30 / 42
004章 インチーズ世界
4章001ーまず高笑いから始める勇者
しおりを挟む
俺の仲間に後家で魔王のビナスが仲間に加わってしばらくたつ。
……っていうか、魔王が仲間ってなんなんだって俺も思うけど、
「ウインダ様、お慕い申し上げておりますわ」
って、言って帰ろうとしないんだから……まぁ、しょうがないわけだ。
で、この魔王ビナス。
自分の元いた世界で魔王だった時代にも、
軍はもたず、
世界征服も望まず、
ひたすら質素に暮らしてたんだけど
ビナスは俺の仲間になってもこれを愚直なまでに続けている。
ロミネスカスが、魔法本屋に夢中になったせいでほったらかしにしていたベランダ菜園をいつの間にか再開し、あっという間にすごい収穫が出来るまでにしてしまっている。
朝は夜明け前からパートに行って自分の分の生活費を稼ぎ
その帰りに店を回って少しでも安い食材を買って帰る。
そして買ってきた食材を使ってみんなの夕飯を作ってくれる。
その上、朝ご飯時にはパート先からわざわざ分身して戻ってきて、みんなの朝ご飯とお昼の弁当まで作ってくれるんだ。
掃除洗濯もいわずもがなで、最近は近くの奥さま方の井戸端会議にも加わっている。
「えぇ、一度やってみたかったんですの……とても楽しいですわ」
そう言って笑うビナスなんだけど……
主婦の井戸端会議に憧れてた魔王って……います? ねぇ?
ちなみにビナス。
生きてる年数は数百年なんだけど、これはあくまで魔王族としてであって、人族に換算すると、まぁ40半ばってとこらしい。
……とはいえ、見た目も体型も、すっごい幼いビナスなわけで
夜のアレの際は時々すごい背徳……あ、いや、なんでもない。
ただ、もともと魔王だった旦那がいただけあって、その魔王を夜な夜な満足させてた手練手管……あ、いや、なんでもない。
そんな感じで
俺とミラッパは魔獣を狩りに森へ
ロミネスカスは本屋へ
ビナスはパート行って家事をして
なんかそんな生活リズムが出来上がりかけたところで
「はい、お仕事ですねぇ」
メフィラが例によって分厚い書類を小脇にかかえてやってきた。
なんか最近、生活がすごく充実してたんで、自分の本職を害獣ハンターと勘違いしそうになってたよ。
「ミラッパもそう思ってた」
俺の言葉に、ミラッパが激しく頷いてる。
まぁ、とにかく、俺の本職は『勇者派遣会社』の社員なわけだ。
ロミネスカス・ミラッパ・ビナスは、そのパーティメンバーってわけだ。
……ただ、このパーティメンバーって、規則上何人雇ってもいいけど、手当は出ない……全部俺持ちで養わないと行けないわけだ。
まぁ、でも、最初はうげぇ、とか思ってたけど、
ロミネスカスは、この世界のどこかで魔石の鉱脈を見つけてるらしく、それを発掘しては売って自分の本題にあててるし
ミラッパは、俺と一緒に魔獣をかりまくって報奨金を稼いでる。
ビナスはビナスで、健気にパートに通ってるんだけど……魔王なんだし、俺と一緒に魔獣狩りすればいい儲けになるんじゃないかって思ったんだけど
「私、魔獣であろうと害獣であろうと殺生を好みませんので……」
そう言ってニッコリ笑ってるんだけど……ビナスの場合、そのせいで自分が死にかけたくらい本気で言ってるから洒落にならない。
「あの~、そろそろ本題に入っていいですかねぇ?」
俺があれこれ回想しているのに痺れをきらしたメフィラが、足をトントントントンならしながら、俺を急かしてきたので、そろそろ話を聞いてやろうか、
「……その上から目線が気に入りませんけど、まぁよしとしましょうかねぇ」
そう言いながらメフィラが俺に差し出した指令書には
『勇者に魔王を倒させる』
「は?」
「はい?」
「ぱ?」
「あらあら」
俺達・ロミネスカス・ミラッパ・ビナスの4人はその内容を見て思わず目を点にした。
なんせ、すごくまっとうな依頼じゃないか、これ?
要は、あれだろ? 魔王に苦戦してる勇者の手助けをしてくればいいんだろ?
「いや、ちょっとまってウインダ……メフィラが斡旋した来た仕事よ、そんなに単純なはずがないわ」
ロミネスカスが、その目をキランと輝かせながらそう言った。
ちっ
あ
「メフィラ、てめぇ、今舌打ちしやがったな、おい!」
「おとなしく白状するっぱ」
すかさず俺達とミラッパがメフィラに殺到しようとすると
そんな俺達の前で、メフィラは右手を広げて「ちょっと待った」的なポーズを取った。
……で、そういうポーズをされると、お約束で止まっちまうのが俺とミラッパなんだよなぁ
「単純な人は楽ですねぇ」
そんな俺とミラッパの前で、メフィラはそんな事を言ってやがんだが、事実の部分が大きいから言い返せねぇ……くそう
そんな中、メフィラはクスクス笑いながら
「あぁ、その前にウインダさん、パーティメンバーを選んでくださいねぇ」
そう言ったんだが……パーティメンバーを選ぶ?
