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継ぐ物
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24.7加筆更新
時は世紀末……
ワシは古びた朽ちかけたお堂の中で寝っている、そこが住処家である、なので決してホームレースでは無い……
今日も賽銭箱の中を覗いてみる、一銭も入ってない……しょうがない。
少し離れた場に地蔵がある。
誰が作ったがわからんが可愛い顔をしている。
その地蔵を一人の老婆が信仰してるみたいで、たまに飲み物や食い物や少量の小銭などが供えられている……行ってみると大福と百円が置いてあった!
借りるという事で貰う!
そんなワシを見て地蔵さんは優しく微笑んでいる。
大福は後の楽しみにして、その百円を握りしめ、行きつけのボロい八十円自販機でカフェオレを買い、飲みながら、暇人のワシは近くを散歩してみる。
空き家が目立つ……
かつて夏は盆踊りなどで賑やかだった公園広場も廃れている……
設備のシーソー、ブランコ、ジャングルジムは錆び着いて、寂しく感じた……
かろうじて壊れてないベンチに座り物思いふける……
……過疎化で村人はもう数えるくらいしか居ないようである。
もう自分を必要としている人はいないように思ったその時、刺さる様な視線を感じた、その視線を追うと先に捉えたのは、黒いスーツに身を包む者であった。
その者は、気づくと目の前に居て、紫色の鋭い瞳でワシ見下ろしながら話し出した。
「お困りのようで、私ならお力になれると思いますが、どうでしょう、一緒に来ませんか?」
とワシの手を摩ってくる瞳はいつの間にか優しい目に変わっていた。
女は、続けて言った。
「唯、助ける条件は1つあります、私に助けを求めるお願いをして見て下さい、あなたの言葉を下さい、それだけです」
「たすけてくださ……
その時、かんづいた、この女は死神だ!
そう、見習い神のワシが助けを求める言葉を口にした瞬間、今の神の資格は失いダークサイドの死神に落ちてしまう!
人を助ける立場の神は、消して助けを他の者に求める事は許されないのである。
唯……もうワシを信仰さ必要としてくれる村人はいない。
この女のスカウトに縋っても良いように思える……が誘いに乗るは辞めた。
何故なら長く神として仕事してなかったので腐ってるのである。
様は仕事をしたくないのである。
死神の奴らは、流行風邪や今戦争も始まり忙しいと聞く、ハッキリ言って面倒臭い、優しいお地蔵さんにこの先も養ってもらえば良いのである。(笑)
そんなワシを見て死神はニヤリとして胸元のチャックを下ろし胸元をチラつかせてきおった、見えたの物は……魅惑の紫色のブラであった……
「お試しでもいいわよ、私と来なさいよ、少なくても貧乏神やってるよりマシなはずよ、一晩私もあげる♡」
ワ、ワしは「うぉ~」と疼き声を出しながら、死神の胸に顔を埋めて従った…… …… ……
ただやってみると以外に生に合っていた、長年の無職生活で人の不幸が好きなっていたのである!
ワシは救世主に救くわれた!
ワシの持つ神杖は、カッコいい禍々しい渋いデスメタル調な縁切鎌に変わった。
そしてワシは死神界の英雄にまで登り詰めた!
今は両手に花の生活である。
幕
枯れ草を被ったお地蔵さんは今は寂し気に佇んでいる……
そしてお堂の中にホームレスの白骨死体が……。
1級神も佇み思う。
『……奴も神になれず死神に取り込まれたか……
禿げても植毛せず。
難解な仙岳美の小説を読んでもキレる事もなく正常心を保ち。
若い時は嫁にいくら暴言吐かれても耐え。
食事をモヤシだけで一週間我慢し。
ネットの荒らしにも無視を貫ける精神からしてもセンスはあったのにのう。
真の神になる最後の難関、性欲はやはり消せなかったか……
中々後を継げる意志の強い真の世捨人になれる人間は見つからんのう、性欲恐るべし』
弟子が残した大福を、残念そうに頬張った神様の目の周りは渋く影でダンディズムに覆われていた……
「それにしてもこの大福、硬った!」
【終】
時は世紀末……
ワシは古びた朽ちかけたお堂の中で寝っている、そこが住処家である、なので決してホームレースでは無い……
今日も賽銭箱の中を覗いてみる、一銭も入ってない……しょうがない。
少し離れた場に地蔵がある。
誰が作ったがわからんが可愛い顔をしている。
その地蔵を一人の老婆が信仰してるみたいで、たまに飲み物や食い物や少量の小銭などが供えられている……行ってみると大福と百円が置いてあった!
