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魔法店の店主ご夫婦は……
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「じゃあ裁判所に行って、その足でクライアントの家を訪問して来ます。その後は直帰になると思うのでよろしくです」
「あらオーヴェンさん、これから外回りですか?」
「マルソーさん。そうなんです。裁判所で待たされなきゃいいんですが」
「あそこの事務官さんはのんびりされていますものね。あ、オーヴェンさん、首筋に何か付いてますわ。糸くずかしら?」
「え?」
「見えにくいですよね。私が取ってさしあげますので、そのままじっとしていてくださいね…… バチンッ
っきゃあっ……!」
「あ、大丈夫ですか?すみません、じつは私の体には護身魔法が掛かっているんですよ。自分に害するものが触れればそれを弾く効果があるんです。……でもおかしいな。マルソーさんが今、私に触れようとしたのは糸くずか何かを取ろうとしてくれたんですよね?」
「え、ええ……そ、そうです」
「それなのになぜ護身魔法が発動したんだ?いや、強い静電気で相手が帯電していても似た状況になると先生が言っていたな……」
「そ、そうですわ。きっと今のはそれですわ……」
「まあそうかもしれませんね。っと時間だ、行かなくては。それでは」
「いってらっしゃい、……オーヴェンさん……」
◇
なんだかルベルト様に巧みに誘導されたような気がしないでもない勤め先の魔法店。
私は採用通知を受け取ったその週明けからさっそく働き始めた。
魔法店の店主ご夫妻は共に三十代前半で、穏やかで人の良い素敵な方たちなの。
だけど西と東の両大陸に共通した認識である、“魔術師に常識人はおらず”を地でいくお二人でもあったわ。
まぁ店主ご夫婦は常識が無いというよりどちらかというと独特な感性と価値感を持つ、といったところね。
そんなご夫婦が長年の夢であった魔法店を開かれたのが丁度半年前のこと。
それまではお二人とも王国魔術師団で宮仕えをされて開店資金を貯めていたらしいわ。
ヘンテコ魔道具の収集マニアであるご主人とヘンテコ術式収集マニアの奥様が、自分たちがこれぞ!と思うヘンテコな術式や魔道具をこの魔法店で販売している。
お二人とも優秀な魔術師ではあるけど書類仕事は苦手らしく、それで事務員を募集されたのだそう。
そしてそして。なんという偶然か、店主ご夫婦は私の恩師でもある女性家庭教師のジネット先生の旦那様と旧知の仲らしいの。
何を隠そうジネット先生の旦那様はこの国の筆頭魔術師。
魔術師の階級の中で頂点となる“特級”の文字を冠に持つもの凄いお方なのよ。
ジネット先生からお聞きした話によると、旦那様のお父様もかつてはこの国の筆頭魔術師で、前人未到のダンジョン攻略を成し遂げた凄い方なのだそうよ。
前世で私が生きていた頃は確か、ジネット先生と旦那様は恋人同士ではあったけどまだご結婚はされていなかったはず。
だけど今世では私が女学院に入学すると同時に、お二人は入籍をされご夫婦となられたの。
私とルベルト様の性格が前世とは違うように。
そんな細々としたことが今世では変わっている。
不思議だけど、よくわからないけど、そういうものなのかもしれないわね。
あ、ちなみにジネット先生の旦那様は王宮に勤める傍ら家庭教師として幼いルベルト様に魔導(魔法、魔術の総称)学を教えた方でもあるの。
これも前世とは違うことの一つね。
前世ではルベルト様は魔術学園でしか魔導を学ばなかったのだから。
今世のルベルト様の性格が違うのはジネット先生の旦那様の影響かもしれないわね。
前世ではお堅く生真面目で少々神経質だったルベルト様。
それが今世ではじつに食えない飄々とした感じだもの。
ふふ。考えてみれば、私もルベルト様もジネット先生ご夫婦によって人格形成をされたようなものね。
でもそのおかげで人生ポジティブモード。
こうしてもの怖じすることなく、家から出て外にお勤めに出ることができたのだもの。
魔法店の仕事はとても楽しい。
最初は慣れないことばかりで戸惑うことも多かったけれども、優しい店主ご夫婦に見守っていただきながらお仕事に励んでいる。
でもルベルト様が勤める魔法律事務所と同じビルなのは如何なものかと思ってしまうわね。
ルベルト様ったら暇を見つけては私の様子を見に魔法店に来るんだもの。
ランチ時に「一緒に食べよう」と言って近くのベーカリーで私や店主ご夫婦の分のサンドイッチやペストリーを買ってきたり、
魔法店の客として店を訪れてはヘンテコな魔道具や魔法文房具を買ったり、私の帰宅時間に外出が重なったときは「通り道だから送って行くよ」と迎えに来たりと、何かにつけて私のところに来るのよ。
自立してルベルト様とは違う人生を歩もうとしているのに、これでは勤めに出る前よりルベルト様に会っている状態だわ。
まぁこの魔法店に就職すると決めたのは自分だから仕方ないのだけれども。
それに同じビルなんだから当たり前だけど、ルベルト様と同じ事務所にお勤めのアラベラ・マルソーさんの姿もよく見かける。
前世では一度だけ、ルベルト様が心を寄せた女性がどんな人なのかを知りたくて遠目から覗いたことがあったけど、今世では普通にエントランスですれ違ったり共用トイレで鉢合わせをしたり。
アラベラさんは私のことなんて存在くらいしかご存知ないでしょうから何ともないのだろうけど、私の方は会う度にドキリして心臓に悪い。
やっぱり綺麗な方だわ。
そしてとても優しそう。
大人の女性としての落ち着いた物腰も雰囲気もそしてお色気も、私には到底敵わないものばかりをお持ちだわ……。
……おムネの大きさだけは負けないわよ、フン。
でもアラベラさんのあの腰の細さったらもう。
全体的に華奢で庇護欲を掻き立てられそうな女性だわ。
ルベルト様はああいった女性がお好みなのね。
フン!スケベ!オタンコナス!
ルベルト様とアラベラさんの関係が今どうなっているのかは、さすがに同じビルであってもわからない。
二人が一緒にいるところを見れば、女の勘を総動員してすぐにわかるのかもしれないけど、今のところそんな姿は見かけない。
敢えて見たいとは思わないしね。
どうせ放っといても向こうはさっさとくっつくんだから、私の知ったことではないわ。
ルベルト様のバカ!スケベ!オタンコナス!
「あらオーヴェンさん、これから外回りですか?」
「マルソーさん。そうなんです。裁判所で待たされなきゃいいんですが」
「あそこの事務官さんはのんびりされていますものね。あ、オーヴェンさん、首筋に何か付いてますわ。糸くずかしら?」
「え?」
「見えにくいですよね。私が取ってさしあげますので、そのままじっとしていてくださいね…… バチンッ
っきゃあっ……!」
「あ、大丈夫ですか?すみません、じつは私の体には護身魔法が掛かっているんですよ。自分に害するものが触れればそれを弾く効果があるんです。……でもおかしいな。マルソーさんが今、私に触れようとしたのは糸くずか何かを取ろうとしてくれたんですよね?」
「え、ええ……そ、そうです」
「それなのになぜ護身魔法が発動したんだ?いや、強い静電気で相手が帯電していても似た状況になると先生が言っていたな……」
「そ、そうですわ。きっと今のはそれですわ……」
「まあそうかもしれませんね。っと時間だ、行かなくては。それでは」
「いってらっしゃい、……オーヴェンさん……」
◇
なんだかルベルト様に巧みに誘導されたような気がしないでもない勤め先の魔法店。
私は採用通知を受け取ったその週明けからさっそく働き始めた。
魔法店の店主ご夫妻は共に三十代前半で、穏やかで人の良い素敵な方たちなの。
だけど西と東の両大陸に共通した認識である、“魔術師に常識人はおらず”を地でいくお二人でもあったわ。
まぁ店主ご夫婦は常識が無いというよりどちらかというと独特な感性と価値感を持つ、といったところね。
そんなご夫婦が長年の夢であった魔法店を開かれたのが丁度半年前のこと。
それまではお二人とも王国魔術師団で宮仕えをされて開店資金を貯めていたらしいわ。
ヘンテコ魔道具の収集マニアであるご主人とヘンテコ術式収集マニアの奥様が、自分たちがこれぞ!と思うヘンテコな術式や魔道具をこの魔法店で販売している。
お二人とも優秀な魔術師ではあるけど書類仕事は苦手らしく、それで事務員を募集されたのだそう。
そしてそして。なんという偶然か、店主ご夫婦は私の恩師でもある女性家庭教師のジネット先生の旦那様と旧知の仲らしいの。
何を隠そうジネット先生の旦那様はこの国の筆頭魔術師。
魔術師の階級の中で頂点となる“特級”の文字を冠に持つもの凄いお方なのよ。
ジネット先生からお聞きした話によると、旦那様のお父様もかつてはこの国の筆頭魔術師で、前人未到のダンジョン攻略を成し遂げた凄い方なのだそうよ。
前世で私が生きていた頃は確か、ジネット先生と旦那様は恋人同士ではあったけどまだご結婚はされていなかったはず。
だけど今世では私が女学院に入学すると同時に、お二人は入籍をされご夫婦となられたの。
私とルベルト様の性格が前世とは違うように。
そんな細々としたことが今世では変わっている。
不思議だけど、よくわからないけど、そういうものなのかもしれないわね。
あ、ちなみにジネット先生の旦那様は王宮に勤める傍ら家庭教師として幼いルベルト様に魔導(魔法、魔術の総称)学を教えた方でもあるの。
これも前世とは違うことの一つね。
前世ではルベルト様は魔術学園でしか魔導を学ばなかったのだから。
今世のルベルト様の性格が違うのはジネット先生の旦那様の影響かもしれないわね。
前世ではお堅く生真面目で少々神経質だったルベルト様。
それが今世ではじつに食えない飄々とした感じだもの。
ふふ。考えてみれば、私もルベルト様もジネット先生ご夫婦によって人格形成をされたようなものね。
でもそのおかげで人生ポジティブモード。
こうしてもの怖じすることなく、家から出て外にお勤めに出ることができたのだもの。
魔法店の仕事はとても楽しい。
最初は慣れないことばかりで戸惑うことも多かったけれども、優しい店主ご夫婦に見守っていただきながらお仕事に励んでいる。
でもルベルト様が勤める魔法律事務所と同じビルなのは如何なものかと思ってしまうわね。
ルベルト様ったら暇を見つけては私の様子を見に魔法店に来るんだもの。
ランチ時に「一緒に食べよう」と言って近くのベーカリーで私や店主ご夫婦の分のサンドイッチやペストリーを買ってきたり、
魔法店の客として店を訪れてはヘンテコな魔道具や魔法文房具を買ったり、私の帰宅時間に外出が重なったときは「通り道だから送って行くよ」と迎えに来たりと、何かにつけて私のところに来るのよ。
自立してルベルト様とは違う人生を歩もうとしているのに、これでは勤めに出る前よりルベルト様に会っている状態だわ。
まぁこの魔法店に就職すると決めたのは自分だから仕方ないのだけれども。
それに同じビルなんだから当たり前だけど、ルベルト様と同じ事務所にお勤めのアラベラ・マルソーさんの姿もよく見かける。
前世では一度だけ、ルベルト様が心を寄せた女性がどんな人なのかを知りたくて遠目から覗いたことがあったけど、今世では普通にエントランスですれ違ったり共用トイレで鉢合わせをしたり。
アラベラさんは私のことなんて存在くらいしかご存知ないでしょうから何ともないのだろうけど、私の方は会う度にドキリして心臓に悪い。
やっぱり綺麗な方だわ。
そしてとても優しそう。
大人の女性としての落ち着いた物腰も雰囲気もそしてお色気も、私には到底敵わないものばかりをお持ちだわ……。
……おムネの大きさだけは負けないわよ、フン。
でもアラベラさんのあの腰の細さったらもう。
全体的に華奢で庇護欲を掻き立てられそうな女性だわ。
ルベルト様はああいった女性がお好みなのね。
フン!スケベ!オタンコナス!
ルベルト様とアラベラさんの関係が今どうなっているのかは、さすがに同じビルであってもわからない。
二人が一緒にいるところを見れば、女の勘を総動員してすぐにわかるのかもしれないけど、今のところそんな姿は見かけない。
敢えて見たいとは思わないしね。
どうせ放っといても向こうはさっさとくっつくんだから、私の知ったことではないわ。
ルベルト様のバカ!スケベ!オタンコナス!
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