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この先のための半年間を
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おかしいな……
悪夢から目覚めたら、
もう悪夢は見なくて済むんじゃないのか?
なぜ、なぜ今も悪夢が続いてるんだ……?
どうしてここに彼女がいない?
いつも隣に、一番近くにいたのに。
目が覚めたら大切なものを失っていた。
目が覚めて、待っていたものは絶望だった。
◇◇◇◇◇
「遅くなってゴメン。リス、迎えに来たよ」
突然現れた元…じゃない婚約者(一応)の
ワルター=ブライスの発言にわたしの脳内に
「?」の疑問符が浮かんだ。
遅くなってゴメン?
迎えに来た?
……約束なんてしてませんけど?
そんな考えが顔に出ていたのか
ワルターがそっとわたしに耳打ちする。
「話を合わせて」
「え?」
それだけ言うとワルターは座り込んだままの
キモールに向き直った。
「失礼。そんなに強く突き放したつもりは
ないんだが、キミには少し過剰だったようだ。
大丈夫か?」
気遣うように見えて暗に軟弱さを指摘された
キモールが声を荒げた。
「な、なんなんだキミは突然現れて失礼な
ヤツだな!名を名乗りたまえ!」
「これは申し遅れた。
ワルター=ブライス、王宮魔術騎士だ。
そしてシリスの婚約者でもある」
「「なっ……!?」」
思わずキモールと声が被ってしまった。
……遠くで女性の悲鳴が聞こえた気がする。
ワルターの言葉を聞き、キモールは明らかに
狼狽えた。
「こ、婚約者!?ミス・クレマン、そんな事は聞いてないぞ!」
「いえ、言いました」
「そ、そんなの嘘だと思うだろうっ!
キミはボクの事が好きなんじゃないのかっ!?」
「いつわたしがそんな事を申し上げましたか?」
「口にせずともそういうものだと思うだろう!」
「思わないでください」
「っく……!」
押し問答になりそうなわたし達の間に
ワルターが立ち、キモールに向かって言った。
「そういう事なので、今後彼女に付き纏わないで頂きたい。では失礼、彼女と食事に行く約束をしていますので」
そう言ってワルターはわたしの手を引いて
歩き出した。
魔法省の敷地を出て、
街の大通りに出てもワルターはわたしの手を
離さない。
ずんずんと勢いよく歩いてゆく。
「ちょっ…ちょっとワルター!
助けれくれたのは感謝するけど、いい加減もう離してくれるっ?」
歩幅が違うのだ。
出会った頃は身長はほとんど変わらなかったのに、今では頭一つ分以上違う。
わたしはつんのめりそうになりながら
ワルターに言った。
ワルターは我に返ったようにハッとして
手を離してから、わたしに謝ってきた。
「あ、ゴメン!考え事しながら歩いてた……」
「考え事?」
「あー……まぁ色々と……」
「ふーん…、でもとにかくありがとう。
アイツ、しつこくて困ってたの。さすがにこれで
諦めてくれると思う」
ワルターは何か思うところがあったのか
少し間を置いてわたしに尋ねてきた。
「他には?」
「え?」
「他に言い寄って来るやつは?全部追い払うよ」
「いやいやいや!他になんて居ないから!
誰かさんと違って、わたしは全くモテません!」
その誰かさんが誰なのか
当然誰かさんはわかったようで、
バツの悪そうな顔をした。
「勝手に寄ってくる……って言ったら昔、盛大に怒られたな」
「ああ、怒ったね。
相手の所為にするな!って」
「リスともう一度婚約したんだ。
もう誰も近づけないよ」
そんな、期限付きの婚約者に気を遣わなくても
いいのに。
というかそんな事言うタイプだったっけ?
まぁいいや。
そろそろ行かないと。
市場が閉まる前に買い物しなきゃ。
「じゃあわた「この後食事しないか?」…え?」
同時に声が重なったけど、
今の聞き間違い?
わたしは恐る恐る確認してみた。
「……食事?」
するとワルターはなんでもないような感じで言う。
「さっきのヤツに食事に行くって言っただろ?
どうせなら本当にどう?今思えば俺たち、二人だけで食事ってした事なかったし……どう?」
そういえばそうね。
ブライス家ではいつも必ず誰かがいて、
食事もいつもみんなで賑やかに食べてた。
「いいけど……わたしとでいいの?」
わたしは構わないけど。
どうせたった今、
キモールの所為で職場の人達にワルターが
婚約者だと知られてしまったし。
明日には尾ヒレを付けて、噂が魔法省中に
広がるに違いない。
辞退後の雲隠れ先も決まったし、
こうなったら開き直る事にする。
期限付きとわかったからには
拗らせたままの初恋を昇華すると決めたから。
このまま辞退まで接触がないかもって思ってたけど、少しでも婚約者らしくしておこうって事なら、それを利用させて貰おう。
外で一緒に食事なんて憧れてたんだ。
でもワルターはいいのかしら?
ホントは本命とかいるんじゃないの?
「なんで?リスは婚約者だろ、
他に誰が居るっていうんだよ」
まぁそういう事にしておきますか?
ワルターがいいなら遠慮は要らないわよね?
「じゃあこの近くの美味しいお店を教えてあげる」
わたしがそう言うと
ワルターは一瞬驚いたような顔をして、
それから相好を崩した。
「良かった」
ん?良かった?
これまた聞き間違いかしら。
それからわたしとワルターは
大通りから少し外れた一画にある
小さな食堂に入った。
古くからやっているこの食堂は
気取らない家庭料理を低価格で出してくれる、
わたしの行きつけのお店だ。
使いこまれたテーブルや椅子、
古くても大切に手入れをされている什器、大らかなおばさんに穏やかで優しいおじさん。
全てが独り身のわたしのお腹も心も満たしてくれる、大好きなお店なのだ。
この店にワルターと二人で来るなんて、
少し前まで…いや、昨日までは想像もしていなかった。
席に着き、お店の名物料理などをお勧めしながら
注文を決めた。
運ばれてきた食前酒を口に含んだ時に、
ふいにワルターが言った。
「……リスに謝らなければならないと、
ずっと思ってたんだ」
ワルターがわたしに謝る、
それはあの時の事しかないだろう。
「蒸し返す必要はないわよ」
わたしが端的に応えると
ワルターは慌てたように言った。
「でも、あの時俺が一方的に婚約を破棄したから、リスは家を追い出されたんだろっ?」
「あれはきっときっかけだったのよ。
お義姉さんには彼女が嫁いで来た時から疎まれていたし」
「でもっ…「ワルター」
わたしは彼の言葉を遮った。
本当に今更なのである。
怒っているわけではない。
ただ、あの時は悲しかっただけ。
でもそれももう過ぎた事。
今また何故かこんな事になってるけど、
それも期限付き。
それなら過去に囚われず、
いや悲しい思い出になってしまった過去を
上書きするという意味で、わたしはこの限りある日々をすごしたい。
そうしたら本当の意味で前に進めると思うから。
「もう過ぎた事よ。謝ってもらっても過去は
変わらないし、わたしは別に怒ってもいないし。
それに囚われるくらいなら、これからの先の事を
大切にして生きてゆきたいわ」
わたしがそう言うとワルターは深く頷いた。
「そうだね、そうだ。
もう二度と、リスに辛い思いをさせないと誓うよ。今度は必ずリスを幸せにする」
え?
その言い方じゃまるで、
これから先も関係が続くみたいな言い方じゃない?
まるでわたしの人生に責任を持つような……。
「ワルター……あなた……」
……そうか、ワルターは罪滅ぼしの意味で
この再婚約を受けたのかもしれない。
自分の所為で婚約破棄となり、
わたしは誰にも頼れず一人で生きていかねば
ならなくなった。
その贖罪のためにわたしと結婚しなくてはならないと、そう考えてる?
期限付きとは
騎士仲間が言っていただけで、
ワルターはこれから先もずっと過去の責任を
果たすためにわたしを妻に迎えようとしているの?
そんなのは、イヤだ。
わたしはそんは事は望んでいない。
やはり半年後に王都を離れる事にして良かった。
これから半年間
期限を決めてワルターは過去への罪滅ぼし、
わたしは思い出の上書き、
そしてそれが終わったらお互いきっぱり忘れて
新たな人生を踏み出す、それでいいじゃない。
でもきっと、
今は罪の意識でガチガチになってるワルターに
何を告げても受け入れないだろうな。
それならわたしがきちんと線引きしておけばいい。
わたしがきちんと、
半年後に終わらしてあげるからね。
それまでお互い、
悔いのない日々を過ごしましょう。
これから先のための半年間を。
丁度その時料理が運ばれてきた。
わたしはワルターに微笑む。
「さ、食べよう!時間は有限よ、
今を楽しまなくちゃ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シリスは過去はふり返らないようですが、
次回は過去をふり返るお話になります。
悪夢から目覚めたら、
もう悪夢は見なくて済むんじゃないのか?
なぜ、なぜ今も悪夢が続いてるんだ……?
どうしてここに彼女がいない?
いつも隣に、一番近くにいたのに。
目が覚めたら大切なものを失っていた。
目が覚めて、待っていたものは絶望だった。
◇◇◇◇◇
「遅くなってゴメン。リス、迎えに来たよ」
突然現れた元…じゃない婚約者(一応)の
ワルター=ブライスの発言にわたしの脳内に
「?」の疑問符が浮かんだ。
遅くなってゴメン?
迎えに来た?
……約束なんてしてませんけど?
そんな考えが顔に出ていたのか
ワルターがそっとわたしに耳打ちする。
「話を合わせて」
「え?」
それだけ言うとワルターは座り込んだままの
キモールに向き直った。
「失礼。そんなに強く突き放したつもりは
ないんだが、キミには少し過剰だったようだ。
大丈夫か?」
気遣うように見えて暗に軟弱さを指摘された
キモールが声を荒げた。
「な、なんなんだキミは突然現れて失礼な
ヤツだな!名を名乗りたまえ!」
「これは申し遅れた。
ワルター=ブライス、王宮魔術騎士だ。
そしてシリスの婚約者でもある」
「「なっ……!?」」
思わずキモールと声が被ってしまった。
……遠くで女性の悲鳴が聞こえた気がする。
ワルターの言葉を聞き、キモールは明らかに
狼狽えた。
「こ、婚約者!?ミス・クレマン、そんな事は聞いてないぞ!」
「いえ、言いました」
「そ、そんなの嘘だと思うだろうっ!
キミはボクの事が好きなんじゃないのかっ!?」
「いつわたしがそんな事を申し上げましたか?」
「口にせずともそういうものだと思うだろう!」
「思わないでください」
「っく……!」
押し問答になりそうなわたし達の間に
ワルターが立ち、キモールに向かって言った。
「そういう事なので、今後彼女に付き纏わないで頂きたい。では失礼、彼女と食事に行く約束をしていますので」
そう言ってワルターはわたしの手を引いて
歩き出した。
魔法省の敷地を出て、
街の大通りに出てもワルターはわたしの手を
離さない。
ずんずんと勢いよく歩いてゆく。
「ちょっ…ちょっとワルター!
助けれくれたのは感謝するけど、いい加減もう離してくれるっ?」
歩幅が違うのだ。
出会った頃は身長はほとんど変わらなかったのに、今では頭一つ分以上違う。
わたしはつんのめりそうになりながら
ワルターに言った。
ワルターは我に返ったようにハッとして
手を離してから、わたしに謝ってきた。
「あ、ゴメン!考え事しながら歩いてた……」
「考え事?」
「あー……まぁ色々と……」
「ふーん…、でもとにかくありがとう。
アイツ、しつこくて困ってたの。さすがにこれで
諦めてくれると思う」
ワルターは何か思うところがあったのか
少し間を置いてわたしに尋ねてきた。
「他には?」
「え?」
「他に言い寄って来るやつは?全部追い払うよ」
「いやいやいや!他になんて居ないから!
誰かさんと違って、わたしは全くモテません!」
その誰かさんが誰なのか
当然誰かさんはわかったようで、
バツの悪そうな顔をした。
「勝手に寄ってくる……って言ったら昔、盛大に怒られたな」
「ああ、怒ったね。
相手の所為にするな!って」
「リスともう一度婚約したんだ。
もう誰も近づけないよ」
そんな、期限付きの婚約者に気を遣わなくても
いいのに。
というかそんな事言うタイプだったっけ?
まぁいいや。
そろそろ行かないと。
市場が閉まる前に買い物しなきゃ。
「じゃあわた「この後食事しないか?」…え?」
同時に声が重なったけど、
今の聞き間違い?
わたしは恐る恐る確認してみた。
「……食事?」
するとワルターはなんでもないような感じで言う。
「さっきのヤツに食事に行くって言っただろ?
どうせなら本当にどう?今思えば俺たち、二人だけで食事ってした事なかったし……どう?」
そういえばそうね。
ブライス家ではいつも必ず誰かがいて、
食事もいつもみんなで賑やかに食べてた。
「いいけど……わたしとでいいの?」
わたしは構わないけど。
どうせたった今、
キモールの所為で職場の人達にワルターが
婚約者だと知られてしまったし。
明日には尾ヒレを付けて、噂が魔法省中に
広がるに違いない。
辞退後の雲隠れ先も決まったし、
こうなったら開き直る事にする。
期限付きとわかったからには
拗らせたままの初恋を昇華すると決めたから。
このまま辞退まで接触がないかもって思ってたけど、少しでも婚約者らしくしておこうって事なら、それを利用させて貰おう。
外で一緒に食事なんて憧れてたんだ。
でもワルターはいいのかしら?
ホントは本命とかいるんじゃないの?
「なんで?リスは婚約者だろ、
他に誰が居るっていうんだよ」
まぁそういう事にしておきますか?
ワルターがいいなら遠慮は要らないわよね?
「じゃあこの近くの美味しいお店を教えてあげる」
わたしがそう言うと
ワルターは一瞬驚いたような顔をして、
それから相好を崩した。
「良かった」
ん?良かった?
これまた聞き間違いかしら。
それからわたしとワルターは
大通りから少し外れた一画にある
小さな食堂に入った。
古くからやっているこの食堂は
気取らない家庭料理を低価格で出してくれる、
わたしの行きつけのお店だ。
使いこまれたテーブルや椅子、
古くても大切に手入れをされている什器、大らかなおばさんに穏やかで優しいおじさん。
全てが独り身のわたしのお腹も心も満たしてくれる、大好きなお店なのだ。
この店にワルターと二人で来るなんて、
少し前まで…いや、昨日までは想像もしていなかった。
席に着き、お店の名物料理などをお勧めしながら
注文を決めた。
運ばれてきた食前酒を口に含んだ時に、
ふいにワルターが言った。
「……リスに謝らなければならないと、
ずっと思ってたんだ」
ワルターがわたしに謝る、
それはあの時の事しかないだろう。
「蒸し返す必要はないわよ」
わたしが端的に応えると
ワルターは慌てたように言った。
「でも、あの時俺が一方的に婚約を破棄したから、リスは家を追い出されたんだろっ?」
「あれはきっときっかけだったのよ。
お義姉さんには彼女が嫁いで来た時から疎まれていたし」
「でもっ…「ワルター」
わたしは彼の言葉を遮った。
本当に今更なのである。
怒っているわけではない。
ただ、あの時は悲しかっただけ。
でもそれももう過ぎた事。
今また何故かこんな事になってるけど、
それも期限付き。
それなら過去に囚われず、
いや悲しい思い出になってしまった過去を
上書きするという意味で、わたしはこの限りある日々をすごしたい。
そうしたら本当の意味で前に進めると思うから。
「もう過ぎた事よ。謝ってもらっても過去は
変わらないし、わたしは別に怒ってもいないし。
それに囚われるくらいなら、これからの先の事を
大切にして生きてゆきたいわ」
わたしがそう言うとワルターは深く頷いた。
「そうだね、そうだ。
もう二度と、リスに辛い思いをさせないと誓うよ。今度は必ずリスを幸せにする」
え?
その言い方じゃまるで、
これから先も関係が続くみたいな言い方じゃない?
まるでわたしの人生に責任を持つような……。
「ワルター……あなた……」
……そうか、ワルターは罪滅ぼしの意味で
この再婚約を受けたのかもしれない。
自分の所為で婚約破棄となり、
わたしは誰にも頼れず一人で生きていかねば
ならなくなった。
その贖罪のためにわたしと結婚しなくてはならないと、そう考えてる?
期限付きとは
騎士仲間が言っていただけで、
ワルターはこれから先もずっと過去の責任を
果たすためにわたしを妻に迎えようとしているの?
そんなのは、イヤだ。
わたしはそんは事は望んでいない。
やはり半年後に王都を離れる事にして良かった。
これから半年間
期限を決めてワルターは過去への罪滅ぼし、
わたしは思い出の上書き、
そしてそれが終わったらお互いきっぱり忘れて
新たな人生を踏み出す、それでいいじゃない。
でもきっと、
今は罪の意識でガチガチになってるワルターに
何を告げても受け入れないだろうな。
それならわたしがきちんと線引きしておけばいい。
わたしがきちんと、
半年後に終わらしてあげるからね。
それまでお互い、
悔いのない日々を過ごしましょう。
これから先のための半年間を。
丁度その時料理が運ばれてきた。
わたしはワルターに微笑む。
「さ、食べよう!時間は有限よ、
今を楽しまなくちゃ!」
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シリスは過去はふり返らないようですが、
次回は過去をふり返るお話になります。
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