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さわこさんと、仕入の前のお話
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「ガタコンベでの屋台出店も無事に終わりましたね」
朝、居酒屋さわこさんの厨房の中で、私は笑顔を浮かべていました。
カウンター席には、バテアさんが左端に座っていて、その横にベル・エンジェさん・ロッサさん、ミリーネアさんの順番に並んでいます。
リンシンさんと白銀狐のシロは、ずいぶん前に朝食を済ませて朝の狩りに出かけています。
「そうねぇわさこ……屋台も結構評判よかったみたいだし……ふわぁ~……」
バテアさんは大きなあくびをなさっています。
以前ならまだ寝ておられる時間なのですが、最近はベル達おチビさんチームの面々が
「ばーちゃん起きるの!」
「バテア! 起きた方がいいと思うわ!」
「さぁ、皆で朝食なのじゃ」
バテアさんを引っ張り起こして無理矢理ここまで連れてきているんですよね。
まだ目が覚めきっていないせいで、私のことを「さわこ」ではなく「わさこ」と呼んでいるバテアさん……その呼称はともかくとして……スケスケのネグリジェ姿でそこに座っているのはいかがなものかと……ここでどなたかが店内に入って来たらちょっと問題になりかねません。
そんなバテアさんの横に並んで座っているベル達は、私が作った朝ご飯を笑顔で食べている最中です。
今朝のメニューは、
豆腐とわかめのお味噌汁
クッカドウゥドルの卵焼き
干しカウドンと春野菜の炒め物
そして、焼きおにぎりです。
先日の屋台で販売していた焼きおにぎりなのですが、ベル達もこれをすっかり気に入ったようですて、
「さーちゃん、明日の朝ご飯は焼きおにぎりがいいニャ」
「さわこ、私もよ!」
「妾もなのじゃ!」
最近は毎晩のように、お願いされているんです。
でも、あれですね、こうして私の作った料理を喜んで食べてくれているみんなの姿を見ていると、嬉しくて笑顔になってしまいます。
朝ご飯を食べ終わると、ベル達は元気に駆けだしていきました。
「さーちゃん、猫集会に行ってくるニャ!」
真っ先に駆けだしたベル。
その後を、エンジェさんとロッサさんも笑顔で追いかけていきます。
「はい、気をつけて」
私の言葉に笑顔で手を振り替えしながら、3人はお店から駆けだしていきました。
「……さて」
ここで私は、視線をカウンターへと向けました。
そこには、カウンターの上に置いてある朝食の横に突っ伏しているバテアさんの姿がありました。
ベル達に連れてこられて、どうにか着席まではしていたのですが……そこで力尽きて二度寝をはじめられてしまったようですね。
腕の隙間から安らかな寝息が聞こえています。
「バテアさん、その格好で寝ていたら風邪をひいちゃいますよ」
肩を揺すっても……駄目ですね、バテアさんってばまったく目を覚ます気配がありません。
「とりあえず、これ……」
ミリーネアさんが、2階から毛布を持って来てくれましたので、それをバテアさんの肩にかけました。
「ふみゃあ……もう飲めにゃい……」
なんか、そんな寝言を言っているバテアさん。
「……一体、どんな夢を見ておられるのでしょうね」
「……とりあえず、楽しい夢みたい」
バテアさんを見つめながら、私とミリーネアさんは互いに顔を見合わせながら笑いあっていました。
◇◇
結局、バテアさんはお昼近くになって目を覚まされました。
魔法袋に保存しておいた朝食を……いえ、もう朝昼兼用ですね。それを食べていただきました。
バテアさんも、服を着替えてからそれを食べてくださっています。
「さて、ご飯をすませたらアタシも出かけてくるわね」
「今日はどちらにお出かけなんですか?」
「北の森に行ってくるわ。あのあたりも雪解けして、春に芽吹く薬草がてんこ盛りのはずだから」
「わかりました」
私は早速、お弁当の準備をしていきました。
とはいえ、遅めの朝ご飯をしっかりお食べになっているバテアさんです。
なので、小振りな焼きおにぎりを2つと漬物、それに、温かいお味噌汁をお付けします。
私の世界で購入してきた、お味噌汁も保存出来る保温弁当箱にそれらをつめていきます。
……雪解けしたばかりということは、まだ肌寒いかもしれませんし、お味噌汁は多めにいれておきましょう。あと、温かいお茶も……
「バテアさん、では、これもお持ちください」
「ありがとさわこ、いつもすまないわね」
「いえ、いつもお世話になっているのですから、これくらいさせていただきませんと」
笑顔でお応えする私。
そんな私に、バテアさんも笑顔を返してくださいました。
転移ドアの向こうに消えていったバテアさんを見送った私は、厨房へと戻っていきました。
「さて、では夜の営業に備えて仕込みをしましょうか」
辺境都市ガタコンベの花祭りに参加した祭に、作り置きしておいた料理をお出ししまして、ほとんど無くなってしまっていますからね、腕によりをかけて頑張りませんと。
居酒屋さわこさんの定番の人気料理、肉じゃがに加えまして……そうですね、そろそろ春から初夏にかけてのお野菜が出回り始めていますので、それを使った大皿料理を調理することにしましょうか。
「花祭りでもお出しして好評だった茄子の野菜の南蛮漬けと、山菜の野菜炒め……」
最近、白銀狐の皆さんが山で収穫してきてくれる野草が、春の物から夏の物に変化してきていますので、それを使った炒め物を作り置きしておこうと思います。
茄子の南蛮漬けにも使用出来ますからね。
コゴミや芹によく似たお野菜を下処理しまして、アミリアさんの農場で収穫されたばかりの春タルマネギを加えて炒めていきます。
……こちらの世界でも、夏が近づいてくると私の世界と同じような植物が芽吹くのですね
白銀狐の皆さんが収穫してきてくれた野菜を下処理しながら、私は笑顔を浮かべていました。
こうして、季節の物を使って料理をしていく……何気にこういうのって、当たり前のようで当たり前ではなかったんですよね。
私が元いた世界で居酒屋酒話を経営していた頃は、善治郎さんのお店で野菜を購入させていただいていたものの、ハウス栽培などの影響もあって、本来の季節にそぐわない野菜が販売されていましたから。
それが悪いとは言う気はございません……ですが、こうして季節の物をその季節に頂ける幸せというものも、やっぱりあると思うんです。
「……ねぇ、さわこ」
「はい、なんですか、ミリーネアさん」
「……次にさわこの世界に行くのは、いつ?」
「あぁ、それでしたら、数日後ですよ。バテアさんの用事が済み次第、連れていってもらう予定にしています。花祭りで、私の世界の食材もずいぶん消費してしまいましたので」
「わぁ、楽しみ! 今回も絶対に一緒に行く!」
「えっと……それはいいのですが……くれぐれも迷子にならないでくださいね」
ミリーネアさんを見ながら苦笑している私。
えぇ、何しろミリーネアさんってば、私の世界に行く度に『あれ何?』『これ、面白そう』と、気の向くままにあちこち勝手に移動なさるもんですから、毎回大変なんです。
……ですが、当のミリーネアさんはと言いますと……
「迷子?……なったことない」
きょとんとしながら、そう言われています。
そうなんですよね……毎回私とバテアさんが必死になって発見しているものですから、ミリーネアさん的には、迷子になったという意識が希薄といいますか……
そんなミリーネアさんの様子に苦笑しながら、私は仕込みを続けていました。
ーつづく
朝、居酒屋さわこさんの厨房の中で、私は笑顔を浮かべていました。
カウンター席には、バテアさんが左端に座っていて、その横にベル・エンジェさん・ロッサさん、ミリーネアさんの順番に並んでいます。
リンシンさんと白銀狐のシロは、ずいぶん前に朝食を済ませて朝の狩りに出かけています。
「そうねぇわさこ……屋台も結構評判よかったみたいだし……ふわぁ~……」
バテアさんは大きなあくびをなさっています。
以前ならまだ寝ておられる時間なのですが、最近はベル達おチビさんチームの面々が
「ばーちゃん起きるの!」
「バテア! 起きた方がいいと思うわ!」
「さぁ、皆で朝食なのじゃ」
バテアさんを引っ張り起こして無理矢理ここまで連れてきているんですよね。
まだ目が覚めきっていないせいで、私のことを「さわこ」ではなく「わさこ」と呼んでいるバテアさん……その呼称はともかくとして……スケスケのネグリジェ姿でそこに座っているのはいかがなものかと……ここでどなたかが店内に入って来たらちょっと問題になりかねません。
そんなバテアさんの横に並んで座っているベル達は、私が作った朝ご飯を笑顔で食べている最中です。
今朝のメニューは、
豆腐とわかめのお味噌汁
クッカドウゥドルの卵焼き
干しカウドンと春野菜の炒め物
そして、焼きおにぎりです。
先日の屋台で販売していた焼きおにぎりなのですが、ベル達もこれをすっかり気に入ったようですて、
「さーちゃん、明日の朝ご飯は焼きおにぎりがいいニャ」
「さわこ、私もよ!」
「妾もなのじゃ!」
最近は毎晩のように、お願いされているんです。
でも、あれですね、こうして私の作った料理を喜んで食べてくれているみんなの姿を見ていると、嬉しくて笑顔になってしまいます。
朝ご飯を食べ終わると、ベル達は元気に駆けだしていきました。
「さーちゃん、猫集会に行ってくるニャ!」
真っ先に駆けだしたベル。
その後を、エンジェさんとロッサさんも笑顔で追いかけていきます。
「はい、気をつけて」
私の言葉に笑顔で手を振り替えしながら、3人はお店から駆けだしていきました。
「……さて」
ここで私は、視線をカウンターへと向けました。
そこには、カウンターの上に置いてある朝食の横に突っ伏しているバテアさんの姿がありました。
ベル達に連れてこられて、どうにか着席まではしていたのですが……そこで力尽きて二度寝をはじめられてしまったようですね。
