1 / 1
生き残った鬼の子
しおりを挟む
語り・仙岳美
それは小学生の頃の登校中……うーん、下っ腹が痛む、その痛みは、なんなのか、それは紛れも無くウ◯コ、そしてそれはいつもの事、ただし通学路が開けた場所に出る前に対処しなければいけない。速やかにひっそりと登校班からも道からも外れ、茂みに入る、そしてその日は特に理由も無く、いつもより少し深く森の中に入っていった。
そして適当な場所にしゃがむ、周囲には、ドクダミ草の匂いが充満していた……
事は済み……安心しすると、少し先に見えるヒョロっと伸びた、何か場違いに感じる木が視界に入り、何かその木にヤナものを感じつつも、葉っぱでお尻を拭き、身を整えたら、その木に近づいて見る、その根本には小さい稲荷様が祀ってあった、でも何か違う気がし、裏に回ると、その根本に枯れた花束が……
その頃の私はそう言う星なのか? クラスで孤立していた。
その事から皆んなの気を引く為、その木の話しをしたら皆んなが食いつき相手をしてくれ、そのまま数人のクラスメイトと下校帰り見に行く事になった。
私が案内したその木の根本を観てみんな笑っていた……
私は、その時、この場に皆んなを連れて来た自分のその行為自体が怖くなった……
その中、一人のクラスメイトの男の子は決定的な言葉を私に浴びせた、その言葉は『お前は呪われる』だった。
その後、私はひとりになるのが怖くて、皆んな引き留め、公園で缶蹴りをして遊ぶ、でも私がズーと鬼、そのまま皆んな悪ふざけで、私が鬼のまま、勝手に帰りいなくなった。
駄菓子おごってあげたのに……
ひとり残され、雁が連なる夕焼け見て何か皆んなが、死んだ様な気がした。
結局の所、私は最初から相手にされてなかった。
ただその事はもうどうでもよい、狭い世界の過去の事になっていた。
そう、私はそんな事より、クラスメイトの放った言葉がズーと頭の中から離れなかった、そして『呪われて、死にたくないよー』と思い、私はどうするか考え、率直に謝るしかないと思った、それも今日中に、すぐにその辺のハルシオンやタンポポを学帽に入るだけ摘み、暗くなりかけた森の中を走り、あの木に向かう、そして摘んだ花とポケットに入っていた、包装にリスが描かれた一袋のラムネ菓子と共に供え、手を合わせ、心の中で『ごめんなさい』と呟く。
その後、その木を見に行ったクラスメイトたちは次々と学校に来なくなり、とうとう卒業式にも、その姿を誰ひとり見る事はなかった。
数年後……風の便りに聞くと、生き残っているのは、私だけだった……
その事を友人に話すとその人は、あっさりと言った。
「それは祟りでも呪いでもないよ、その子らは、この世にもういる必要がなくなったのさ、それだけの事だよ」
必要が無くなったから、それは私は鬼のまま……だからなの?
[完]
下記題材
境界線
それは生死を分ける場合、多数いる方が正解とは限らない。
鬼
それは人が最初に担う重大な役なのかも知れない。
石碑
その役目が解かれる事は無い、故に存在し続ける。
それは小学生の頃の登校中……うーん、下っ腹が痛む、その痛みは、なんなのか、それは紛れも無くウ◯コ、そしてそれはいつもの事、ただし通学路が開けた場所に出る前に対処しなければいけない。速やかにひっそりと登校班からも道からも外れ、茂みに入る、そしてその日は特に理由も無く、いつもより少し深く森の中に入っていった。
そして適当な場所にしゃがむ、周囲には、ドクダミ草の匂いが充満していた……
事は済み……安心しすると、少し先に見えるヒョロっと伸びた、何か場違いに感じる木が視界に入り、何かその木にヤナものを感じつつも、葉っぱでお尻を拭き、身を整えたら、その木に近づいて見る、その根本には小さい稲荷様が祀ってあった、でも何か違う気がし、裏に回ると、その根本に枯れた花束が……
その頃の私はそう言う星なのか? クラスで孤立していた。
その事から皆んなの気を引く為、その木の話しをしたら皆んなが食いつき相手をしてくれ、そのまま数人のクラスメイトと下校帰り見に行く事になった。
私が案内したその木の根本を観てみんな笑っていた……
私は、その時、この場に皆んなを連れて来た自分のその行為自体が怖くなった……
その中、一人のクラスメイトの男の子は決定的な言葉を私に浴びせた、その言葉は『お前は呪われる』だった。
その後、私はひとりになるのが怖くて、皆んな引き留め、公園で缶蹴りをして遊ぶ、でも私がズーと鬼、そのまま皆んな悪ふざけで、私が鬼のまま、勝手に帰りいなくなった。
駄菓子おごってあげたのに……
ひとり残され、雁が連なる夕焼け見て何か皆んなが、死んだ様な気がした。
結局の所、私は最初から相手にされてなかった。
ただその事はもうどうでもよい、狭い世界の過去の事になっていた。
そう、私はそんな事より、クラスメイトの放った言葉がズーと頭の中から離れなかった、そして『呪われて、死にたくないよー』と思い、私はどうするか考え、率直に謝るしかないと思った、それも今日中に、すぐにその辺のハルシオンやタンポポを学帽に入るだけ摘み、暗くなりかけた森の中を走り、あの木に向かう、そして摘んだ花とポケットに入っていた、包装にリスが描かれた一袋のラムネ菓子と共に供え、手を合わせ、心の中で『ごめんなさい』と呟く。
その後、その木を見に行ったクラスメイトたちは次々と学校に来なくなり、とうとう卒業式にも、その姿を誰ひとり見る事はなかった。
数年後……風の便りに聞くと、生き残っているのは、私だけだった……
その事を友人に話すとその人は、あっさりと言った。
「それは祟りでも呪いでもないよ、その子らは、この世にもういる必要がなくなったのさ、それだけの事だよ」
必要が無くなったから、それは私は鬼のまま……だからなの?
[完]
下記題材
境界線
それは生死を分ける場合、多数いる方が正解とは限らない。
鬼
それは人が最初に担う重大な役なのかも知れない。
石碑
その役目が解かれる事は無い、故に存在し続ける。
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
四次元残響の檻(おり)
葉羽
ミステリー
音響学の権威である変わり者の学者、阿座河燐太郎(あざかわ りんたろう)博士が、古びた洋館を改装した音響研究所の地下実験室で謎の死を遂げた。密室状態の実験室から博士の身体は消失し、物証は一切残されていない。警察は超常現象として捜査を打ち切ろうとするが、事件の報を聞きつけた神藤葉羽は、そこに論理的なトリックが隠されていると確信する。葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、奇妙な音響装置が残された地下実験室を訪れる。そこで葉羽は、博士が四次元空間と共鳴現象を利用した前代未聞の殺人トリックを仕掛けた可能性に気づく。しかし、謎を解き明かそうとする葉羽と彩由美の周囲で、不可解な現象が次々と発生し、二人は見えない恐怖に追い詰められていく。四次元残響が引き起こす恐怖と、天才高校生・葉羽の推理が交錯する中、事件は想像を絶する結末へと向かっていく。
どんでん返し
あいうら
ミステリー
「1話完結」~最後の1行で衝撃が走る短編集~
ようやく子どもに恵まれた主人公は、家族でキャンプに来ていた。そこで偶然遭遇したのは、彼が閑職に追いやったかつての部下だった。なぜかファミリー用のテントに1人で宿泊する部下に違和感を覚えるが…
(「薪」より)
リモート刑事 笹本翔
雨垂 一滴
ミステリー
『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。
主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。
それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。
物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。
翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?
翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!
ショートショート集 Ⅰ(ミステリー)
村崎けい子
ミステリー
ショートショートとして書いたミステリーものです。
TVアニメ『名探偵コナン』の30分または1時間で一つの事件解決のような、推理ありのスピーディーな展開を目指します。
第一話:劇団ミステリー ~仕組まれた連続殺人劇~
(プロローグ・一人目・二人目・疑惑・真相・エピローグ)
第二話:オレオレ詐欺 ~消え行く百万円の謎~
(詐欺と対策・繰り返される被害・私は騙されない・私は絶対大丈夫)
第三話:ぼくの偽札騒動記
(偽札騒動記①~発覚~・偽札騒動記②~経緯~・偽札騒動記③~解決~・プレミアもの)
【ミステリー短編集】怪奇物語
平田 宗
ミステリー
どこか遠い場所の話。すぐ近くであったかもしれない話。遥か未来の話。少し未来の話。遠い過去の話。ちょっと昔の話。怖かったり悲しかったり後味が悪かったり。ただ、なんとも薄暗い物語ばかりを集めた短編集です。
ロクさんの遠めがね ~我等口多美術館館長には不思議な力がある~
黒星★チーコ
ミステリー
近所のおせっかいおばあちゃんとして認知されているロクさん。
彼女には不思議な力がある。チラシや新聞紙を丸めて作った「遠めがね」で見ると、何でもわかってしまうのだ。
また今日も桜の木の下で出会った男におせっかいを焼くのだが……。
※基本ほのぼの進行。血など流れず全年齢対象のお話ですが、事件物ですので途中で少しだけ荒っぽいシーンがあります。
※主人公、ロクさんの名前と能力の原案者:海堂直也様(https://mypage.syosetu.com/2058863/)です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる