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今さらなんだというのでしょう
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自分を妾にしたいが為に幼い娘に罪を着せたベケスド=ヤコブ逮捕の裏に、かつての恋人デニス=ベイカーが関わっていた事を知らされたウェンディ。
なぜ彼がウェンディの窮地を知ったのか。
それにより色々と調べたであろう自分の現状。
その中でどこまで知ってしまったのか。
二年前に何も告げずに生んだ娘のシュシュの事を既に知ってしまっているのだろうか。
ウェンディは本人に直接確かめるべくデニスと向かい合った。
聞けばデニスからも話があるという。
二人はデニスのオフィスで向かい合って座り、互いにどう切り出すべきか迷った。
ウェンディは考えた。
もしかしたらシュシュの存在までは辿り着いていないかもしれない。
それなら迂闊な事を言って墓穴を掘らないようにしなくてはならない。
子どもの事に触れずにヤコブの件を訊ねてみるか……と考えが纏まったその時、唐突にデニスの方から切り出された。
「総務の文官がキミに渡す書類を持って来た時に知ってしまった。キミが、二年前に子どもを生んだ事を」
ーーおっふ。
い、いきなり?
ストレート過ぎるでしょ。
ていうかやっぱり知られていた……。
駆け引きも何もなく直球で投げられたボールをどう受け止めて良いのやら……。
迷っているうちに二球目が投じられた。
「今が二歳二ヶ月なら、間違いなく俺との間に生まれた子だと確信している……キミの誠実な為人は誰よりも分かっているつもりだから。俺と別れてから妊娠が発覚した、そうだよな?」
「………」
もうボコボコのデッドボールだ。
ウェンディは何とか声を押し出し反撃した。
「別れたんじゃないわ。一方的に捨てられたのよ。その後で妊娠してるとわかった。避妊をミスったのは私の落ち度だし連絡しても迷惑なだけだろうと思ったから知らせなかったの」
「迷惑だなんてそんな訳がない……」
「私と別れて別の女性と結婚する貴方に知らせられる訳がないでしょう?そんなの貴方の妻になる人にとっては迷惑なだけよっ」
「それはっ……」苦しそうな表情を浮かべ何かを言おうとしたデニスだが、ややあってすぐに「すまなかった……」と言葉を次いだだけだった。
いつも冷静であまり物事に動じないデニスが明らかに気落ちしている様子に、ウェンディは思った。
ーー……デニスにしてみれば非嫡出子よね……彼の事だから正式に認知しようと思っているのだろうけど、奥様に申し訳が立たないと思い悩んでいるのでしょう……。
だから絶対に知られたくなかった。
ウェンディの大切なシュシュが、父親にしてみれば頭の痛い存在と思われる事が何よりも耐えられなかったから。
ウェンディは自身の心に細い針を何本も刺されるような痛みを感じた。
「心配しないで。貴方に何かを求めたりは絶対にしないから。認知も必要なければ責任も感じなくていい。あの子は私だけの娘、これまで通り貴方とは無関係で生きてゆくから」
心の痛みを無視するようにウェンディがそう告げると、まるでデニスも同じ痛みを感じているかのような顔をした。
そして穏やかな声で言う。
「……娘……女の子なんだな」
ーーあっ、
ウェンディは心の中で臍を噛む。
余計な事を口走ってしまった。
自分が感じているよりも動揺しているらしい。
「名前は……?」
「聞いてどうするの」
「知りたいんだ、頼む」
どうしてそんな……
心から望んでいるような顔をするのだろう。
教えたくないのに言葉が勝手に口からすべり落ちてゆく。
「………シュシュ……」
「シュシュか……女の子らしい可愛い名だ」
シュシュは今ここに居ないのに、まるでウェンディを通して見つめているような、そんな慈しむような瞳で見つめられてウェンディは堪らなくなった。
堪らなく腹立たしい。
そして……悲しい。
ウェンディは思わず立ち上がってデニスに言った。
「もうっ……何なのっ?今さらなんだというのっ!?確かにシュシュは貴方の子だけど、私たちはもう別れたのよっ?貴方には貴方の家庭があるのでしょう?だったら私達の事は捨て置いてよっ!放っといてよっ!」
思わず声を荒げ捲し立てしまう。
だってこのままじゃ誰も幸せになれない。
なんの罪もない彼の妻を悲しませたいわけじゃない。
そう言い放ちそのまま俯くウェンディの耳にデニスの声が届く。
「放っとけない……放っとけるわけがないだろう」
「だって……!」
尚も言い募ろうとしたウェンディの言葉を遮ってデニスが言った。
「俺に家庭なんてない。甥っ子を引き取ってはいるが、俺は変わらず独身だよ」
「………え?」
「家の為に兄の婚約者と結婚しなくてはならないとキミに別れを告げたのに、結局俺は結婚しなかったんだ……話せば長くなるが、聞いてくれるか?」
「……え、えぇ……」
思いがけない事を知らされ、ウェンディは一瞬頭の中が真っ白になるもそう返事をした。
それからデニスは三年前に別れた後に起こった出来事を全てウェンディに話した。
掻い摘んで話すのではなく、起こった事、その時感じた事、そして選択した事、それらを全てウェンディに話した。
「……そ、そんな事になっていたなんて……え……領地を手放した……お兄さんの忘れ形見……」
話を聞き、ウェンディは分かりやすく狼狽えた。
今頃はとうに領地を立て直し、結婚した女性と幸せな家庭を築いているものとばかり思っていたのだから。
それなのに……結局婚約は解消してウェンディを想いながら独り身を貫くつもりだったと言われても、そんなの直ぐには信じられないし受け入れられない。
だって、結果はどうであれ一度は彼がウェンディではなく他の女性と結婚しようとしていたのは事実なのだから。
その事を上手く纏めてられないまでもデニスに告げると、彼は頷いた。
「当然だ。俺のした事が消えるなんて思っていない。キミを傷つけ、悲しませた俺の罪は一生消えないものだ。……だけど、だからこそ、生まれた娘に対してキミと共に親としての務めを果たさせて欲しいんだ。親権を寄越せなんて言わないし父親面もしない。頼むウェンディ、頼む」
「ど……」
どうして?
勝手に生んだ事を責められるものとばかり思っていたのに。
そう思うも言葉に出来ないウェンディの心情を察したデニスが答えた。
「どうして?それは当然、キミと愛し合って結実した大切な命だからだよ。父親と認めて貰わずとも無条件で愛おしいに決まってる」
「だって……」
「勝手に生んだなんて思ってない。そうさせたのは俺だ。全て俺の所為だ。それなのに、命を諦めず生み育ててくれてありがとう」
またウェンディの言いたい事を察して返された言葉にウェンディは逆になんと返していいのか分からない。
「………」
何も言えずにいるウェンディにデニスは告げた。
「ウェンディ。子どもに会わせて貰えないだろうか……先ほども言ったように、父親面なんてしないから」
「…………」
ウェンディが心の中で葛藤している事が分かるのだろう。
その間デニスは何も言わず、ウェンディが出す結論を待った。
しばらく考え、ウェンディはデニスに言う。
「正直…貴方を信じる事も許す事も出来ないけれど、シュシュには会わせてあげてもいいわ。ベケスド=ヤコブの件では助けられたし……そのお礼という形でいいのならうちに食事に来て。その時にシュシュに会えばいいと思う」
それを聞き、デニスの表情が明るくなった。
「ありがとう」
昔よく見た彼の微笑む瞬間の表情。
普段の美しい彫像のような硬質な表情がふと和らぐ瞬間、
ウェンディはその瞬間がとても好きだった。
ーーずるいわ。そんな顔するなんて。
でも絶対に絆されてなんかやらない。
自分たちはもう別れたのだ。
シュシュの親という共通の繋がりがあるだけで昔と同じように接する事が出来るとは思えないのだから。
そうしてウェンディは明日、デニスを夕食に招く事になってしまった。
その時が父と娘の初顔合わせとなる。
どうなるのか全く予想がつかない事にウェンディはただ不安を募らせるだけであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回、シュシュたん自分にそっくりなオジサンに会う!の巻。
その日のヘアスタイルはどんなのかな?
●そしてまたこちらでの告知でごめんなさい。
「さよならをあなたに」が明日の更新でエピローグとなります。
その後はオマケ番外編と称して描きたかったシーンをピックアップしてお届けしたいと思います。
例えば里帰りする菫だったり、
お亥羅様を手懐ける菫だったり、
もんどのちゅけのエピソードだったり。
もう少しお付き合い頂けますと光栄です。
ヨロチクビ~♡
なぜ彼がウェンディの窮地を知ったのか。
それにより色々と調べたであろう自分の現状。
その中でどこまで知ってしまったのか。
二年前に何も告げずに生んだ娘のシュシュの事を既に知ってしまっているのだろうか。
ウェンディは本人に直接確かめるべくデニスと向かい合った。
聞けばデニスからも話があるという。
二人はデニスのオフィスで向かい合って座り、互いにどう切り出すべきか迷った。
ウェンディは考えた。
もしかしたらシュシュの存在までは辿り着いていないかもしれない。
それなら迂闊な事を言って墓穴を掘らないようにしなくてはならない。
子どもの事に触れずにヤコブの件を訊ねてみるか……と考えが纏まったその時、唐突にデニスの方から切り出された。
「総務の文官がキミに渡す書類を持って来た時に知ってしまった。キミが、二年前に子どもを生んだ事を」
ーーおっふ。
い、いきなり?
ストレート過ぎるでしょ。
ていうかやっぱり知られていた……。
駆け引きも何もなく直球で投げられたボールをどう受け止めて良いのやら……。
迷っているうちに二球目が投じられた。
「今が二歳二ヶ月なら、間違いなく俺との間に生まれた子だと確信している……キミの誠実な為人は誰よりも分かっているつもりだから。俺と別れてから妊娠が発覚した、そうだよな?」
「………」
もうボコボコのデッドボールだ。
ウェンディは何とか声を押し出し反撃した。
「別れたんじゃないわ。一方的に捨てられたのよ。その後で妊娠してるとわかった。避妊をミスったのは私の落ち度だし連絡しても迷惑なだけだろうと思ったから知らせなかったの」
「迷惑だなんてそんな訳がない……」
「私と別れて別の女性と結婚する貴方に知らせられる訳がないでしょう?そんなの貴方の妻になる人にとっては迷惑なだけよっ」
「それはっ……」苦しそうな表情を浮かべ何かを言おうとしたデニスだが、ややあってすぐに「すまなかった……」と言葉を次いだだけだった。
いつも冷静であまり物事に動じないデニスが明らかに気落ちしている様子に、ウェンディは思った。
ーー……デニスにしてみれば非嫡出子よね……彼の事だから正式に認知しようと思っているのだろうけど、奥様に申し訳が立たないと思い悩んでいるのでしょう……。
だから絶対に知られたくなかった。
ウェンディの大切なシュシュが、父親にしてみれば頭の痛い存在と思われる事が何よりも耐えられなかったから。
ウェンディは自身の心に細い針を何本も刺されるような痛みを感じた。
「心配しないで。貴方に何かを求めたりは絶対にしないから。認知も必要なければ責任も感じなくていい。あの子は私だけの娘、これまで通り貴方とは無関係で生きてゆくから」
心の痛みを無視するようにウェンディがそう告げると、まるでデニスも同じ痛みを感じているかのような顔をした。
そして穏やかな声で言う。
「……娘……女の子なんだな」
ーーあっ、
ウェンディは心の中で臍を噛む。
余計な事を口走ってしまった。
自分が感じているよりも動揺しているらしい。
「名前は……?」
「聞いてどうするの」
「知りたいんだ、頼む」
どうしてそんな……
心から望んでいるような顔をするのだろう。
教えたくないのに言葉が勝手に口からすべり落ちてゆく。
「………シュシュ……」
「シュシュか……女の子らしい可愛い名だ」
シュシュは今ここに居ないのに、まるでウェンディを通して見つめているような、そんな慈しむような瞳で見つめられてウェンディは堪らなくなった。
堪らなく腹立たしい。
そして……悲しい。
ウェンディは思わず立ち上がってデニスに言った。
「もうっ……何なのっ?今さらなんだというのっ!?確かにシュシュは貴方の子だけど、私たちはもう別れたのよっ?貴方には貴方の家庭があるのでしょう?だったら私達の事は捨て置いてよっ!放っといてよっ!」
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だってこのままじゃ誰も幸せになれない。
なんの罪もない彼の妻を悲しませたいわけじゃない。
そう言い放ちそのまま俯くウェンディの耳にデニスの声が届く。
「放っとけない……放っとけるわけがないだろう」
「だって……!」
尚も言い募ろうとしたウェンディの言葉を遮ってデニスが言った。
「俺に家庭なんてない。甥っ子を引き取ってはいるが、俺は変わらず独身だよ」
「………え?」
「家の為に兄の婚約者と結婚しなくてはならないとキミに別れを告げたのに、結局俺は結婚しなかったんだ……話せば長くなるが、聞いてくれるか?」
「……え、えぇ……」
思いがけない事を知らされ、ウェンディは一瞬頭の中が真っ白になるもそう返事をした。
それからデニスは三年前に別れた後に起こった出来事を全てウェンディに話した。
掻い摘んで話すのではなく、起こった事、その時感じた事、そして選択した事、それらを全てウェンディに話した。
「……そ、そんな事になっていたなんて……え……領地を手放した……お兄さんの忘れ形見……」
話を聞き、ウェンディは分かりやすく狼狽えた。
今頃はとうに領地を立て直し、結婚した女性と幸せな家庭を築いているものとばかり思っていたのだから。
それなのに……結局婚約は解消してウェンディを想いながら独り身を貫くつもりだったと言われても、そんなの直ぐには信じられないし受け入れられない。
だって、結果はどうであれ一度は彼がウェンディではなく他の女性と結婚しようとしていたのは事実なのだから。
その事を上手く纏めてられないまでもデニスに告げると、彼は頷いた。
「当然だ。俺のした事が消えるなんて思っていない。キミを傷つけ、悲しませた俺の罪は一生消えないものだ。……だけど、だからこそ、生まれた娘に対してキミと共に親としての務めを果たさせて欲しいんだ。親権を寄越せなんて言わないし父親面もしない。頼むウェンディ、頼む」
「ど……」
どうして?
勝手に生んだ事を責められるものとばかり思っていたのに。
そう思うも言葉に出来ないウェンディの心情を察したデニスが答えた。
「どうして?それは当然、キミと愛し合って結実した大切な命だからだよ。父親と認めて貰わずとも無条件で愛おしいに決まってる」
「だって……」
「勝手に生んだなんて思ってない。そうさせたのは俺だ。全て俺の所為だ。それなのに、命を諦めず生み育ててくれてありがとう」
またウェンディの言いたい事を察して返された言葉にウェンディは逆になんと返していいのか分からない。
「………」
何も言えずにいるウェンディにデニスは告げた。
「ウェンディ。子どもに会わせて貰えないだろうか……先ほども言ったように、父親面なんてしないから」
「…………」
ウェンディが心の中で葛藤している事が分かるのだろう。
その間デニスは何も言わず、ウェンディが出す結論を待った。
しばらく考え、ウェンディはデニスに言う。
「正直…貴方を信じる事も許す事も出来ないけれど、シュシュには会わせてあげてもいいわ。ベケスド=ヤコブの件では助けられたし……そのお礼という形でいいのならうちに食事に来て。その時にシュシュに会えばいいと思う」
それを聞き、デニスの表情が明るくなった。
「ありがとう」
昔よく見た彼の微笑む瞬間の表情。
普段の美しい彫像のような硬質な表情がふと和らぐ瞬間、
ウェンディはその瞬間がとても好きだった。
ーーずるいわ。そんな顔するなんて。
でも絶対に絆されてなんかやらない。
自分たちはもう別れたのだ。
シュシュの親という共通の繋がりがあるだけで昔と同じように接する事が出来るとは思えないのだから。
そうしてウェンディは明日、デニスを夕食に招く事になってしまった。
その時が父と娘の初顔合わせとなる。
どうなるのか全く予想がつかない事にウェンディはただ不安を募らせるだけであった。
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次回、シュシュたん自分にそっくりなオジサンに会う!の巻。
その日のヘアスタイルはどんなのかな?
●そしてまたこちらでの告知でごめんなさい。
「さよならをあなたに」が明日の更新でエピローグとなります。
その後はオマケ番外編と称して描きたかったシーンをピックアップしてお届けしたいと思います。
例えば里帰りする菫だったり、
お亥羅様を手懐ける菫だったり、
もんどのちゅけのエピソードだったり。
もう少しお付き合い頂けますと光栄です。
ヨロチクビ~♡
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