145 / 343
連載
さわこさんと、お漬物な午前中
しおりを挟む
ぬちゅ……ぬちゅ……ぬちゅ……
バテアさんのお店の地下にございます倉庫の中で、私はぬか床をかき混ぜております。
居酒屋さわこさんでお出ししています自家製のお漬物には、浅漬けとこのぬか漬けがございます。
「……ちょっと水気が多くなったかな?」
ホーロー製の容器の中をかき混ぜていた私は、魔法袋に入れて持って来ておりましたぬか袋からぬかを取り出し、ぬか床に適量加えていきました。
あわせて、塩を加え、再びかき混ぜていきます。
ぬか床の水気が多くなった場合、キッチンペーパーをのせてぬかを押し、水分を吸い取らせる方法もござます。
ですが、これをやってしまうとせっかくぬか床に溜まっていた野菜の旨みまで吸い取ってしまいます。
なので、私はこうやって足しぬかで対応するのを常としております。
ぬちゅ……ぬちゅ……ぬちゅ……
「……うん、こんなもんかしらね」
足したぬかが気にならなくなったところで、私は新たな野菜をぬか床に埋め込んでいきました。
先に埋めていた野菜はすでに取り出してあります。
どれも良い感じに漬かっておりましたので、今夜もお客様に喜んで頂けると思います。
「さて、次は……」
出来上がったぬか漬けを魔法袋に保存した私は、地下倉庫の脇にございます手洗い場で手をよく洗ってから次の作業に取りかかりました。
ぬか床を保管している棚の横に、いくつか木製の樽が並んでいます。
この樽は、大工のドルーさんに作成したいただいた物でございます。
ドルーさんは、ワノンさんの酒造り工房で酒造りに使用されています超巨大な樽を作成なさっておられます。
それをお聞きして、個人的にといいますか、居酒屋さわこさんとして注文させていただいた次第です。
空になり、洗った後に天日で乾燥させた樽の側へと移動した私は、魔法袋に入れて持参してきておりました、下準備済みのハルクサイを取り出しました。
このハルクサイは、私の世界の白菜によく似た野菜です。
白菜よりも実が丸々としておりまして、ちょっとカボチャを思わせる風貌になっております。
このハルクサイは、さわこの森にございます、アミリアさんの農場で栽培されておりまして、その収穫時期なものですから最近は毎日のように、大量にバテア青空市へ入荷しております。
ハルクサイは、居酒屋さわこさんでも一人鍋などで大量に消費しておりますので、最近はかなり多めに購入しております。
そして、そのハルクサイですが浅漬けにも使用しております。
事前に、居酒屋さわこさんの厨房でざっくり四つ切りにしてきたハルクサイを、粗塩を軽く振った樽の中に入れていきます。
ハルクサイの軸と軸の間に入りますように粗塩を振りながら入れていくのがポイントです。
その際、ハルクサイの表面にも粗塩をすり込んでおきます。
ハルクサイの軸と葉が互い違いになるようにして樽に敷き詰めていきます。
一段目を敷き詰め終えましたら、そこに刻んだ赤唐辛子と、細切りにした出汁昆布を加えます。
ここで、水飴を隠し味として少し加えるのが居酒屋さわこさん流でございます。
こうすると、出来上がった際独特のまろやかさが楽しめるんです。
こう言ってはおりますが……これはすべて亡き父に教えてもらった手法です。
生前、居酒屋酒話を父と一緒に切り盛りしておりました頃から、この時期はこうして白菜の浅漬けを店の倉庫で大量に作っておりました。
樽の上に樽をのせ、その樽を重し代わりにして……せまい倉庫の中をそうやって最大限に活用していた物ですから、この時期の居酒屋酒話の倉庫の中は、白菜の浅漬け置き場と化しておりました。
ふふ……それもとっても懐かしい思い出です。
そんな事を思い出しながら、私はさらに作業を続けていきます。
樽の中に、ハルクサイを2段、3段としきつめていきまして、その合間に赤唐辛子と昆布を加えます。
樽の深さの、おおよそ3分の2くらいのところまでハルクサイを敷き詰めましたらここまでです。
粗塩を多めにふりかけると、手でそれを押し込んでいきます。
そうですね、全体が平らになるのが目安です。
最後に、むしっておいたハルクサイの外側の硬い葉を上に敷き詰めます。
落とし蓋をのせ、その上にドルーさんに作成していただきました石製の重しを2つのせます。
この重しをハルクサイの上にのせると、ちょうど樽の上部ギリギリになります。
この重しの高さを考慮しまして、樽の深さの3分の2までしかハルクサイを敷き詰めないんです。
最後に上蓋をのせまして……
「……よし、完成」
次は3日後、水が押しぶたより上にきていたらおもしを1つ取り除きます。
そうしましたらその後3日程度で食べ頃になるはずです。
バテアさんに魔法を使用していただけば、樽の中の時間だけ進めていただくことは可能です。
ですが、特に急がないのであれば、私はこうやって昔ながらの時間をかけた方法で作業を行う事を好んでおります。
やはり、手間暇をかけたという実感を得たいと申しますか……お客様にお出しする際に、
「『私が手間暇かけて作成した』浅漬けでございます」
そう言ってお出ししたいですからね。
もちろん『私が手間暇かけて作成した』の部分は、私の心の中だけで申し上げている次第でございます。
◇◇
本日、地下室で予定しておりました作業を終えた私は、浅漬けを漬けた樽に今日の日付を書いた紙を貼り、手を洗ってから1階へと戻っていきました。
この地下室には、バテアさんが魔石の結界をはってくださっていますので、匂いが1階へ漏れない仕組みになっております。
「さーちゃん、済んだ?」
私が一階に上がってくると、ベルが嬉しそうに駆け寄ってきました。
今日は、人の姿のベルですが、耳と尻尾は隠しておりません。
私の世界では、猫耳と尻尾を持った人などおりませんので、あちらに出向いた際には耳は帽子で、尻尾はズボンの中に隠してもらっています。
ですが、亜人の皆様が普通に存在しておられますこちらの世界では、尻尾や耳がある方々が普通に存在されていますからね。特に隠す必要がないわけでございます。
「はい、終わりましたよ」
手を布巾で拭きながら、私は笑顔でベルに答えました。
するとベルは、
「じゃあさーちゃん、散歩行こうにゃ、散歩!」
そう言って私の手を引っ張りました。
窓の外へ視線を向けますと、お日様の光りで満ちあふれておりました。
「そうですね、少し休憩を兼ねていきましょうか」
「にゃ!」
私の言葉に、ベルは嬉しそうに一声あげると、私の腕に抱きついてきました。
ベルは、古代怪獣族の中の牙猫族という亜人種族でございます。
猫と名前がついているからでしょうか、散歩とひなたぼっこが大好きです。
そして、散歩の際にはこうして私と一緒にいくことを常としております。
バテアさんやリンシンさんがいらしても、
「さーちゃん、散歩行こうにゃ!」
そう言って、私に駆け寄ってくるのでございます。
少し作業の際の匂いがついている気がしたものですから、2階にあがって服を着替えた私。
その後、一階で待ち構えていたベルと一緒に、外へと繰り出しました。
お日様の光りはまぶしいです。
陽光のおかげで暖かいのですが、頬に当たるそよ風が寒さを伝えてまいります。
「ベル、これを巻いてください」
「にゃ?」
「マフラーですよ、首元が寒くなくなります」
そう言って、私はベルの首にマフラーを巻いてあげました。
元気なベルにちなんで、濃い黄色のマフラー。
恥ずかしながら、私の手編みなんですよ。
「にゃ、あったかいにゃ!」
そう言って喜んでくれたベルなのですが、
「うにゃ? ここに紐にゃ……」
そう言って、マフラーの一部を引っ張りますと……
なんということでしょう……
ベルのマフラーがみるみるほどけていくではありませんか!?
