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ある日の出来事
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=ある日の出来事=
登場人物
主人公兼語り
川崎 隼人(かわさき はやと 二十三歳)
本田 凰 (ほんだ こう 二十二歳)
世間はゴールデンウィーク!
俺はと言うと金無しサンデー毎日!
少し長めのニート生活で金と生活のネタが切れた俺の最近の日々の日課と言ったら愛車であるバイク・ZZR400の洗車くらいで、と、言っても濡れた雑巾で軽くボディーを拭くらいだが。とりあえず今日は少し離れた神社のお清めの水(手水舎)で俺のバイクをお祓いを兼ねて洗ってやろと思いツーリングがてら走らせた、その途中、前方、道路の端を女が歩いている姿が目に入った。後ろ姿は中々いい感じ、横を通り過ぎたらサイドミラーで、その女性の顔をチェック、まあまあマブイ(綺麗)
十三時~☀️
神社に到着し早速、雑巾を清め水の溜まった石甕に放り込みジャブジャブし絞る、雑巾は機械油が染み込んでいて汚い。水で注いだくらいでは同然その油汚れは落ちるわけはないが、
「何が清水だ、ただの水道水だろ」とか悪態をつき、社会に対しての不満悪口も独り言で軽快に吐きながらバイクを拭いていると、さっき道端で見かけたマブイ女が鳥居を潜り俺の方に近づいて来る!
その女はチラッと俺を横見し、前を通り過ぎ清め水で手と口を清め賽銭箱の方に行き手を合わせている。
『まあまあの容姿に恵まれているのに悩む事があるのかな?』
と思いながら、バイクを一拭きした雑巾をまた清め水でジャブジャブ洗っていたら、参拝を終えた女はこっちに戻って来て俺の事を少し笑みを含んだ顔で見ながら通り過ぎ、今度は俺のバイクの方を見ている。
さっきの俺に向けた笑みは直感的に遊んで欲しい眼差しだと感じ、声をかけた。
「ねえ、君!」
彼女は振り返り、
「なーに」
「暇?、何を祈ってたの?」
「私今仕事してないのー だから、いい仕事見つかる様にって感じかな、でもやる気は無いんだけどね」と舌を見せてきた。
『なんだ、俺と同じ人種か、なら話しは早い暇人だ』
「ならさ、どこか行く?」
「どこかってどこ?」
と言いいながら彼女は興味津々の顔で近づいて来た。
『イケる…』
「バイク見てたでしょ、海でも行こうか」
彼女はニヤリとして、
「いいわよ、後ろ乗せてくれるの?」
「後ろ以外無いよ、ただ君が被るヘルメット取ってくるからさ、ここで少し持っててよ」
「どのくらい?」
「十五分くらい」
「わかった~ 私、此処で持ってるー」
俺は頷き、直ぐにヘルメットを取りに戻り速攻で神社に戻ったら、彼女の姿は見当たらなかった?
