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002章 テルミネア世界
2章002ー陵辱中の魔王というのもなんだかなぁ……
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魔王を倒した俺達は、
とりあえず、この部屋の中で座れそうな場所へと移動し、そこに腰掛けていく。
あ、魔王の体と首は、しっかり俺の魔法袋に保存した。
魔王の体って、死滅後崩壊しちまうことが多いんで、こうして原型とどめて残ってるのって結構貴重なんだよな……いい鍛治氏を見つめることが出来れば、この骨や、角を使って宝剣並みの剣を作ってもらえるかもしれないしな。
話を戻そう。
崩壊しまくっている部屋の一角に腰掛けた俺達は、あらためてさっきの2人……生き残っていた女剣士と魔法使いのおっさんを前にして話を聞くことにした。
ちなみに、エルフの弓使いと女僧侶もいたそうなんだが、弓使いは壁に激突してすでに絶命していたし、女僧侶は、魔王の劫火に焼かれ塵一つ残っていないそうだ……
「……勇者ロステータが、いきなり目の前で消えたってのか?」
俺の言葉に、女剣士……名前はスアーダというらしい、は、力なく頷いた。
「そうなんです……私の剣が折れ、デランデラの魔力が尽きた途端、いきなり……」
話によると、魔王討伐のために最終決戦に挑んでいた勇者ロステータ一行は、ここ魔王城の1階に、いきなり魔王が現れたことで混乱した。
その混乱の最中、回復役の僧侶を失い、あっという間に追い込まれていったらしい。
「僧侶プリアは、勇者ロステータに好意を持ってたからなぁ……」
魔法使いであるデランデラのおっさんが、なんかしみじみと語っている
「……えぇ、そのため、自分の危険を顧みることなく、勇者ロステータの盾になって、劫火に焼かれてしまったんです……」
女剣士スアーダも、うつむいたまま、力なく応えていく。
一見すると、単純な結末に思える。
勇者ロステータの能力『リセットスキル』
多分、あの勇者は、自分が不利な状況に陥ったため、この能力を使って、討伐開始前の時間に戻っていったのだろう。
……で、だ
「……なんで、勇者ロステータがいなくなったこの世界は、そのまま存続しているんだ? おい……」
俺は、スアーダとデランデラには聞こえ無いよう、
ロミネスカスとミラッパにだけ声をかけていく。
で、俺の言葉に、ミラッパは
「さっぱりわからないっぱ」
うん……即答ありがとうミラッパ……その答えは予測していたともさ
……まぁ、偉そうにいっているが、俺だってさっぱりわからん。
そんな俺とミラッパの横で、腕組みしていたロミネスカスは
「……あくまで、仮定なんだけど……いいかしら?」
そう言いながら、俺とミラッパへ視線を向けた。
「勇者ロステータの持っているという、この『リセットスキル』なんだけど……」
そう言いながら、何やらメモ用紙を取り出したロミネスカス、
『リセットスキルというのはですねぇ、勇者が願えばすべてをやり直すことが出来る能力なんですねぇ。
たとえば、魔王を討伐に行った際に、「あ、これじゃ勝てない」って思ったらですねぇ、
「魔王討伐前に戻って準備し直したい!」って勇者が願えば、勇者だけそこまで戻れるんですねぇ。
その戻った世界では、基本、その勇者しかリセット前の記憶を持っていないのでねぇ、
魔王が攻撃パターンを変えることもないのでですねぇ、
リセットしながら攻略していけばですねぇ、
非常に効率的に、かつ被害も最小限で魔王を攻略出来るはずだったんですねぇ』
「出発前のメフィラはこう言っていましたが……」
「……すげぇな、おい……全部メモってんのか?」
「……ぱぁ……」
「何を言っているのです? こんなの常識でしょう?」
そうしれっと言うロミネスカスなんだが……そんな常識初めて聞いたよ……
