しいらしく、鼻唄でも歌いそうなくらい機嫌がいい。隣に歩くリュウザン様がカムイ様を見て最初はギョッとしてた。今はもう慣れたらしく呆れた目でカムイ様を見てらっしゃる。
あと、視線が痛い。リュウザン様もカムイ様何故だか注目されている。もしかして周りの人たちはお二方が龍族だと分かっているのかもしれない。
それにしても、リュウカイの孤島と呼ばれているこの場所はずっと誰も住めないような前人未踏の地だと思われていた。それなのに、こんなすごい場所だったなんて。
道は馬車4台分が入りほうなほどに広くて、お店はほとんどが3階までありそうな大きなもの。
すごいとしか言いようがない。
元いた場所では考えられないような革新的な場所。
「人間の都は狭いからなぁ~。あたしたちの作った都は珍しいだろ」
「初めて見ます。とても素敵な都です」
未来の王子妃として近隣の国へなら行ったことはあるけど、どの国も似たような都市だった。
私たちの国の都が狭いのではない。というか、根本的なところはそこではない。
「ベルがそんなに気に入ったのであれば、我らの住処にも作るか?」
「お気持ちは嬉しいですけど、カムイ様……」
「んむ?」
言ってもいいか考えて、唇を一旦閉じる。カムイ様はジッと私を捕らえて離さない。私の言葉を待っている。
カムイ様のお気持ちは嬉しい。私のためを考えて言ってくれることだから。その言葉を拒否するべきではないと思う。
でも、私はあの家を気に入っている。カムイ様の龍体が入るといっぱいになってしまうあの家を。私とカムイ様の大切なお家。
「あの、私、あの家でカムイ様とくっついていることがとても好きなのです。だから、その、あんまり大きな家は、とても、寂しくなってしまいます……」
言ってからかぁあっ、と顔が赤くなる。とてもはしたない言葉だっただろうか。
恥ずかしくて顔を両手で隠すと、カムイ様が歩みを止める。不思議に思って指の隙間からカムイ様を見ると、カムイ様は首まで顔が真っ赤に染まっていた。
「ローズはあれだな。龍でもドラゴンでもないくせに、あたしらが番にもらって最高に喜ぶ言葉を選んでくるな」
「は、はしたなくはないですか?」
「全然大丈夫だと思うぞ? けど、まだ閨を共にしてないリュウセンにはちぃーっと刺激が強過ぎたみたいだな。あたしらの会話も頭に入ってきてないみたいだ」
私を見つめたまま固まってしまったカムイ様を見ながら、リュウザン様はケラケラと笑う。
し、刺激が強過ぎたってことは、やっぱりはしたなかったってことでは……? とても恥ずかしいことを言ってしまったのでは……?
「ベル」
「は、はい」
「そなたは人がいるときに限って我を煽るようなことを言う。もしや我の理性を試しているのか?」
「そんなことはっ!」
「わかっておる。わかっておるのだ。そなたの言葉が閨への誘いにしか聴こえぬ我が悪いのだ! 早くそなたの全てを暴きたいっっっ!」
心からの叫びだった。カムイ様の心からの叫びだった。途中から声が大きくなってしまうほどに。
やっぱりカムイ様に我慢させてたのだわ。早く身体を捧げてしまうべきだったのだわ。今からでも遅くない? この国で、カムイ様に捧げるべき?
私は、カムイ様に身を捧げてもいいと思っている。
それでもしもカムイ様に捨てられても、たぶん私は後悔はしない。死んでも、いいから。
「私……」
「あーっと、ローズ。先に言っておく」
捧げるべきだと思って言葉を開くと、私の言葉を遮るようにリュウザン様が声を上げた。
きょとんとリュウザン様へと目を向けると、リュウザン様は苦笑いを浮かべている。
「ドラゴン族の蜜月は最低一ヶ月、長いときは一年は続く」
「はい……?」
「リュウセンは気が遠くなるぐらい一人で過ごしてきた龍族だ。番であるローズが望んでも、最低半年は蜜月が続くと見ていいだろう。最低だ。あたしは二年くらい続いても不思議じゃないと思ってる。だから、この国でリュウセンと閨に籠るとか絶対に考えるなよ。魔物が大量発生するからな?」
手を当ててぴたりと口を閉じた。
蜜月って、その、蜜月……? 性的なその、意味だよね? え? 私、死んじゃうの……? 蜜月が終わるのが早くて半年……? そんなに体力が続くわけがない。
一月でさえ無理だと思うのに、それが半年……? 長くて二年ってなに?
どうしよう。カムイ様のことは好きだけれど、蜜月は怖い。それとも私の知ってる蜜月とリュウザン様のおっしゃってる蜜月は意味が違うのかしら?
