22 / 114
第4節 池畑 一輝
(7)
しおりを挟む
ー神奈川県警 署内 ー
杉崎たちは、研究所から署に戻り、打ち合わせスペースで事件の今後を話し合っていた。まず、池畑がコーヒーを一口のみ口を開いた。
「課長、科学的な根拠があれば、桐生朱美を殺人で立件できますかね?」
「前代未聞の内容だから、色々なとこに根回しが必要だな。この装置の凄さは目の当たりにしないとまずわからない。佐倉さんたちには、またそういった連中の前で実演してもらう必要があるだろうな。」
溝口は、二人の会話を聞きながら、実験の時に取っていたメモを見返していた。
「あのぅ、そう言えば菅野茜って司法解剖してないですよね?」
「自殺で結論出したからな、遺族からもそれで良いとの話だったし。あっ、そうか!佐倉が言ってた脳の症状見る必要があるな。菅野茜の葬儀の予定は…明日が通夜か。」
池畑は手帳を見て日程を確認した。
「今すぐ遺族に解剖の許可を貰ってこよう。」
「待て!!」
杉崎が、焦って立ち上がろうとする二人を止めた。
「落ち着け。何て言うつもりだ?呪いで殺された可能性があるんで解剖させてくれとでも言うつもりか?」
「…信じないですよね…普通。」
池畑たちは、力が抜けたように再び椅子に腰かけた。そんな二人を見て、杉崎は何かを決意したように、両膝を力強く叩き、立ち上がった。
「…ご遺族からの許可は俺が責任もって貰ってくる。お前らは解剖センターの予約と桐生に関する捜査を頼むよ。」
そう言うと杉崎は外出の支度をし、菅野に関する資料を持って執務室を後にした。
突然の行動に池畑と溝口は驚いたが、ゆっくり立ち上がり、杉崎が部屋を出るまで頭を下げ続けた。
杉崎が姿が見えなくなると同時に、溝口が頭を上げ自席に戻ろうとした。
「池畑さん。自分、解剖センターに予約をしておきます。」
「あぁ、頼んだ。出来れば明日の朝一でな。」
溝口は自席に戻り解剖センターに連絡した。その電話中に千代田が外から戻ってきて、池畑を見つけるなり駆け寄ってきた。
「池畑さん!わかりましたよ、桐生の素性。」
「千代田、お前担当じゃないだろ。自分の方の仕事は大丈夫なのか?」
「鷲尾(わしお)さんが今必死でやってくれてるんで、大丈夫です。」
それは大丈夫とは言わないのでは、と池畑は考えたが、それには触れずに、打ち合わせスペースに戻り桐生に関する話を聞いた。
「桐生朱美、32歳。元厚生労働省の職員です。一年前に退職、その後は、大学の臨時講師をしているようです。」
「厚生労働省の職員?菅野茜との面識はあったのか?」
「以前同じ部署で働いていたようです。ただ、二人と同じ部署で働いていた方に話を伺ったら、二人はとても仲が良かったと。桐生の印象を聞いたら、池畑さんが会った時の性格とはかけ離れてるような話ばかりでした。それよりも気になることが…」
「気になること?」
「菅野茜含めて、桐生と面識があった人物のうち少なくとも3人がこの一年以内に亡くなっています。それも全て自殺です。」
池畑は目を丸くした。つまり、桐生は菅野に行った方法で他の二人も殺した可能性があるということだ。だが、菅野よりも前に亡くなった二人はもう骨になっているため、佐倉の言ってた脳の症状を確認する術はない。
「…ちなみに菅野茜以外の二人は司法解剖はしてる可能性はあるか?」
「あ、それも調べましたよ。一人はしてませんでしたが、もう一人はしていました。ただ、この方は焼身自殺で遺体の損傷が激しく外傷とかは詳しく調べられなかったようです。」
「そうか。後で報告書を見に行くか。」
「あ、あと桐生は大学時代から生物学の研究に没頭してたようです。退職後に臨時講師をしてた大学は彼女の母校でした。」
「…千代田、色々ありがとな。明日にでも、桐生に連絡をとってみるよ。」
いつも先輩である自分をからかう様な態度で接する千代田だが、一度真剣になると、こちらが求める以上の働きをしてくれるのが彼女の本質だということを池畑は理解していた。心からの感謝を告げると、千代田はニコッと笑った。
18時26分
「ただいまぁ。」
杉崎が菅野の遺族訪問から帰ってきた。池畑と溝口は直ぐに杉崎に駆け寄った。
「課長、お疲れさまです、ありがとうございました。それで結果は…」
池畑が聞くと、杉崎は鞄から一枚の紙を取りだし高々と掲げた。
「約束しただろ!」
解剖の同意書にはしっかりと遺族の方の名前があり、池畑は安堵した。
「溝口が予約を取ってくれました。明日の朝一に行います。」
杉崎は頷くと、同意書を池畑に渡した。受け取った池畑は、千代田が調べてくれた桐生の話を杉崎に報告した。
「…連続殺人の可能性もあるってことか。…とにかく殺人で立件するには、色々と根回しが必要だ。工藤所長は国のお偉いさんにも内通している方だ。協力をお願いしておくよ。」
池畑は一礼すると、執務室を出て廊下の先にある喫煙ルームへと向かった。
喫煙ルームに入るなりタバコに火をつけ、時間をかけて一口目を吸い、ゆっくり煙を吐き出した。吐き出した煙と一緒に一瞬緊張が解けたような気がした。
「明日からまた忙しくなりそうだな。…本当に世紀の事件になりそうだ。」
嫌な予感が的中しそうで、池畑は頭を掻いた。
ー 池畑宅 ー
20時20分
池畑は事件のことが頭から離れなかった。言い方は悪いが自殺で片付いていたら、今頃はノウノウと溝口や千代田と飲み会でもしていただろう。それが殺人事件に変わろうとしているだけでなく、前例のない呪殺という方法。池畑は明日、桐生に連絡することを千代田に約束したが、本心で言えばあんな人間に関わりたくはなかった。もし桐生の気分を害して、自分が呪われるようになったらどうする。そんな良くない考えが池畑の頭を支配しストレスとなって襲いかかる。
明かりも付けずに真っ暗な部屋のソファーでぐったりしていた池畑は、無意識に佐倉の携帯に電話を掛けていた。しかし、佐倉は出なかった。留守番電話の音声が流れ、池畑は電話を切ってスマホをソファーにポンッと投げ捨てた。
何故だかわからないが、涙が出てきた。寂しさなのか、恐怖なのか、涙の意味がわからなかった池畑は、涙を拭うこともせず、笑ってごまかすしかなかった。
杉崎たちは、研究所から署に戻り、打ち合わせスペースで事件の今後を話し合っていた。まず、池畑がコーヒーを一口のみ口を開いた。
「課長、科学的な根拠があれば、桐生朱美を殺人で立件できますかね?」
「前代未聞の内容だから、色々なとこに根回しが必要だな。この装置の凄さは目の当たりにしないとまずわからない。佐倉さんたちには、またそういった連中の前で実演してもらう必要があるだろうな。」
溝口は、二人の会話を聞きながら、実験の時に取っていたメモを見返していた。
「あのぅ、そう言えば菅野茜って司法解剖してないですよね?」
「自殺で結論出したからな、遺族からもそれで良いとの話だったし。あっ、そうか!佐倉が言ってた脳の症状見る必要があるな。菅野茜の葬儀の予定は…明日が通夜か。」
池畑は手帳を見て日程を確認した。
「今すぐ遺族に解剖の許可を貰ってこよう。」
「待て!!」
杉崎が、焦って立ち上がろうとする二人を止めた。
「落ち着け。何て言うつもりだ?呪いで殺された可能性があるんで解剖させてくれとでも言うつもりか?」
「…信じないですよね…普通。」
池畑たちは、力が抜けたように再び椅子に腰かけた。そんな二人を見て、杉崎は何かを決意したように、両膝を力強く叩き、立ち上がった。
「…ご遺族からの許可は俺が責任もって貰ってくる。お前らは解剖センターの予約と桐生に関する捜査を頼むよ。」
そう言うと杉崎は外出の支度をし、菅野に関する資料を持って執務室を後にした。
突然の行動に池畑と溝口は驚いたが、ゆっくり立ち上がり、杉崎が部屋を出るまで頭を下げ続けた。
杉崎が姿が見えなくなると同時に、溝口が頭を上げ自席に戻ろうとした。
「池畑さん。自分、解剖センターに予約をしておきます。」
「あぁ、頼んだ。出来れば明日の朝一でな。」
溝口は自席に戻り解剖センターに連絡した。その電話中に千代田が外から戻ってきて、池畑を見つけるなり駆け寄ってきた。
「池畑さん!わかりましたよ、桐生の素性。」
「千代田、お前担当じゃないだろ。自分の方の仕事は大丈夫なのか?」
「鷲尾(わしお)さんが今必死でやってくれてるんで、大丈夫です。」
それは大丈夫とは言わないのでは、と池畑は考えたが、それには触れずに、打ち合わせスペースに戻り桐生に関する話を聞いた。
「桐生朱美、32歳。元厚生労働省の職員です。一年前に退職、その後は、大学の臨時講師をしているようです。」
「厚生労働省の職員?菅野茜との面識はあったのか?」
「以前同じ部署で働いていたようです。ただ、二人と同じ部署で働いていた方に話を伺ったら、二人はとても仲が良かったと。桐生の印象を聞いたら、池畑さんが会った時の性格とはかけ離れてるような話ばかりでした。それよりも気になることが…」
「気になること?」
「菅野茜含めて、桐生と面識があった人物のうち少なくとも3人がこの一年以内に亡くなっています。それも全て自殺です。」
池畑は目を丸くした。つまり、桐生は菅野に行った方法で他の二人も殺した可能性があるということだ。だが、菅野よりも前に亡くなった二人はもう骨になっているため、佐倉の言ってた脳の症状を確認する術はない。
「…ちなみに菅野茜以外の二人は司法解剖はしてる可能性はあるか?」
「あ、それも調べましたよ。一人はしてませんでしたが、もう一人はしていました。ただ、この方は焼身自殺で遺体の損傷が激しく外傷とかは詳しく調べられなかったようです。」
「そうか。後で報告書を見に行くか。」
「あ、あと桐生は大学時代から生物学の研究に没頭してたようです。退職後に臨時講師をしてた大学は彼女の母校でした。」
「…千代田、色々ありがとな。明日にでも、桐生に連絡をとってみるよ。」
いつも先輩である自分をからかう様な態度で接する千代田だが、一度真剣になると、こちらが求める以上の働きをしてくれるのが彼女の本質だということを池畑は理解していた。心からの感謝を告げると、千代田はニコッと笑った。
18時26分
「ただいまぁ。」
杉崎が菅野の遺族訪問から帰ってきた。池畑と溝口は直ぐに杉崎に駆け寄った。
「課長、お疲れさまです、ありがとうございました。それで結果は…」
池畑が聞くと、杉崎は鞄から一枚の紙を取りだし高々と掲げた。
「約束しただろ!」
解剖の同意書にはしっかりと遺族の方の名前があり、池畑は安堵した。
「溝口が予約を取ってくれました。明日の朝一に行います。」
杉崎は頷くと、同意書を池畑に渡した。受け取った池畑は、千代田が調べてくれた桐生の話を杉崎に報告した。
「…連続殺人の可能性もあるってことか。…とにかく殺人で立件するには、色々と根回しが必要だ。工藤所長は国のお偉いさんにも内通している方だ。協力をお願いしておくよ。」
池畑は一礼すると、執務室を出て廊下の先にある喫煙ルームへと向かった。
喫煙ルームに入るなりタバコに火をつけ、時間をかけて一口目を吸い、ゆっくり煙を吐き出した。吐き出した煙と一緒に一瞬緊張が解けたような気がした。
「明日からまた忙しくなりそうだな。…本当に世紀の事件になりそうだ。」
嫌な予感が的中しそうで、池畑は頭を掻いた。
ー 池畑宅 ー
20時20分
池畑は事件のことが頭から離れなかった。言い方は悪いが自殺で片付いていたら、今頃はノウノウと溝口や千代田と飲み会でもしていただろう。それが殺人事件に変わろうとしているだけでなく、前例のない呪殺という方法。池畑は明日、桐生に連絡することを千代田に約束したが、本心で言えばあんな人間に関わりたくはなかった。もし桐生の気分を害して、自分が呪われるようになったらどうする。そんな良くない考えが池畑の頭を支配しストレスとなって襲いかかる。
明かりも付けずに真っ暗な部屋のソファーでぐったりしていた池畑は、無意識に佐倉の携帯に電話を掛けていた。しかし、佐倉は出なかった。留守番電話の音声が流れ、池畑は電話を切ってスマホをソファーにポンッと投げ捨てた。
何故だかわからないが、涙が出てきた。寂しさなのか、恐怖なのか、涙の意味がわからなかった池畑は、涙を拭うこともせず、笑ってごまかすしかなかった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
緋の残像 伝説の殺人鬼が恋人の心の奥で蘇る
ちみあくた
ミステリー
国立陸奥大学に通う大学生・高槻守人は最近、妙な悪夢に苦しめられていた。
人を殺す夢だ。
それも犯罪史に残る快楽殺人犯「赤い影」と酷似した手口で……。
ストレスのせいかと思い、可愛い理系女子大生・能代臨とつきあってみるが、悪夢は消えない。
このままでは恋人を自分の手で殺してしまうかも?
そんな不安の余り、精神神経医学の准教授・来栖晶子に相談し、心理分析を受けると、彼の中に忘れ去られた過去があると判る。
9才の頃、守人は眼前で「赤い影」の犯行を目撃していたのだ。
怖いものから逃れる為には、その怖いものになれば良い!
そんな心の安全装置が働き、守人の中に「赤い影」と似た別人格が作られているらしい。
この時、凶悪な殺人は守人の幻想内に留まらず、現実世界で頻発していた。
十年前に姿を隠し、死んだと噂される「赤い影」が帰ってきたのか?
