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③家の中へ

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 家の中に入ったら彼方はローブーを脱ぎ、玄関脇の壁フックに引っ掛け、
「まずは服がいりますよね、今、取って来ますので、そこのテーブルにでも座って待ってて下さい」
と彼女は二階に上がって行き、少しして服を両手に抱え戻ってきた。
「祖父の物なのでデザインは古い臭いですが間に合わせには、成るとは思います。どうぞ」
と差し出して来た、
「ありがとう、あと、あの~シャワー借りてもいいかな?」
「あ、すみません! 気付かずに奥です。案内します」

脱衣所で下着を脱ごうしたら、目の前から彼女は動かずに立っていた……
「ゴメン、あのさ…見てみる? 俺の裸」
ボーとしてる彼女は目が覚めたように、
「は! す、すみません、私、知らない物や未知の物を無意識に調べ様とする癖がありまして」
「ふーん」(天然か)
また彼女は固まっている。
見るなら見ればって感じに構わず下着を脱ぎ出したら、
彼女は、
「きゃー」
とリビングに戻っていた。
ゴツン!⭐︎
(反応が遅すぎでしょ、おまけに転んでるし)
《シャー》
お湯が出る、この島はガスが出ている様だ。
十分後、
シャワーから出たらテーブルの上に紅茶とクッキーが用意されていた。
「お、これはうまそう」
「どうぞ、食べながら話しましょ」
俺はテーブルに座るなりクッキーを口に入れた、入れた、入れた止まらない! 腹が減り過ぎてる。
「お腹、空いてます? 残り物ですがミートパイありますが食べますか?」
「正直もう腹が減り過ぎて」
「ふふふ」
っと彼女は棚からパイを取り出し。
「とりあえずは食べて下さい。お腹が満たされたら、お話しをしましょう」
「うっぐ、う、美味い、これ君が作ったの? だとしたら料理上手いね、コレはジポング産の牛?」
「ただの野うさぎです」
「……しかし本当に美味い、いいお嫁さんになれるよ、いやもうなってるよ、このオッパイ、あ、いや間違えたパイは見事だ」
「……」

…………

「あー満足、さてと始めるかな」
と彼女を見たら丁度、目があった。
彼方は一瞬ビックとした感じになり大きく目を見開いた。
「!な、何をですか!? ダメですよ」
「君が話し聞いてくれるて言ったんだろ?」(何を早とちりをしてるんだがこの子は)
「……貴方がオッパイとか言うから警戒しちゃったんですー!」

「そう、ごめん」(忘れてたこの子はまだ少女だったんだ。ギルドの女とは違うまだ免疫が無いんだ、発言には気をつけないと……めんどくせいな)

彼女は俺がパイを貪っているのを待ってる間に読んでいた、魔導書を閉じ、
「コッホン すみません取り乱しまして…貴方は大陸の方ですか?」
「うん、冒険者と言うにはまだ未熟なんなんだが、そんな感じです。いやーね~、昨日変な爺さんの無茶な仕事の依頼を受けちゃって死にそうになり命からがらと、まあそんな感じなのよ、その老人は残念ながら死んだけどね」
「変な老人!」
彼女の顔はこばわった、
俺にその爺さんの特徴を詳しくは聞いて来たがなんと言って良いのか? 性格は若そうだが特徴はその辺にいる老人と変わり映えせず説明に困っていたら、彼女は写真を持って来た。
俺はその写真を見て肝が凍り付いた! 写真の老人は紛れもなく昨日、ドラゴンブレスてコンガリと焼かれてしまった、その爺さんだった……《④へと続く》
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