「で、話を続けるけど……
メフィラが最後に疑問系で私達に話しかけています……
しかも、この仕事が大至急で回ってきた件……これを重ね合わせて考えた結果ですが……
このリセットスキルを使用し、勇者ロステータが時間を遡ったら、本来消えるはずだった「勇者が消えた後の世界」……これが、消えずに残り続け、独自の時間を刻んでいる……
それが私の推測だったんだけど……」
そう、ロミネスカスが言うと、なんか世界が急に光輝いた。
「な、なんだぁ!?」
「ぱぁ!?」
俺とミラッパがびっくりしている中で、目の周りの世界が全て光に包まれたかと思うと、まるでかき消すかのように消えていく。
「……おそらく、この世界の魔王が消滅したことで、この世界がようやく消滅した……と、いうことなのでしょう」
消えていく世界を見つめながら、ロミネスカスは眉をしかめていた。
「……あぁ、言われてみれば、魔王を倒した時に、『この世界をクリアしたから次の世界に行きますか?』みたいな案内が出てきたな」
俺がそう言うと、ロミネスカスは
「……やはりそういうことね……
となると私達の仕事は、その勇者ロステータが残していった魔王を倒すってことかしらね」
「……これが、メフィラの言ってた『勇者ロステータの後始末』ってことか……」
俺は、ロミネスカスの言葉を聞きながら、思わず苦笑した。
……まぁ、まだ確定してないとはいえ、もしこの仮定が事実だとしたら……ったく、なんてとんでもないスキルなんだよ
俺は苦笑しながらも、頭で先ほど表示されたウインドを思い浮かべた。
すると、魔王討伐直後に、俺の眼前に一度表示された
『このステージをクリアしました。
次のステージに向かいますか? はい/いいえ』
ってウインドが現れた。
俺が、スアーダ達から話を聞いていたら、いつの間にか消えてたんだよな、これ。
「じゃ、とりあえず勇者ロステータを追いかけるとしようか……そこでまた勇者ロステータがリセットスキルを使用したら、その場で俺達が出て行きゃいいだろ……」
「そうですね、それが最善でしょう」
そういいながら、ロミネスカスも立ち上がった。
すでに周囲の世界はほとんど光になって消えている。
すでに女剣士スアーダや、魔法使いデランデラの姿もない。
気になって確認してみたんだが……ありがたいことに、魔法袋の中の魔王の遺体はそのままだ。
やれやれ助かった……って、ちょっと待て……どうせならこの魔王城の宝物殿にいって宝剣の類いを頂戴しとけば……
「……ま、それは次の世界でやればいいか」
そう思いながら、俺は眼前のウインドの『はい』のところを指でタッチした。
次の瞬間
そのウインドは一度消えた蚊と思うと、その表示内容が変化した。
『どのステージに向かいますか?』
そう表示されたウインドの下には、
ステージ1から始まって、ずらっとステージ名が羅列されている……
「ウインダ、これは、なんなんだです……」
スキルを使って、俺のウインドを横から見たらしいロミネスカスが、目を丸くしていた。
……っていうか、むしろ、俺の方が聞きたいんだが……
よく見ると、その下に長く表示されたウインドには、ステージ1からステージ19まで番号がふられている。
ちなみに、俺達が今いる世界は、ステージ18にあたるらしく、文字が黒塗りとなって、その上に「クリア」って表示が貼り付けられていた。
で、だ……そのステージ名の横には、AからGまでの文字が刻まれており、Gに近づくに連れて、その文字は赤くなって、なんか点滅していってる。
「……文字の意味するところの意味はよくわかんないんだが、この表示の仕方って、どうみてもやばい感じしかしないんだが……」
「奇遇ねウインダ……私も今、そう思ってた所よ」
文字がGになっているのは、ステージ番号が若いところが多い。
ステージ1から3まではすでにGになっていて、ステージ1はそれが点滅している。
「……まぁ、どうせ行くしかないんなら、面倒くさそうなとこから片付けますか」
俺は、ステージ1を押した。
すると、目の前のウインドの表示内容が再度切り替わり
『ステージ1へ移動します』
そう表示されたかと思うと、俺の周囲が神々しい光に包まれた。
「いやぁ!? だ、誰か、た、たすけてぇ!」
転移終了した俺の耳に、いきなり女の悲鳴が飛び込んできた。
ハッとなり、目を見開く折れ。
すると
俺の目の前には、城の玉座っぽい場所が広がっており、そのど真ん中に魔王がいた。
さっきの世界で見たままの、魔獣姿の魔王は、玉座の間を破壊しまくっていた。
すでに玉座も破壊されており、そこに座っていたと思われる、王と王妃は、玉座に座ったまま玉座ごと上半身をから上を食いちぎられたらしく、その下半身だけが玉座と共に残っている。
そんな中
魔王は、この世界の姫らしき女を捕らえていた。
おそらく、殺す前の一興のつもりなのだろう、姫を裸にし、その股間に自分の隆起した逸物をあてがってやがる……ったく、俺が自信を無くしたくなるサイズだな。
この室内には、
すでに魔王と姫の姿しかない。
魔王はといえば、姫を陵辱するのを満喫しているのか、俺達が出現したことにいまだに気がついていない。
俺は、腰の魔法袋から宝剣を取り出す
疾風迅雷の宝剣
自らに高速移動を付与し、剣速を神の領域にまで高めた逸品だ。
俺は、瞬時に魔王の懐に駆け寄ると、まずその逸物を根元からそぎ落とした。
そして、そのまま飛び上がり、魔王の眼前まで跳躍する。
多分、魔王は一瞬だけ俺を視認したはずだ。
その証拠に、その口が、『何者だ』の『な』の形をしている。
ま、それ以上は動きようがあるまいよ。
すでにその首、胴体から切り離されてんだからさ。
俺は、魔王の首を両断すると、魔王の手から姫を助け出し地面に着地した。
そんな俺の前には、すでに
『このステージをクリアしました。
次のステージに向かいますか? はい/いいえ』
の、ウインドが、再度表示されていたわけだが……
ーつづく
とりあえず、この部屋の中で座れそうな場所へと移動し、そこに腰掛けていく。
あ、魔王の体と首は、しっかり俺の魔法袋に保存した。
魔王の体って、死滅後崩壊しちまうことが多いんで、こうして原型とどめて残ってるのって結構貴重なんだよな……いい鍛治氏を見つめることが出来れば、この骨や、角を使って宝剣並みの剣を作ってもらえるかもしれないしな。
話を戻そう。
崩壊しまくっている部屋の一角に腰掛けた俺達は、あらためてさっきの2人……生き残っていた女剣士と魔法使いのおっさんを前にして話を聞くことにした。
ちなみに、エルフの弓使いと女僧侶もいたそうなんだが、弓使いは壁に激突してすでに絶命していたし、女僧侶は、魔王の劫火に焼かれ塵一つ残っていないそうだ……
「……勇者ロステータが、いきなり目の前で消えたってのか?」
俺の言葉に、女剣士……名前はスアーダというらしい、は、力なく頷いた。
「そうなんです……私の剣が折れ、デランデラの魔力が尽きた途端、いきなり……」
話によると、魔王討伐のために最終決戦に挑んでいた勇者ロステータ一行は、ここ魔王城の1階に、いきなり魔王が現れたことで混乱した。
その混乱の最中、回復役の僧侶を失い、あっという間に追い込まれていったらしい。
「僧侶プリアは、勇者ロステータに好意を持ってたからなぁ……」
魔法使いであるデランデラのおっさんが、なんかしみじみと語っている
「……えぇ、そのため、自分の危険を顧みることなく、勇者ロステータの盾になって、劫火に焼かれてしまったんです……」
女剣士スアーダも、うつむいたまま、力なく応えていく。
一見すると、単純な結末に思える。
勇者ロステータの能力『リセットスキル』
多分、あの勇者は、自分が不利な状況に陥ったため、この能力を使って、討伐開始前の時間に戻っていったのだろう。
……で、だ
「……なんで、勇者ロステータがいなくなったこの世界は、そのまま存続しているんだ? おい……」
俺は、スアーダとデランデラには聞こえ無いよう、
ロミネスカスとミラッパにだけ声をかけていく。
で、俺の言葉に、ミラッパは
「さっぱりわからないっぱ」
うん……即答ありがとうミラッパ……その答えは予測していたともさ
……まぁ、偉そうにいっているが、俺だってさっぱりわからん。
そんな俺とミラッパの横で、腕組みしていたロミネスカスは
「……あくまで、仮定なんだけど……いいかしら?」
そう言いながら、俺とミラッパへ視線を向けた。
「勇者ロステータの持っているという、この『リセットスキル』なんだけど……」
そう言いながら、何やらメモ用紙を取り出したロミネスカス、
『リセットスキルというのはですねぇ、勇者が願えばすべてをやり直すことが出来る能力なんですねぇ。
たとえば、魔王を討伐に行った際に、「あ、これじゃ勝てない」って思ったらですねぇ、
「魔王討伐前に戻って準備し直したい!」って勇者が願えば、勇者だけそこまで戻れるんですねぇ。
その戻った世界では、基本、その勇者しかリセット前の記憶を持っていないのでねぇ、
魔王が攻撃パターンを変えることもないのでですねぇ、
リセットしながら攻略していけばですねぇ、
非常に効率的に、かつ被害も最小限で魔王を攻略出来るはずだったんですねぇ』
「出発前のメフィラはこう言っていましたが……」
「……すげぇな、おい……全部メモってんのか?」
「……ぱぁ……」
「何を言っているのです? こんなの常識でしょう?」
そうしれっと言うロミネスカスなんだが……そんな常識初めて聞いたよ……
「で、話を続けるけど……
メフィラが最後に疑問系で私達に話しかけています……
しかも、この仕事が大至急で回ってきた件……これを重ね合わせて考えた結果ですが……
このリセットスキルを使用し、勇者ロステータが時間を遡ったら、本来消えるはずだった「勇者が消えた後の世界」……これが、消えずに残り続け、独自の時間を刻んでいる……
それが私の推測だったんだけど……」
そう、ロミネスカスが言うと、なんか世界が急に光輝いた。
「な、なんだぁ!?」
「ぱぁ!?」
俺とミラッパがびっくりしている中で、目の周りの世界が全て光に包まれたかと思うと、まるでかき消すかのように消えていく。
「……おそらく、この世界の魔王が消滅したことで、この世界がようやく消滅した……と、いうことなのでしょう」
消えていく世界を見つめながら、ロミネスカスは眉をしかめていた。
「……あぁ、言われてみれば、魔王を倒した時に、『この世界をクリアしたから次の世界に行きますか?』みたいな案内が出てきたな」
俺がそう言うと、ロミネスカスは
「……やはりそういうことね……
となると私達の仕事は、その勇者ロステータが残していった魔王を倒すってことかしらね」
「……これが、メフィラの言ってた『勇者ロステータの後始末』ってことか……」
俺は、ロミネスカスの言葉を聞きながら、思わず苦笑した。
……まぁ、まだ確定してないとはいえ、もしこの仮定が事実だとしたら……ったく、なんてとんでもないスキルなんだよ
俺は苦笑しながらも、頭で先ほど表示されたウインドを思い浮かべた。
すると、魔王討伐直後に、俺の眼前に一度表示された
『このステージをクリアしました。
次のステージに向かいますか? はい/いいえ』
ってウインドが現れた。
俺が、スアーダ達から話を聞いていたら、いつの間にか消えてたんだよな、これ。
「じゃ、とりあえず勇者ロステータを追いかけるとしようか……そこでまた勇者ロステータがリセットスキルを使用したら、その場で俺達が出て行きゃいいだろ……」
「そうですね、それが最善でしょう」
そういいながら、ロミネスカスも立ち上がった。
すでに周囲の世界はほとんど光になって消えている。
すでに女剣士スアーダや、魔法使いデランデラの姿もない。
気になって確認してみたんだが……ありがたいことに、魔法袋の中の魔王の遺体はそのままだ。
やれやれ助かった……って、ちょっと待て……どうせならこの魔王城の宝物殿にいって宝剣の類いを頂戴しとけば……
「……ま、それは次の世界でやればいいか」
そう思いながら、俺は眼前のウインドの『はい』のところを指でタッチした。
次の瞬間
そのウインドは一度消えた蚊と思うと、その表示内容が変化した。
『どのステージに向かいますか?』
そう表示されたウインドの下には、
ステージ1から始まって、ずらっとステージ名が羅列されている……
「ウインダ、これは、なんなんだです……」
スキルを使って、俺のウインドを横から見たらしいロミネスカスが、目を丸くしていた。
……っていうか、むしろ、俺の方が聞きたいんだが……
よく見ると、その下に長く表示されたウインドには、ステージ1からステージ19まで番号がふられている。
ちなみに、俺達が今いる世界は、ステージ18にあたるらしく、文字が黒塗りとなって、その上に「クリア」って表示が貼り付けられていた。
で、だ……そのステージ名の横には、AからGまでの文字が刻まれており、Gに近づくに連れて、その文字は赤くなって、なんか点滅していってる。
「……文字の意味するところの意味はよくわかんないんだが、この表示の仕方って、どうみてもやばい感じしかしないんだが……」
「奇遇ねウインダ……私も今、そう思ってた所よ」
文字がGになっているのは、ステージ番号が若いところが多い。
ステージ1から3まではすでにGになっていて、ステージ1はそれが点滅している。
「……まぁ、どうせ行くしかないんなら、面倒くさそうなとこから片付けますか」
俺は、ステージ1を押した。
すると、目の前のウインドの表示内容が再度切り替わり
『ステージ1へ移動します』
そう表示されたかと思うと、俺の周囲が神々しい光に包まれた。
「いやぁ!? だ、誰か、た、たすけてぇ!」
転移終了した俺の耳に、いきなり女の悲鳴が飛び込んできた。
ハッとなり、目を見開く折れ。
すると
俺の目の前には、城の玉座っぽい場所が広がっており、そのど真ん中に魔王がいた。
さっきの世界で見たままの、魔獣姿の魔王は、玉座の間を破壊しまくっていた。
すでに玉座も破壊されており、そこに座っていたと思われる、王と王妃は、玉座に座ったまま玉座ごと上半身をから上を食いちぎられたらしく、その下半身だけが玉座と共に残っている。
そんな中
魔王は、この世界の姫らしき女を捕らえていた。
おそらく、殺す前の一興のつもりなのだろう、姫を裸にし、その股間に自分の隆起した逸物をあてがってやがる……ったく、俺が自信を無くしたくなるサイズだな。
この室内には、
すでに魔王と姫の姿しかない。
魔王はといえば、姫を陵辱するのを満喫しているのか、俺達が出現したことにいまだに気がついていない。
俺は、腰の魔法袋から宝剣を取り出す
疾風迅雷の宝剣
自らに高速移動を付与し、剣速を神の領域にまで高めた逸品だ。
俺は、瞬時に魔王の懐に駆け寄ると、まずその逸物を根元からそぎ落とした。
そして、そのまま飛び上がり、魔王の眼前まで跳躍する。
多分、魔王は一瞬だけ俺を視認したはずだ。
その証拠に、その口が、『何者だ』の『な』の形をしている。
ま、それ以上は動きようがあるまいよ。
すでにその首、胴体から切り離されてんだからさ。
俺は、魔王の首を両断すると、魔王の手から姫を助け出し地面に着地した。
そんな俺の前には、すでに
『このステージをクリアしました。
次のステージに向かいますか? はい/いいえ』
の、ウインドが、再度表示されていたわけだが……
ーつづく
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