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さわこさんと、雪解け祭り その2
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数日後……
朝のバテア青空市のお手伝いが終了いたしますと、私は辺境都市トツノコンベの中央付近にございます中央公園へと向かいました。
本日開催されます雪解け祭りに参加するためでございます。
街中を、私・ベル・エンジェさんの3人で歩いている私達。
以前一度、私が上級酒場組合の一部の方々の暴走のせいで拉致されたことがあったものですから、しばらくの間はベルやエンジェさんがボディガードよろしく私の周囲をガードしてくださっていたのですが、今の2人はといいますと、
「さーちゃんと一緒にお出かけにゃ!」
「さわことお出かけね!」
といった具合でですね、純粋に私とのおでかけを楽しんでくれている感じでございます。
もっとも、私といたしましてもこの方が嬉しいんですけどね。
拉致に関しましてはすでに犯人も捕まっているわけですし、いつまでも厳戒態勢でお出かけ……というのも、少々息が詰まってしまいますので……
とはいえ……
バテアさんだけは例外のご様子でして……私の横に寄り添うようにしながら隙無く周囲を警戒なさっている様子がありありでございまして……
そんな私達一行が公園に到着しますと、
「あ、さわこ達、いらっしゃい!」
そんな私達に気がついたジュチさんが笑顔で出迎えてくださいました。
よく見ると、公園の箇所箇所に植えられている木々が綺麗な花を咲かせはじめているようでして、なんだかいい匂いが中央公園内に漂っているかのようです。
「ジュチさん、今日はお世話になります」
「お世話になるのはこっちの方よ、さ、屋台に案内するわ」
笑顔で挨拶を交わすと、ジュチさんは私達を中央公園の真ん中近くに案内してくださいました。
「前にも説明したとおり、屋台のスペースとテントを貸し出すので、あとは好きにやってくれていいわ。ただし、くれぐれもスペースからははみ出さないように。あと、客引き行為もスペースの中でやってね」
「はい、了解いたしました」
そんな説明を聞きながら、私は居酒屋さわこさん用にあてがわれたスペースへと到着いたしました。
薄いピンクの花が咲いている木の真ん前という、とてもいい場所になっていたものですから、私もなんだかうれしくなりました。
「これはブロロッサムの木といってね、精霊が宿るっていわれているのよ」
「へぇ、そうなんですか」
「そうなの。ずいぶん食いしん坊な精霊らしくてね、美味しい物の匂いをかぐといっぱい花を咲かせるって言われててね、いっぱい花を咲かせてもらうためにこの雪解け祭りがはじまったとも言われているのよ」
「まぁ、そうなのですか」
そういうお話をお聞きすると、なんだか楽しくなってきてしまいますね。
ただお花見をするよりも、お花を見ながらそんな精霊さんに思いをはせるのも、なんだか素敵だな、と思った次第なんです。
◇
そんなブロロッサムの木の前で、私は早速屋台の準備をはじめました。
屋台用の台などは備え付けられていますので、その上に七輪を並べていきます。
「さーちゃん、何かお手伝いするニャ!」
「さわこ! 何でも言ってね!」
そんな私の横で、ベルとエンジェさんがすっごくやる気の表情を浮かべています。
「じゃあ、これを屋台の横に並べてくれますか? 美味しそうに見えるようにお願いしますね」
私はそういうと、春の握り飯弁当の包みを魔法袋から取り出して、ベルとエンジェさんに手渡しました。
それを受けて2人は、
「まかせてニャ!」
「さわこ! ばっちりやるわよ!」
2人とも満面の笑顔で握り飯弁当をかかえて、屋台の前に移動していきました。