「えっと……」
「あ、蜜月っていうのは子作り期間のことな? まあローズは人族のメスで体力もそんなにないだろうし、リュウセンも考えてるだろ。……たぶん。ずっとヤリっぱなしってのはないない。……たぶん」
たぶん。へらり、と笑いながらも不安が隠せていないようなリュウザン様に私も不安が隠せない。
リュウザン様と目を合わせていると、カムイ様がハッと意識を取り戻した。
「リュウザン。我の番になにを吹き込んでおるのだ。品のないことを吹き込むでない。ベルには我がすべて教えるからおぬしはなにも言うでない」
「童貞のくせに教えるもなにもないだろ」
スッとこの場の空気が変わった。というよりカムイ様の目の瞳孔が開いて、ひんやりとした空気が辺りに漂う。
さすがのリュウザン様もまずいと思ったのか、血の気が引いていた。
「………殺す」
ぽつりと呟かれた言葉と同時に、人の姿だったリュウザン様のお姿が龍の姿に戻る。
道いっぱいに広がったリュウザン様のお姿に、この都の道がこんなに広いのは本来のお姿に戻っても大丈夫なようにだと気付いた。
通りすがりの方たちも悲鳴をあげて逃げ出していたり、近くの人たちも何故だかドラゴンの姿に戻っていたりして、とても騒がしいことになっている。
「あ、あの、カムイ様……」
「──ベル。我は、そうだ。確かに女と寝たことがない。だが気にしなくていい。そなたを苦しめたりはせぬ。勉強不足かもしれぬが、そなたを楽しませるために努力するつもりだ」
カムイ様はなにか勘違いされてないだろうか。
「私、嬉しいです……」
「な、んだと……?」
「カムイ様が私以外の人と、って考えるとすごく悲しかったの。でも、そうじゃないって教えてもらえて、とっても嬉しいの……」
「我は、番がそなたでよかった……!」
カムイ様の初めては私。そのことがとても嬉しい。長く生きてきたカムイ様だから、番は初めてかもしれないけど、女性経験はあるのかもしれないと思っていたところがあった。
それなのにカムイ様も初めてだなんて!
こんなに嬉しいことがあっていいの? 都合のいい夢を見ているみたい。
本当の私はリュウセンの森に入ったときに死んで、カムイ様と会ってから今の今まで夢。それでもおかしくないくらいの喜びが私を支配する。
カムイ様にギュッと抱きしめられた。ちょっと息苦しいけどこの息苦しさが心地よく感じてしまう。
「ベル、早く二人きりになれる場所に行くぞ。我は早くそなたと二人きりになりたい」
「あの、でも、」
「んむ? なんだ?」
「その、周りの方々が固まってしまっているのですが……」
カムイ様の腕の隙間から覗くと、周りが石化したように動かない。ピクリともしないものだから不安になる。
「ああ、気にしなくてもよい。我がいなくなればそのうち動き出すだろう。我の魔力に当てられただけだ」
「そう、なのですか?」
「ああ。歩きでは長引くな。街は堪能したか? ここからは元の姿に戻って城まで飛ぶが、いいか?」
ん、と考える。できればカムイ様と食べ歩き、なんてしてみたかった。けれどこのまま歩いていても、本当にただ建物を見るだけになってしまうだろう。
「あとでカムイ様と街に来られます?」
「そなたが望むのなら」
「なら、また後で街を見たいの。カムイ様とゆっくり、その、デート、したい、から……」
顔が熱い。デートなんてしたことがない。けれどカムイ様とならしてみたいと思う。
エドガー様は街をゆっくり歩くなんてしたがらなかったから、デートなんてしたことがない。それどころか彼と二人きりだなんてなったことがなかった。
エドガー様とはデートをしたいなんて思わなかったけど、どうしてだろう。カムイ様となら二人きりでデートをしてみたいと思う。
エドガー様への想いはなんだったのだろうと思えるぐらい、カムイ様への想いが強くなっている。
「ああ、もちろんだ。我もそなたとたくさんデートがしたい」
そう言って私の瞼に口付けるカムイ様に私は自然な笑みが零れた。
読んでしまった方申し訳ございません。
感想で教えてくださった方、ありがとうございます!大変助かりました!
