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EX04 パルマ世界での通常の日々 その4
EX04ー001 人間年齢40代女性達の情景
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インチーズ世界での仕事を終えて、勇者派遣会社のあるパルマ世界へと戻ってきた俺達。
「まぁ、そうなんですか。おほほ」
「えぇ、そうなんです。本当に困ったものですて、うふふ」
俺達の部屋のリビングには、魔王ビナスと、元魔王ツアッテリアこと、テリアがいる。
2人仲良く並んでイスに座って、なにやら世間話に花をさかせている最中だ。
まぁ、なんていうか、
人間年齢で言えば、2人ともほぼ同じ40代ちょっと。
しかも、ともに子持ちとくれば、やはり親近感がわいたらしく、
「ウチの息子にもいい人がいたらと思うのですけどねぇ」
「焦ることはありませんわ。でも、見極めは大事だと思います。まずは親子の会話を……」
とまぁ、最近の話題は、テリアの息子、白銀勇者ことノカザムの話題が多いようだ。
「あの子、いまだに甘えん坊なところがありましてね、
お風呂もママと一緒じゃなきゃ嫌だって言って入ってきちゃいますし
寝るのも一緒じゃなきゃ嫌だってせがむんですよ……ホント、体は大きくなりましたけど、いつまでも子供で困りますわ」
「あらあら、男の子はいいですわね、いつまでも甘えん坊で……私は娘に早くから疎ましがられておりましたので、そういうのとてもうらやましいですわ」
とまぁ、普段のノカザムの日常をガンガン語っていくテリアに、ビナスは羨ましそうに言っているんだけど、そこでチラッと俺を見ると
「でもですね、私、次に男の子が出来たら、そうなってもらえるようにしっかり甘えさせてあげたいな、と思っておりますの、ほほほ」
いや
それはやめようよ……ビナス。
もし仮にだけど、俺とビナスの間に男の子が出来たら、俺、ガンガンに武闘派に育てるから。
例え武闘派はかなわなかったとしても、そこまで母にべったりにはならないように育てるから
……あ、でも娘……娘か……娘なぁ
『パパ大好き』って言われたい欲望はなかなかというか、なんというか……
そんなことを思っていると、俺の部屋の戸がノックされた。
「どうぞ」
声をかけると、そこにノカザムが姿を現した。
ノカザムは、軽く挨拶をしながら部屋に入ってくると、そこにテリアの姿を見つけ
「ママ! やっぱりここにいた! 探したんだよ」
そう言いながらイスに座っているテリアに背後から抱きついていく。
テリアは、「あらあら」と言いながらそんなノカザムの頭をよしよしと撫でていく。
ノカザムは、そんなテリアの手を掴むと、その手に頬ずりをしていき
「ママ、今日は一緒にデートにいく約束だろ? さ、早く行こうよ」
そう言うとその手を引っ張っていく。
そんなノカザムにテリアは
「デートじゃなくてお買い物でしょ? もう、ホント困った子ねぇ」
そう言いながらも、テリアは嬉しそうに微笑みながら立ち上がっている。
テリアは、一度ビナスに視線を向けると
「では、また」
そう丁寧にいいながら頭を下げていく。
ビナスは、席から立ち上がると
「はい、ではまた」
そう、恭しく一礼を返していった。
そのままテリアは、ノカザムに引っ張られるようにして買い物へと連れて行かれてしまったわけだ。
「……なんか、すごいな。ママだあい好きってのもあそこまでくると」
俺の言葉に、ビナスはニッコリ微笑んだまま
「仕方ない部分もあるとは思いますわよ。母子とはいえ、血のつながりはないそうですしねぇ」
「へ? そ、そうなの?」
「はい、ノカザムさんは、彼のお父様の最初の奥方様との間の子供だそうでして、テリア様はその後妻だそうですわ……ですからご自分の子供をお産みになったことはないそうですわ」
「は、はぁ……さいですか」
って、ことは……別にあそこまでべったりでも問題ないってことなのか?
いやいやいや、でもだ、やっぱ母子なんだし……
俺は思わず腕組みし、天井を見上げて考えていると
そんな俺の前にビナスがスススと歩み寄ってきたかと思うと、そっとその手を俺の下半身へ……
って、お、おい、こんな昼間から……
そんな俺に向かってビナスはクスクス笑うと
「ミラッパ様とロミネスカス様は冒険者組合の研修で、しばらくはお戻りになりませんわ……それに」
そういいながら、ビナスが俺の顔を見上げながら艶っぽく微笑むと
「今回、一人残された……火照った体をどうにかしていただきませんと……私……」
なんか、それっぽい事をいいながら、頬を赤らめ、身を寄せてくる
すでにここからしてビナスの手練手管だと、頭ではわかってんだけど
「ふふ……大きくなってまいりましたわ」
体はどうにもあれなわけで……
◇◇
俺とビナスの事が終了し、きっちり10分後にミラッパとロミネスカスが帰宅した。
……あんだけ乱れておきながら、しっかり気配にも気を配ってたんだろう……ある意味ほんとすごいと思う。
「たっだいまっぱぁ」
部屋に入るなり俺に抱きつくミラッパ。
くんくん
くんくんくん
で、すぐに俺の、主に下半身あたりを匂い始めるミラッパ。
「……ビナスの臭いがする気がするっぱ」
……っていうか、この嗅覚もすごいな、おい、って思うんだけど
「昨夜は、久方ぶりに旦那様からお情けを頂戴いたしましたので……少々乱れすぎたのかもしれません」
そう言いながら、頬に手をあてるビナスに
「そっか、昨日はビナスの番だったっぱ」
と、あっさり騙されるミラッパが、まぁ、なんというか、これはこれで可愛げがあるといいますか……
「で、組合の話ってなんだったんだ?」
俺が、これ以上突っ込まれまいとして、話題を返ると、ロミネスカスが少しため息をつきながらイスに座った。
「……なんでもね、女性の隊商の警護をする女性冒険者を探しているんだそうよ」
ロミネスカスの話によると
最近、このブラコンベには、女性ばかりで経営している商会が出入りしているんだそうだ。
やはりこの周辺は魔獣が多いため、護衛に冒険者を雇っていたそうなんだけど、先日この冒険者が雇い主である商会の女性達を襲おうとした事案が発生したらしい。
隠し持っていた爆裂魔石のおかげで、事にまではいたらなかったそうなんだけど、その冒険者を商会に斡旋した組合の信用問題に発展してるらしい。
そこで組合としては、「信用の置ける実力のある女冒険者」を改めて商会に斡旋し、これで今回の一件をなかったことにしてもらおうとしているんだとか。
「それで、私とミラッパに声がかかったみたいなのよね」
ロミネスカスがそこまで話したところで、ビナスがお茶の湯飲みを差し出していく。
ここらのタイミングは、ホントばっちりなんだよなビナスは。
で、まぁ、ミラッパに話が来たのは納得だ。
何しろ俺とのコンビとはいえ、この世界にいる間中、結構な害獣を狩りまくってるからな。
ロミネスカスも、何度か討伐したこともあるんだけど、ロミネスカスの場合は飲み屋で「おいそこのおばさん」って言われた時にB級冒険者をぶん投げたことの方が影響していたかもしれない。
で、ビナスはこの世界に来てから戦闘を一切行っていないし、そもそも冒険者の登録すらしていないから、話が来なくて当然なわけだ。
「断ったけどね。この話を受けちゃうと数日拘束されてしまうし……いつこっちの仕事が入るかわからない状況ではね……」
まぁ、言われて見れば確かにそうかもしれない。
ロミネスカスにしろミラッパにしろ、まぁ仕事をこなすことそのものは問題無く可能だろうけど、2人ともいざ話が回ってきたら俺と離れるのを嫌がって渋るのが目に見えてるもんなぁ。
と、まぁ、そんな世間話をしていると、なんか急に廊下の方が騒がしくなった。
「何もママがこんな仕事を受けなくてもいいじゃないか! 女商会の護衛なんて誰でも出来るよ」
「ノカザム、一緒に暮らす以上私もお仕事をしたいのです。しかも冒険者登録をした途端に頂けたお話ですよ? これはもう天啓に違いありません」
「……わかったよ、じゃあ僕も一緒に行く」
「ダメよノカザム。この仕事は女性冒険者しか受けることが出来ないって言われたでしょ?」
「じゃあ女になるよ。女装してついていく!」
……と、まぁ、買い物から返ってきたらしい、テリア・ノカザム母子の会話から察するにして、ロミネスカスとミラッパが断った話がテリアに回っていったらしい。
……って、いうか、あの調子だとノカザムの奴、本気で女装してついて行きかねないな、こりゃ。
俺はそんな事を思いながら、ビナスが追加を注いでくれた湯飲みを口に運んでいった。
ーつづく
「まぁ、そうなんですか。おほほ」
「えぇ、そうなんです。本当に困ったものですて、うふふ」
俺達の部屋のリビングには、魔王ビナスと、元魔王ツアッテリアこと、テリアがいる。
2人仲良く並んでイスに座って、なにやら世間話に花をさかせている最中だ。
まぁ、なんていうか、
人間年齢で言えば、2人ともほぼ同じ40代ちょっと。
しかも、ともに子持ちとくれば、やはり親近感がわいたらしく、
「ウチの息子にもいい人がいたらと思うのですけどねぇ」
「焦ることはありませんわ。でも、見極めは大事だと思います。まずは親子の会話を……」
とまぁ、最近の話題は、テリアの息子、白銀勇者ことノカザムの話題が多いようだ。
「あの子、いまだに甘えん坊なところがありましてね、
お風呂もママと一緒じゃなきゃ嫌だって言って入ってきちゃいますし
寝るのも一緒じゃなきゃ嫌だってせがむんですよ……ホント、体は大きくなりましたけど、いつまでも子供で困りますわ」
「あらあら、男の子はいいですわね、いつまでも甘えん坊で……私は娘に早くから疎ましがられておりましたので、そういうのとてもうらやましいですわ」
とまぁ、普段のノカザムの日常をガンガン語っていくテリアに、ビナスは羨ましそうに言っているんだけど、そこでチラッと俺を見ると
「でもですね、私、次に男の子が出来たら、そうなってもらえるようにしっかり甘えさせてあげたいな、と思っておりますの、ほほほ」
いや
それはやめようよ……ビナス。
もし仮にだけど、俺とビナスの間に男の子が出来たら、俺、ガンガンに武闘派に育てるから。
例え武闘派はかなわなかったとしても、そこまで母にべったりにはならないように育てるから
……あ、でも娘……娘か……娘なぁ
『パパ大好き』って言われたい欲望はなかなかというか、なんというか……
そんなことを思っていると、俺の部屋の戸がノックされた。
「どうぞ」
声をかけると、そこにノカザムが姿を現した。
ノカザムは、軽く挨拶をしながら部屋に入ってくると、そこにテリアの姿を見つけ
「ママ! やっぱりここにいた! 探したんだよ」
そう言いながらイスに座っているテリアに背後から抱きついていく。
テリアは、「あらあら」と言いながらそんなノカザムの頭をよしよしと撫でていく。
ノカザムは、そんなテリアの手を掴むと、その手に頬ずりをしていき
「ママ、今日は一緒にデートにいく約束だろ? さ、早く行こうよ」
そう言うとその手を引っ張っていく。
そんなノカザムにテリアは
「デートじゃなくてお買い物でしょ? もう、ホント困った子ねぇ」
そう言いながらも、テリアは嬉しそうに微笑みながら立ち上がっている。
テリアは、一度ビナスに視線を向けると
「では、また」
そう丁寧にいいながら頭を下げていく。
ビナスは、席から立ち上がると
「はい、ではまた」
そう、恭しく一礼を返していった。
そのままテリアは、ノカザムに引っ張られるようにして買い物へと連れて行かれてしまったわけだ。
「……なんか、すごいな。ママだあい好きってのもあそこまでくると」
俺の言葉に、ビナスはニッコリ微笑んだまま
「仕方ない部分もあるとは思いますわよ。母子とはいえ、血のつながりはないそうですしねぇ」
「へ? そ、そうなの?」
「はい、ノカザムさんは、彼のお父様の最初の奥方様との間の子供だそうでして、テリア様はその後妻だそうですわ……ですからご自分の子供をお産みになったことはないそうですわ」
「は、はぁ……さいですか」
って、ことは……別にあそこまでべったりでも問題ないってことなのか?
いやいやいや、でもだ、やっぱ母子なんだし……
俺は思わず腕組みし、天井を見上げて考えていると
そんな俺の前にビナスがスススと歩み寄ってきたかと思うと、そっとその手を俺の下半身へ……
って、お、おい、こんな昼間から……
そんな俺に向かってビナスはクスクス笑うと
「ミラッパ様とロミネスカス様は冒険者組合の研修で、しばらくはお戻りになりませんわ……それに」
そういいながら、ビナスが俺の顔を見上げながら艶っぽく微笑むと
「今回、一人残された……火照った体をどうにかしていただきませんと……私……」
なんか、それっぽい事をいいながら、頬を赤らめ、身を寄せてくる
すでにここからしてビナスの手練手管だと、頭ではわかってんだけど
「ふふ……大きくなってまいりましたわ」
体はどうにもあれなわけで……
◇◇
俺とビナスの事が終了し、きっちり10分後にミラッパとロミネスカスが帰宅した。
……あんだけ乱れておきながら、しっかり気配にも気を配ってたんだろう……ある意味ほんとすごいと思う。
「たっだいまっぱぁ」
部屋に入るなり俺に抱きつくミラッパ。
くんくん
くんくんくん
で、すぐに俺の、主に下半身あたりを匂い始めるミラッパ。
「……ビナスの臭いがする気がするっぱ」
……っていうか、この嗅覚もすごいな、おい、って思うんだけど
「昨夜は、久方ぶりに旦那様からお情けを頂戴いたしましたので……少々乱れすぎたのかもしれません」
そう言いながら、頬に手をあてるビナスに
「そっか、昨日はビナスの番だったっぱ」
と、あっさり騙されるミラッパが、まぁ、なんというか、これはこれで可愛げがあるといいますか……
「で、組合の話ってなんだったんだ?」
俺が、これ以上突っ込まれまいとして、話題を返ると、ロミネスカスが少しため息をつきながらイスに座った。
「……なんでもね、女性の隊商の警護をする女性冒険者を探しているんだそうよ」
ロミネスカスの話によると
最近、このブラコンベには、女性ばかりで経営している商会が出入りしているんだそうだ。
やはりこの周辺は魔獣が多いため、護衛に冒険者を雇っていたそうなんだけど、先日この冒険者が雇い主である商会の女性達を襲おうとした事案が発生したらしい。
隠し持っていた爆裂魔石のおかげで、事にまではいたらなかったそうなんだけど、その冒険者を商会に斡旋した組合の信用問題に発展してるらしい。
そこで組合としては、「信用の置ける実力のある女冒険者」を改めて商会に斡旋し、これで今回の一件をなかったことにしてもらおうとしているんだとか。
「それで、私とミラッパに声がかかったみたいなのよね」
ロミネスカスがそこまで話したところで、ビナスがお茶の湯飲みを差し出していく。
ここらのタイミングは、ホントばっちりなんだよなビナスは。
で、まぁ、ミラッパに話が来たのは納得だ。
何しろ俺とのコンビとはいえ、この世界にいる間中、結構な害獣を狩りまくってるからな。
ロミネスカスも、何度か討伐したこともあるんだけど、ロミネスカスの場合は飲み屋で「おいそこのおばさん」って言われた時にB級冒険者をぶん投げたことの方が影響していたかもしれない。
で、ビナスはこの世界に来てから戦闘を一切行っていないし、そもそも冒険者の登録すらしていないから、話が来なくて当然なわけだ。
「断ったけどね。この話を受けちゃうと数日拘束されてしまうし……いつこっちの仕事が入るかわからない状況ではね……」
まぁ、言われて見れば確かにそうかもしれない。
ロミネスカスにしろミラッパにしろ、まぁ仕事をこなすことそのものは問題無く可能だろうけど、2人ともいざ話が回ってきたら俺と離れるのを嫌がって渋るのが目に見えてるもんなぁ。
と、まぁ、そんな世間話をしていると、なんか急に廊下の方が騒がしくなった。
「何もママがこんな仕事を受けなくてもいいじゃないか! 女商会の護衛なんて誰でも出来るよ」
「ノカザム、一緒に暮らす以上私もお仕事をしたいのです。しかも冒険者登録をした途端に頂けたお話ですよ? これはもう天啓に違いありません」
「……わかったよ、じゃあ僕も一緒に行く」
「ダメよノカザム。この仕事は女性冒険者しか受けることが出来ないって言われたでしょ?」
「じゃあ女になるよ。女装してついていく!」
……と、まぁ、買い物から返ってきたらしい、テリア・ノカザム母子の会話から察するにして、ロミネスカスとミラッパが断った話がテリアに回っていったらしい。
……って、いうか、あの調子だとノカザムの奴、本気で女装してついて行きかねないな、こりゃ。
俺はそんな事を思いながら、ビナスが追加を注いでくれた湯飲みを口に運んでいった。
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