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浮気を利用する彼女
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浮気を利用する彼女
《狼少年現代録no.50》
登場人物
俺 [主役兼語り]
彼女[たけみちゃん 同居彼女。
劇中は恥ずかしいのであえて名では呼ばない]
回想
司馬懿 仲達 [しばい ちゅうたつ 中国後漢末期時代から三国志時代の政治家兼軍略家、敵国の総帥である諸葛孔明の率いる侵略軍から粘り強く自国を防衛しきった]
前書き
俺は子供の頃に三国志と言う戦記物の本に出会ってからその物語に登場する軍略家である。司馬懿仲達と言う名のけして天才では無く努力型の秀才に今も憧れている、詳細は長くなるのでこの場では語らないが彼は慎重派の策士なのだ。司馬懿は学生の時の俺が勉学に励むモチベーションを保つ原動力にもなった。ただ今はあるこの身に起きた、いや起こしてしまった、ある事柄からこの歴史的人物から本を通じて学んだ事を活かすことが出来なかった自分に後悔をしている。
********
俺は最近、休みの日はよくツーリングをしている、何故なら最近ある経緯を得て250CCのスポーツバイクを手に入れたからである、同居している彼女もバイクに乗る。この事を聞くと皆さんは一緒にツーリングでも行くんだろうな~とか思うと思う。でもまだ一緒には行かない何故かと言うと俺は今まで原チャリにしか乗った事はないし本格的なバイクに対しては色んな意味で広く未熟な所が多い、そんな訳で安全性も考えしばらくはマイペースてやりたい。
同居している彼女は大型バイクを操り走行ペースも早い。まだそのペースに付いて行くのは疲れる。自分に合わしてくれても少し怠いし何か遠慮する気もちが先に立ってしまいその場の雰囲気を楽しめない。ので、その気持ちをあえて明かし慣れるまでツーリングは一緒に行かない方向にした。ついでに休みも合わないので……
お決まりのツーリングーコースーは近隣にあるダム湖を囲む様に作られた県道である。そのコースの県道に沿って大・中規模な飲食店まである公園も作られ必ずと言っていい程、俺はそれらの公園に休憩がてら立ち寄る、その公園での出逢いが今から話す話の核であり始まりである、なので話の時間はその時に移る……
*******
今いる所はあるダム付近に作られた中型公園。この公園は水瓶であるダム湖を壮大な目線で一望できる事から休日平日とわずに常に大勢のバイク乗りの姿を見る賑やかな所だ、俺もツーリング中は必ず此処に寄る、此処に来るとまずは出店でフランクフルトを買う、たまにソフトクリーム、今日は気分的にフランクフルトだ。そのフランクを食べ歩きながらマイバイクを留めた公園駐車場に戻ると自分の留めたバイク横にお同じ車種のバイクが停められていた、でも俺の中古とは違いそのバイクはピカピカでどうやら新車の様だ少ししたらトイレの方から皮の繋ぎを着たいかにもライダーでーす、って出立ちの女の子がこちらに向かって歩いて来る……予想通り俺の横に留めてあるバイクのユーザーの様でそれに中々の可愛美人……俺はとりあえず挨拶をかました、
「こんちはー」
「こんにちは」
と彼女はニコニコし、
「同じバイクが見かけたのでどんな人が乗ってるのかな~と思って留めちゃいました」
「そうなんだこんなおじさんでごめんね」
「おじさんはいくつなんですか?」
「24かな」
「それならおじさんじゃなくてまだおにいさんですよ~わたしは23です」
とその後は1時間程バイク談義をしその日は彼女とは別れ住まいであるアパートに夕方5時頃に戻ったら同居している彼女はその日は早く勤めから戻っているみたいでもう家にいた、家の中は炊事している匂いが充満していた。
「ただいまー」と、家に上がったら、
「あら、なんか今日は元気ね、ん、なんか良い事でもあった?」
俺は考えた、良い事……昼間に公園であった彼女の事をすぐに思い出した。
「え! 別に」
「……そう、ご飯今から作るね~」
「おー、頼む腹減った」
トンカツだった。
トンカツを食べる俺を彼女はジーと見ている。
『流石に感がいい、しかし俺は現時点で何もしていない恐れる事は何も無い」
「あのさー、浮気している?」
直球だ!