腕の隙間から安らかな寝息が聞こえています。
「バテアさん、その格好で寝ていたら風邪をひいちゃいますよ」
肩を揺すっても……駄目ですね、バテアさんってばまったく目を覚ます気配がありません。
「とりあえず、これ……」
ミリーネアさんが、2階から毛布を持って来てくれましたので、それをバテアさんの肩にかけました。
「ふみゃあ……もう飲めにゃい……」
なんか、そんな寝言を言っているバテアさん。
「……一体、どんな夢を見ておられるのでしょうね」
「……とりあえず、楽しい夢みたい」
バテアさんを見つめながら、私とミリーネアさんは互いに顔を見合わせながら笑いあっていました。
◇◇
結局、バテアさんはお昼近くになって目を覚まされました。
魔法袋に保存しておいた朝食を……いえ、もう朝昼兼用ですね。それを食べていただきました。
バテアさんも、服を着替えてからそれを食べてくださっています。
「さて、ご飯をすませたらアタシも出かけてくるわね」
「今日はどちらにお出かけなんですか?」
「北の森に行ってくるわ。あのあたりも雪解けして、春に芽吹く薬草がてんこ盛りのはずだから」
「わかりました」
私は早速、お弁当の準備をしていきました。
とはいえ、遅めの朝ご飯をしっかりお食べになっているバテアさんです。
なので、小振りな焼きおにぎりを2つと漬物、それに、温かいお味噌汁をお付けします。
私の世界で購入してきた、お味噌汁も保存出来る保温弁当箱にそれらをつめていきます。
……雪解けしたばかりということは、まだ肌寒いかもしれませんし、お味噌汁は多めにいれておきましょう。あと、温かいお茶も……
「バテアさん、では、これもお持ちください」
「ありがとさわこ、いつもすまないわね」
「いえ、いつもお世話になっているのですから、これくらいさせていただきませんと」
笑顔でお応えする私。
そんな私に、バテアさんも笑顔を返してくださいました。
転移ドアの向こうに消えていったバテアさんを見送った私は、厨房へと戻っていきました。
「さて、では夜の営業に備えて仕込みをしましょうか」
辺境都市ガタコンベの花祭りに参加した祭に、作り置きしておいた料理をお出ししまして、ほとんど無くなってしまっていますからね、腕によりをかけて頑張りませんと。
居酒屋さわこさんの定番の人気料理、肉じゃがに加えまして……そうですね、そろそろ春から初夏にかけてのお野菜が出回り始めていますので、それを使った大皿料理を調理することにしましょうか。
「花祭りでもお出しして好評だった茄子の野菜の南蛮漬けと、山菜の野菜炒め……」
最近、白銀狐の皆さんが山で収穫してきてくれる野草が、春の物から夏の物に変化してきていますので、それを使った炒め物を作り置きしておこうと思います。
茄子の南蛮漬けにも使用出来ますからね。
コゴミや芹によく似たお野菜を下処理しまして、アミリアさんの農場で収穫されたばかりの春タルマネギを加えて炒めていきます。
……こちらの世界でも、夏が近づいてくると私の世界と同じような植物が芽吹くのですね
白銀狐の皆さんが収穫してきてくれた野菜を下処理しながら、私は笑顔を浮かべていました。
こうして、季節の物を使って料理をしていく……何気にこういうのって、当たり前のようで当たり前ではなかったんですよね。
私が元いた世界で居酒屋酒話を経営していた頃は、善治郎さんのお店で野菜を購入させていただいていたものの、ハウス栽培などの影響もあって、本来の季節にそぐわない野菜が販売されていましたから。
それが悪いとは言う気はございません……ですが、こうして季節の物をその季節に頂ける幸せというものも、やっぱりあると思うんです。
「……ねぇ、さわこ」
「はい、なんですか、ミリーネアさん」
「……次にさわこの世界に行くのは、いつ?」
「あぁ、それでしたら、数日後ですよ。バテアさんの用事が済み次第、連れていってもらう予定にしています。花祭りで、私の世界の食材もずいぶん消費してしまいましたので」
「わぁ、楽しみ! 今回も絶対に一緒に行く!」
「えっと……それはいいのですが……くれぐれも迷子にならないでくださいね」
ミリーネアさんを見ながら苦笑している私。
えぇ、何しろミリーネアさんってば、私の世界に行く度に『あれ何?』『これ、面白そう』と、気の向くままにあちこち勝手に移動なさるもんですから、毎回大変なんです。
……ですが、当のミリーネアさんはと言いますと……
「迷子?……なったことない」
きょとんとしながら、そう言われています。
そうなんですよね……毎回私とバテアさんが必死になって発見しているものですから、ミリーネアさん的には、迷子になったという意識が希薄といいますか……
そんなミリーネアさんの様子に苦笑しながら、私は仕込みを続けていました。
ーつづく
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