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④痺れる俺

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④そーさりー・魔法使いの少女と俺

 俺は迷ったが事の経緯を全て彼女には打ち明けた。
彼女は一通り聞いたら目を瞑り風呂場の方に無言で行ってしまった……
泣いてるのだろう、無理もない……
俺はしばらく佇んでいたが彼女の魔導書を何となく気を紛らわすために手に取り開いて見た……
中身の内容は俺の記憶にある……エロ小説だった! 挿絵も結構過激でコレを一冊読めば全てOKと言われている。
有名な指南書兼娯楽本だった。
彼女はカモフラジューの為、外装を魔導書風に加工していたみたいだ……
(あんな清純な可愛い顔をして、結構マセとるな~)
……と本を閉じたら真横に彼女が立っていた!
「見ましたね」
「ご、ごめん悪い気は無かったんだ、それより気持ちの整理は着いたのかい?」
「祖父の事は大丈夫です、昔から無茶する人でしたから、いつかこうなる気もしてましたし……そんな事より今は貴方の事です。言わないでくださいよ」
俺は首を縦に振りつつ思わずニヤけてしまった……その時、身体に痺れが走った!
「おっおおおおおお」
彼女の手から魔法稲妻が出ている。
それが俺の俺の股間を直撃している! 全身が痺れる!!
「ち、ちょっと話を聞いてくれる、あー痛い!」
「んー話しですか? やなんです、怒ってるんです」
ビリビリビリ⚡️⚡️⚡️
「あー」
五分程やられた。
「気は済みました、もういいです、言ったらいいですね、今度は死ぬまでやりますよ」
と俺をジーと見つめてきた。
ゾーとした……
「はいー!」
(何やら腰痛が楽になったような、電気治療効果?)
何をともあれ俺は椅子に座り。
「そう言えばまだ名前を言って無かったね、俺の名はマーク、専門は剣技だ、魔法はセンスが無いと感じたので諦めた、君は?」
「私はマロンです、魔法使いです、師は祖父です、初歩的な魔法は大体は使えます、剣は少しです」
「マロン? 栗、くりちゃんかい」
「その言い方、やめてくれますか痺れますよ」
「あ、ごめん! マロンちゃん」
「なんか舐めてますね、まんまんのマロンでいいです」
「オッケー」

少しして彼女はまた暗い顔してしまった。
俺は感じ的に失礼した方がいいと思い。
「俺はソロソロ失礼しようかな、くれぐれも敵討なんかやめとけよ、アレは軍隊が相手する物だ、数人の手に負えるもんじゃない、ギルドで募集かけても人なんか集まるはずない、あのドラゴンの討伐を君の祖父に依頼した奴はどんな奴かは知らんが金が有り余ってる貴族同士の陰湿なカケ遊びか、それかイカれた奴だよ」
「お気遣いありがとうございます、でも貴方に関係のない事です」
と彼女の目から強い意志を感じた……
「やったら死ぬぞ」
「秘策はあります」
「秘策?」
「一回だけ異世界の究極兵器の攻撃を魔法として召喚できるロールを持ってるんです私は」
(……それ、お爺ちゃんが勝手に持ち出して使っちゃったと思うな~俺見たし)


登場人物

マーク(男性24歳 剣士🗡️ 無趣味)

マロン(女性16歳 魔法剣士🔯 魔法の腕は師である祖父のレベルはとうに超えている 趣味は読者・園芸)

回想
ガロン(男性65歳 魔法剣士🔯(魔法はにわか仕込みの我流、あまり得意じゃない、師とは名ばかり、マロンの師兼祖父 趣味は機械弄り・ギャンブル)

[⑤へ続く]
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