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番外編 今思えばきっかけになったあの日のこと
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ウィリアム殿下と王太子殿下の鼻の穴から魔力を提供してもらってから早二ヶ月。
わたしは相変わらず楽しく魔道具師として働いていた。
この日もギルドを訪れて、
納品のついでにマスターや同業の魔道具師さん、そして魔道具を買いに来るギルドの常連客の人と雑談していた。
「え?ギルド狙いの空き巣?」
わたしが驚いて尋ねると、
たまたまギルドを訪れていた同業者のシビルさんが答えてくれた。
シビルさんはオトナのオンナの色気がエグい、お色気ムンムンと女性だ。
「そうなのよ。ここのところ頻繁に起こってるんだって。しかも狙いは職人ギルドばかりらしいわよ。傭兵ギルドや魔術師ギルドには手を出さないんだって、いやらしいわね~、でも一般の家もヤラれてるらしいわよ、怖いわね~」
なるほど、
返り討ちに遭いそうなギルドには入らないのか。
まぁ当然だろうな。
すると常連客のひとり、
おもしろ魔道具収集家のダウルさんがマスターに言った。
おもしろ魔道具とは
「犬がアクビをした回数をカウントする魔道具」とか
「イチゴの種が何粒あるか一瞬でわかる魔道具」など、一体なんのためにあるんだと問いたくなるような魔道具の事だ。
ちなみにわたしは、
「届いた手紙の切手が舐められて貼られたものかがわかる魔道具」を開発して、見事ダウルさんにご購入していただけた事がある。
「この店も狙われてるんじゃないの?マスター、防犯とか何か対策した方がいいんじゃないの?」
ダウルさんのその言葉に
マスターは首を傾げながら言った。
「んな事言われてもなぁ。こんなギルド盗るもんなんてなんもねぇし、俺もここの二階に住んでるしなぁ。空き巣ってアレだろ、誰もいない家に入るんだから大丈夫なんじゃないか?」
「マスター、ここに住んでるんですか?」
騎士爵持ってるのに?
マスターは肩の負傷を理由に第二騎士団を退団する際に、今までの功績を讃えられて一代限りの騎士爵を賜ったそうだ。
そんな騎士サマがギルドの二階暮らしとは……
なんて事をみんなでわやわやと話しているうちに、随分と夕方遅くになってしまった。
わたしは慌てて失礼する事にした。
するとマスターは
「もう遅いから送るよ」と言って、いつも身につけている剣を取った。
「だ、大丈夫ですって、まだ夕方ですよ?」
ギルドもあるのに申し訳なさすぎると辞退すると、
「薄暗くなり始めてる。こんな時間が一番危ないんだ」と言って取り合ってくれない。
するとダウルさんまで
「送ってもらいなよ~。いや、送らせてあげなよ」なんてよくわからない事を言う。
シビルさんだけが、
「アパートはすぐソコでしょ?必要ないじゃない」とわたしの意見を擁護してくれた。
結局、「絶対に送る」と譲らないマスターに押し切られて、わたしはアパートへ帰る事となった。
後ろからシビルさんの
「なによ~!若さがなんだって言うのよ~!」という声が聞こえてきたけど、どういう事かよくわからなかった。
それにしてもライアン様といいマスターといい、
なんでみんなそんなに心配性なのか。
やっぱりあれか、
わたしが世間知らずで頼りないからか、と地味に凹む。
そんな事を考えているうちにアパートに着いた。
先日、サリィは縁談のために実家に戻り、わたしは本格的に一人暮らしとなった。
今までなら扉を開けて迎え入れてくれたサリィがいない事がなんだか寂しい。
わたしはちょっとしょんぼりしながら部屋の鍵を取り出し、
送ってくれたマスターに感謝の気持ちを伝えた。
「お忙しいのに送って貰ってすみません、ありがとうございました。また完成した魔道具を持って、ギルドに行きますね」
と言って鍵を開けようとした時、
不意にマスターに鍵を差し込もうとした手を握られた。
「!……マ、マスター!?」
仰天したわたしが見上げると、
そこには真剣な顔で部屋の気配を伺うマスターの顔があった。
「しっ!……部屋の中に誰がいるぞ」
「えっ…!?」
……サリィかしら?
それともライアン様?は、勝手に部屋には入らないわね。
まさかお母さま?と考えに耽っていると、マスターはわたしの両肩にそっと手を置き、わたしを部屋の入り口から遠ざけた。
「中を確かめる。部屋に入ってもいいか?」
「え?部屋を?何故ですか?」
「何故っておまぇ……もしかして、中にいるのは知り合いか家族だと思っているのか?」
「他に誰がいるというんです?他人が勝手に入ったりしないでしょう?」
わたしがきょとんとしながら答えると、
マスターは「これだからお嬢様は……」とため息を吐いた。
「いいか、留守中に他人が勝手に家に入って、勝手に物を盗って行く事を空き巣って言うんだ」
「えっ……じゃあまさかわたしの部屋に今、空き巣がいるんですか!?」
「やっとご理解いただけたようだ」
そう言ってマスターは
わたしの頭の上にポンと大きな手を置いた。
「危ないから下がっててくれ」
そう言うや否や、マスターはあっという間に部屋に入り、あっという間に中で部屋を物色していた空き巣を捕まえてお縄にした。
その間わずか5分。(わたし調べ)
さすがは元騎士サマ。お見事です。
捕まえた空き巣を自警団に引き渡し、やれやれと思っていたら、
何故かマスターのお説教が始まった。
「窓の鍵が空いていた。そこから侵入されたんだ。若い女の一人暮らしというのに危機感が全く無い」
「すみません……」
「ただでさえあんたはキレイで目立つんだ。いつまでもお嬢様育ちのポヤポヤした考えで油断してたら、あっという間に喰われちまうぞ」
「はい……すみません」
「魔道具の事ばかり考えて、日々の暮らしを疎かにしちゃダメだ」
「はい……おっしゃる通りです……」
その後も延々とお説教は続いたが、
わたしの事を真剣に心配してくれるマスターの姿に、ちょっと温かいものを感じた。
「と、いう事があったのよ」
わたしは下の子の出産のために
久しぶりに実家の侯爵領へと戻っていた。
そこで、母と義姉に、夫との馴れ初めを聞かれて話していたのだ。
今思えばあれがきっかけだったんだなぁと思う。
コレ!というドラマチックなエピソードはないけれど、あの日がきっかけになったのは間違いないと思う。
わたしの両肩と頭にポンと置かれた温かい手が忘れられなかったし、
その日からマスターの事を変に意識し過ぎて空回りする日々が続いたんだっけ。
その後、ひょんな事からギルドの二階に間借りする事になったり、
当時夫の事を狙っていたシビルさんの猛烈過ぎるアプローチに慄いたり、
わたしが10歳も年下で、自分はおっさんだからと躊躇していた夫に体当たりで告白したりと、
本当に色んな事があった。
出会いはただのギルドマスターと魔道具師。
でも今はわたしの旦那さまで可愛い子どもたちのお父さん、そしてわたしは彼の妻だ。
人生ってホントどうなるかわからない。
わからないからこそ面白いし、生きていくガッツが湧く。
先日、他国の公爵令嬢との婚約が決まったウィリアム殿下にも教えてあげたい。
取り消したい過去を
それを経験値として活かすも殺すも自分次第。
わたしも数々の失敗を経て今がある。
大切なのは過去の自分と手を携えてこれからを歩んでゆけるかどうか。
抹消したい過去の自分ほど、
自分にとっては良い教師なのだ。
多分、きっと。
殿下、頑張ってください。
どうかお幸せに。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
マスターとの馴れ初めを……
とのご意見をいただきましたので、
番外編として書いてみました。
前回お話した、
小説家になろう版「もう彼女でいいじゃないですか」をifストーリーとして投稿する事に決めました。
ウィリアムにお慈悲を……という意見も多数いただきましたし、
作者もアホな子ほど可愛いと言いましょうか、ウィリアムくんをなんとかしてやりたいと思っております。
なので、本編とは全く違う、
「もし、ウィリアムがあそこで選択を間違えてなかったら」
「もし、早い段階でフェリシアが魅了の事を打ち明けられていたら」
という、ターニングポイントにifという要素が入ればどれだけ物語が違ってくるのかを書いてみたくなりました。
アルファポリス版
「もう彼女でいいじゃないですか」の
並行世界という事になるのでしょうね。
多分、
多少は、
ウィリアムくんのダメダメ加減がマシになるのではないでしょうか。
ターニングポイントは
おそらく3話から。
3話までは同じ展開になると思います。
ifストーリーでも
変わらずジレジレするかもしれませんし、リリナにイライラするシーンも多々あると思います。
その際はどうかご容赦くださいますよう、よろしくお願い致します。
話がまとまり次第投稿します。
でも
なろうさんで連載中の話もあるし、
アルファポリスさんの方で新しく連載したい話もある……
一日が24時間なんて短いと感じたのはホント久しぶりです。
時間の許す限り、脳みそが許す限り、頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
キムラましゅろう
わたしは相変わらず楽しく魔道具師として働いていた。
この日もギルドを訪れて、
納品のついでにマスターや同業の魔道具師さん、そして魔道具を買いに来るギルドの常連客の人と雑談していた。
「え?ギルド狙いの空き巣?」
わたしが驚いて尋ねると、
たまたまギルドを訪れていた同業者のシビルさんが答えてくれた。
シビルさんはオトナのオンナの色気がエグい、お色気ムンムンと女性だ。
「そうなのよ。ここのところ頻繁に起こってるんだって。しかも狙いは職人ギルドばかりらしいわよ。傭兵ギルドや魔術師ギルドには手を出さないんだって、いやらしいわね~、でも一般の家もヤラれてるらしいわよ、怖いわね~」
なるほど、
返り討ちに遭いそうなギルドには入らないのか。
まぁ当然だろうな。
すると常連客のひとり、
おもしろ魔道具収集家のダウルさんがマスターに言った。
おもしろ魔道具とは
「犬がアクビをした回数をカウントする魔道具」とか
「イチゴの種が何粒あるか一瞬でわかる魔道具」など、一体なんのためにあるんだと問いたくなるような魔道具の事だ。
ちなみにわたしは、
「届いた手紙の切手が舐められて貼られたものかがわかる魔道具」を開発して、見事ダウルさんにご購入していただけた事がある。
「この店も狙われてるんじゃないの?マスター、防犯とか何か対策した方がいいんじゃないの?」
ダウルさんのその言葉に
マスターは首を傾げながら言った。
「んな事言われてもなぁ。こんなギルド盗るもんなんてなんもねぇし、俺もここの二階に住んでるしなぁ。空き巣ってアレだろ、誰もいない家に入るんだから大丈夫なんじゃないか?」
「マスター、ここに住んでるんですか?」
騎士爵持ってるのに?
マスターは肩の負傷を理由に第二騎士団を退団する際に、今までの功績を讃えられて一代限りの騎士爵を賜ったそうだ。
そんな騎士サマがギルドの二階暮らしとは……
なんて事をみんなでわやわやと話しているうちに、随分と夕方遅くになってしまった。
わたしは慌てて失礼する事にした。
するとマスターは
「もう遅いから送るよ」と言って、いつも身につけている剣を取った。
「だ、大丈夫ですって、まだ夕方ですよ?」
ギルドもあるのに申し訳なさすぎると辞退すると、
「薄暗くなり始めてる。こんな時間が一番危ないんだ」と言って取り合ってくれない。
するとダウルさんまで
「送ってもらいなよ~。いや、送らせてあげなよ」なんてよくわからない事を言う。
シビルさんだけが、
「アパートはすぐソコでしょ?必要ないじゃない」とわたしの意見を擁護してくれた。
結局、「絶対に送る」と譲らないマスターに押し切られて、わたしはアパートへ帰る事となった。
後ろからシビルさんの
「なによ~!若さがなんだって言うのよ~!」という声が聞こえてきたけど、どういう事かよくわからなかった。
それにしてもライアン様といいマスターといい、
なんでみんなそんなに心配性なのか。
やっぱりあれか、
わたしが世間知らずで頼りないからか、と地味に凹む。
そんな事を考えているうちにアパートに着いた。
先日、サリィは縁談のために実家に戻り、わたしは本格的に一人暮らしとなった。
今までなら扉を開けて迎え入れてくれたサリィがいない事がなんだか寂しい。
わたしはちょっとしょんぼりしながら部屋の鍵を取り出し、
送ってくれたマスターに感謝の気持ちを伝えた。
「お忙しいのに送って貰ってすみません、ありがとうございました。また完成した魔道具を持って、ギルドに行きますね」
と言って鍵を開けようとした時、
不意にマスターに鍵を差し込もうとした手を握られた。
「!……マ、マスター!?」
仰天したわたしが見上げると、
そこには真剣な顔で部屋の気配を伺うマスターの顔があった。
「しっ!……部屋の中に誰がいるぞ」
「えっ…!?」
……サリィかしら?
それともライアン様?は、勝手に部屋には入らないわね。
まさかお母さま?と考えに耽っていると、マスターはわたしの両肩にそっと手を置き、わたしを部屋の入り口から遠ざけた。
「中を確かめる。部屋に入ってもいいか?」
「え?部屋を?何故ですか?」
「何故っておまぇ……もしかして、中にいるのは知り合いか家族だと思っているのか?」
「他に誰がいるというんです?他人が勝手に入ったりしないでしょう?」
わたしがきょとんとしながら答えると、
マスターは「これだからお嬢様は……」とため息を吐いた。
「いいか、留守中に他人が勝手に家に入って、勝手に物を盗って行く事を空き巣って言うんだ」
「えっ……じゃあまさかわたしの部屋に今、空き巣がいるんですか!?」
「やっとご理解いただけたようだ」
そう言ってマスターは
わたしの頭の上にポンと大きな手を置いた。
「危ないから下がっててくれ」
そう言うや否や、マスターはあっという間に部屋に入り、あっという間に中で部屋を物色していた空き巣を捕まえてお縄にした。
その間わずか5分。(わたし調べ)
さすがは元騎士サマ。お見事です。
捕まえた空き巣を自警団に引き渡し、やれやれと思っていたら、
何故かマスターのお説教が始まった。
「窓の鍵が空いていた。そこから侵入されたんだ。若い女の一人暮らしというのに危機感が全く無い」
「すみません……」
「ただでさえあんたはキレイで目立つんだ。いつまでもお嬢様育ちのポヤポヤした考えで油断してたら、あっという間に喰われちまうぞ」
「はい……すみません」
「魔道具の事ばかり考えて、日々の暮らしを疎かにしちゃダメだ」
「はい……おっしゃる通りです……」
その後も延々とお説教は続いたが、
わたしの事を真剣に心配してくれるマスターの姿に、ちょっと温かいものを感じた。
「と、いう事があったのよ」
わたしは下の子の出産のために
久しぶりに実家の侯爵領へと戻っていた。
そこで、母と義姉に、夫との馴れ初めを聞かれて話していたのだ。
今思えばあれがきっかけだったんだなぁと思う。
コレ!というドラマチックなエピソードはないけれど、あの日がきっかけになったのは間違いないと思う。
わたしの両肩と頭にポンと置かれた温かい手が忘れられなかったし、
その日からマスターの事を変に意識し過ぎて空回りする日々が続いたんだっけ。
その後、ひょんな事からギルドの二階に間借りする事になったり、
当時夫の事を狙っていたシビルさんの猛烈過ぎるアプローチに慄いたり、
わたしが10歳も年下で、自分はおっさんだからと躊躇していた夫に体当たりで告白したりと、
本当に色んな事があった。
出会いはただのギルドマスターと魔道具師。
でも今はわたしの旦那さまで可愛い子どもたちのお父さん、そしてわたしは彼の妻だ。
人生ってホントどうなるかわからない。
わからないからこそ面白いし、生きていくガッツが湧く。
先日、他国の公爵令嬢との婚約が決まったウィリアム殿下にも教えてあげたい。
取り消したい過去を
それを経験値として活かすも殺すも自分次第。
わたしも数々の失敗を経て今がある。
大切なのは過去の自分と手を携えてこれからを歩んでゆけるかどうか。
抹消したい過去の自分ほど、
自分にとっては良い教師なのだ。
多分、きっと。
殿下、頑張ってください。
どうかお幸せに。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
マスターとの馴れ初めを……
とのご意見をいただきましたので、
番外編として書いてみました。
前回お話した、
小説家になろう版「もう彼女でいいじゃないですか」をifストーリーとして投稿する事に決めました。
ウィリアムにお慈悲を……という意見も多数いただきましたし、
作者もアホな子ほど可愛いと言いましょうか、ウィリアムくんをなんとかしてやりたいと思っております。
なので、本編とは全く違う、
「もし、ウィリアムがあそこで選択を間違えてなかったら」
「もし、早い段階でフェリシアが魅了の事を打ち明けられていたら」
という、ターニングポイントにifという要素が入ればどれだけ物語が違ってくるのかを書いてみたくなりました。
アルファポリス版
「もう彼女でいいじゃないですか」の
並行世界という事になるのでしょうね。
多分、
多少は、
ウィリアムくんのダメダメ加減がマシになるのではないでしょうか。
ターニングポイントは
おそらく3話から。
3話までは同じ展開になると思います。
ifストーリーでも
変わらずジレジレするかもしれませんし、リリナにイライラするシーンも多々あると思います。
その際はどうかご容赦くださいますよう、よろしくお願い致します。
話がまとまり次第投稿します。
でも
なろうさんで連載中の話もあるし、
アルファポリスさんの方で新しく連載したい話もある……
一日が24時間なんて短いと感じたのはホント久しぶりです。
時間の許す限り、脳みそが許す限り、頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
キムラましゅろう
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