『あれ? 帰っちゃったかな?』
と思ったら、彼女は少し離れた所から走ってこっちへ向かってきた。
「どこ行ってたの?」
「家に戻ってお母さんに適当な事、言ってお金借りて来たの、正確には貰って来たー」
『そう言えば俺の財布の中身も三千円も無い事を思いだした…もちろん貯金なんて物は無い、なのにノリで女をデートに誘ってしまった!』
が、此処はポーカフェンスで…
「あー 飯ぐらい奢ったのに」
(本当はキツイ)
「じゃあー 何か奢ってもらおうかな」
「おっお! とりあえず後ろ乗って」
「うん」
俺はナンパした彼女を乗せ一番近場である南方の防波堤に向かった。
彼女は俺にグリグリ身体を密着させて来る。それはもう何年も付き合っているかの様だった。
しばらく快調に走っていたらまたしても俺はある事に気づいた燃料が、もうエンプティー《E》に近い。防波堤迄行っても帰る燃料は足りない特攻機だ。(金が無いのに女とデートしてる今の行為自体が特攻してる様なもんだが…)俺は対策を考えた、彼女に飯を奢って更に帰れる分くらいの燃料を少しガソリン入れるギリギリだ、ただ彼女といい感じになってもホテル代は明らかに無い…
(しょうがないから今日は連絡先だけ聞いといて清く諦めるか、バイトくらいそろそろやるかな~ 金が無いとせっかく訪れた確変セックスチャンスも逃しちまう)
「ガススタ寄るよ」
「はーい」
千円分ガソリン補充完了
残高千六百五十一円彼女と俺で八百円を超える食事をしたら終わる、持って! 消費税と言うクソなもんがこのクソな国には存在してたんだ、大雑把に計算し直した一人七百円迄に押さえればいけるか……問題は無い。
とそんな事を考えていたらガススタのトイレを借りに行った彼女が戻って来たその両手には缶コーヒーを持っていた…
「少し喉、渇いたからはい!」
俺にコーヒーを渡してきた…
「あ、ありがとう、ちょと持って小銭に今出すわ」
「いいわよ、私の奢り」
「そっそう、悪いね」(あぶねー)
「いえいえ、ガソリン代も半分払うわよ、いくら入れたの?」
(え! 千円しか入れて無いのバレたら恥ずかしいって言うか金持って無いのバレる!)
「ガソリン代はいいよ、俺が誘ったんだし」
「そんなの悪いよ、払うわよ」
「本当にいいから!」
と少し怒鳴ってしまったら、
彼女は悲しい顔してしまった。
「あ、ごめん、おじいちゃんにデートの時、女性には金は払わすなって、代々の家訓で言われんだ、まあそんな訳だから気にしないで」
「家訓?」
「そう家訓なんだ! 破ると祟りがあるんだ、マジで親父も若い時、破ってその日に骨折した! って母ちゃんから聞いた!
だからさ」
「祟りかー じゃ私遠慮しとくね」と彼女は笑顔を取り戻してくれた。
「そう、それでいい、君は間違ってない」
ジュースを飲み終えたら再びバイクを走らせ相模川河口の防波堤に問題なく到着した。
十五時~🐚
空にはカモメと言いたいところだがトンビが飛んでいた。
防波堤から横に伸びる砂浜をぶらついてみる、ゴールデンウィークにしては穴場みたいで浜は俺と彼女以外に人はいなく街の喧騒は遠く、ザーっと波音だけが小魂し静かだった、それは他の者は入り込めない二人だけが支配する世界の様に感じた……
「海は気持ちいいね、解放感があって」と言う彼女の横顔は爽やかに綺麗だった。
しばらく海を見ていたら俺の腹が鳴った。
「あ、お腹鳴ってる、私もお腹減っちゃたかな」
「飯、何がいいかな」(ドキドキ)
「あそこなんかどうかな」
彼女は周りを見渡し指を指したその先には此処は相模湾なのに何故か[産地直送江戸前寿司]と看板を掲げた道路沿いの寿司屋が目に入った。(寿司かー ヤバいな)でもチラシ寿司ならイケる…いやダメだ! 都合いい値段である保証は無い! あの店のキンキラリンの感じから見ても最低価格帯の物でも千円以上はするだろう、彼女だけ食べて、俺は食べ無いわけにいかない! と困っていたら、店の端の幟旗にランチ五百円表示が!
ランチならイケる! か!?…ダメだ、彼女が都合よくランチを頼むとは限らない! とか考えていたら。
「お寿司嫌い?」
「え! そんな事はないんだけど」
「私お金出すよ、そのため借りて来たわけだし」
「いや、それは」
「祟り?」
「まあ、そんな感じもあるけど、実は給料前でそのちょっとね、今度好きなの奢らからさ今日はマックにしない?」
「そんなんだ」と彼女は笑い。
「早く行ってよ、さっきから厳しい顔してるからなんとなくは思ってたけどw」
「ごめん、今度はそこの寿司屋入ろう」
「今度、またあってくれるの?」
「君が良ければ俺はまたあいたい、来週また小野神社に同じ時間に来れるかな」
(とりあえず日雇いのバイトやろう)
彼女は首を縦に振ってくれた。
「いいわよ、連絡先はいいの?」
「え! 教えてくれるの、まだ聞いたら失礼かなと思って」
「いいわよ、私達もうお友達になれたでしょ」
十八時~🌕~
スマホ検索で見つけた海岸通り沿いのマックを出た時、夏が近い割に、辺りはもう薄暗かった。
日没の時間が変わる事は天気の外れとは違い、普通はあり得ない、それは世界が変わった様だった。
何ともあれ、俺は肩の荷が降りたような気がし、少し眠くなった…
「帰ろうか」
「……このまま帰るの」
「帰ろう、また来週」(もう金が無いよ)
「やっぱり良い人ね、私はあったその日にホテル行こうと言う人は嫌いなの、でもあなたは滅多にいない紳士ね、好き…私と付き合って」
「……」
喉奥から『はい』と返事をしたかったが俺の心にブレーキが、かかった。その原因は俺は今の自分の立場に気づいたからだ…いや気づいていた…だいぶ前から気づかないフリをしていたのだ、限界を感じ真実を彼女に打ち明けた…
「実は俺は無職でニートなんだ、様は親の脛齧り、女の人と付き合う資格は無いよ、ごめん騙してて」
彼女の背に見える海は月に照らされ彼女の後ろから地平線へと一本の光の道を作っていた…
「気づいてたわよ、私も同じ、仕事はこれから探せばいいよ、出会いはその時だけだよ、今ストックしておきなよ」
彼女の目がこの後、オッケーと訴えている。
「えー とー」(そう言われてもホテル代が無いんだよね)
彼女は人差し指と中指で挟んだ五千円札を見せてニヤリとし、
「後は心配しないで、もう貴方のお財布君はクタクタでしょ」
「……」
二十時半~🦇~
結局、帰りにホテル代として彼女の有り金をほぼ全部使わせてしまった……
彼女を背に乗せ、走りながら先に見える地平線の夜空は満天の星空だった、明日からはズーと晴れだな~と、ありえもしない事を感じた……
夏はもう間近だった……[終]※創作の物語です。
登場人物
主人公兼語り
川崎 隼人(かわさき はやと 二十三歳)
本田 凰 (ほんだ こう 二十二歳)
世間はゴールデンウィーク!
俺はと言うと金無しサンデー毎日!
少し長めのニート生活で金と生活のネタが切れた俺の最近の日々の日課と言ったら愛車であるバイク・ZZR400の洗車くらいで、と、言っても濡れた雑巾で軽くボディーを拭くらいだが。とりあえず今日は少し離れた神社のお清めの水(手水舎)で俺のバイクをお祓いを兼ねて洗ってやろと思いツーリングがてら走らせた、その途中、前方、道路の端を女が歩いている姿が目に入った。後ろ姿は中々いい感じ、横を通り過ぎたらサイドミラーで、その女性の顔をチェック、まあまあマブイ(綺麗)
十三時~☀️
神社に到着し早速、雑巾を清め水の溜まった石甕に放り込みジャブジャブし絞る、雑巾は機械油が染み込んでいて汚い。水で注いだくらいでは同然その油汚れは落ちるわけはないが、
「何が清水だ、ただの水道水だろ」とか悪態をつき、社会に対しての不満悪口も独り言で軽快に吐きながらバイクを拭いていると、さっき道端で見かけたマブイ女が鳥居を潜り俺の方に近づいて来る!
その女はチラッと俺を横見し、前を通り過ぎ清め水で手と口を清め賽銭箱の方に行き手を合わせている。
『まあまあの容姿に恵まれているのに悩む事があるのかな?』
と思いながら、バイクを一拭きした雑巾をまた清め水でジャブジャブ洗っていたら、参拝を終えた女はこっちに戻って来て俺の事を少し笑みを含んだ顔で見ながら通り過ぎ、今度は俺のバイクの方を見ている。
さっきの俺に向けた笑みは直感的に遊んで欲しい眼差しだと感じ、声をかけた。
「ねえ、君!」
彼女は振り返り、
「なーに」
「暇?、何を祈ってたの?」
「私今仕事してないのー だから、いい仕事見つかる様にって感じかな、でもやる気は無いんだけどね」と舌を見せてきた。
『なんだ、俺と同じ人種か、なら話しは早い暇人だ』
「ならさ、どこか行く?」
「どこかってどこ?」
と言いいながら彼女は興味津々の顔で近づいて来た。
『イケる…』
「バイク見てたでしょ、海でも行こうか」
彼女はニヤリとして、
「いいわよ、後ろ乗せてくれるの?」
「後ろ以外無いよ、ただ君が被るヘルメット取ってくるからさ、ここで少し持っててよ」
「どのくらい?」
「十五分くらい」
「わかった~ 私、此処で持ってるー」
俺は頷き、直ぐにヘルメットを取りに戻り速攻で神社に戻ったら、彼女の姿は見当たらなかった?
『あれ? 帰っちゃったかな?』
と思ったら、彼女は少し離れた所から走ってこっちへ向かってきた。
「どこ行ってたの?」
「家に戻ってお母さんに適当な事、言ってお金借りて来たの、正確には貰って来たー」
『そう言えば俺の財布の中身も三千円も無い事を思いだした…もちろん貯金なんて物は無い、なのにノリで女をデートに誘ってしまった!』
が、此処はポーカフェンスで…
「あー 飯ぐらい奢ったのに」
(本当はキツイ)
「じゃあー 何か奢ってもらおうかな」
「おっお! とりあえず後ろ乗って」
「うん」
俺はナンパした彼女を乗せ一番近場である南方の防波堤に向かった。
彼女は俺にグリグリ身体を密着させて来る。それはもう何年も付き合っているかの様だった。
しばらく快調に走っていたらまたしても俺はある事に気づいた燃料が、もうエンプティー《E》に近い。防波堤迄行っても帰る燃料は足りない特攻機だ。(金が無いのに女とデートしてる今の行為自体が特攻してる様なもんだが…)俺は対策を考えた、彼女に飯を奢って更に帰れる分くらいの燃料を少しガソリン入れるギリギリだ、ただ彼女といい感じになってもホテル代は明らかに無い…
(しょうがないから今日は連絡先だけ聞いといて清く諦めるか、バイトくらいそろそろやるかな~ 金が無いとせっかく訪れた確変セックスチャンスも逃しちまう)
「ガススタ寄るよ」
「はーい」
千円分ガソリン補充完了
残高千六百五十一円彼女と俺で八百円を超える食事をしたら終わる、持って! 消費税と言うクソなもんがこのクソな国には存在してたんだ、大雑把に計算し直した一人七百円迄に押さえればいけるか……問題は無い。
とそんな事を考えていたらガススタのトイレを借りに行った彼女が戻って来たその両手には缶コーヒーを持っていた…
「少し喉、渇いたからはい!」
俺にコーヒーを渡してきた…
「あ、ありがとう、ちょと持って小銭に今出すわ」
「いいわよ、私の奢り」
「そっそう、悪いね」(あぶねー)
「いえいえ、ガソリン代も半分払うわよ、いくら入れたの?」
(え! 千円しか入れて無いのバレたら恥ずかしいって言うか金持って無いのバレる!)
「ガソリン代はいいよ、俺が誘ったんだし」
「そんなの悪いよ、払うわよ」
「本当にいいから!」
と少し怒鳴ってしまったら、
彼女は悲しい顔してしまった。
「あ、ごめん、おじいちゃんにデートの時、女性には金は払わすなって、代々の家訓で言われんだ、まあそんな訳だから気にしないで」
「家訓?」
「そう家訓なんだ! 破ると祟りがあるんだ、マジで親父も若い時、破ってその日に骨折した! って母ちゃんから聞いた!
だからさ」
「祟りかー じゃ私遠慮しとくね」と彼女は笑顔を取り戻してくれた。
「そう、それでいい、君は間違ってない」
ジュースを飲み終えたら再びバイクを走らせ相模川河口の防波堤に問題なく到着した。
十五時~🐚
空にはカモメと言いたいところだがトンビが飛んでいた。
防波堤から横に伸びる砂浜をぶらついてみる、ゴールデンウィークにしては穴場みたいで浜は俺と彼女以外に人はいなく街の喧騒は遠く、ザーっと波音だけが小魂し静かだった、それは他の者は入り込めない二人だけが支配する世界の様に感じた……
「海は気持ちいいね、解放感があって」と言う彼女の横顔は爽やかに綺麗だった。
しばらく海を見ていたら俺の腹が鳴った。
「あ、お腹鳴ってる、私もお腹減っちゃたかな」
「飯、何がいいかな」(ドキドキ)
「あそこなんかどうかな」
彼女は周りを見渡し指を指したその先には此処は相模湾なのに何故か[産地直送江戸前寿司]と看板を掲げた道路沿いの寿司屋が目に入った。(寿司かー ヤバいな)でもチラシ寿司ならイケる…いやダメだ! 都合いい値段である保証は無い! あの店のキンキラリンの感じから見ても最低価格帯の物でも千円以上はするだろう、彼女だけ食べて、俺は食べ無いわけにいかない! と困っていたら、店の端の幟旗にランチ五百円表示が!
ランチならイケる! か!?…ダメだ、彼女が都合よくランチを頼むとは限らない! とか考えていたら。
「お寿司嫌い?」
「え! そんな事はないんだけど」
「私お金出すよ、そのため借りて来たわけだし」
「いや、それは」
「祟り?」
「まあ、そんな感じもあるけど、実は給料前でそのちょっとね、今度好きなの奢らからさ今日はマックにしない?」
「そんなんだ」と彼女は笑い。
「早く行ってよ、さっきから厳しい顔してるからなんとなくは思ってたけどw」
「ごめん、今度はそこの寿司屋入ろう」
「今度、またあってくれるの?」
「君が良ければ俺はまたあいたい、来週また小野神社に同じ時間に来れるかな」
(とりあえず日雇いのバイトやろう)
彼女は首を縦に振ってくれた。
「いいわよ、連絡先はいいの?」
「え! 教えてくれるの、まだ聞いたら失礼かなと思って」
「いいわよ、私達もうお友達になれたでしょ」
十八時~🌕~
スマホ検索で見つけた海岸通り沿いのマックを出た時、夏が近い割に、辺りはもう薄暗かった。
日没の時間が変わる事は天気の外れとは違い、普通はあり得ない、それは世界が変わった様だった。
何ともあれ、俺は肩の荷が降りたような気がし、少し眠くなった…
「帰ろうか」
「……このまま帰るの」
「帰ろう、また来週」(もう金が無いよ)
「やっぱり良い人ね、私はあったその日にホテル行こうと言う人は嫌いなの、でもあなたは滅多にいない紳士ね、好き…私と付き合って」
「……」
喉奥から『はい』と返事をしたかったが俺の心にブレーキが、かかった。その原因は俺は今の自分の立場に気づいたからだ…いや気づいていた…だいぶ前から気づかないフリをしていたのだ、限界を感じ真実を彼女に打ち明けた…
「実は俺は無職でニートなんだ、様は親の脛齧り、女の人と付き合う資格は無いよ、ごめん騙してて」
彼女の背に見える海は月に照らされ彼女の後ろから地平線へと一本の光の道を作っていた…
「気づいてたわよ、私も同じ、仕事はこれから探せばいいよ、出会いはその時だけだよ、今ストックしておきなよ」
彼女の目がこの後、オッケーと訴えている。
「えー とー」(そう言われてもホテル代が無いんだよね)
彼女は人差し指と中指で挟んだ五千円札を見せてニヤリとし、
「後は心配しないで、もう貴方のお財布君はクタクタでしょ」
「……」
二十時半~🦇~
結局、帰りにホテル代として彼女の有り金をほぼ全部使わせてしまった……
彼女を背に乗せ、走りながら先に見える地平線の夜空は満天の星空だった、明日からはズーと晴れだな~と、ありえもしない事を感じた……
夏はもう間近だった……[終]※創作の物語です。
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