「はいそうですねぇ。規則でですねぇ、異世界に連れて行けるのは特例をのぞきまして2人までとなっているんですねぇ」
メフィラが言うには、どうもそういうことらしい。
となると
今回の任務に、ロミネスカス・・ミラッパ・ビナスの中から2人を選ばなきゃなんないのか……
そう考えていると、ビナスがおずおずと手を上げた。
「あの……旦那様との初の共同作業ですので、ご同行したいのは山々なのですが……私、バイト先にまだ何も言っていませんので……」
そう言いながら笑ってるんだけど、なんか目の端から涙こぼれてないか? おい……
で、まぁ、ビナスが残ることになったので、ビナスを小1時間別室でしっかり慰めてだな……だから、そんな目で見るな、ロミネスカスにミラッパ。
「はぁ……これで孕んだでありましょうか……」
ビナスも、煽るようなことを言いながらお腹をさすらない!
んでまぁ、そんなこんなで、俺達は地下の異世界転移室へと移動した。
「インチーズ世界に転移する準備はもうできてますねぇ」
俺達を待ってたメフィラが言うように、部屋の周囲では魔法陣が全開状態で、いつでも俺達をインチーズ世界に送り込める状態だ。
「旦那様、頑張っていらしてくださいね~」
メフィラの横で、見送りにやってきたビナスが笑顔で手を振っている……だからお腹をさするな!
そんなこんなで、俺達は、パルマ世界を旅だっていった。
◇◇
目を開けると……ここはどっかの裏通りか?
俺達は、どうやらインチーズ世界のどっかの街へ出たらしい。
「……しかしあれだな、ビナスのおねだりがあったせいで、メフィラに詳しい事を聞くのを忘れちまったなぁ」
俺は軽く頭を振っていく。
っていうか、
俺がビナスを慰めてる間に、ロミネスカスとミラッパがメフィラを問い詰めてくれてりゃいいのにさ……なんか2人揃って俺とビナスのアレをのぞいてたっていうんだから、酷いと思わないか?
俺がそういうと、ミラッパは
「いやぁ、ビナスとダーリンのエッチは、すごく勉強になるっぱ」
いや、別に勉強しなくていいからさ
ってか、なんでロミネスカスまで腕組みして頷いてんだよ
……まぁ、確かにロミネスカスは、お姉さんぶる割に、
「ウインダ? 何か変なこと考えてない?」
いえ、何にも考えてませんよ。
俺が引きつった顔をしながら首を左右に振っていくなか。
不意に、大音響が響いた。
「魔王軍だ~!」
「魔王軍が攻めてきたぞ~!」
街の人々が、そう悲鳴をあげながら逃げていく。
その後方で、何度も激しい爆音が響いてる。
その爆音の向こうからは、結構な数の魔族が攻めてきてるのがわかる。
うわ、来ていきなりかよ。
勇者はまだ到着してないようだし……
「ロミネスカス、ミラッパ、とりあえず食い止めるぞ」
そう言いながら、宝剣を構えて駆け出す俺、
「わかったわ」
いつでも魔法を放てるように、魔力を充填した状態でそれに付き従うロミネスカス
「ぱぁ!」
両腕をぶるんぶるん振り回しながら駆け出すミラッパ
そんな俺達が表街道に姿を出すか出さないかの時だった。
はっはっはっはっはっはっはっはっはっは
……なんだ?