それとも、守人の中に存在する凶悪な疑似人格が、悪夢を現実にしているのだろうか?
エブリスタ、小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しております。
後宮生活困窮中
真魚
ミステリー
一、二年前に「祥雪華」名義でこちらのサイトに投降したものの、完結後に削除した『後宮生活絶賛困窮中 ―めざせ媽祖大祭』のリライト版です。ちなみに前回はジャンル「キャラ文芸」で投稿していました。
このリライト版は、「真魚」名義で「小説家になろう」にもすでに投稿してあります。
以下あらすじ
19世紀江南~ベトナムあたりをイメージした架空の王国「双樹下国」の後宮に、あるとき突然金髪の「法狼機人」の正后ジュヌヴィエーヴが嫁いできます。
一夫一妻制の文化圏からきたジュヌヴィエーヴは一夫多妻制の後宮になじめず、結局、後宮を出て新宮殿に映ってしまいます。
結果、困窮した旧後宮は、年末の祭の費用の捻出のため、経理を担う高位女官である主計判官の趙雪衣と、護衛の女性武官、武芸妓官の蕎月牙を、海辺の交易都市、海都へと派遣します。しかし、その最中に、新宮殿で正后ジュヌヴィエーヴが毒殺されかけ、月牙と雪衣に、身に覚えのない冤罪が着せられてしまいます。
逃亡女官コンビが冤罪を晴らすべく身を隠して奔走します。
未完成のクリード
紫苑色のシオン
ミステリー
ある日、掲示板に貼られた一枚の写真。
それは沢藤 健吾のクラスメイト、絵羽 沙苗の援交現場を押さえた写真だった!
誰がそんなことをしたのか。
沢藤が属する新聞部は事件の犯人を追うことに。
そして待っていた真相は______
挿絵はいすみんさん(Twitter⇒https://twitter.com/isumin3939)提供
100000累計pt突破!アルファポリスの収益 確定スコア 見込みスコアについて
ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
皆様が気になる(ちゃぼ茶も)収益や確定スコア、見込みスコアについてわかる範囲、推測や経験談も含めて記してみました。参考になれればと思います。
わけありのイケメン捜査官は英国名家の御曹司、潜入先のロンドンで絶縁していた家族が事件に
川喜多アンヌ
ミステリー
あのイケメンが捜査官? 話せば長~いわけありで。
もしあなたの同僚が、潜入捜査官だったら? こんな人がいるんです。
ホークは十四歳で家出した。名門の家も学校も捨てた。以来ずっと偽名で生きている。だから他人に化ける演技は超一流。証券会社に潜入するのは問題ない……のはずだったんだけど――。
なりきり過ぎる捜査官の、どっちが本業かわからない潜入捜査。怒涛のような業務と客に振り回されて、任務を遂行できるのか? そんな中、家族を巻き込む事件に遭遇し……。
リアルなオフィスのあるあるに笑ってください。
主人公は4話目から登場します。表紙は自作です。
主な登場人物
ホーク……米国歳入庁(IRS)特別捜査官である主人公の暗号名。今回潜入中の名前はアラン・キャンベル。恋人の前ではデイヴィッド・コリンズ。
トニー・リナルディ……米国歳入庁の主任特別捜査官。ホークの上司。
メイリード・コリンズ……ワシントンでホークが同棲する恋人。
カルロ・バルディーニ……米国歳入庁捜査局ロンドン支部のリーダー。ホークのロンドンでの上司。
アダム・グリーンバーグ……LB証券でのホークの同僚。欧州株式営業部。
イーサン、ライアン、ルパート、ジョルジオ……同。
パメラ……同。営業アシスタント。
レイチェル・ハリー……同。審査部次長。
エディ・ミケルソン……同。株式部COO。
ハル・タキガワ……同。人事部スタッフ。東京支店のリストラでロンドンに転勤中。
ジェイミー・トールマン……LB証券でのホークの上司。株式営業本部長。
トマシュ・レコフ……ロマネスク海運の社長。ホークの客。
アンドレ・ブルラク……ロマネスク海運の財務担当者。
マリー・ラクロワ……トマシュ・レコフの愛人。ホークの客。
マーク・スチュアート……資産運用会社『セブンオークス』の社長。ホークの叔父。
グレン・スチュアート……マークの息子。
美少女の顔に触りたい、月曜日
睡眠丸
ミステリー
多々良さん僕は、君の顔に触りたい。超絶ミステリアス美少女の多々良さんと一緒に、ありそうでなかなかない毎日を過ごしていく。自殺未遂、ストーカー、ヤンデレ、それから授業参観と校舎裏の告白。誰が多々良さんで、僕は誰―ーー? 小説家になろうにて改行なしで完結済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる