もういいや

ゴメンなちゃい☆

    

ピピピッ………ピピピッ………ピピピッ………




「ぉ……い。」




「………、……んぅ?」




聞き慣れた電子音、見慣れた天井。そして……





「おーい。ほら、薊あざみ起きろ～。」





　
母ちゃんみたいな柊樹ひいらぎ兄ちゃん。





「うぇーい………てかいまなんじ……?」



「6時38分」




「なんとも微妙な時間だぁ～。」



「微妙?」



「二度寝したら寝過ごしそうで、起きてもやることなくて暇になりそう。」



「でも今日は始業式でしょ?」



「あ」



うわぁ～……とうとうこの日になってしまったぁ～。嫌だー、めんどくさいー。しかも小中高一貫校だから転入って形になっててなおさらめんどい。



「おーい。早くしないと目玉焼き食っちゃうぞ?」



「え、ダメ!」



「じゃあ早く着替えろよ。」



俺は急いで着替える。目玉焼きは大好物なのだ。
ちなみに塩コショウ派だ。




「「いただきます。」」



「ん～～うまぁ!!」



「ほんと、好きだよな。目玉焼き。」



呆れ顔でこちらを見る柊樹兄ちゃん。うん。今日もイケメン。国宝。いや、世界ううん、宇宙遺産。黒曜石みたいな艶やかな黒髪と、角度によって青や紫、灰色に見える宵闇色の瞳。マジ神。



「ちょっと～?話聞いてんの?」



「聞いてない!!」



「聞けや。」



「で、何の話?」



「むう～……だから!始業式のこと!!」



ほっぺ膨らんでる。かわｯｯｯｯｯｯｯｯ!!!!
ほっぺ潰したい。つつきたい。触りたい。ムニムニしたい。ほっぺぇぇぇぇぇぇぇｯｯｯｯｯｯｯｯ!!!!




ペシッ



「ぃて””っ」



「いい加減怒るよ?」



ヤッベ……冷気出てる。背景がコ゛コ゛コ゛コ゛コ゛!!!!!ってなってる。ジョ○ョじゃん。



「ゴメンなちゃい☆」




「はあああぁぁぁぁ…………（クソデカため息）」











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短いです☆