どっかからえらい高笑いが聞こえてくるんだが……
俺達が周囲を見回していると……俺達の後方、街道のど真ん中で、なんか腰に手をあてて高笑いしている奴がいる。
なんか、えらい豪勢な白銀の鎧に身を包んでいるそいつ。
腰の剣を抜くと、それを魔王軍に向かってつきだしていき
「そこまでだ魔王軍! ここから先は、この白銀の勇者が行かせはせん」
そう言いながら、魔王軍に向かってゆっくり歩きながら近寄って行く。
高笑い付きで
それを受けて魔王軍
「また貴様か、白銀勇者め」
「そのムカツク高笑いをやめやがれ!」
とまぁ、口々にその白銀勇者に罵声を浴びせてるんだが、
高笑いをやめろには大いに賛同する。
俺がそう思っていると、ロミネスカスとミラッパも大きく頷いていた。
ーつづく
……っていうか、魔王が仲間ってなんなんだって俺も思うけど、
「ウインダ様、お慕い申し上げておりますわ」
って、言って帰ろうとしないんだから……まぁ、しょうがないわけだ。
で、この魔王ビナス。
自分の元いた世界で魔王だった時代にも、
軍はもたず、
世界征服も望まず、
ひたすら質素に暮らしてたんだけど
ビナスは俺の仲間になってもこれを愚直なまでに続けている。
ロミネスカスが、魔法本屋に夢中になったせいでほったらかしにしていたベランダ菜園をいつの間にか再開し、あっという間にすごい収穫が出来るまでにしてしまっている。
朝は夜明け前からパートに行って自分の分の生活費を稼ぎ
その帰りに店を回って少しでも安い食材を買って帰る。
そして買ってきた食材を使ってみんなの夕飯を作ってくれる。
その上、朝ご飯時にはパート先からわざわざ分身して戻ってきて、みんなの朝ご飯とお昼の弁当まで作ってくれるんだ。
掃除洗濯もいわずもがなで、最近は近くの奥さま方の井戸端会議にも加わっている。
「えぇ、一度やってみたかったんですの……とても楽しいですわ」
そう言って笑うビナスなんだけど……
主婦の井戸端会議に憧れてた魔王って……います? ねぇ?
ちなみにビナス。
生きてる年数は数百年なんだけど、これはあくまで魔王族としてであって、人族に換算すると、まぁ40半ばってとこらしい。
……とはいえ、見た目も体型も、すっごい幼いビナスなわけで
夜のアレの際は時々すごい背徳……あ、いや、なんでもない。
ただ、もともと魔王だった旦那がいただけあって、その魔王を夜な夜な満足させてた手練手管……あ、いや、なんでもない。
そんな感じで
俺とミラッパは魔獣を狩りに森へ
ロミネスカスは本屋へ
ビナスはパート行って家事をして
なんかそんな生活リズムが出来上がりかけたところで
「はい、お仕事ですねぇ」
メフィラが例によって分厚い書類を小脇にかかえてやってきた。
なんか最近、生活がすごく充実してたんで、自分の本職を害獣ハンターと勘違いしそうになってたよ。
「ミラッパもそう思ってた」
俺の言葉に、ミラッパが激しく頷いてる。
まぁ、とにかく、俺の本職は『勇者派遣会社』の社員なわけだ。
ロミネスカス・ミラッパ・ビナスは、そのパーティメンバーってわけだ。
……ただ、このパーティメンバーって、規則上何人雇ってもいいけど、手当は出ない……全部俺持ちで養わないと行けないわけだ。
まぁ、でも、最初はうげぇ、とか思ってたけど、
ロミネスカスは、この世界のどこかで魔石の鉱脈を見つけてるらしく、それを発掘しては売って自分の本題にあててるし
ミラッパは、俺と一緒に魔獣をかりまくって報奨金を稼いでる。
ビナスはビナスで、健気にパートに通ってるんだけど……魔王なんだし、俺と一緒に魔獣狩りすればいい儲けになるんじゃないかって思ったんだけど
「私、魔獣であろうと害獣であろうと殺生を好みませんので……」
そう言ってニッコリ笑ってるんだけど……ビナスの場合、そのせいで自分が死にかけたくらい本気で言ってるから洒落にならない。
「あの~、そろそろ本題に入っていいですかねぇ?」
俺があれこれ回想しているのに痺れをきらしたメフィラが、足をトントントントンならしながら、俺を急かしてきたので、そろそろ話を聞いてやろうか、
「……その上から目線が気に入りませんけど、まぁよしとしましょうかねぇ」
そう言いながらメフィラが俺に差し出した指令書には
『勇者に魔王を倒させる』
「は?」
「はい?」
「ぱ?」
「あらあら」
俺達・ロミネスカス・ミラッパ・ビナスの4人はその内容を見て思わず目を点にした。
なんせ、すごくまっとうな依頼じゃないか、これ?
要は、あれだろ? 魔王に苦戦してる勇者の手助けをしてくればいいんだろ?
「いや、ちょっとまってウインダ……メフィラが斡旋した来た仕事よ、そんなに単純なはずがないわ」
ロミネスカスが、その目をキランと輝かせながらそう言った。
ちっ
あ
「メフィラ、てめぇ、今舌打ちしやがったな、おい!」
「おとなしく白状するっぱ」
すかさず俺達とミラッパがメフィラに殺到しようとすると
そんな俺達の前で、メフィラは右手を広げて「ちょっと待った」的なポーズを取った。
……で、そういうポーズをされると、お約束で止まっちまうのが俺とミラッパなんだよなぁ
「単純な人は楽ですねぇ」
そんな俺とミラッパの前で、メフィラはそんな事を言ってやがんだが、事実の部分が大きいから言い返せねぇ……くそう
そんな中、メフィラはクスクス笑いながら
「あぁ、その前にウインダさん、パーティメンバーを選んでくださいねぇ」
そう言ったんだが……パーティメンバーを選ぶ?
「はいそうですねぇ。規則でですねぇ、異世界に連れて行けるのは特例をのぞきまして2人までとなっているんですねぇ」
メフィラが言うには、どうもそういうことらしい。
となると
今回の任務に、ロミネスカス・・ミラッパ・ビナスの中から2人を選ばなきゃなんないのか……
そう考えていると、ビナスがおずおずと手を上げた。
「あの……旦那様との初の共同作業ですので、ご同行したいのは山々なのですが……私、バイト先にまだ何も言っていませんので……」
そう言いながら笑ってるんだけど、なんか目の端から涙こぼれてないか? おい……
で、まぁ、ビナスが残ることになったので、ビナスを小1時間別室でしっかり慰めてだな……だから、そんな目で見るな、ロミネスカスにミラッパ。
「はぁ……これで孕んだでありましょうか……」
ビナスも、煽るようなことを言いながらお腹をさすらない!
んでまぁ、そんなこんなで、俺達は地下の異世界転移室へと移動した。
「インチーズ世界に転移する準備はもうできてますねぇ」
俺達を待ってたメフィラが言うように、部屋の周囲では魔法陣が全開状態で、いつでも俺達をインチーズ世界に送り込める状態だ。
「旦那様、頑張っていらしてくださいね~」
メフィラの横で、見送りにやってきたビナスが笑顔で手を振っている……だからお腹をさするな!
そんなこんなで、俺達は、パルマ世界を旅だっていった。
◇◇
目を開けると……ここはどっかの裏通りか?
俺達は、どうやらインチーズ世界のどっかの街へ出たらしい。
「……しかしあれだな、ビナスのおねだりがあったせいで、メフィラに詳しい事を聞くのを忘れちまったなぁ」
俺は軽く頭を振っていく。
っていうか、
俺がビナスを慰めてる間に、ロミネスカスとミラッパがメフィラを問い詰めてくれてりゃいいのにさ……なんか2人揃って俺とビナスのアレをのぞいてたっていうんだから、酷いと思わないか?
俺がそういうと、ミラッパは
「いやぁ、ビナスとダーリンのエッチは、すごく勉強になるっぱ」
いや、別に勉強しなくていいからさ
ってか、なんでロミネスカスまで腕組みして頷いてんだよ
……まぁ、確かにロミネスカスは、お姉さんぶる割に、
「ウインダ? 何か変なこと考えてない?」
いえ、何にも考えてませんよ。
俺が引きつった顔をしながら首を左右に振っていくなか。
不意に、大音響が響いた。
「魔王軍だ~!」
「魔王軍が攻めてきたぞ~!」
街の人々が、そう悲鳴をあげながら逃げていく。
その後方で、何度も激しい爆音が響いてる。
その爆音の向こうからは、結構な数の魔族が攻めてきてるのがわかる。
うわ、来ていきなりかよ。
勇者はまだ到着してないようだし……
「ロミネスカス、ミラッパ、とりあえず食い止めるぞ」
そう言いながら、宝剣を構えて駆け出す俺、
「わかったわ」
いつでも魔法を放てるように、魔力を充填した状態でそれに付き従うロミネスカス
「ぱぁ!」
両腕をぶるんぶるん振り回しながら駆け出すミラッパ
そんな俺達が表街道に姿を出すか出さないかの時だった。
はっはっはっはっはっはっはっはっはっは
……なんだ?
どっかからえらい高笑いが聞こえてくるんだが……
俺達が周囲を見回していると……俺達の後方、街道のど真ん中で、なんか腰に手をあてて高笑いしている奴がいる。
なんか、えらい豪勢な白銀の鎧に身を包んでいるそいつ。
腰の剣を抜くと、それを魔王軍に向かってつきだしていき
「そこまでだ魔王軍! ここから先は、この白銀の勇者が行かせはせん」
そう言いながら、魔王軍に向かってゆっくり歩きながら近寄って行く。
高笑い付きで
それを受けて魔王軍
「また貴様か、白銀勇者め」
「そのムカツク高笑いをやめやがれ!」
とまぁ、口々にその白銀勇者に罵声を浴びせてるんだが、
高笑いをやめろには大いに賛同する。
俺がそう思っていると、ロミネスカスとミラッパも大きく頷いていた。
ーつづく
0
お気に入りに追加
152
あなたにおすすめの小説


冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

【完結】平民聖女の愛と夢
ここ
ファンタジー
ソフィは小さな村で暮らしていた。特技は治癒魔法。ところが、村人のマークの命を救えなかったことにより、村全体から、無視されるようになった。食料もない、お金もない、ソフィは仕方なく旅立った。冒険の旅に。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる