もういいや

senri

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金だけにぃ~?

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やぁ!僕の名前は時雨薊。この学校に編入しにきたんだ!それで、受付の人に地図をもらってそれを頼りに歩いているんだけど…………














コツ……コツ……コツ……




「…………広すぎない?いつになっても着かないんだけど。」


「道は間違ってないんだな?」


「当たり前でしょ。」


「………………間違ってないんだな??」


「何回聞くのさ。そんな信用ないの俺。」


「……………………」


「え、?なんか喋ってよ!?ねぇ!!?!」



コツ……コツ……コツ……コツ……











「やっと着いたぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「疲れた…………。」





体感一時間くらい歩いた気がする。しかも廊下はずっと、ずぅっっっっっっっっっっと同じ景色。マジでゲシュタルト崩壊しそうだった。にしても……




「でかすぎない?この扉。」



縦は約六メートル、横は約五メートル。そして扉の左右にある柱二本。柱には看板がぶら下がっており、『1―S』と書いてある。しかもご丁寧に扉の縁は全てきんで修飾されている。目がいたーい。



「どっか削って宝石商にでも持ってけばかねになりそうだな。」


「金だけにぃ~~~?」

    
「どうやら薊君はげんこつがお望みのようだ。」


「ん~!?違うよ~?!お望みじゃないよ~!!?!」



そんなこんなで話していると…………


   キィ…………



と、扉が微かに動き隙間ができた。






「「は?」」



「え、なに怖い。幽霊?」


「んなわけあるか。」





いやでも風とかも感じないし……………。



「まあ…………入るか!!」


「え”、なんでそうなるの!?」


「いや、入る以外にないだろ。」


「そうだけどさぁ~。」


「先行ってるぞ。」


「待ってよ!!??ねえ!?」



そう言うと柊樹兄ちゃんは扉を押す………………








「兄ちゃん。それ、引く方…………だよ……?」


「………………………………殴ってもいいか?」


「なんで!!??完全にとばっちりじゃん。」




兄ちゃんはちょっと天然入ってるんだよね~。それがクールな兄ちゃんのスパイス(?)になっててこれがまたイイッっっっ!!!!!!


「(キモ……)」


「兄ちゃん顔に出てる。やめて。傷つく。ごめんて。」


















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