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さわこさんと、冬来たりなば その1
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その日の私は、肌寒さを感じていつもより早めに目を覚ましました。
ダブルサイズのベッドの中、猫の姿のベルを中央にして、バテアさんと一緒に寝ている私なのですが、その肌寒さのためでしょうか無意識のうちにベルを抱き寄せていたようです。
私に抱っこされる格好になっていたベルは、その姿を人型に変化させておりまして私の胸元に顔をすり寄せながら寝息を立てていました。
子供がいたら、こうして抱っこして寝たりするのかしら……
そんな事を思いながら、私はベルを起こさないように気をつけて、ベッドから起き上がりました。
私の向かいではバテアさんが眠っておられます。
いつもですと、寝ている間に寝間着を脱ぎ捨てられてしまいまして、朝方には何も身につけないまま眠られているのが常なバテアさんなのですが、今日は寝間着を身につけたままでした。
やはり、バテアさんも肌寒さを感じておられるのでしょうね。
ベッドの下で布団を敷いて眠っておられるリンシンさんも、布団の中で丸くなっておいでです。
「……ふぅ」
思わず吐息を漏らした私。
変ですね……
寝室は、バテアさんが精製なさった室温調整魔石のおかげで常に一定の温度を保っているはずなのですが、今朝の室内は明らかに低めです。
窓の外へと視線を向けました。
そこで、私はやっとこの寒さの原因に気が付きました。
雪です。
雪が積もっていたのです。
積もっていたというのは正確ではありませんね、うっすらと、その痕跡が残っていた……そんな感じです。
2階の部屋の窓の外は一面、白いレースに覆われている、そんな感じになっていました。
夜明けすぐなものですから、まだ雪がとけておりません。
その光景に、私は思わず見入ってしまいました。
◇◇
「今年は早かったわね、初雪」
起き出されたバテアさんは、そう言いながら遅めの朝ご飯を食べておられました。
さわこの森の皆さんや、冒険者の皆さんは、随分前に食事を終えられていまして、それぞれお仕事に向かわれています。
すでにお日様も昇っておりまして、雪はかなり溶けてしまっております。
バテアさんの膝の上では、ベルが猫の姿のまま丸くなっています。
ベルもおそらく寒さを感じていて、バテアさんの膝の上で暖を取っているのでしょう。
「いつもはいつ頃降っているのですか?」
厨房で、夜のお店でお出しする料理の下ごしらえをしながら、私はバテアさんにお聞きしました。
「そうね……あと半月は先だったはずよ、後半とはいえテンの月に雪が降ったなんてちょっと記憶にないわ」
バテアさんはそう言いながら豚汁を口になさっておられます。
ちなみにですが……
異世界に存在していますさわこの森には四季がございません。
常に初夏のような、心地よい気候なのでございます。
そのため、そのさわこの森から転移ドアをくぐってこちらの世界へやってこられた皆様も、
「うわ、寒っ」
「もうそんな時期!?」
口々にそのような声をあげられておられたのが印象的でした。
「……となると、今日は魔法雑貨のお店も忙しくなりそうね」
そう言うと、バテアさんは最後に残っていた卵焼き2切れのうち、1切れを自分の口に運び、もう一切れを左手の上にのせて、ベルの口元へと運んでいかれました。
「にゃあ、バーちゃんありがとにゃ」
猫の姿のままですが、ベルは一緒に暮らしている私達には普通に話かけてくるのです。
「ベル、だからその『バーちゃん』は辞めなさいって言ってるでしょ?」
卵焼きを一心不乱に食べているベルを抱きかかえたバテアさんは、そう言いながらベルを座布団の上に移動させていきました。
私がさわこで、さーちゃん。
リンシンさんが、リーちゃん。
そして、バテアさんなので、バーちゃん。
ベルは、頑なにその呼び方を続けています。
その度に、先ほどのようにバテアさんに修正を厳命されているのですが、それに対しましてベルは
「にゃあ」
と、一鳴き返すのが常でございます。
その一鳴きがどういう意味なのかは少々はかりかねるのですが、とりあえずベルの呼び方が一向に修正されていないのは紛れもない事実でございます。
◇◇
バテアさんが言われていましたように、この日のバテアさんの魔法道具のお店は朝から大盛況でした。
いつも多くのお客様で賑わっているお店なのですが、いつもより5割増しな感じでお客様が殺到している感じです。
いつもですとエミリア一人で接客対応出来ているのですが、ここまでお客さんが増えるとそうもいきません。
そのため、バテア青空市を手伝ってくれているショコラにもお手伝いをしてもらっている次第です。
いつもですと魔石や薬草の採取に出かけておられるバテアさんも、今日はお店に残って少なくなった商品をあれこれ追加で精製なさっておられます。
そんなお客様が、もれなくお求めになられているのが『暖房用魔石』と『魔石暖炉』と言われるものでした。
暖房用魔石というのは、赤い色の魔石なのですが、これを使用すると室温を高めに設定することが出来るのそうなのです。
そして魔石暖炉というのはですね、私の世界で例えますと、石炭ストーブのような形状をしている置き型の暖房器具なのです。
中に暖房用魔石を入れて使用するそうでして、煙は出ません。 ちなみにこれがないと暖房用魔石の能力を完全には発揮することが出来ないそうなんです。
暖房中に器具に触れても、その表面は熱くならないので安全なのだそうです。
なんでも、魔石の力を利用して空気だけを熱しているそうなのですが、私の頭ではそれがどのような仕組みの上に成り立っているのか理解することは出来ておりません。
これらの暖房用器具なのですが、ここ最近よく売れていたように思うのですけれども、今朝の冠雪で皆さん慌ててお買い求めになられているのでしょうね。
そんなお客様の中には、ジュチさんの姿もありました。
中級酒場組合の酒場を経営なさっているジュチさんは、
「今日はね、お店用の魔石暖炉を買わせてもらおうと思ってね」
そう言って笑っておられました。
そういえば、ジュチさんのお店は先日増築なさったばかりでしたね。
おそらく、その増築部分で使用するための魔石暖炉を購入なさりにこられたのでしょう。
店舗用の魔石暖炉は、家庭用の物よりもかなり大型のため基本的には受注生産のはずなのですが
「そうくると思って、もう作ってあるわよ」
バテさんは苦笑しながら、出来上がったばかりの魔石暖炉をジュチさんにお渡しなさっておられました。
ジュチさんが居酒屋さわこさんで
「最近増築してさぁ」
そうお話なさっていたのをお聞きになっておられたのでしょうね。
さすがバテアさんと、思わず心の中で感動していた私でございます。
バテアさんの魔法道具のお店は、そんな感じで1日中大勢のお客様が途切れることがございませんでした。
◇◇
「今日は疲れましたねぇ」
ようやく魔法道具のお店の閉店時間が参りまして、お店の掃除を終えたショコラが居酒屋さわこさんのカウンター席に座って背伸びをしています。
「サンキューショコラ、今日は本当に助かったわ」
そんなショコラに、エミリアが笑顔で声をかけています。
毎朝バテア青空市を切り盛りしている2人ですが、元々馬が合っていたらしく、今ではすっかり親友といった感じでございます。
「そんな、お礼なんていいよ~。私とエミリアの仲じゃない」
ショコラは笑顔でそう言っています。
エミリアも、それに笑顔を返しています。
なんかいいですね、こういう仲良しさんって。
「さ、2人とも。甘い物でも飲んで一休みしてくださいな。これは私からのおごりです」
私はそう言いながら2人にカップを差し出していきました。
中に入っているのは、酒かすとマシュマロを使ったホットドリンクです。
柔らかくなるまで蒸した酒粕を鍋に入れ、そこに牛乳と水飴を加えながら弱火でコトコト暖めます。
軽く湯気が立ち始めたところで、軽くあぶったマシュマロをちぎって加え、もう一煮立ちさせれば完成です。
「うわぁ、なんかお腹のなかからあったかくなりますね」
「ソースイート! 甘くて暖かくて最高ね」
ショコラもエミリアも、笑顔でそれを飲んでいます。
その笑顔に、私も思わず笑顔になっておりました。
「にゃあ!」
そんな私に向かって、ベルが一鳴きいたしました。
どうやら『私にも!』って言っているようですね。
「はいはいわかりました」
私は笑いながら、鍋に残っているホットドリンクを容器によそっていきました。
ーつづく
ダブルサイズのベッドの中、猫の姿のベルを中央にして、バテアさんと一緒に寝ている私なのですが、その肌寒さのためでしょうか無意識のうちにベルを抱き寄せていたようです。
私に抱っこされる格好になっていたベルは、その姿を人型に変化させておりまして私の胸元に顔をすり寄せながら寝息を立てていました。
子供がいたら、こうして抱っこして寝たりするのかしら……
そんな事を思いながら、私はベルを起こさないように気をつけて、ベッドから起き上がりました。
私の向かいではバテアさんが眠っておられます。
いつもですと、寝ている間に寝間着を脱ぎ捨てられてしまいまして、朝方には何も身につけないまま眠られているのが常なバテアさんなのですが、今日は寝間着を身につけたままでした。
やはり、バテアさんも肌寒さを感じておられるのでしょうね。
ベッドの下で布団を敷いて眠っておられるリンシンさんも、布団の中で丸くなっておいでです。
「……ふぅ」
思わず吐息を漏らした私。
変ですね……
寝室は、バテアさんが精製なさった室温調整魔石のおかげで常に一定の温度を保っているはずなのですが、今朝の室内は明らかに低めです。
窓の外へと視線を向けました。
そこで、私はやっとこの寒さの原因に気が付きました。
雪です。
雪が積もっていたのです。
積もっていたというのは正確ではありませんね、うっすらと、その痕跡が残っていた……そんな感じです。
2階の部屋の窓の外は一面、白いレースに覆われている、そんな感じになっていました。
夜明けすぐなものですから、まだ雪がとけておりません。
その光景に、私は思わず見入ってしまいました。
◇◇
「今年は早かったわね、初雪」
起き出されたバテアさんは、そう言いながら遅めの朝ご飯を食べておられました。
さわこの森の皆さんや、冒険者の皆さんは、随分前に食事を終えられていまして、それぞれお仕事に向かわれています。
すでにお日様も昇っておりまして、雪はかなり溶けてしまっております。
バテアさんの膝の上では、ベルが猫の姿のまま丸くなっています。
ベルもおそらく寒さを感じていて、バテアさんの膝の上で暖を取っているのでしょう。
「いつもはいつ頃降っているのですか?」
厨房で、夜のお店でお出しする料理の下ごしらえをしながら、私はバテアさんにお聞きしました。
「そうね……あと半月は先だったはずよ、後半とはいえテンの月に雪が降ったなんてちょっと記憶にないわ」
バテアさんはそう言いながら豚汁を口になさっておられます。
ちなみにですが……
異世界に存在していますさわこの森には四季がございません。
常に初夏のような、心地よい気候なのでございます。
そのため、そのさわこの森から転移ドアをくぐってこちらの世界へやってこられた皆様も、
「うわ、寒っ」
「もうそんな時期!?」
口々にそのような声をあげられておられたのが印象的でした。
「……となると、今日は魔法雑貨のお店も忙しくなりそうね」
そう言うと、バテアさんは最後に残っていた卵焼き2切れのうち、1切れを自分の口に運び、もう一切れを左手の上にのせて、ベルの口元へと運んでいかれました。
「にゃあ、バーちゃんありがとにゃ」
猫の姿のままですが、ベルは一緒に暮らしている私達には普通に話かけてくるのです。
「ベル、だからその『バーちゃん』は辞めなさいって言ってるでしょ?」
卵焼きを一心不乱に食べているベルを抱きかかえたバテアさんは、そう言いながらベルを座布団の上に移動させていきました。
私がさわこで、さーちゃん。
リンシンさんが、リーちゃん。
そして、バテアさんなので、バーちゃん。
ベルは、頑なにその呼び方を続けています。
その度に、先ほどのようにバテアさんに修正を厳命されているのですが、それに対しましてベルは
「にゃあ」
と、一鳴き返すのが常でございます。
その一鳴きがどういう意味なのかは少々はかりかねるのですが、とりあえずベルの呼び方が一向に修正されていないのは紛れもない事実でございます。
◇◇
バテアさんが言われていましたように、この日のバテアさんの魔法道具のお店は朝から大盛況でした。
いつも多くのお客様で賑わっているお店なのですが、いつもより5割増しな感じでお客様が殺到している感じです。
いつもですとエミリア一人で接客対応出来ているのですが、ここまでお客さんが増えるとそうもいきません。
そのため、バテア青空市を手伝ってくれているショコラにもお手伝いをしてもらっている次第です。
いつもですと魔石や薬草の採取に出かけておられるバテアさんも、今日はお店に残って少なくなった商品をあれこれ追加で精製なさっておられます。
そんなお客様が、もれなくお求めになられているのが『暖房用魔石』と『魔石暖炉』と言われるものでした。
暖房用魔石というのは、赤い色の魔石なのですが、これを使用すると室温を高めに設定することが出来るのそうなのです。
そして魔石暖炉というのはですね、私の世界で例えますと、石炭ストーブのような形状をしている置き型の暖房器具なのです。
中に暖房用魔石を入れて使用するそうでして、煙は出ません。 ちなみにこれがないと暖房用魔石の能力を完全には発揮することが出来ないそうなんです。
暖房中に器具に触れても、その表面は熱くならないので安全なのだそうです。
なんでも、魔石の力を利用して空気だけを熱しているそうなのですが、私の頭ではそれがどのような仕組みの上に成り立っているのか理解することは出来ておりません。
これらの暖房用器具なのですが、ここ最近よく売れていたように思うのですけれども、今朝の冠雪で皆さん慌ててお買い求めになられているのでしょうね。
そんなお客様の中には、ジュチさんの姿もありました。
中級酒場組合の酒場を経営なさっているジュチさんは、
「今日はね、お店用の魔石暖炉を買わせてもらおうと思ってね」
そう言って笑っておられました。
そういえば、ジュチさんのお店は先日増築なさったばかりでしたね。
おそらく、その増築部分で使用するための魔石暖炉を購入なさりにこられたのでしょう。
店舗用の魔石暖炉は、家庭用の物よりもかなり大型のため基本的には受注生産のはずなのですが
「そうくると思って、もう作ってあるわよ」
バテさんは苦笑しながら、出来上がったばかりの魔石暖炉をジュチさんにお渡しなさっておられました。
ジュチさんが居酒屋さわこさんで
「最近増築してさぁ」
そうお話なさっていたのをお聞きになっておられたのでしょうね。
さすがバテアさんと、思わず心の中で感動していた私でございます。
バテアさんの魔法道具のお店は、そんな感じで1日中大勢のお客様が途切れることがございませんでした。
◇◇
「今日は疲れましたねぇ」
ようやく魔法道具のお店の閉店時間が参りまして、お店の掃除を終えたショコラが居酒屋さわこさんのカウンター席に座って背伸びをしています。
「サンキューショコラ、今日は本当に助かったわ」
そんなショコラに、エミリアが笑顔で声をかけています。
毎朝バテア青空市を切り盛りしている2人ですが、元々馬が合っていたらしく、今ではすっかり親友といった感じでございます。
「そんな、お礼なんていいよ~。私とエミリアの仲じゃない」
ショコラは笑顔でそう言っています。
エミリアも、それに笑顔を返しています。
なんかいいですね、こういう仲良しさんって。
「さ、2人とも。甘い物でも飲んで一休みしてくださいな。これは私からのおごりです」
私はそう言いながら2人にカップを差し出していきました。
中に入っているのは、酒かすとマシュマロを使ったホットドリンクです。
柔らかくなるまで蒸した酒粕を鍋に入れ、そこに牛乳と水飴を加えながら弱火でコトコト暖めます。
軽く湯気が立ち始めたところで、軽くあぶったマシュマロをちぎって加え、もう一煮立ちさせれば完成です。
「うわぁ、なんかお腹のなかからあったかくなりますね」
「ソースイート! 甘くて暖かくて最高ね」
ショコラもエミリアも、笑顔でそれを飲んでいます。
その笑顔に、私も思わず笑顔になっておりました。
「にゃあ!」
そんな私に向かって、ベルが一鳴きいたしました。
どうやら『私にも!』って言っているようですね。
「はいはいわかりました」
私は笑いながら、鍋に残っているホットドリンクを容器によそっていきました。
ーつづく
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