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24 まさかの…

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庭に無事着陸し。
「よいっしょ」
とマロンは絨毯を丸め、舵に使っていたT字形のネクロ枝は庭隅の適当な地面に刺した。
「あれ、地図取ったら直ぐまた飛ぶから絨毯仕舞わなくてもいいじゃないか?」
「直ぐには行かないですよ、マー君、中に入って少し休憩しませんか?」
と彼女の目が何かを俺に訴えて来た……
(ああーそう言う事ね、若い!)
「その~ マー君の呼び方は、もう少し先でお願いしたいんだけど…」
「やなのー」
「何かくすぐったい、もう少し時間が欲しい」
「ふーん、わかりました」
「ありがとう」
「ではマークさん中に入りましょ」
「おう」
とマロンが玄関ドアに手をかかげて何か呪文を唱えた…
「え! 鍵開いてます、誰か中にいるかも、それとも私か閉め忘れたのかな?」
「俺が先に入るよ」
「はい」
俺はゆっくりと少しだけドアを開けその隙間から中を確認した、そこに飛び込んで来た映像はなんと!
リビングのソファに死んだはずのガロン爺さんが座っていた、しかも目の前のテーブルの上にはワインの瓶やら鳥の丸焼きやら様々な、ご馳走の山が、更にガロン爺さんの左右に種族はエルフと思われるハーレム美女が座っていて爺さんは両手をその両サイドの美女の肩に手を回してダラシない顔をしてニヤけていた。悪だね~。(あーオッパイ揉んでるよ、それも後ろから鷲掴みのもろ揉み!)
俺は一旦ドアを締め、
「中にお取り込み中のマロンの爺さんいるぞ、どうする?」
「え! 燃えたんじゃなくて」
「確かに焼かれたのは見たが俺も直ぐに海に飛び込んだから最後までは見届けてないんだよね、多分いや生きてた!」
「……とりあえず此処から少し離れたところに少し大きい納屋があるんです、そこに一旦行きせんか? マークさん」
「なんで?」
マロンは俺の袖を引っ張って
「お願い…」
「…別にいいけど」

 マロンに付いて行き、少し森の中の奥まった所に言ってた通り納屋と言うよりかは、まあまあ立派なコテージがあり、その前には、池が広がっていた…
「此処は?」
「前にこの島に住んでた人の遺産です、今は倉庫ですが中はお客様が来た時様に泊まれる状態に常にはしてるんです」
急にボッコと音がし、池からイルカが顔出した。
「あ、俺このイルカに、この島まで運んでもらったんだよね、命の恩人」
「そうなんですか、キューちゃんです」
「そのままだね」
「はい、いつも私がこの子に彼氏になってってお願いしてたから、マークさん見つけて、この島迄運んだのかも知れませんね」
「俺達のキューピーっとはイルカか」
「キューちゃん、ありがとうね」
とマロンはしゃがんでイルカの頭を撫でていたが急に立ち上がり俺に背を向けたまま…
「そろそろ中に入りましょ」

なんか急に切り替わったなと思った…

六十分後…
俺はズボン履いたら、
外に出てタバコに火を着け一服した、 
「フー」
少しして髪を整え直したマロンが出て来た、
「満足した?」
「はい、普通ゆっくりしてみたかったです、最初が少し過激だったんで」
「俺もあの夜はどうかしてたよ、多分さ、ドラゴンと戦って死にそうになった影響だと思う、人間いつ死ぬかわからないからしたい事あったらやっとこうと急に思ってさ、ごめんな」
「それで私を縛ったんですかでも……たまには、あんな感じでもいいです♪」
「そう…ところで爺さんにマロンは逢いに行く? 俺は余り気が進まないんだよね、こう言う言い方もあれだけど、厄介な問題を持ってくる人だよ、もう生きてるの分かった訳出し、遺体回収の予定も消滅だし…」
「私も訃報を聞いた時、最初は少し悲しかったですけど結構、手を焼いてたんで、せいせいしたと感じた所もあったんですよね……私は、このまま祖父はそっとしておいて、マークさんの家に行ってそのまま住みたいです」
(結構ハッキリ言うね、この子)
「……あ、でもドラゴン討伐の報酬の分配はする必要あるな、爺さんも絡んでるし」
「そうですか……祖父は金にはガメついので少し強気に交渉した方がいいと思います」
「俺は、とりあえずキッチリ三等分で良いと思うけどうだろう?」

 後、マロンに手を付けた事も遅かれ早かれ、わかってしまう事を考えると不安になった……
頼るべき愛のイルカの姿はもう池には、なかった。
役目を終えた事を感じ、帰ったのかも知れない。[続]25へ続く。
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