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⑩空で戦う俺達

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⑩そーさりー・空で戦う俺達
 
⑩そーさりー・空で戦う俺

 「あのドラゴンが君の爺さんをやったんだ!」と俺はつい口走ってしまった……
「え!……」
彼女は無言になり少しして、
「私達は狙われてる様です、相手も怒ってるのでしょう、最初に喧嘩を売ったのは祖父です」
「やるか」
「その気がなくて向こうはヤル気の様です、先行させたピクシーがテレパシーでこちらに取りあえずガーゴイルが二体向かって来てると伝えて来てます、もちろん私達を殺すためです」
彼女は絨毯の上に立ち上がり背中に背負っている蛇杖を一回上に振った《ガッチャリ》と先端のコブラを模した飾り物の蛇頭とその左右から先端が三角な両直刃が飛び出した!
彼女の武器は杖兼用の、この三又槍の様だ。
俺も腰のガンブレード・リザードスレイヤー抜いた。
そのうち黒い点が見え、すぐにガーゴイルが肉眼で確認できる位置まで迫って来た! 二体のガーゴイルは彼女に狙いを定めたようだ、俺は一匹の気を俺に向けさせる為に彼女の肩にガンブレードを乗せて右のガーゴイルに標準を合わした、パーン!……交わされた素早い!
その銃声が開戦の合図かの様になり、左右から迫って来る二体のガーゴイルは急加速し彼女の目の前迄数秒で到達した! そしてまずは左から彼女に最接近したガーゴイルが手に持つ骨の様な槍で彼女に突きを放った! 彼女はヒラリとその突きをかわし自分の槍を相手の槍の上に被せ押さえつけながら滑らす様に槍を相手に向けて横に振った! 彼女のコブラ三又の左の刃がガーゴイルの横首に突き刺さった!「うっげ!」
少し遅れて右から迫って来たガーゴイルの顔には彼女が召喚したピクシー五体が張り付き、一瞬動きを止めた! その隙に彼女は腰から出した何かで素早くガーゴイルの腹を突き刺し横に払った! ガーゴイルの身体は半分に裂けかけ緑色の血飛沫か上がった! 首に槍を突き刺されたガーゴイルの方は痙攣していた、彼女はそのガーゴイルを振り落とした、二体のガーゴイルは絶命して下の雲海に落ちっていった……
彼女の左手には槍、右にダガー、そのダガーの剣先には透ける青い魔法の刃が取り付けられるように宿り、短剣であるダガーを長剣の姿に変えさせていた。
彼女の早業に圧倒され俺は何もできなかった。
彼女は予想を超える手練だった……怒らせてはいけないようだ。

「残りのもう一体が迫って来てます、今の二体より別格の様です、気を抜かないで下さいね」

「おっおう!」

少しして、青いマントをなびかしながら槍を携えた強そうな黄金のガーゴイルが怒りの叫び声を撒き散らしながら雲の上を滑るようにし俺達に迫って来た……[11へ続く]
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