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よく頑張ったね
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「ロア……元気でね、わたしのこと……忘れないでね」
「忘れるわけないだろっ。チェルカ、見ててくれ。俺は絶対に凄い精霊魔術師になるからな」
「うん。遠く離れてもちゃんと見てるよ。ロア、大好き」
「チェルカっ……」
七年前、実父に引き取られるチェルカはそうやって淡い初恋を抱き初めていたロアと別れた。
ロアは同じ塾に通っていて、チェルカが一番仲良くしていた男の子だった。
住み慣れた街や近所の人、塾の仲間とダイ先生、みんなとの別れがとても辛かったがチェルカにとってロアとの別れが一番辛く感じたのを覚えている。
お別れなんてしたくなかった。
ずっと一緒にこの街に居られると思っていたのに。
だけど二人はまだ子供で、互いにどうすることも出来なかった。
そうやって別れたロアが今、目の前に居ることが俄には信じられない。
『ロア……ホントにロアなの?』
当たり前だが七年の歳月を経て、彼は逞しい青年に成長していた。
驚くほど背が高く、父親似だという端正な顔立ちはあどけなさが抜けて精悍なものになっている。
まずは縦に伸びる思春期らしい細い体形が、引き締まった筋肉に包まれた逞しい体格となっていた。
だけど、変わらないものもある。
優しい色合いの柔らかな栗毛と、そして……
チェルカは恐る恐る手を伸ばし、彼の両頬に手を添えてその黒曜石の瞳をじっと見つめた。
チェルカが大好きだった深い夜のような黒い瞳。
その瞳は今も変わらず澄み切っていて優しくて温かくて。チェルカは懐かしさが込み上げて泣きたくなった。
いやもう既に泣いていたのだが。
チェルカに両頬を包まれながら、ロアは彼女を見下ろして今度は静かに訊ねた。
「チェルカ、お前を泣かせた奴は誰だ?俺は絶対にそいつを許さない」
だけどチェルカは彼の求める答えではない言葉を返した。
「……昔も……そう言って、わたしが近所の年上の男の子たちに虐められたら怒って仕返ししていたよね……」
「昔も今も変わらない。チェルカを悲しませる奴を懲らしめなければ気が済まない」
それを聞き、チェルカは思った。
あぁ……やっぱりロアだ。
彼はロアなんだ。
「ロア……会いたかった……」
チェルカの言葉にロアが小さく息を呑む。
そして彼はまたくしゃりと表情を崩してチェルカに言った。
「俺もだチェルカ。チェルカに、キミにずっと会いたかった……」
「ロア……でも、どうして急に?なぜここに?」
「チェルカを助けに来たに決まってるだろ」
「え……?」
「チェルカに渡したペンダントが伝えてきたんだ。チェルカが危ないと、チェルカを助けろと」
「ペンダントが……?」
チェルカは衣服の中に隠れているペンダントに手を当てた。
そんなチェルカの頬を濡らしていた涙をロアは優しく拭う。
そして穏やかな声で言った。
「大変だったなチェルカ。よく頑張った。でももういいぞ」
「もういい、って……?」
「チェルカはもう頑張らなくていい。後は俺に任せろ。全部綺麗に片付けてやる」
「え?」
「チェルカはもうゆっくりと休め」
ロアはそう言って徐にチェルカを抱き上げた。
「きゃっ……!」
横抱き……所謂お姫様抱っこという奴だ。
「ロ、ロアっ?」
「行くぞ、チェルカ」
行くって?と訊こうとしたチェルカだが、その瞬間にロアが転移魔法を用いたのがわかった。
チェルカが行う転移魔法とは全く質が違う。
チェルカは術により無理やり異空間に引きずり込まれる感じだが、ロアのそれはあまりにも自然で。
まるで振り向いたら場所が変わっているようなそんな感覚だった。
それだけでもう、ロアが昔別れる時に言っていたことを実現したのだとわかる。
ロアは成し遂げたのだ。
そして凄い精霊魔術師になった。
風の噂(魔術師界では有名な話)で大賢者バルク・イグリード唯一の弟子がこの世界と精霊界を行き来して修行していると聞いた。
そして十五歳で特級魔術師試験にぶっちぎりの成績で首席合格をしたとも聞いた。
幼馴染であり同じ先生の元で学んだ仲間の輝かしい評判に、チェルカは嬉しくもありながら寂しくもあった。
お祝いの手紙を直接送ろうかとも思ったが、
自分には婚約者のクロビスがいる。
幼馴染とはいえ初恋の相手に手紙のやり取りというのは婚約者のいる身としてはあまりよろしくないのではないか。
のほほんとしているくせに気性が真面目なチェルカはそう考え、ロアに直接ではなくダイ先生への手紙にお祝いの言葉を伝えて欲しいと認めたのであった。
そんな遠い存在になってしまったと思っていたロアが今、目の前にいる。
目の前どころかチェルカの体を軽々と抱き上げ軽々と転移魔法でどこかへと移動した。
今日一日で起きたことへのショックがあまりにも大きくて、チェルカはすでに目を回しそうだ。
そしてロアがチェルを連れてきた場所を見て、チェルカはさらに驚く。
「ここは……この場所は……」
忘れもしない、泣きたくなるくらい懐かしい風景。
ここは、かつてチェルカが母と暮らした街だった。
ダイ先生の塾がある、チェルカと母の小さな部屋がある、大切な思い出がいっぱい詰まった街。
抱きかかえられながら、大きく目を見開いて辺りを見回すチェルカにロアは言った。
「おかえり。チェルカ」
「ロアっ……ロア、どうし……「おーい!チェルカちゃぁんっ!!」
どうして?とロアに訊こうとしたその声はチェルカを呼ぶ声に掻き消された。
声がした方へ視線を巡らせると、そこには会いたいと心から思っていた人たちがいた。
「みんな……」
暮らしていたアパートで親切にしてくれたお隣の小母さん。
いつも「ナイショだよ」といって沢山オマケをしてくれた八百屋の小父さん。
出世払いでいいからと診察料を安くしてくれた診療所の医師。
通りかかるといつも花を一輪分けてくれる花屋のお姉さんに精霊魔術塾のみんな。(は成長してすぐに誰が誰かはわからないけど多分間違いないと思う)
そして……
「チェルぅぅーー!!☆☆☆」
「ダイ先生っ……!」
ダイ先生ことイグリードが両手をチェルカに向かってぶんぶんと振っていた。
「またあんなフリフリエプロン姿で表に出てきて……ったく師匠はしょうがねぇな」
ロアがそうつぶやいて歩き出す。
チェルカはロアに抱かれたまま懐かしい面々の元へとやって来た。
そしてロアはゆっくりとチェルカを下ろしてくれた。
今起きているのは本当に現実の事なのか……チェルカは嬉しすぎて怖いくらいだった。
夢ではないのか。
これが夢であって、目が覚めていつもアパートの自室だったら悲しすぎる。
チェルカはそんなことを考えて、自分でも情けないくらいにぼんやりとしてしまう。
そんなチェルカにロアが言った。
「チェルカ。お前は少し休め。顔色が酷く悪いし疲れているのが痛いほどわかる。後は俺が全部片付けておくから、お前は師匠の元でゆっくり静養していろ」
「え……で、でも……」
突然現れたロアに全てを任せるなんて。
チェルカよりも優れた魔術師であるロアの力量を疑うわけではないが対峙するのは禁術であり、王族もしくは国である。
再会したばかりでそんな迷惑をかけていいものかと躊躇ってしまう。
そんなチェルカの心を見透かしてか、イグリードがあっけらかんとした調子で言った。
「そうだよチェル、とっても酷い顔してるよ☆」
その言葉に対し、チェルカではなくロアがジト目でイグリードを睨めつけて言い返した。
「酷いのは顔色でしょ。酷い顔って何てこというんですか。チェルカは昔から可愛くて愛らしい顔立ちをしてるんです」
「あはは☆ホントだね☆言い方が悪かった☆ゴメンねチェル。でもまあとにかく、面倒くさい事は全部ロアに押し付けちゃってさ、チェルはゆっくりのんびり羽を伸ばしなよ☆」
「でもそんな……みんなを何とかしないと……」
「チェルは充分よくやったよ。でもこの後のコトはチェルにはちょっ~と荷が勝ちすぎてるかな☆だからロアに任せておけばいい。チェルのためなら、馬車馬のように働くだろうからさっ☆」
「ぷ、馬車馬……言い得て妙ですね」
「でしょでしょ☆」
変わらない二人のやり取りを聞き、チェルカはようやく実感が湧いてきた。
そして同時に言い表せないほどの安心感と多幸感に包まれる。
「ありがとう……ロア、ダイ先生……皆さん、ありがとう……」
今まで張り詰めていた糸が安心した途端に一気に緩んだ。
「うわっと……!」
そして一気に緊張感が切れて、チェルカは意識を手放した。
頽れるチェルカをロアが難なく支える。
再びロアの腕の中に戻ったチェルカを見て、イグリードは言った。
「お疲れ様チェル。本当によく……よく頑張ったね」
「忘れるわけないだろっ。チェルカ、見ててくれ。俺は絶対に凄い精霊魔術師になるからな」
「うん。遠く離れてもちゃんと見てるよ。ロア、大好き」
「チェルカっ……」
七年前、実父に引き取られるチェルカはそうやって淡い初恋を抱き初めていたロアと別れた。
ロアは同じ塾に通っていて、チェルカが一番仲良くしていた男の子だった。
住み慣れた街や近所の人、塾の仲間とダイ先生、みんなとの別れがとても辛かったがチェルカにとってロアとの別れが一番辛く感じたのを覚えている。
お別れなんてしたくなかった。
ずっと一緒にこの街に居られると思っていたのに。
だけど二人はまだ子供で、互いにどうすることも出来なかった。
そうやって別れたロアが今、目の前に居ることが俄には信じられない。
『ロア……ホントにロアなの?』
当たり前だが七年の歳月を経て、彼は逞しい青年に成長していた。
驚くほど背が高く、父親似だという端正な顔立ちはあどけなさが抜けて精悍なものになっている。
まずは縦に伸びる思春期らしい細い体形が、引き締まった筋肉に包まれた逞しい体格となっていた。
だけど、変わらないものもある。
優しい色合いの柔らかな栗毛と、そして……
チェルカは恐る恐る手を伸ばし、彼の両頬に手を添えてその黒曜石の瞳をじっと見つめた。
チェルカが大好きだった深い夜のような黒い瞳。
その瞳は今も変わらず澄み切っていて優しくて温かくて。チェルカは懐かしさが込み上げて泣きたくなった。
いやもう既に泣いていたのだが。
チェルカに両頬を包まれながら、ロアは彼女を見下ろして今度は静かに訊ねた。
「チェルカ、お前を泣かせた奴は誰だ?俺は絶対にそいつを許さない」
だけどチェルカは彼の求める答えではない言葉を返した。
「……昔も……そう言って、わたしが近所の年上の男の子たちに虐められたら怒って仕返ししていたよね……」
「昔も今も変わらない。チェルカを悲しませる奴を懲らしめなければ気が済まない」
それを聞き、チェルカは思った。
あぁ……やっぱりロアだ。
彼はロアなんだ。
「ロア……会いたかった……」
チェルカの言葉にロアが小さく息を呑む。
そして彼はまたくしゃりと表情を崩してチェルカに言った。
「俺もだチェルカ。チェルカに、キミにずっと会いたかった……」
「ロア……でも、どうして急に?なぜここに?」
「チェルカを助けに来たに決まってるだろ」
「え……?」
「チェルカに渡したペンダントが伝えてきたんだ。チェルカが危ないと、チェルカを助けろと」
「ペンダントが……?」
チェルカは衣服の中に隠れているペンダントに手を当てた。
そんなチェルカの頬を濡らしていた涙をロアは優しく拭う。
そして穏やかな声で言った。
「大変だったなチェルカ。よく頑張った。でももういいぞ」
「もういい、って……?」
「チェルカはもう頑張らなくていい。後は俺に任せろ。全部綺麗に片付けてやる」
「え?」
「チェルカはもうゆっくりと休め」
ロアはそう言って徐にチェルカを抱き上げた。
「きゃっ……!」
横抱き……所謂お姫様抱っこという奴だ。
「ロ、ロアっ?」
「行くぞ、チェルカ」
行くって?と訊こうとしたチェルカだが、その瞬間にロアが転移魔法を用いたのがわかった。
チェルカが行う転移魔法とは全く質が違う。
チェルカは術により無理やり異空間に引きずり込まれる感じだが、ロアのそれはあまりにも自然で。
まるで振り向いたら場所が変わっているようなそんな感覚だった。
それだけでもう、ロアが昔別れる時に言っていたことを実現したのだとわかる。
ロアは成し遂げたのだ。
そして凄い精霊魔術師になった。
風の噂(魔術師界では有名な話)で大賢者バルク・イグリード唯一の弟子がこの世界と精霊界を行き来して修行していると聞いた。
そして十五歳で特級魔術師試験にぶっちぎりの成績で首席合格をしたとも聞いた。
幼馴染であり同じ先生の元で学んだ仲間の輝かしい評判に、チェルカは嬉しくもありながら寂しくもあった。
お祝いの手紙を直接送ろうかとも思ったが、
自分には婚約者のクロビスがいる。
幼馴染とはいえ初恋の相手に手紙のやり取りというのは婚約者のいる身としてはあまりよろしくないのではないか。
のほほんとしているくせに気性が真面目なチェルカはそう考え、ロアに直接ではなくダイ先生への手紙にお祝いの言葉を伝えて欲しいと認めたのであった。
そんな遠い存在になってしまったと思っていたロアが今、目の前にいる。
目の前どころかチェルカの体を軽々と抱き上げ軽々と転移魔法でどこかへと移動した。
今日一日で起きたことへのショックがあまりにも大きくて、チェルカはすでに目を回しそうだ。
そしてロアがチェルを連れてきた場所を見て、チェルカはさらに驚く。
「ここは……この場所は……」
忘れもしない、泣きたくなるくらい懐かしい風景。
ここは、かつてチェルカが母と暮らした街だった。
ダイ先生の塾がある、チェルカと母の小さな部屋がある、大切な思い出がいっぱい詰まった街。
抱きかかえられながら、大きく目を見開いて辺りを見回すチェルカにロアは言った。
「おかえり。チェルカ」
「ロアっ……ロア、どうし……「おーい!チェルカちゃぁんっ!!」
どうして?とロアに訊こうとしたその声はチェルカを呼ぶ声に掻き消された。
声がした方へ視線を巡らせると、そこには会いたいと心から思っていた人たちがいた。
「みんな……」
暮らしていたアパートで親切にしてくれたお隣の小母さん。
いつも「ナイショだよ」といって沢山オマケをしてくれた八百屋の小父さん。
出世払いでいいからと診察料を安くしてくれた診療所の医師。
通りかかるといつも花を一輪分けてくれる花屋のお姉さんに精霊魔術塾のみんな。(は成長してすぐに誰が誰かはわからないけど多分間違いないと思う)
そして……
「チェルぅぅーー!!☆☆☆」
「ダイ先生っ……!」
ダイ先生ことイグリードが両手をチェルカに向かってぶんぶんと振っていた。
「またあんなフリフリエプロン姿で表に出てきて……ったく師匠はしょうがねぇな」
ロアがそうつぶやいて歩き出す。
チェルカはロアに抱かれたまま懐かしい面々の元へとやって来た。
そしてロアはゆっくりとチェルカを下ろしてくれた。
今起きているのは本当に現実の事なのか……チェルカは嬉しすぎて怖いくらいだった。
夢ではないのか。
これが夢であって、目が覚めていつもアパートの自室だったら悲しすぎる。
チェルカはそんなことを考えて、自分でも情けないくらいにぼんやりとしてしまう。
そんなチェルカにロアが言った。
「チェルカ。お前は少し休め。顔色が酷く悪いし疲れているのが痛いほどわかる。後は俺が全部片付けておくから、お前は師匠の元でゆっくり静養していろ」
「え……で、でも……」
突然現れたロアに全てを任せるなんて。
チェルカよりも優れた魔術師であるロアの力量を疑うわけではないが対峙するのは禁術であり、王族もしくは国である。
再会したばかりでそんな迷惑をかけていいものかと躊躇ってしまう。
そんなチェルカの心を見透かしてか、イグリードがあっけらかんとした調子で言った。
「そうだよチェル、とっても酷い顔してるよ☆」
その言葉に対し、チェルカではなくロアがジト目でイグリードを睨めつけて言い返した。
「酷いのは顔色でしょ。酷い顔って何てこというんですか。チェルカは昔から可愛くて愛らしい顔立ちをしてるんです」
「あはは☆ホントだね☆言い方が悪かった☆ゴメンねチェル。でもまあとにかく、面倒くさい事は全部ロアに押し付けちゃってさ、チェルはゆっくりのんびり羽を伸ばしなよ☆」
「でもそんな……みんなを何とかしないと……」
「チェルは充分よくやったよ。でもこの後のコトはチェルにはちょっ~と荷が勝ちすぎてるかな☆だからロアに任せておけばいい。チェルのためなら、馬車馬のように働くだろうからさっ☆」
「ぷ、馬車馬……言い得て妙ですね」
「でしょでしょ☆」
変わらない二人のやり取りを聞き、チェルカはようやく実感が湧いてきた。
そして同時に言い表せないほどの安心感と多幸感に包まれる。
「ありがとう……ロア、ダイ先生……皆さん、ありがとう……」
今まで張り詰めていた糸が安心した途端に一気に緩んだ。
「うわっと……!」
そして一気に緊張感が切れて、チェルカは意識を手放した。
頽れるチェルカをロアが難なく支える。
再びロアの腕の中に戻ったチェルカを見て、イグリードは言った。
「お疲れ様チェル。本当によく……よく頑張ったね」
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