【R18】師の教えと狼少年〈前章〉〜《本編》

仙 岳美

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③先生の家の巻

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③先生の家の巻

 あのエロ本事故から、どうも麻美と距離が縮まってしまったように思える本命の先生とは遠のいたように感じる、しかし麻美は先生の妹である、縁は切らないで繋いどいた方が良いと判断して表面上は相手にしている。
今日も学校の帰りに麻美とよろず屋で買い食いをしている。
青い横長ベンチに腰掛け、焼そばパンを食べながらコーラを飲む、遠くから見れば一見は高校生のカップルである。
麻美は口を開いた

「こないだのお詫びじゃないけど家(うち)きてみる?」

「え、先生いるんでしょ?」

「帰ってくるのは6時位かな、だから心配いらないわよ」

なんか先生の家に行くのもな~と、思ったけど……結局好奇心に負けて行ってしまった。先生の家も少し山道を登った所に建てられており我家と同じL字の平屋で同工務店が建てた物に思えた。
「チョット、部屋の中片付けるから待っててね」
と玄関で待たされ、10分位したら。
「はいどうぞ」
と中に案内された、
来てしまうと別に何でもない生活感溢れる普通の空間である。
間取も我家と同じで入ったら直ぐ台所とリビングでキッキンテーブルと椅子が四脚ある、玄関に立ち右の方向の部屋が我家では客間の所が先生の家では先生の部屋みたいだ、玄関から見て真正面の方向、右に庭を見る廊下でその先が麻美の部屋らしいL字の頭の所に当たる。

前に聞いた話だと先生の姉、弟、両親は前の戦争でもう他界してるみたいだ……

廊下を歩きながら庭に視線を向けると、下着が干してあった! カラフルだ……

「おねいちゃんのよ、見てみる?」

「いや、また後で何かチクられると面倒だからてっ言うか、普通に考えて見ちゃダメでしょ」
麻美は僕の母親に性格が似てる気がする微妙にズレてる。

「あら真面目ね、姉コンのクセして」

「……」

僕は話題逸らした……

「麻美の家は柿の木は埋まってないんだね」

「前に台風で折れたのよ」

我家の柿の木をなぜか嫌ってた親父の事を思い出した、同じ事がうちで起きたらさぞ喜ぶだろうなと思った、親父はだいぶ前に浮気がバレて家を追い出されてから行方不明だ……

麻美の部屋のドアの前に立ったら急に僕は不安になった冷静に考えたら付き合ってもいない女子の部屋に入るのはイケンだろうと思った。

「麻美さ、やっぱり帰るよ」

「なにそれ? なにもしないわよ」

と背を押されつつ部屋に強引に入れられたらすぐに背後でカッチャと鍵を閉める音が聞こえた!

「え! 麻美、今鍵閉めたよね!」

「あら無意識にごめんね、ほら開けたから、大丈夫、大丈夫」

「……」

何かヤバい公明の罠の匂いがする、時計で時間を確認したら四時……時間は問題ない5時位に帰れば先生と会う事はまずないだろう。

「紅茶入れるは少し待ってて」

と麻美は部屋から出ていった。

 部屋の中を見渡して見た、女の子にしては余り飾りっけは無い感じてレトロなゲーム機があったが僕は余りゲームはしない、後は特に興味を引く物は無かった本棚も今時の漫画が並んであった。
それからゲームや漫画など見て過ごし時間を確認したら5時を少し過ぎていた

「麻美そろそろ帰るよ」

「そう、おねいちゃん学校出るの5時半だから半までいれば?」

「いや、帰るよ腹減ったし」

「お腹減ったの? チョット待ってて」

と麻美は、部屋を出ていってしまってから……なかなか帰ってこない、台所で何か作ってるのか? 時間を観たら5時半過ぎてるヤバい、と思った時、カッチャとドアが空いた……そこには下着しか着用していない麻美が立っていた!!!!

「チョット麻美、何! その格好」

麻美は無言で近寄ってくる、僕は慌てて立ち上がった

「麻美、チョットと待って」

「またないわよ」

麻美は僕に追い被さって唇を重ねてきた「ぷっぷ、あ!」
舌を入れてきた!女の子にしては凄い力だ剥がせなかった、
麻美は僕の胸のボタンを外し出した!
上着を剥がれ近く投げられてしまった!麻美はすかさず乳首を噛んできた!
「イッタ!」
僕、今ひょっとして逆レイプされてる?
いや、まさっ意中だ、間違いない!
力を込めて麻美のおでことアゴ抑えて押し剥がしにかかる。

「おとなしくしなさいよ! ビンタするよ! おねいちゃんと私し遺伝子は同じよ、私でイイじゃないよ! 渋といわね、それともSEX怖いの? 怖いのは私も初めてだから同じよ、イジメが怖いんでしょ! おねいちゃんなんかに近づかなくても、私が守ってあげるわよ」

「初めて? 嘘つけ! 同じでは無い、先生が好きなんだ! お前じゃない!このエセ生徒会長」

それを聞いた麻美は冷めたように離れた
「そっかーじゃ、おねいちゃんには内緒にしといてあげるわよ、とりあえずやる事しましょうよ」
とブラジャーを外した!
予想以上にデ、デカいおまけに形も完璧だ(汗)ハイクオリティな麻美のオッパイを見ていたら引き込まれそうになった。
「ほら、我慢しないで触りなさいよ、言わないから」

「……」僕くは頷いた。

「良い子良い子」
麻美はニコニコしだした。

「麻美、その前にチョット、トイレ行ってもいい?」

「もうしょがないわね、早くね」

もう時間が無い、従うフリして僕くは脱がされた上着は捨てて逃げるのを優先したが……!
玄関には先生が立っていた……。
『終わった、またしても公明(麻美)に』
上半身裸の僕を見て先生は固まっていた、そして一回無言で外に出た、たぶん一呼吸したのだろう……呼吸を整えて10秒位したらまた入ってきた、おでこに青筋が浮き出てる、目と顔も真っ赤だった、かなり怒っている感じに見える……
戦闘力計測不能だ。
先生が再び入ってきたと同時に絶妙のタイミングで僕の後ろには部屋から出てきてパンティーしか履いてない麻美が
「遅いわね、漏らしゃたの?」と僕の後ろから首に手を回し耳元で囁いてきた!麻美もそこで、玄関に立たずむ先生に気付いたみたいだった……

……導火線に着火!
先生の顔が見る見るうちに赤くなってゆく。
3・2・1大爆発!
「あなた達! 何やってんの!!!」
雷が落ちた……

その後1時間程麻美と並んで説教された。今回は僕にも被があるようだ……当然である反省した。
『ああー』ますます先生が遠くなり、麻美の策には泥沼の様にハマっていく。
一つ気になったのは、先生にSEXしたのか聞かれたので乳首噛まれてキスはされたと言ったら先生が怖い目つきで麻美を睨んだ事だった、その怒りが先生の担任としての物なのか、別の何かなのかは、わからなかった。
麻美も負けずに先生を睨み返していた、見えない瞳のぶつかり合う火花が見えた気がした。

 遅くなったので麻美が作ったカレーをご馳走になった……。
皆んな無言の食卓だった……。
食べ終わったら麻美が僕の口元に付いたカレーをテッシュで拭き取ってくれたので僕は思わず、場の空気を余り考えずに、単純に、「ありがとう」
と返した、その時、先生から発せられた怒りの禍々しい気を感じた……。

何で僕はすぐに帰らなかった?

何で僕はこの緊張空間でカレー食ったんだ?

どのタイミングで帰れば、いいんだ?

僕どうすればいいの?

秋の夜長はとても長く感じた……。【続】④へ
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