借りるという事で貰う!
そんなワシを見て地蔵さんは優しく微笑んでいる。
大福は後の楽しみにして、その百円を握りしめ、行きつけのボロい八十円自販機でカフェオレを買い、飲みながら、暇人のワシは近くを散歩してみる。
空き家が目立つ……
かつて夏は盆踊りなどで賑やかだった公園広場も廃れている……
設備のシーソー、ブランコ、ジャングルジムは錆び着いて、寂しく感じた……
かろうじて壊れてないベンチに座り物思いふける……
……過疎化で村人はもう数えるくらいしか居ないようである。
もう自分を必要としている人はいないように思ったその時、刺さる様な視線を感じた、その視線を追うと先に捉えたのは、黒いスーツに身を包む者であった。
その者は、気づくと目の前に居て、紫色の鋭い瞳でワシ見下ろしながら話し出した。
「お困りのようで、私ならお力になれると思いますが、どうでしょう、一緒に来ませんか?」
とワシの手を摩ってくる瞳はいつの間にか優しい目に変わっていた。
女は、続けて言った。
「唯、助ける条件は1つあります、私に助けを求めるお願いをして見て下さい、あなたの言葉を下さい、それだけです」
「たすけてくださ……
その時、かんづいた、この女は死神だ!
そう、見習い神のワシが助けを求める言葉を口にした瞬間、今の神の資格は失いダークサイドの死神に落ちてしまう!
人を助ける立場の神は、消して助けを他の者に求める事は許されないのである。
唯……もうワシを信仰さ必要としてくれる村人はいない。
この女のスカウトに縋っても良いように思える……が誘いに乗るは辞めた。
何故なら長く神として仕事してなかったので腐ってるのである。
様は仕事をしたくないのである。
死神の奴らは、流行風邪や今戦争も始まり忙しいと聞く、ハッキリ言って面倒臭い、優しいお地蔵さんにこの先も養ってもらえば良いのである。(笑)
そんなワシを見て死神はニヤリとして胸元のチャックを下ろし胸元をチラつかせてきおった、見えたの物は……魅惑の紫色のブラであった……
「お試しでもいいわよ、私と来なさいよ、少なくても貧乏神やってるよりマシなはずよ、一晩私もあげる♡」
ワ、ワしは「うぉ~」と疼き声を出しながら、死神の胸に顔を埋めて従った…… …… ……
ただやってみると以外に生に合っていた、長年の無職生活で人の不幸が好きなっていたのである!
ワシは救世主に救くわれた!
ワシの持つ神杖は、カッコいい禍々しい渋いデスメタル調な縁切鎌に変わった。
そしてワシは死神界の英雄にまで登り詰めた!
今は両手に花の生活である。
幕
枯れ草を被ったお地蔵さんは今は寂し気に佇んでいる……
そしてお堂の中にホームレスの白骨死体が……。
1級神も佇み思う。
『……奴も神になれず死神に取り込まれたか……
禿げても植毛せず。
難解な仙岳美の小説を読んでもキレる事もなく正常心を保ち。
若い時は嫁にいくら暴言吐かれても耐え。
食事をモヤシだけで一週間我慢し。
ネットの荒らしにも無視を貫ける精神からしてもセンスはあったのにのう。
真の神になる最後の難関、性欲はやはり消せなかったか……
中々後を継げる意志の強い真の世捨人になれる人間は見つからんのう、性欲恐るべし』
弟子が残した大福を、残念そうに頬張った神様の目の周りは渋く影でダンディズムに覆われていた……
「それにしてもこの大福、硬った!」
【終】
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