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3歳

回復しました。

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5日間熱が下がらず、下がってもベッドから出るまでに5日かかりました。

最後の2日くらいは部屋の中で結構起きていたんだけど、
部屋の外から出るのはお母様も、メルリィも、イシュトも許してくれなくて、
暇を持て余していた。

正直、初めて熱を出してぶっ倒れたもんだから、みんな心配性になってた。

イシュトに視てもらって、
逆に体を動かしていかないと元に戻せない、ってとこになるまで部屋から出してもらえなかった・・・。

過保護すぎるとよろしくないよぉ。

特にメルリィもお母様もスフェンとディオの世話もあるのに、
手が空いたら私の方に来てたらしいから、だいぶ疲れてたみたいだったし・・・。

時間を空けて来てくれたお父様に話をしたら、
私にもう一人か二人、人を付けようという話になった。
イシュトひとりではさすがに厳しいだろうから、侍女として女性の人を一人、従者として男性を一人ぐらい、という話だった。
こういったことは相性もあるから、後々、だけど早いうちに決めれるようにするとのことだった。

そして、イシュトと一緒にシューヤさんの部屋を訪れたところ・・・

ドアを開けたら開けた先で土下座をしている人が一人。

開けた瞬間「すいませんでした!」という声があって、そのまま・・・
現実逃避をしてました。

「えっと、シューヤさん?なの??
 と、とりあえず、かおをあげて?」

土下座しているから、顔が見えなくて、グレーアッシュの髪が見える。
ただ、ジェイドの時は見事に真っ白だったから、
髪を見ただけでは判断が付かない。

あ、ちなみに、本調子に戻るまで、鑑定は禁止令が出ちゃいました。
判断基準はイシュトさんの眼です。

「僕のせいでネージュ様が倒れちゃったって聞いて・・・」

「いやいや、かってにやったことだから!てか、わたしがやりすぎただけだから!
 かおをあげてぇぇぇ」

ゆっくりと上げた顔はヒスイ色の瞳の今までジェイドと名乗っていた人だった。
髪の色だけががっつり変わったのね。

「とりあえず、たって、てか、すわって。
 すわって、おちついておはなしをしよう」

しぶしぶ、といった形で部屋に置かれた応接セットのようなソファに座ってくれる。
その向かいに私も座り、
私の座った後ろにイシュトが立つ。

や、やっと話ができる状態になった・・・。
なんだかすでに疲れたよ・・・。

髪の色が変わっただけなのに、印象がずいぶん変わった。
今の状態では、お父様と同世代と言われても頷ける感じだ。

「あのあと、からだにいわかんとかは?」

「とりあえず、変わった記憶が出てきたんだ。
 この世界ではありえない、異世界としか思えない記憶、かなぁ?」

「え??」

イセカイ???
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