「神に誓ってしてないよ」
「うーと、今からしようとしている?」
「……別に」
「はい! 黒」
「え! なんで」
「長年の感、確かにまだアレはしてないね、でも出会っちゃったのかな? 突然に」
「えー 誰と」
「それは今から調べる」
「……」
「今日1人でツーリング行ったよね、どこ行った?」
「いつものあのダムだよ」
「ダムか」
「そうダム」
「なんでそのダムに行った時に必ず寄る公園の事は話題に出さないのかな? チミはさ」
(ギックリ! うー ま、まずい)
俺はこれ以上被弾する訳にはいかないダンマリを決め込んだ。
緊張的空間がその場を支配した……
そんな嫉妬深い彼女は意外にも普段の彼女らしくない会話をしだした、
「うんでもさ、たまにはいいよ他の子と話すくらい、君も飽きるでしょ、私だけじゃ」と更にニッコリ迄してきたそれが反対に怖く感じた、
「え! いいの?……あ! しまった」
「バカね、なに白状してるの、でも言った事は本当よ、会話くらい構わないわよ」
「食事は?」
彼女の目元と目尻か鋭くなり縁が黒くなった……それ以上聞くのはやめた……
なにともあれ彼女のこの寛大な提案は本来は喜ぶべき事だろうと思うけどなにか反対に寂しく不安にも感じた、
そう彼女は俺の事はもう好きではなくなり、
もうどうでもよくなっているのではないのかとか、
もしくは既に浮気しているのかとか、
そんな事を自分の事は棚に上げて思った……と思いつつも翌週また下心ビンビンマンマンでダムにツーリングに行った……公園駐車場には期待通りあのマブイ彼女のバイクが留めてあった。
俺は前回と同じ様に彼女のバイク横に自分のバイクを留め少しその場で待っていたらフランクフルトとを持った彼女がこちらに向かって歩いて来る姿が見えた。
俺にも気づいた見たいで遠目でも笑ったのがわかった俺はすかさず彼女に手を振った。
彼女も手を振り少し小走りで歩いて来た。
「どうもー」
「またあえたね、フランクフルト少し齧る」
「え、いいよ気にしないで」
「一口あげる~」
と俺にフランクフルトを差し出して来たその気遣いを断るのも失礼になると思い
「じゃあ、お言葉に甘えて一口」
と少し遠慮がちに少し先端かじった。
その後彼女は俺の齧り跡のフランクフルトをなんの迷いも無く食べた……
『うん、脈あり! あー、始まってしまったかー そうか遂に来てしまったかと思った』
「ちょとまってて」
と俺はソフトクリーム買いに行き一つを彼女に手渡した、
「お返し」
「ありがとう」
と彼女は満遍の笑みを浮かべてくれた。
「俺は仮は返さないと気がすまないだ」とか律儀な男を演出してみる「律儀な人わたしは好きよ」
《ドーン》
『間違いないくヤレる』
そしてまた少し雑談した後、俺は彼女とのフェーズを一つ進める事にした、
「この後の予定はあるの?」
「無いよ暇、予定としては帰るつもりでいたかな~」と俺に何かを期待している表情を見せた、策士である俺はその表情に間違いないと判断しフェーズを進める事にした。
「これからご飯でも行く?」
彼女は少し戸惑ったふりをしたが口元は緩んでいたw首を縦に振ってくれた、ここで焦ってはいけない今日はあくまで食事迄にしとく事! 次に繋げるために大事。ただこの時点で最終フェーズまで一気にいけそうだったらそのまま行っちゃってもいいけど……たぶん。
pm7:30
そんな感じの楽しい時間を過ごし少し遅めの時間に家に戻ったら略して[同居彼女]は仕事から戻り当然家にいた。
「ただいま」
「おかえり、遅かったね~ご飯作ってあるよ」
俺は策士なのでちゃと腹五分目に調整してある。
問題無く晩飯を食べ湯船に浸かりフーと一息し疲れを癒し風呂から出たら何か一つ二つ言われるかなと思ったら彼女は俺を見てニッコリし何も言って来なかったそれが再び俺は不安に感じた……やな予感を感じ取った俺は念のためしばらくツーリングは控え我慢していたがまた欲望に勝てず行ってしまった。
そしてあの公園に寄る事数回……彼女と再会しそしてまた一緒にレストランで食事をしたその日……
店を出たら……[同居彼女]が夕日を背にたっていた!……
俺はその事にビックリしたが冷静に彼女の顔の表情を見てみた、少し呆れた冷めた顔してるが目は少し涙が滲んで光っていた……
横の彼女が場の異様な空気を感じ取り、
「だれ? 知り合い」
と聞いてきた。
目の前の同居彼女は、一言だけ。
「好きに選びな」と……
俺は、俺は……その時、心の底の眠っていた自分の真の気持ちに気づいた、目の前の同居している彼女にはもう恋愛以上の感情を抱いてる事を……そして横の略して[末彼女]に、
「俺の彼女一緒に住んでる」
と伝えた。
それを聞いた末彼女は無言でバイクに跨り振り返らずにその場から走り去って行った……
その姿を複雑な気持ちで見送っていたら彼女は再び口を開いた、
「ずいぶん可愛い子ね、よかったのこれで? 追えば」
時間が急に早められ、はぐらかし逃げて来た重大な選択をいきなり迫られ決めた気がした、いや決めてしまった。
そして目が覚めた……
「ううん、いいんだよ、わかったんだ自分の気持ちが」
「そう嬉しい帰るよ」
家に戻ったら、
「ギリギリで引き返したね、えらいえらい君は成長している、でも一応決まりは会話迄だったから破ったね約束」
俺は縦に首を振った。
「奥の部屋行こうか? 今日は今迄で1番思い出に残る程キツイよ2人の人間を傷つけてたもんね、わたしは兎も角、あの子はキツかったと思うな~それにバイクがヤナ思い出てになってバイク乗るのもあの公園行くのもやめるかもねあの子、君は人の居場所も奪ったんだよ、そしてあの時あの子を選んだら私のバイクと居場所も奪う事になっていたんだよ」
「……」
俺は彼女の言葉に自分が大変な罪をやらかした愚か者だったと思ったキツかった誰か俺を殺してくれとさえ思った。
彼女はそんな俺の表情を見てか口を開いた、
「まあ、もう時間は戻せないからさ、たっぷり後悔するといいよさせてあげる、あ、その前にトイレ行っときな、これから長丁場になるから」
「一つ教えてくれ俺の居場所がピンポイントで何故わかった?」
「簡単な話よ、君がスマホ買った時、私が初期設定全てやってあげたでしょ、その時に位置共有サービスを私のスマホと共有させてオンに設定しといたのよ」
「位置共有? なんなの?」
俺はその機能の説明を彼女に簡単にしてもらって寒気がした。
「なんで? そんな大事な事、教えてくれなかったの!」
「君は全部任せるって言って、私の説明はめんどくさがって聞かなかったよ」
「……」(はい、しっかり記憶にある)
即ちたまににエッチなお店に行った事もバレていたのか……確かにそのてのお店に行って帰って来た時だけいつもの「おかえりー」じゃなく「お疲れ様」と言って来る事に違和感はあったけど偶然かと思いこんで勝手に理解して安心してた……
でもその事については何も触れられなかった……
彼女はその辺はいいのかな?
何故だ? 食事したくらいで怒るのに……
ついでに不思議に思っていた謎が解けたどうりで俺の性癖をピンポイント(精密爆撃)で普段から的確に狙い撃ちできたわけだ……
「俺の事を信用してなかったの?」
「君さ今自分の立場を理解できてる?」
「……」(はい、見事に裏切りました、アホな事、聞きました)
「普段からなんでも私し任せにしてるからこう言う事になるのよ」
「……」
何ともあれ、俺は策士なのに初歩的なミスをしていた……日々の勉強を怠り色ぼけしスマホという名の近代兵器に足元を掬われたのである。
その夜、俺は半殺しにされる事を覚悟したが意外にもそんな事はまったく無く、その夜の彼女は今迄で1番情熱的だった……なので俺は罪を消化できなかった。
彼女とセックスしている時は忘れていても時間が経つに従って増大していく贖罪の念は俺をタップリと時間をかけて悩ました。
彼女は一時的に快楽で俺を癒す事はできてもけして俺の魂を自責の念から解放する事できない。
俺の魂を根本的には誰も救えない! ならせめて誰か俺を殺してくれ……頼む……でもそんな人はいない俺は自殺をする事も絶対に怖くてできない俺ができる事としたら狂う前に彼女の身体で一時的にでも魂である心を癒してもらう事以外に他になく、そして彼女に一生しがみ付くしかないのだろう……俺は彼女の人の罪の意識を操る高度な策、総じて俺は彼女が思い描き画策した、俺を一生精神的に手元で縛るための策道に最初から自主的にも飛び込み飲み込まれ泳がされていたのだろう……
彼女は俺の性格も行動パターンもこの付き合い始めてからの数年の間に分析し完全把握し、なにより俺の人間性を信じていたからこそ、この危険な諸刃になりえる危険な策を弄したのであろう俺に完全な強固な鎖鍵をかけるために……
やはり彼女の方が一枚上手だった……
ただ俺には今回のお灸はキツ過ぎるハッキリ言ってエグイ……
そして口では俺が振ったあの子の事を心配し同情はしているがしっかりと利用しつつ痛めつけている……
女は諸葛孔明なみに恐ろしい……やはり孔明の進撃を防いだ司馬懿の様に防衛のみ集中する様な生活を送る事が最善の策だったのかもしれない、そうすれば俺もあの公園で出会った子もやな思いをする事はなかった事だろう……ただ誤解のない様に言っとくが今回の事は全部俺が悪いのである。彼女は迫り来る人生の敵である人間の欲の淀みのみで発生し降りかかって来る禍を策で撃破しただけの話である。
あと思う事は俺が1人でツーリング行ってる事が少し…いやだいぶ気にいらなかったのかな…うんやはり俺が全部悪い。[終]
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