────────────────
聖世祭が開催される場所はずいぶんと輝かしい場所だった。
「すごい……」
背の高い建物がたくさん並んでいて、とても賑やかな場所。王都よりもずっと先進的な場所に思える。
「気に入ったか?」
「はい……」
龍の姿で入ればすぐに目的の場所である城に着くのに、カムイ様は私が立ち並ぶ建物が気になってることに気がついてくださり、徒歩で城まで向かってくれている。私も歩こうとすると、カムイ様が抱き上げてくださった。カムイ様に抱っこされながら街を歩くことはとても恥ずかしくてたまらないのだけど、カムイ様はとても楽しいらしく、鼻唄でも歌いそうなくらい機嫌がいい。隣に歩くリュウザン様がカムイ様を見て最初はギョッとしてた。今はもう慣れたらしく呆れた目でカムイ様を見てらっしゃる。
あと、視線が痛い。リュウザン様もカムイ様何故だか注目されている。もしかして周りの人たちはお二方が龍族だと分かっているのかもしれない。
それにしても、リュウカイの孤島と呼ばれているこの場所はずっと誰も住めないような前人未踏の地だと思われていた。それなのに、こんなすごい場所だったなんて。
道は馬車4台分が入りほうなほどに広くて、お店はほとんどが3階までありそうな大きなもの。
すごいとしか言いようがない。
元いた場所では考えられないような革新的な場所。
「人間の都は狭いからなぁ~。あたしたちの作った都は珍しいだろ」
「初めて見ます。とても素敵な都です」
未来の王子妃として近隣の国へなら行ったことはあるけど、どの国も似たような都市だった。
私たちの国の都が狭いのではない。というか、根本的なところはそこではない。
「ベルがそんなに気に入ったのであれば、我らの住処にも作るか?」
「お気持ちは嬉しいですけど、カムイ様……」
「んむ?」
言ってもいいか考えて、唇を一旦閉じる。カムイ様はジッと私を捕らえて離さない。私の言葉を待っている。
カムイ様のお気持ちは嬉しい。私のためを考えて言ってくれることだから。その言葉を拒否するべきではないと思う。
でも、私はあの家を気に入っている。カムイ様の龍体が入るといっぱいになってしまうあの家を。私とカムイ様の大切なお家。
「あの、私、あの家でカムイ様とくっついていることがとても好きなのです。だから、その、あんまり大きな家は、とても、寂しくなってしまいます……」
言ってからかぁあっ、と顔が赤くなる。とてもはしたない言葉だっただろうか。
恥ずかしくて顔を両手で隠すと、カムイ様が歩みを止める。不思議に思って指の隙間からカムイ様を見ると、カムイ様は首まで顔が真っ赤に染まっていた。
「ローズはあれだな。龍でもドラゴンでもないくせに、あたしらが番にもらって最高に喜ぶ言葉を選んでくるな」
「は、はしたなくはないですか?」
「全然大丈夫だと思うぞ? けど、まだ閨を共にしてないリュウセンにはちぃーっと刺激が強過ぎたみたいだな。あたしらの会話も頭に入ってきてないみたいだ」
私を見つめたまま固まってしまったカムイ様を見ながら、リュウザン様はケラケラと笑う。
し、刺激が強過ぎたってことは、やっぱりはしたなかったってことでは……? とても恥ずかしいことを言ってしまったのでは……?
「ベル」
「は、はい」
「そなたは人がいるときに限って我を煽るようなことを言う。もしや我の理性を試しているのか?」
「そんなことはっ!」
「わかっておる。わかっておるのだ。そなたの言葉が閨への誘いにしか聴こえぬ我が悪いのだ! 早くそなたの全てを暴きたいっっっ!」
心からの叫びだった。カムイ様の心からの叫びだった。途中から声が大きくなってしまうほどに。
やっぱりカムイ様に我慢させてたのだわ。早く身体を捧げてしまうべきだったのだわ。今からでも遅くない? この国で、カムイ様に捧げるべき?
私は、カムイ様に身を捧げてもいいと思っている。
それでもしもカムイ様に捨てられても、たぶん私は後悔はしない。死んでも、いいから。
「私……」
「あーっと、ローズ。先に言っておく」
捧げるべきだと思って言葉を開くと、私の言葉を遮るようにリュウザン様が声を上げた。
きょとんとリュウザン様へと目を向けると、リュウザン様は苦笑いを浮かべている。
「ドラゴン族の蜜月は最低一ヶ月、長いときは一年は続く」
「はい……?」
「リュウセンは気が遠くなるぐらい一人で過ごしてきた龍族だ。番であるローズが望んでも、最低半年は蜜月が続くと見ていいだろう。最低だ。あたしは二年くらい続いても不思議じゃないと思ってる。だから、この国でリュウセンと閨に籠るとか絶対に考えるなよ。魔物が大量発生するからな?」
手を当ててぴたりと口を閉じた。
蜜月って、その、蜜月……? 性的なその、意味だよね? え? 私、死んじゃうの……? 蜜月が終わるのが早くて半年……? そんなに体力が続くわけがない。
一月でさえ無理だと思うのに、それが半年……? 長くて二年ってなに?
どうしよう。カムイ様のことは好きだけれど、蜜月は怖い。それとも私の知ってる蜜月とリュウザン様のおっしゃってる蜜月は意味が違うのかしら?
「えっと……」
「あ、蜜月っていうのは子作り期間のことな? まあローズは人族のメスで体力もそんなにないだろうし、リュウセンも考えてるだろ。……たぶん。ずっとヤリっぱなしってのはないない。……たぶん」
たぶん。へらり、と笑いながらも不安が隠せていないようなリュウザン様に私も不安が隠せない。
リュウザン様と目を合わせていると、カムイ様がハッと意識を取り戻した。
「リュウザン。我の番になにを吹き込んでおるのだ。品のないことを吹き込むでない。ベルには我がすべて教えるからおぬしはなにも言うでない」
「童貞のくせに教えるもなにもないだろ」
スッとこの場の空気が変わった。というよりカムイ様の目の瞳孔が開いて、ひんやりとした空気が辺りに漂う。
さすがのリュウザン様もまずいと思ったのか、血の気が引いていた。
「………殺す」
ぽつりと呟かれた言葉と同時に、人の姿だったリュウザン様のお姿が龍の姿に戻る。
道いっぱいに広がったリュウザン様のお姿に、この都の道がこんなに広いのは本来のお姿に戻っても大丈夫なようにだと気付いた。
通りすがりの方たちも悲鳴をあげて逃げ出していたり、近くの人たちも何故だかドラゴンの姿に戻っていたりして、とても騒がしいことになっている。
「あ、あの、カムイ様……」
「──ベル。我は、そうだ。確かに女と寝たことがない。だが気にしなくていい。そなたを苦しめたりはせぬ。勉強不足かもしれぬが、そなたを楽しませるために努力するつもりだ」
カムイ様はなにか勘違いされてないだろうか。
「私、嬉しいです……」
「な、んだと……?」
「カムイ様が私以外の人と、って考えるとすごく悲しかったの。でも、そうじゃないって教えてもらえて、とっても嬉しいの……」
「我は、番がそなたでよかった……!」
カムイ様の初めては私。そのことがとても嬉しい。長く生きてきたカムイ様だから、番は初めてかもしれないけど、女性経験はあるのかもしれないと思っていたところがあった。
それなのにカムイ様も初めてだなんて!
こんなに嬉しいことがあっていいの? 都合のいい夢を見ているみたい。
本当の私はリュウセンの森に入ったときに死んで、カムイ様と会ってから今の今まで夢。それでもおかしくないくらいの喜びが私を支配する。
カムイ様にギュッと抱きしめられた。ちょっと息苦しいけどこの息苦しさが心地よく感じてしまう。
「ベル、早く二人きりになれる場所に行くぞ。我は早くそなたと二人きりになりたい」
「あの、でも、」
「んむ? なんだ?」
「その、周りの方々が固まってしまっているのですが……」
カムイ様の腕の隙間から覗くと、周りが石化したように動かない。ピクリともしないものだから不安になる。
「ああ、気にしなくてもよい。我がいなくなればそのうち動き出すだろう。我の魔力に当てられただけだ」
「そう、なのですか?」
「ああ。歩きでは長引くな。街は堪能したか? ここからは元の姿に戻って城まで飛ぶが、いいか?」
ん、と考える。できればカムイ様と食べ歩き、なんてしてみたかった。けれどこのまま歩いていても、本当にただ建物を見るだけになってしまうだろう。
「あとでカムイ様と街に来られます?」
「そなたが望むのなら」
「なら、また後で街を見たいの。カムイ様とゆっくり、その、デート、したい、から……」
顔が熱い。デートなんてしたことがない。けれどカムイ様とならしてみたいと思う。
エドガー様は街をゆっくり歩くなんてしたがらなかったから、デートなんてしたことがない。それどころか彼と二人きりだなんてなったことがなかった。
エドガー様とはデートをしたいなんて思わなかったけど、どうしてだろう。カムイ様となら二人きりでデートをしてみたいと思う。
エドガー様への想いはなんだったのだろうと思えるぐらい、カムイ様への想いが強くなっている。
「ああ、もちろんだ。我もそなたとたくさんデートがしたい」
そう言って私の瞼に口付けるカムイ様に私は自然な笑みが零れた。
0
お気に入りに追加
2,284
あなたにおすすめの小説
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
破滅エンドの悪役令嬢は、隣国皇帝に溺愛される
珊瑚
恋愛
学園の卒業パーティーで婚約者である王国の王太子・エドワードとその恋人・ユーリに断罪されてしまった公爵令嬢・スカーレット。
王国からの追放を言い渡された彼女は、その道中で暴漢に襲われてしまう。でも彼女の表情に絶望の色はなくて───?
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる