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桜と少女そして未解決
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お題・夜桜
お題が夜桜と言う事でちょうど俺が体験した不思議な出来事で現在なおも解決していない、話しを話そうと思う、何処から話すかな……そうだな取り敢えず去年の話しからしようと思う。
俺は倉庫会社で働いている。この手の仕事の宿命で仕事の終わりは予定より遅くなる事はよくあるが、まぁその分の超過手当は出るから不満は無い、そんな感じで仕事が終わったのが夜の9:00を過ぎていたその日が冒頭に話した現在未解決で不思議な体験の始まりの日である事を記憶している。その日、俺は業務の事務作業が終わったらタイムカードをサッサと切り、通勤に使用しているバイクを停めている駐車場へ向かい着いたら少しその場で遠くに見えるライトアップされた夜桜に囲まれた幻想的なスタジアムを見ながら煙草を一服した後、バイクに跨りいつも通り帰宅するためバイクを家に向かって走らせた。🏍️
その帰り道、桜の木が一本だけ生えている隣接する家が無い、木の柵に囲まれた空き地がある……ちょうど桜の開花時期で、街灯に照らされ夜桜が咲いてるのが遠くからでも良くわかる、そしてその夜、桜木の下に時代的、時間的に多少違和感を感じる人が立っている姿を初めて遠くから見たのである。
その日は止まらずにその人の横を通過し家に帰宅したが横を素通りする時、チラッと横目で確認したら華やかな紅の着物におカッパ頭のコケシ見たいな少女だった……
そして、その年は桜が咲いてる時期の間、その日以外は夜遅く成る事は無くその少女の事も忘れかけていたが……(ちなみに定時で上がった夕方の時間にそのコケシを見たことはない)
それから月日は経ち……
今年、同じ桜の時期、仕事の終わりが遅く成る日が去年に比べ多く成り、当然帰りが遅くな成る日が増えた分、桜木の下に去年一度だけ目撃した着物少女が立っているその姿をちょくちょく見かける様になった……ある日、その少女に話しかける事はしない迄も近くまで寄って顔を一目だけ見てみようと好奇心が湧き、次の日、久しぶりに暇で早く帰れそうな感じの日ではあったが仕事の終わる時間をある程度意図的に遅く調整し夜遅く帰る事にした、桜の木が見えてきた、案の定、木の下には少女は立っている姿が見えた『よし』と思い、バイクを空き地の入り口に停め再び木の方を見たら、もう少女の姿は無かった……一応、木の裏も確認して見たが誰もいない……
「……」
その日はおかしいと思いつつ家路に戻った……
その次の日も遠くから夜桜の下に少女が立ってるのは見えたがバイクを停め木の方を見るともうその姿はない……
そこで俺は考えた、少女はその姿を確認して視線をそらしたらもう消える事に気が付き今度は遠くから目を逸らさずに凝視、し続ける事にした、その時はもう意地になっていたと思う……そしてそう決めた次の日、前の様に仕事が終わる時間を調整し遅く会社を出た、いつも通り遠くに見える桜木の袂には少女が佇んでいた、俺はバイクの速度を落とし安全に配慮しながら注意深く少女を見続けながらゆるゆると徐行し、バイクを空き地の前にユックリ止めた、少女はまだ視界の中に捉えている。そして俺は話しかける事に成功した、
「こんばんは、いつもこの時間に立ってますね、寒くないですか?」
彼女は横顔から俺の方に顔を向けたその顔は
「美しい」と素直に思った。
育ちも良い様に思える、ちなみに着てる着物も桜柄だった、女好きの俺はたまらず話しかけた、
「桜好きなんですか?」
「夜の桜が好きで見てるの」
「たしかに夜桜は神秘的で綺麗だね」
と返したら彼女は少しはにかみ…
「貴方もいつもこの時間通りますわね……ところで私に何か御用があるのかしら?」
「えー特には」と俺はこれだった理由もないので良い返答はできなかったが彼女は、
「意味も無く、人恋しい時てありますよね、私で良ければ話しますか?」
「え、いいんですか」
「今晩、貴方は遠くからズーとこの私を見続けてこの桜の木の所まで怖がらずに来てくれた事を嬉しく感じ、またその事が私に似てると思いましたので……」との事だった?
その後、そこでの立ち話だが何気ない会話をし、別れ、数日後、また仕事の終わりが遅くなった時に会えると思ったが桜の木の下には彼女の姿は無く、何かその事に寂しくなり木の近くまで近付いた時、木の裏側から木に両手を添えた彼女が顔だした!
俺はビックリしたと同時に嬉しくなった、
「お久しぶりですね」と声をかけたら
彼女はニッコリとしてくれた。
何やらその笑顔に感動し涙が出てきて、その涙を拭くため目を閉じたら……もう彼女の姿は無かった……
夜空を見上げたらヒラリヒラリと一枚の花びらが落ちてきて鼻の上に乗っかった……
その葉が最後の一枚であり、今年の桜の葉は全て散っていた事に気づいた……
彼女が最後に何故?木の裏から顔を出してくれたかは今すぐには知る余地もないが来年、桜の時期にまた会える事が出来たら聞いてみようと思う、大変楽しみである…… [終]
※創作ミステリーホラーです。
お題が夜桜と言う事でちょうど俺が体験した不思議な出来事で現在なおも解決していない、話しを話そうと思う、何処から話すかな……そうだな取り敢えず去年の話しからしようと思う。
俺は倉庫会社で働いている。この手の仕事の宿命で仕事の終わりは予定より遅くなる事はよくあるが、まぁその分の超過手当は出るから不満は無い、そんな感じで仕事が終わったのが夜の9:00を過ぎていたその日が冒頭に話した現在未解決で不思議な体験の始まりの日である事を記憶している。その日、俺は業務の事務作業が終わったらタイムカードをサッサと切り、通勤に使用しているバイクを停めている駐車場へ向かい着いたら少しその場で遠くに見えるライトアップされた夜桜に囲まれた幻想的なスタジアムを見ながら煙草を一服した後、バイクに跨りいつも通り帰宅するためバイクを家に向かって走らせた。🏍️
その帰り道、桜の木が一本だけ生えている隣接する家が無い、木の柵に囲まれた空き地がある……ちょうど桜の開花時期で、街灯に照らされ夜桜が咲いてるのが遠くからでも良くわかる、そしてその夜、桜木の下に時代的、時間的に多少違和感を感じる人が立っている姿を初めて遠くから見たのである。
その日は止まらずにその人の横を通過し家に帰宅したが横を素通りする時、チラッと横目で確認したら華やかな紅の着物におカッパ頭のコケシ見たいな少女だった……
そして、その年は桜が咲いてる時期の間、その日以外は夜遅く成る事は無くその少女の事も忘れかけていたが……(ちなみに定時で上がった夕方の時間にそのコケシを見たことはない)
それから月日は経ち……
今年、同じ桜の時期、仕事の終わりが遅く成る日が去年に比べ多く成り、当然帰りが遅くな成る日が増えた分、桜木の下に去年一度だけ目撃した着物少女が立っているその姿をちょくちょく見かける様になった……ある日、その少女に話しかける事はしない迄も近くまで寄って顔を一目だけ見てみようと好奇心が湧き、次の日、久しぶりに暇で早く帰れそうな感じの日ではあったが仕事の終わる時間をある程度意図的に遅く調整し夜遅く帰る事にした、桜の木が見えてきた、案の定、木の下には少女は立っている姿が見えた『よし』と思い、バイクを空き地の入り口に停め再び木の方を見たら、もう少女の姿は無かった……一応、木の裏も確認して見たが誰もいない……
「……」
その日はおかしいと思いつつ家路に戻った……
その次の日も遠くから夜桜の下に少女が立ってるのは見えたがバイクを停め木の方を見るともうその姿はない……
そこで俺は考えた、少女はその姿を確認して視線をそらしたらもう消える事に気が付き今度は遠くから目を逸らさずに凝視、し続ける事にした、その時はもう意地になっていたと思う……そしてそう決めた次の日、前の様に仕事が終わる時間を調整し遅く会社を出た、いつも通り遠くに見える桜木の袂には少女が佇んでいた、俺はバイクの速度を落とし安全に配慮しながら注意深く少女を見続けながらゆるゆると徐行し、バイクを空き地の前にユックリ止めた、少女はまだ視界の中に捉えている。そして俺は話しかける事に成功した、
「こんばんは、いつもこの時間に立ってますね、寒くないですか?」
彼女は横顔から俺の方に顔を向けたその顔は
「美しい」と素直に思った。
育ちも良い様に思える、ちなみに着てる着物も桜柄だった、女好きの俺はたまらず話しかけた、
「桜好きなんですか?」
「夜の桜が好きで見てるの」
「たしかに夜桜は神秘的で綺麗だね」
と返したら彼女は少しはにかみ…
「貴方もいつもこの時間通りますわね……ところで私に何か御用があるのかしら?」
「えー特には」と俺はこれだった理由もないので良い返答はできなかったが彼女は、
「意味も無く、人恋しい時てありますよね、私で良ければ話しますか?」
「え、いいんですか」
「今晩、貴方は遠くからズーとこの私を見続けてこの桜の木の所まで怖がらずに来てくれた事を嬉しく感じ、またその事が私に似てると思いましたので……」との事だった?
その後、そこでの立ち話だが何気ない会話をし、別れ、数日後、また仕事の終わりが遅くなった時に会えると思ったが桜の木の下には彼女の姿は無く、何かその事に寂しくなり木の近くまで近付いた時、木の裏側から木に両手を添えた彼女が顔だした!
俺はビックリしたと同時に嬉しくなった、
「お久しぶりですね」と声をかけたら
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何やらその笑顔に感動し涙が出てきて、その涙を拭くため目を閉じたら……もう彼女の姿は無かった……
夜空を見上げたらヒラリヒラリと一枚の花びらが落ちてきて鼻の上に乗っかった……
その葉が最後の一枚であり、今年の桜の葉は全て散っていた事に気づいた……
彼女が最後に何故?木の裏から顔を出してくれたかは今すぐには知る余地もないが来年、桜の時期にまた会える事が出来たら聞いてみようと思う、大変楽しみである…… [終]
※創作ミステリーホラーです。
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