しかもベルは、その紐がどんどん伸びるものですから
「うにゃにゃにゃにゃ♪」
猫ゆえでしょうか、楽しそうにその紐を引っ張り続けていたのです。
……作りたてだったベルのマフラーが紐に戻ってしまう、再び一から編み直しになってしまったのは言うまでもありません。
ーつづく
バテアさんのお店の地下にございます倉庫の中で、私はぬか床をかき混ぜております。
居酒屋さわこさんでお出ししています自家製のお漬物には、浅漬けとこのぬか漬けがございます。
「……ちょっと水気が多くなったかな?」
ホーロー製の容器の中をかき混ぜていた私は、魔法袋に入れて持って来ておりましたぬか袋からぬかを取り出し、ぬか床に適量加えていきました。
あわせて、塩を加え、再びかき混ぜていきます。
ぬか床の水気が多くなった場合、キッチンペーパーをのせてぬかを押し、水分を吸い取らせる方法もござます。
ですが、これをやってしまうとせっかくぬか床に溜まっていた野菜の旨みまで吸い取ってしまいます。
なので、私はこうやって足しぬかで対応するのを常としております。
ぬちゅ……ぬちゅ……ぬちゅ……
「……うん、こんなもんかしらね」
足したぬかが気にならなくなったところで、私は新たな野菜をぬか床に埋め込んでいきました。
先に埋めていた野菜はすでに取り出してあります。
どれも良い感じに漬かっておりましたので、今夜もお客様に喜んで頂けると思います。
「さて、次は……」
出来上がったぬか漬けを魔法袋に保存した私は、地下倉庫の脇にございます手洗い場で手をよく洗ってから次の作業に取りかかりました。
ぬか床を保管している棚の横に、いくつか木製の樽が並んでいます。
この樽は、大工のドルーさんに作成したいただいた物でございます。
ドルーさんは、ワノンさんの酒造り工房で酒造りに使用されています超巨大な樽を作成なさっておられます。
それをお聞きして、個人的にといいますか、居酒屋さわこさんとして注文させていただいた次第です。
空になり、洗った後に天日で乾燥させた樽の側へと移動した私は、魔法袋に入れて持参してきておりました、下準備済みのハルクサイを取り出しました。
このハルクサイは、私の世界の白菜によく似た野菜です。
白菜よりも実が丸々としておりまして、ちょっとカボチャを思わせる風貌になっております。
このハルクサイは、さわこの森にございます、アミリアさんの農場で栽培されておりまして、その収穫時期なものですから最近は毎日のように、大量にバテア青空市へ入荷しております。
ハルクサイは、居酒屋さわこさんでも一人鍋などで大量に消費しておりますので、最近はかなり多めに購入しております。
そして、そのハルクサイですが浅漬けにも使用しております。
事前に、居酒屋さわこさんの厨房でざっくり四つ切りにしてきたハルクサイを、粗塩を軽く振った樽の中に入れていきます。
ハルクサイの軸と軸の間に入りますように粗塩を振りながら入れていくのがポイントです。
その際、ハルクサイの表面にも粗塩をすり込んでおきます。
ハルクサイの軸と葉が互い違いになるようにして樽に敷き詰めていきます。
一段目を敷き詰め終えましたら、そこに刻んだ赤唐辛子と、細切りにした出汁昆布を加えます。
ここで、水飴を隠し味として少し加えるのが居酒屋さわこさん流でございます。
こうすると、出来上がった際独特のまろやかさが楽しめるんです。
こう言ってはおりますが……これはすべて亡き父に教えてもらった手法です。
生前、居酒屋酒話を父と一緒に切り盛りしておりました頃から、この時期はこうして白菜の浅漬けを店の倉庫で大量に作っておりました。
樽の上に樽をのせ、その樽を重し代わりにして……せまい倉庫の中をそうやって最大限に活用していた物ですから、この時期の居酒屋酒話の倉庫の中は、白菜の浅漬け置き場と化しておりました。
ふふ……それもとっても懐かしい思い出です。
そんな事を思い出しながら、私はさらに作業を続けていきます。
樽の中に、ハルクサイを2段、3段としきつめていきまして、その合間に赤唐辛子と昆布を加えます。
樽の深さの、おおよそ3分の2くらいのところまでハルクサイを敷き詰めましたらここまでです。
粗塩を多めにふりかけると、手でそれを押し込んでいきます。
そうですね、全体が平らになるのが目安です。
最後に、むしっておいたハルクサイの外側の硬い葉を上に敷き詰めます。
落とし蓋をのせ、その上にドルーさんに作成していただきました石製の重しを2つのせます。
この重しをハルクサイの上にのせると、ちょうど樽の上部ギリギリになります。
この重しの高さを考慮しまして、樽の深さの3分の2までしかハルクサイを敷き詰めないんです。
最後に上蓋をのせまして……
「……よし、完成」
次は3日後、水が押しぶたより上にきていたらおもしを1つ取り除きます。
そうしましたらその後3日程度で食べ頃になるはずです。
バテアさんに魔法を使用していただけば、樽の中の時間だけ進めていただくことは可能です。
ですが、特に急がないのであれば、私はこうやって昔ながらの時間をかけた方法で作業を行う事を好んでおります。
やはり、手間暇をかけたという実感を得たいと申しますか……お客様にお出しする際に、
「『私が手間暇かけて作成した』浅漬けでございます」
そう言ってお出ししたいですからね。
もちろん『私が手間暇かけて作成した』の部分は、私の心の中だけで申し上げている次第でございます。
◇◇
本日、地下室で予定しておりました作業を終えた私は、浅漬けを漬けた樽に今日の日付を書いた紙を貼り、手を洗ってから1階へと戻っていきました。
この地下室には、バテアさんが魔石の結界をはってくださっていますので、匂いが1階へ漏れない仕組みになっております。
「さーちゃん、済んだ?」
私が一階に上がってくると、ベルが嬉しそうに駆け寄ってきました。
今日は、人の姿のベルですが、耳と尻尾は隠しておりません。
私の世界では、猫耳と尻尾を持った人などおりませんので、あちらに出向いた際には耳は帽子で、尻尾はズボンの中に隠してもらっています。
ですが、亜人の皆様が普通に存在しておられますこちらの世界では、尻尾や耳がある方々が普通に存在されていますからね。特に隠す必要がないわけでございます。
「はい、終わりましたよ」
手を布巾で拭きながら、私は笑顔でベルに答えました。
するとベルは、
「じゃあさーちゃん、散歩行こうにゃ、散歩!」
そう言って私の手を引っ張りました。
窓の外へ視線を向けますと、お日様の光りで満ちあふれておりました。
「そうですね、少し休憩を兼ねていきましょうか」
「にゃ!」
私の言葉に、ベルは嬉しそうに一声あげると、私の腕に抱きついてきました。
ベルは、古代怪獣族の中の牙猫族という亜人種族でございます。
猫と名前がついているからでしょうか、散歩とひなたぼっこが大好きです。
そして、散歩の際にはこうして私と一緒にいくことを常としております。
バテアさんやリンシンさんがいらしても、
「さーちゃん、散歩行こうにゃ!」
そう言って、私に駆け寄ってくるのでございます。
少し作業の際の匂いがついている気がしたものですから、2階にあがって服を着替えた私。
その後、一階で待ち構えていたベルと一緒に、外へと繰り出しました。
お日様の光りはまぶしいです。
陽光のおかげで暖かいのですが、頬に当たるそよ風が寒さを伝えてまいります。
「ベル、これを巻いてください」
「にゃ?」
「マフラーですよ、首元が寒くなくなります」
そう言って、私はベルの首にマフラーを巻いてあげました。
元気なベルにちなんで、濃い黄色のマフラー。
恥ずかしながら、私の手編みなんですよ。
「にゃ、あったかいにゃ!」
そう言って喜んでくれたベルなのですが、
「うにゃ? ここに紐にゃ……」
そう言って、マフラーの一部を引っ張りますと……
なんということでしょう……
ベルのマフラーがみるみるほどけていくではありませんか!?
しかもベルは、その紐がどんどん伸びるものですから
「うにゃにゃにゃにゃ♪」
猫ゆえでしょうか、楽しそうにその紐を引っ張り続けていたのです。
……作りたてだったベルのマフラーが紐に戻ってしまう、再び一から編み直しになってしまったのは言うまでもありません。
ーつづく
30
お気に入りに追加
3,701
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。

私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。

英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。