程なくいたしまして、
「これでどうにゃ?」
「ベル、もう少しこうしましょう」
「うにゃ!」
屋台の前には、真剣そのものな表情の2人が、ああでもない、こうでもない、と、握り飯弁当のディスプレイを考えてくれています。
なんだか、その仕草がとっても可愛らしいものですから、私は思わず笑顔になってしまいました。
よく見ると、
「ニャフー? ベルっち、何してるニャ?」
「ベルちゃん、エンジェちゃん、何事にゃにゃ?」
猫集会で仲良くなったお友達達でしょうか、ベルの周囲に猫人さん達が集まり始めています。
「ニャ! さーちゃんのために頑張ってるニャ」
「そうよ、さわこのために頑張ってるの!」
そんなお友達のみんなに、笑顔で返事を返していく2人。
そんな2人に、猫人のお友達さんは
「ニャフー、ウチのご主人様もお店をだしてるニャ。こっちもよろしくニャ」
「私のご主人様もお店を出してるにゃにゃ、こっちもよろしくにゃにゃ」
そんなお返事を返していました。
どうやら、この2人のご主人様達もお店をだされているようですね。
ベル達がいつもお世話になっていますし、あとでご挨拶に行かせていただこうと思います。
そんな事を考えながら、私は炭火をおこしていたのですが……
「……うん、そろそろよさそうですね」
十分火がおこったところで、串焼きの準備をはじめていきました。
今日は春ですので、春野菜の串を揚げたものをすぐにお渡し出来るように、油の鍋も準備しています。
その横で、焼き物の串焼きも準備しております。
お弁当の定番のウインナーの串焼きなんかも準備しています。
すでに周囲では、屋台を始めている方々もおいでのようですし、
「では、さっそく焼いていきますか」
私は、一度自分に気合いを入れると、串焼きを七輪の網の上にならべていきました。
「……のう、女。その赤くて細長いのはなんじゃ?」
「これですか? これはウインナーですよ。私の国の食べ物なんですけど、アミリアさんにお願いして無添加で体に優しいウインナーを作成してもらったんです」
「ほうそうなのか……なんだか美味しそうじゃのう……」
……ん?
ちょっと待ってください。
よく見ると、エンジェさんとベルは屋台の前で今も握り飯弁当のレイアウトに頭を悩ませています。
バテアさんは、向かいで屋台を出しているマリーさんと立ち話をなさっている最中です。
……はて?……私は今、どなたとお話したのでしょうか?
そんな疑問を感じながら振り向きますと……そこに一人の女の子が立っていました。
小柄で妙に色白で、キモノを思わせる服を着ている薄いピンクの長い髪の毛の女の子でございます。
……はじめてお見かけする女の子ですね……
そんなことを思いながらその女の子を見ておりますと、
「美味しそうじゃのう、このウインナー……美味しそうじゃのう……」
と、ひたすらウインナーを見つめながら、その口から涎を……
「あらあら、口元がよごれていますよ」
私は、ハンカチを取り出すと、女の子の口元を綺麗にしてあげまして、
「はい、よかったら食べてみてくださいな。今日、最初のお客様ですからサービスしちゃいます」
笑顔でそう言いながら、焼き上がったばかりのウインナーの串焼きを女の子に差し出しました。
すると、女の子は、ぱぁっと笑顔になっていきまして、
「よいのか!? 食べてもよいのか!?」
嬉しそうにそれを受け取ってくださいました。
「えぇ、遠慮なく食べてくださいな」
「じゃ、じゃあ、いただくのじゃ!」
女の子は、ウインナーの串焼きを嬉しそうに頬張っていきました。
「うむ、やっぱりおいしいのじゃ。とってもおいしいのじゃ」
モグモグしながら、とっても美味しそうにウインナーの串焼きを食べていく女の子。
その嬉しそうな笑顔を前にして、私まで思わず笑顔になってしまいます。
……あれ?
ここで私は、妙な違和感を覚えました。
屋台の後ろの光景が、なんだか変わっているような……気のせいでしょうか、先ほどまでブロロッサムの木があった当たりに大きな穴が開いていまして、屋台の後ろにあった大きなブロロッサムの木が根こそぎ消えてなくなっているような……
ーつづく
朝のバテア青空市のお手伝いが終了いたしますと、私は辺境都市トツノコンベの中央付近にございます中央公園へと向かいました。
本日開催されます雪解け祭りに参加するためでございます。
街中を、私・ベル・エンジェさんの3人で歩いている私達。
以前一度、私が上級酒場組合の一部の方々の暴走のせいで拉致されたことがあったものですから、しばらくの間はベルやエンジェさんがボディガードよろしく私の周囲をガードしてくださっていたのですが、今の2人はといいますと、
「さーちゃんと一緒にお出かけにゃ!」
「さわことお出かけね!」
といった具合でですね、純粋に私とのおでかけを楽しんでくれている感じでございます。
もっとも、私といたしましてもこの方が嬉しいんですけどね。
拉致に関しましてはすでに犯人も捕まっているわけですし、いつまでも厳戒態勢でお出かけ……というのも、少々息が詰まってしまいますので……
とはいえ……
バテアさんだけは例外のご様子でして……私の横に寄り添うようにしながら隙無く周囲を警戒なさっている様子がありありでございまして……
そんな私達一行が公園に到着しますと、
「あ、さわこ達、いらっしゃい!」
そんな私達に気がついたジュチさんが笑顔で出迎えてくださいました。
よく見ると、公園の箇所箇所に植えられている木々が綺麗な花を咲かせはじめているようでして、なんだかいい匂いが中央公園内に漂っているかのようです。
「ジュチさん、今日はお世話になります」
「お世話になるのはこっちの方よ、さ、屋台に案内するわ」
笑顔で挨拶を交わすと、ジュチさんは私達を中央公園の真ん中近くに案内してくださいました。
「前にも説明したとおり、屋台のスペースとテントを貸し出すので、あとは好きにやってくれていいわ。ただし、くれぐれもスペースからははみ出さないように。あと、客引き行為もスペースの中でやってね」
「はい、了解いたしました」
そんな説明を聞きながら、私は居酒屋さわこさん用にあてがわれたスペースへと到着いたしました。
薄いピンクの花が咲いている木の真ん前という、とてもいい場所になっていたものですから、私もなんだかうれしくなりました。
「これはブロロッサムの木といってね、精霊が宿るっていわれているのよ」
「へぇ、そうなんですか」
「そうなの。ずいぶん食いしん坊な精霊らしくてね、美味しい物の匂いをかぐといっぱい花を咲かせるって言われててね、いっぱい花を咲かせてもらうためにこの雪解け祭りがはじまったとも言われているのよ」
「まぁ、そうなのですか」
そういうお話をお聞きすると、なんだか楽しくなってきてしまいますね。
ただお花見をするよりも、お花を見ながらそんな精霊さんに思いをはせるのも、なんだか素敵だな、と思った次第なんです。
◇
そんなブロロッサムの木の前で、私は早速屋台の準備をはじめました。
屋台用の台などは備え付けられていますので、その上に七輪を並べていきます。
「さーちゃん、何かお手伝いするニャ!」
「さわこ! 何でも言ってね!」
そんな私の横で、ベルとエンジェさんがすっごくやる気の表情を浮かべています。
「じゃあ、これを屋台の横に並べてくれますか? 美味しそうに見えるようにお願いしますね」
私はそういうと、春の握り飯弁当の包みを魔法袋から取り出して、ベルとエンジェさんに手渡しました。
それを受けて2人は、
「まかせてニャ!」
「さわこ! ばっちりやるわよ!」
2人とも満面の笑顔で握り飯弁当をかかえて、屋台の前に移動していきました。
程なくいたしまして、
「これでどうにゃ?」
「ベル、もう少しこうしましょう」
「うにゃ!」
屋台の前には、真剣そのものな表情の2人が、ああでもない、こうでもない、と、握り飯弁当のディスプレイを考えてくれています。
なんだか、その仕草がとっても可愛らしいものですから、私は思わず笑顔になってしまいました。
よく見ると、
「ニャフー? ベルっち、何してるニャ?」
「ベルちゃん、エンジェちゃん、何事にゃにゃ?」
猫集会で仲良くなったお友達達でしょうか、ベルの周囲に猫人さん達が集まり始めています。
「ニャ! さーちゃんのために頑張ってるニャ」
「そうよ、さわこのために頑張ってるの!」
そんなお友達のみんなに、笑顔で返事を返していく2人。
そんな2人に、猫人のお友達さんは
「ニャフー、ウチのご主人様もお店をだしてるニャ。こっちもよろしくニャ」
「私のご主人様もお店を出してるにゃにゃ、こっちもよろしくにゃにゃ」
そんなお返事を返していました。
どうやら、この2人のご主人様達もお店をだされているようですね。
ベル達がいつもお世話になっていますし、あとでご挨拶に行かせていただこうと思います。
そんな事を考えながら、私は炭火をおこしていたのですが……
「……うん、そろそろよさそうですね」
十分火がおこったところで、串焼きの準備をはじめていきました。
今日は春ですので、春野菜の串を揚げたものをすぐにお渡し出来るように、油の鍋も準備しています。
その横で、焼き物の串焼きも準備しております。
お弁当の定番のウインナーの串焼きなんかも準備しています。
すでに周囲では、屋台を始めている方々もおいでのようですし、
「では、さっそく焼いていきますか」
私は、一度自分に気合いを入れると、串焼きを七輪の網の上にならべていきました。
「……のう、女。その赤くて細長いのはなんじゃ?」
「これですか? これはウインナーですよ。私の国の食べ物なんですけど、アミリアさんにお願いして無添加で体に優しいウインナーを作成してもらったんです」
「ほうそうなのか……なんだか美味しそうじゃのう……」
……ん?
ちょっと待ってください。
よく見ると、エンジェさんとベルは屋台の前で今も握り飯弁当のレイアウトに頭を悩ませています。
バテアさんは、向かいで屋台を出しているマリーさんと立ち話をなさっている最中です。
……はて?……私は今、どなたとお話したのでしょうか?
そんな疑問を感じながら振り向きますと……そこに一人の女の子が立っていました。
小柄で妙に色白で、キモノを思わせる服を着ている薄いピンクの長い髪の毛の女の子でございます。
……はじめてお見かけする女の子ですね……
そんなことを思いながらその女の子を見ておりますと、
「美味しそうじゃのう、このウインナー……美味しそうじゃのう……」
と、ひたすらウインナーを見つめながら、その口から涎を……
「あらあら、口元がよごれていますよ」
私は、ハンカチを取り出すと、女の子の口元を綺麗にしてあげまして、
「はい、よかったら食べてみてくださいな。今日、最初のお客様ですからサービスしちゃいます」
笑顔でそう言いながら、焼き上がったばかりのウインナーの串焼きを女の子に差し出しました。
すると、女の子は、ぱぁっと笑顔になっていきまして、
「よいのか!? 食べてもよいのか!?」
嬉しそうにそれを受け取ってくださいました。
「えぇ、遠慮なく食べてくださいな」
「じゃ、じゃあ、いただくのじゃ!」
女の子は、ウインナーの串焼きを嬉しそうに頬張っていきました。
「うむ、やっぱりおいしいのじゃ。とってもおいしいのじゃ」
モグモグしながら、とっても美味しそうにウインナーの串焼きを食べていく女の子。
その嬉しそうな笑顔を前にして、私まで思わず笑顔になってしまいます。
……あれ?
ここで私は、妙な違和感を覚えました。
屋台の後ろの光景が、なんだか変わっているような……気のせいでしょうか、先ほどまでブロロッサムの木があった当たりに大きな穴が開いていまして、屋台の後ろにあった大きなブロロッサムの木が根こそぎ消えてなくなっているような……
ーつづく
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