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前章①始まりの巻
しおりを挟む※成人指定作品です。
回覧には注意してください。
※別小説[蝉と少女]と同世界同時系列の物語
※主人公の高校一年を前章、三年を本編で構成。
これから始まる物語は、とある島国の私立・聖斗天草高等学校で繰り広げられる、女教師とその教え子との禁断ラブサドステック風、学園ドラマ。
前章①始まりの巻
主人公兼語り
仙身 一馬(16歳)
僕は高校生になった。
その初登校日、校門前は、新入生で溢れかえり、なにやら列を作っていた。
列の先を見てみると、校門横に数台の机が横に並べ置かれていた。
風に乗り漏れ聞こえて来る会話に耳を傾けていると……
そこに立つ受け付けの人に名前を告げ、校舎内部の地図を貰い、指定されたクラスの教室まで行く感じみたいだ。
僕も迷いなく列に並んだ。
自分の番が来た、目の前に立つ受け付けの人は女性だった。
その人はニッコリし、先に話しかけてくれた。
「おはよう、名前教えてくれる?」
「はい、仙身一馬です」
その受付の人は下を向き、机の上に貼り付けられている名簿をペン先と目で追い始めた……その女性の胸元のシャツの隙間からは花柄の薄い黄色のチラブラが見えた……その花畑からなのか? 何か甘い匂いが漂ってきた。
「あら、私の担当クラスね」
っと見上げて僕の顔を見て再びニッコリとしてくれた。(照)
僕は遅れつつ慌てて視線を胸元からそらした……
担任の先生と知ったその人は、僕の顔をジーと凝視してきた。
僕は……
(胸元を見ていた事がバレたかな? 怒ってるかな?)と思って不安になっていたら。
「じゃあ、この地図を見ながら教室迄行って、自分の名前が書かれた紙が貼ってある机に座ってまっててね、仙身君」
「はい、よろしくお願いします」
「うんうん」
この時が先生と初めて顔を合わし会話した時だった。
教室に入ったら指示通り自分の名前が書かれた紙が貼られている机を探し回り、見つけた席は、なんと!
教卓の目の前の特等席だった。
席に座り、周りを見渡すと、女子生徒はパラパラと数人で、顔だけは知っている同中学出身の男子生徒は2人いた。
後の生徒達は当たり前の事だけど、初めて見る顔ぶれだった、その事に僕は何か急に緊張感が湧き、少し心持ちが不安になっていると、チャイムが鳴り、先生が入って来た。
その姿、顔は、当たり前だけど受付にいた、あの女の先生だった。
先生は教卓に立つと、生徒を軽く見渡し、口を開いた。
「今日から君達を担任する、大神雅子です、よろしくお願いします」
と先生なのに頭を下げてきた。
中学では先生が生徒に礼をする事はまず無い。その事に少し戸惑ったと同時に、中学生の時の様なアットホームな感じと違い、何か厳しい世界に入って来てしまった感じがし……少しの恐怖も感じた……。
先生は目の前の僕を見るなり。
「とりあえず今日は仙身君に『全員起立、礼』をお願いしようかな」
「あ、はい」
と僕は返事をし、もう名前を覚えられている事に、何かよくわからない不安を覚えた。
「全員起立」
「気を付け、礼」
「着席」
顔を上げたら先生は僕を見て軽く頷いてくれた。
この号令を引き受けた事からかそのまま数日間、僕が掛け声をやる事になり、ある日、帰る時に先生に呼び止められ、ついに学級委員長に任命されてしまった……(てっか高校は先生が役員を決めるの? 封建的こっわ!)
ちなみに副は長である僕が決める見たいで性格が良さそうで体が大柄な二ノ丸と言う名の生徒に頼んだ、彼は心良く受けてくれてとても助かった。
「では、出席を取りまーす、元気よくねー、この後は体育館で入学式だから二列で先生に付いて来てねー」
こうして僕の高校生活は、まあ無難に最初は始まったのだった……。
②前章・走り出した青春の巻へ
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