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27 帰郷の巻[下]
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27 帰郷・下
それから連休が取れた日に母国の駅に私は降り立った、大陸と島国は海底電車で繋がっているので戻るのは簡単だった、駅自体は変わり映えなかったけど周辺はビルやお店が増え、もう大陸の都会と変わらないその変わり映えに嬉しい反面、時の経過を感じで寂しく感じた、けど少し駅から離れた場所は前と変わらず長閑な風景だったので少し心が和み安心できた。
とりあえずこの島で有名な十字架が掘られた大きい石の前に行ってみた、此処は思い出が多い、姉と彼の事で取っ組み合いの喧嘩をしたのもこの野原だった、私は負けちゃったけど……
そんな理由で姉に会うのは気が引けたので実家に戻らず母校の高校に行ってみた、学校は特に変わらず、休日な事もあり生徒は見当たらなかった、この時やる事がもう無い事に気づいた、小説を書いてる事に例えるとネタ切れを感じた……
そこで考えて思い出した、
ふと彼と下校中によく寄って買い食いをした[よろず屋]という名の小さいスーパーに行こうと思った。
当時と同じ下校の道順で歩いて行った、途中に昔の事を思い出した……私は自転車を引いて前を歩く彼の背中を追っていた、今は目の前に彼は歩いてはいない……思いが込みあげて来て目頭が熱くなった……
そしてよろず屋に着いた、外には昔、彼と一緒に座った長い青いベンチが少し古びていたけどそこ変わらず置いてあったので時間が戻ったようで少し嬉しく思い最後に此処で何か食べて帰ろうと思い店の中に入ったら……
神の悪戯なのかレジに彼が居た!
会計中だった、何を買ってるのか後ろから覗いて見たら……
それはエロ本だった……それも女教師物、教師だった姉を手に入れたのにもう飽きたの?少し希望が見えた気がする……
彼の肩を軽く指で突っついた、振り向いて私に気づいた彼は
「お!麻美久しぶり」と顔が焦っていた、
『相変わらずバカね』
と久しぶりに笑う事ができた。
私が姉に負けたのは彼の性癖の教師かそうじゃないかくらいの差に思えて、そこは少し気が晴れた。
彼は結構単純なのかも……
久しぶりにベンチで彼と座り少し話した
(エロ本は店主に取り敢えず預けたみたい、笑)
話してみたら姉と彼の鉄の結束も相変わらず硬そうで残念だったけど、こうして少し時間が経たら冷静な気持ちで彼と話す事ができて心はだいぶ癒された……時間が解決すると言う事はこういう事なのかもしれないと思った。
そのうち取り返すチャンスが来るかもしれない……
彼が駅迄送ってくれた、彼はあの時のように前を歩いていると言いたいところだけど今は横並びに歩いているなんか新鮮で嬉しかった……
夕方の駅の改札口の前で
別れる前に
彼は言ってくれた……
「またな麻美」
「また来て良いの?」
「当たり前だろ昔は色々あったけど仲間だろ俺達」
(学生の時私より小さかった彼が色んな意味で大きくなってる事に気づいた)
「昔ってまだ一年前の話しでしょ、かってに過去にしないでよ、私はまだ諦めてないわよ、心を再編成したらまた懲りずに攻め込んで来るわよ、今日はその挨拶と偵察! おねいちゃんにも宜しく言っといて」とふざけてニヤリとして見せたら、
「うん、怖いな※軍師は」(※彼が私に付けたあだ名)
と彼の顔は少し引き攣っていた(笑)
🌇夕方の駅の空間は赤く染まり彼の顔も赤く染まっていた、今の彼の優しい顔は未来に思い出した時、もう戻れない懐かしく輝かし青春の過去に思える様な予感がした。同時に今の青春を大事に生きようと思い直した。
彼は更にホームまで付いて来てくれた。
私は電車のドアが閉まっても、
走り出しても、
彼を見続けた、
彼も私が見えなくなるまでホームに立ってくれていた。【終】28へ続く。
それから連休が取れた日に母国の駅に私は降り立った、大陸と島国は海底電車で繋がっているので戻るのは簡単だった、駅自体は変わり映えなかったけど周辺はビルやお店が増え、もう大陸の都会と変わらないその変わり映えに嬉しい反面、時の経過を感じで寂しく感じた、けど少し駅から離れた場所は前と変わらず長閑な風景だったので少し心が和み安心できた。
とりあえずこの島で有名な十字架が掘られた大きい石の前に行ってみた、此処は思い出が多い、姉と彼の事で取っ組み合いの喧嘩をしたのもこの野原だった、私は負けちゃったけど……
そんな理由で姉に会うのは気が引けたので実家に戻らず母校の高校に行ってみた、学校は特に変わらず、休日な事もあり生徒は見当たらなかった、この時やる事がもう無い事に気づいた、小説を書いてる事に例えるとネタ切れを感じた……
そこで考えて思い出した、
ふと彼と下校中によく寄って買い食いをした[よろず屋]という名の小さいスーパーに行こうと思った。
当時と同じ下校の道順で歩いて行った、途中に昔の事を思い出した……私は自転車を引いて前を歩く彼の背中を追っていた、今は目の前に彼は歩いてはいない……思いが込みあげて来て目頭が熱くなった……
そしてよろず屋に着いた、外には昔、彼と一緒に座った長い青いベンチが少し古びていたけどそこ変わらず置いてあったので時間が戻ったようで少し嬉しく思い最後に此処で何か食べて帰ろうと思い店の中に入ったら……
神の悪戯なのかレジに彼が居た!
会計中だった、何を買ってるのか後ろから覗いて見たら……
それはエロ本だった……それも女教師物、教師だった姉を手に入れたのにもう飽きたの?少し希望が見えた気がする……
彼の肩を軽く指で突っついた、振り向いて私に気づいた彼は
「お!麻美久しぶり」と顔が焦っていた、
『相変わらずバカね』
と久しぶりに笑う事ができた。
私が姉に負けたのは彼の性癖の教師かそうじゃないかくらいの差に思えて、そこは少し気が晴れた。
彼は結構単純なのかも……
久しぶりにベンチで彼と座り少し話した
(エロ本は店主に取り敢えず預けたみたい、笑)
話してみたら姉と彼の鉄の結束も相変わらず硬そうで残念だったけど、こうして少し時間が経たら冷静な気持ちで彼と話す事ができて心はだいぶ癒された……時間が解決すると言う事はこういう事なのかもしれないと思った。
そのうち取り返すチャンスが来るかもしれない……
彼が駅迄送ってくれた、彼はあの時のように前を歩いていると言いたいところだけど今は横並びに歩いているなんか新鮮で嬉しかった……
夕方の駅の改札口の前で
別れる前に
彼は言ってくれた……
「またな麻美」
「また来て良いの?」
「当たり前だろ昔は色々あったけど仲間だろ俺達」
(学生の時私より小さかった彼が色んな意味で大きくなってる事に気づいた)
「昔ってまだ一年前の話しでしょ、かってに過去にしないでよ、私はまだ諦めてないわよ、心を再編成したらまた懲りずに攻め込んで来るわよ、今日はその挨拶と偵察! おねいちゃんにも宜しく言っといて」とふざけてニヤリとして見せたら、
「うん、怖いな※軍師は」(※彼が私に付けたあだ名)
と彼の顔は少し引き攣っていた(笑)
🌇夕方の駅の空間は赤く染まり彼の顔も赤く染まっていた、今の彼の優しい顔は未来に思い出した時、もう戻れない懐かしく輝かし青春の過去に思える様な予感がした。同時に今の青春を大事に生きようと思い直した。
彼は更にホームまで付いて来てくれた。
私は電車のドアが閉まっても、
走り出しても、
彼を見続けた、
彼も私が見えなくなるまでホームに立ってくれていた。【終】28へ続く。
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