55 / 144
ミニ番外編
過去を振り返って……るちあん、王都へ移り住む②
しおりを挟む
「ぱぱ!あれ!おっちい!」
馬車の窓にほっぺをむぎゅっとくっ付けてルシアンが言った。
「ああ、アレは王宮だよ」
「おきゅう?」
「王様と王子様(笑)が住んでいるお家だ」
「おーしゃま!おーじしゃま!しゅごい!」
絵本に出てきた様な王様と王子様を想像しているのかルシアンは大興奮で喜んだ。
その様子を見てフェリックスは小さく嘆息する。
それに気付いたハノンがフェリックスに訊ねた。
「どうしたの?」
「既にハノンとルシーを見せろと陛下が煩くてな。落ち着くまでは嫌だと言っているが、そのうち駄々をこね出すだろう……」
「嫌って言ったの?国王陛下に?それに駄々をこねるって……」
フランクというには無遠慮なもの言いにハノンは驚く。
「小さい頃から可愛がって貰っているからな、ついプライベートではこんな感じになってしまう」
「そう……」
恐るべし名門侯爵家。
子爵家風情では到底あり得ない君主との距離感にハノンは内心舌を巻く。
自分が侯爵家の令息に嫁ぐ事になっただけでも天と地がひっくり返るほどの驚きなのに。
王都での貴族然とした暮らしに今さら馴染めるか、いや、それ以前に領民とさほど変わらない生活をしていたそんな自分が……庶民過ぎてフェリックスが驚くのではないかとハノンは少し不安になった。
ハイレンで息子と二人、小さなアパートで慎ましやかに暮らす。
あのくらいが自分にはとても合っていたから。
ーーもう料理は出来ないのかしら。
お菓子作りくらいなら、貴婦人もキッチンに立つわよね?
でもわたし、お掃除も好きなのよね……。
乾いた雑巾でピカピカに磨きあげるあの作業、無心になれてストレス発散にもなるし。
洗濯物がお日様の下で風を受けてはためく様を見るのも好きなのよ……。
「着いたよ」
馬車が停まりフェリックスがそう告げて、ハノンはハッと思考の旅から連れ戻された。
フェリックスが先に馬車を降りた。
そしてハノンをエスコートして降ろし、ルシアンを抱っこで降ろす。
親子三人で住むためにフェリックスが購入したという家を見て、ハノンは驚いた。
どんなお屋敷に……と戦々恐々としていたが、連れて来られのは少し裕福な庶民が住むような一軒家であった。
「ここ……?」
ハノンは家を見渡しながら呟くようにフェリックスに訊ねた。
「そうだよ。ルシー、お家に入ってもいいぞ」
「うん!わーい!」
ルシアンは嬉しそうに駆け出して、馭者が開けてくれている玄関ドアから家の中に入って行く。
ルシアンのその様子と家を眺めているハノンを、フェリックスは徐に横抱きにした。
「きゃっ、フェリックスっ?」
突然抱き上げられ、ハノンは目を丸くしてフェリックスを見る。
「新婚の夫婦が最初に新居に足を踏み入れる時、夫が妻を抱き上げて家に入ると幸せな家庭になるそうだよ」
「そ、そうなの?」
恥ずかしさで頬を染めるハノンを眩しそうに見つめ、フェリックスは家の中へと入って行った。
「っ……まぁ……!」
ハノンは思わず感嘆の声を上げた。
外観だけでなく室内もハノンが思い描いていたような理想の家だったからだ。
華美な装飾が一切ないシンプルな内装。
二階へ繋がる階段や手摺り、腰壁や窓枠に使われて木は長年磨き込まれた艶と深い色合いを醸し出している。
ただの白壁と思いきや白地の壁紙に同じく白の小花柄が透かしのように入っていた。
「素敵……」
「壁紙は新しくしたんだ。あと水回りも古かったから新しくしている。ハノンの好きなキッチンはこっちだよ」
「え?」
フェリックスはハノンを抱き上げたまま移動した。
思えば玄関を入ってからずっと横抱きにされ続けているのだが、今のハノンはその事に気付かない。
ダイニングと続きになっているキッチンには既にルシアンが来ていた。
「まま、ぱぱにだっこ?しゅき?」
「え?あ、も、もう下ろしてフェリックス……!」
「残念だ。ずっと抱いたままでいたかったのに」
「もう!そんな事をしたら明日、剣を振れない腕になってしまうわよ」
「ならないよ。ハノンは羽のように軽いから」
「そんなわけないじゃないっ」
ハノンは気恥ずかしくてぶいっとそっぽを向いた。
「ぱぱ!ぼくだっこ!」
代わりにルシアンが父親に抱きついた。
フェリックスが嬉しそうに息子を抱き上げる。
「ほらハノン、キッチンを見てごらん」
恥ずかしさを誤魔化すためにツンとするハノンにフェリックスは言った。
「わ……」
そこにもハノン好みのキッチンが設えてあった。
流し台の前には小さな窓があり、日中は手元を明るく照らしてくれそうだ。
その窓辺には小さなスペースもある。
小さなハーブの鉢植えや可愛い小物を置くのに良さそうだ。
使い勝手の良さそうなオーブンや薪の代わりに魔石で熱を起こすストーブ。
そして大きな食器棚の奥にはパントリーもある。
保冷庫もあり傷みやすい食材の保存にも重宝しそうだ。
料理好きのハノンを唸らせる、理想的なキッチンがそこにあった。
キッチンを見て、ハノンは気に掛かっていた事を夫に訊いてみた。
「フェリックス……わたし、料理をしてもいいの?わたしは嬉しいけれど、こんな庶民の様な暮らしをして、その……いずれ伯爵位を譲られる貴方の評判が落ちたりしないかしら……?」
ハノンの言葉にフェリックスは笑った。
「妻が料理や家事をしたくらいで貶められるくらいの権威ならそんなものは要らないさ。ハノンにはこれまでと同じように、自分らしくのびのびと暮らして欲しい。本当はメイドを雇って楽をして貰いたいけど、それは嫌なんだろ?」
「そうね……ルーセル子爵家は使用人は暇を出してしまっていたし、ルシアンと平民の暮らしも長かったから、今さら人に傅かれては暮らせないわ」
「実は義兄さんとメロディさんに聞いてそうじゃないかと思っていたんだ。だから敢えて邸ではなくこの小さな家を選んだ。イヤか?」
「イヤな訳ないじゃない!最高の家よ!ありがとうフェリックス!」
ルシアンを抱いているフェリックスにハノンは抱きついた。
小さな庭にバックヤードには洗濯場。
ルシアンが遊べるブランコもある。
一階はダイニングとキッチンと小さな応接間とトイレ。
二階には主寝室と子ども部屋と客間。
そしてバスルームと二つ目のトイレがあった。
既に置いてある調度品も内装もハノンの好みドンピシャであった。
これもメロディに聞いて用意したのだとフェリックスは言った。
隅から隅までハノンの理想とする家がここにある。
あの短期間でよくここまで……。
きっと必死に動いてくれたであろうフェリックスに、ハノンは心から感謝した。
そして貴族らしくない自分をそのまま受け入れてくれる事にも。
「ままー!ぼくのおへやー!くましゃんいっぱいー!」
ルシアンも新しい家に大満足の様子である。
他とはちょっと違うハノンたち家族の、
新しい暮らしが始まろうとしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちなみにるちあんのお部屋には
超特大のクマさんぬいぐるみが守護神のように鎮座しているという。
壁紙も寝具も全てクマさん柄。
るちあんが絵本を読む時に座る子ども用の小さな椅子の背もたれはクマさんの顔の形までしているという徹底ぶり。
そしてまだ見ぬ孫が大のクマ好きと聞いた祖父のアルドンが、昔猟で仕留めた熊の剥製をプレゼントしたいと言ったそうだが、当然妻のアメリアに却下されたそうな……。
馬車の窓にほっぺをむぎゅっとくっ付けてルシアンが言った。
「ああ、アレは王宮だよ」
「おきゅう?」
「王様と王子様(笑)が住んでいるお家だ」
「おーしゃま!おーじしゃま!しゅごい!」
絵本に出てきた様な王様と王子様を想像しているのかルシアンは大興奮で喜んだ。
その様子を見てフェリックスは小さく嘆息する。
それに気付いたハノンがフェリックスに訊ねた。
「どうしたの?」
「既にハノンとルシーを見せろと陛下が煩くてな。落ち着くまでは嫌だと言っているが、そのうち駄々をこね出すだろう……」
「嫌って言ったの?国王陛下に?それに駄々をこねるって……」
フランクというには無遠慮なもの言いにハノンは驚く。
「小さい頃から可愛がって貰っているからな、ついプライベートではこんな感じになってしまう」
「そう……」
恐るべし名門侯爵家。
子爵家風情では到底あり得ない君主との距離感にハノンは内心舌を巻く。
自分が侯爵家の令息に嫁ぐ事になっただけでも天と地がひっくり返るほどの驚きなのに。
王都での貴族然とした暮らしに今さら馴染めるか、いや、それ以前に領民とさほど変わらない生活をしていたそんな自分が……庶民過ぎてフェリックスが驚くのではないかとハノンは少し不安になった。
ハイレンで息子と二人、小さなアパートで慎ましやかに暮らす。
あのくらいが自分にはとても合っていたから。
ーーもう料理は出来ないのかしら。
お菓子作りくらいなら、貴婦人もキッチンに立つわよね?
でもわたし、お掃除も好きなのよね……。
乾いた雑巾でピカピカに磨きあげるあの作業、無心になれてストレス発散にもなるし。
洗濯物がお日様の下で風を受けてはためく様を見るのも好きなのよ……。
「着いたよ」
馬車が停まりフェリックスがそう告げて、ハノンはハッと思考の旅から連れ戻された。
フェリックスが先に馬車を降りた。
そしてハノンをエスコートして降ろし、ルシアンを抱っこで降ろす。
親子三人で住むためにフェリックスが購入したという家を見て、ハノンは驚いた。
どんなお屋敷に……と戦々恐々としていたが、連れて来られのは少し裕福な庶民が住むような一軒家であった。
「ここ……?」
ハノンは家を見渡しながら呟くようにフェリックスに訊ねた。
「そうだよ。ルシー、お家に入ってもいいぞ」
「うん!わーい!」
ルシアンは嬉しそうに駆け出して、馭者が開けてくれている玄関ドアから家の中に入って行く。
ルシアンのその様子と家を眺めているハノンを、フェリックスは徐に横抱きにした。
「きゃっ、フェリックスっ?」
突然抱き上げられ、ハノンは目を丸くしてフェリックスを見る。
「新婚の夫婦が最初に新居に足を踏み入れる時、夫が妻を抱き上げて家に入ると幸せな家庭になるそうだよ」
「そ、そうなの?」
恥ずかしさで頬を染めるハノンを眩しそうに見つめ、フェリックスは家の中へと入って行った。
「っ……まぁ……!」
ハノンは思わず感嘆の声を上げた。
外観だけでなく室内もハノンが思い描いていたような理想の家だったからだ。
華美な装飾が一切ないシンプルな内装。
二階へ繋がる階段や手摺り、腰壁や窓枠に使われて木は長年磨き込まれた艶と深い色合いを醸し出している。
ただの白壁と思いきや白地の壁紙に同じく白の小花柄が透かしのように入っていた。
「素敵……」
「壁紙は新しくしたんだ。あと水回りも古かったから新しくしている。ハノンの好きなキッチンはこっちだよ」
「え?」
フェリックスはハノンを抱き上げたまま移動した。
思えば玄関を入ってからずっと横抱きにされ続けているのだが、今のハノンはその事に気付かない。
ダイニングと続きになっているキッチンには既にルシアンが来ていた。
「まま、ぱぱにだっこ?しゅき?」
「え?あ、も、もう下ろしてフェリックス……!」
「残念だ。ずっと抱いたままでいたかったのに」
「もう!そんな事をしたら明日、剣を振れない腕になってしまうわよ」
「ならないよ。ハノンは羽のように軽いから」
「そんなわけないじゃないっ」
ハノンは気恥ずかしくてぶいっとそっぽを向いた。
「ぱぱ!ぼくだっこ!」
代わりにルシアンが父親に抱きついた。
フェリックスが嬉しそうに息子を抱き上げる。
「ほらハノン、キッチンを見てごらん」
恥ずかしさを誤魔化すためにツンとするハノンにフェリックスは言った。
「わ……」
そこにもハノン好みのキッチンが設えてあった。
流し台の前には小さな窓があり、日中は手元を明るく照らしてくれそうだ。
その窓辺には小さなスペースもある。
小さなハーブの鉢植えや可愛い小物を置くのに良さそうだ。
使い勝手の良さそうなオーブンや薪の代わりに魔石で熱を起こすストーブ。
そして大きな食器棚の奥にはパントリーもある。
保冷庫もあり傷みやすい食材の保存にも重宝しそうだ。
料理好きのハノンを唸らせる、理想的なキッチンがそこにあった。
キッチンを見て、ハノンは気に掛かっていた事を夫に訊いてみた。
「フェリックス……わたし、料理をしてもいいの?わたしは嬉しいけれど、こんな庶民の様な暮らしをして、その……いずれ伯爵位を譲られる貴方の評判が落ちたりしないかしら……?」
ハノンの言葉にフェリックスは笑った。
「妻が料理や家事をしたくらいで貶められるくらいの権威ならそんなものは要らないさ。ハノンにはこれまでと同じように、自分らしくのびのびと暮らして欲しい。本当はメイドを雇って楽をして貰いたいけど、それは嫌なんだろ?」
「そうね……ルーセル子爵家は使用人は暇を出してしまっていたし、ルシアンと平民の暮らしも長かったから、今さら人に傅かれては暮らせないわ」
「実は義兄さんとメロディさんに聞いてそうじゃないかと思っていたんだ。だから敢えて邸ではなくこの小さな家を選んだ。イヤか?」
「イヤな訳ないじゃない!最高の家よ!ありがとうフェリックス!」
ルシアンを抱いているフェリックスにハノンは抱きついた。
小さな庭にバックヤードには洗濯場。
ルシアンが遊べるブランコもある。
一階はダイニングとキッチンと小さな応接間とトイレ。
二階には主寝室と子ども部屋と客間。
そしてバスルームと二つ目のトイレがあった。
既に置いてある調度品も内装もハノンの好みドンピシャであった。
これもメロディに聞いて用意したのだとフェリックスは言った。
隅から隅までハノンの理想とする家がここにある。
あの短期間でよくここまで……。
きっと必死に動いてくれたであろうフェリックスに、ハノンは心から感謝した。
そして貴族らしくない自分をそのまま受け入れてくれる事にも。
「ままー!ぼくのおへやー!くましゃんいっぱいー!」
ルシアンも新しい家に大満足の様子である。
他とはちょっと違うハノンたち家族の、
新しい暮らしが始まろうとしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちなみにるちあんのお部屋には
超特大のクマさんぬいぐるみが守護神のように鎮座しているという。
壁紙も寝具も全てクマさん柄。
るちあんが絵本を読む時に座る子ども用の小さな椅子の背もたれはクマさんの顔の形までしているという徹底ぶり。
そしてまだ見ぬ孫が大のクマ好きと聞いた祖父のアルドンが、昔猟で仕留めた熊の剥製をプレゼントしたいと言ったそうだが、当然妻のアメリアに却下されたそうな……。
377
お気に入りに追加
9,685
あなたにおすすめの小説
私を侮辱する婚約者は早急に婚約破棄をしましょう。
しげむろ ゆうき
恋愛
私の婚約者は編入してきた男爵令嬢とあっという間に仲良くなり、私を侮辱しはじめたのだ。
だから、私は両親に相談して婚約を解消しようとしたのだが……。
嘘つきな婚約者を愛する方法
キムラましゅろう
恋愛
わたしの婚約者は嘘つきです。
本当はわたしの事を愛していないのに愛していると囁きます。
でもわたしは平気。だってそんな彼を愛する方法を知っているから。
それはね、わたしが彼の分まで愛して愛して愛しまくる事!!
だって昔から大好きなんだもん!
諦めていた初恋をなんとか叶えようとするヒロインが奮闘する物語です。
いつもながらの完全ご都合主義。
ノーリアリティノークオリティなお話です。
誤字脱字も大変多く、ご自身の脳内で「多分こうだろう」と変換して頂きながら読む事になると神のお告げが出ている作品です。
菩薩の如く広いお心でお読みくださいませ。
作者はモトサヤハピエン至上主義者です。
何がなんでもモトサヤハピエンに持って行く作風となります。
あ、合わないなと思われた方は回れ右をお勧めいたします。
※性別に関わるセンシティブな内容があります。地雷の方は全力で回れ右をお願い申し上げます。
小説家になろうさんでも投稿します。
そう言うと思ってた
mios
恋愛
公爵令息のアランは馬鹿ではない。ちゃんとわかっていた。自分が夢中になっているアナスタシアが自分をそれほど好きでないことも、自分の婚約者であるカリナが自分を愛していることも。
※いつものように視点がバラバラします。
やり直し令嬢は本当にやり直す
お好み焼き
恋愛
やり直しにも色々あるものです。婚約者に若い令嬢に乗り換えられ婚約解消されてしまったので、本来なら婚約する前に時を巻き戻すことが出来ればそれが一番よかったのですけれど、そんな事は神ではないわたくしには不可能です。けれどわたくしの場合は、寿命は変えられないけど見た目年齢は変えられる不老のエルフの血を引いていたお陰で、本当にやり直すことができました。一方わたくしから若いご令嬢に乗り換えた元婚約者は……。
妻の私は旦那様の愛人の一人だった
アズやっこ
恋愛
政略結婚は家と家との繋がり、そこに愛は必要ない。
そんな事、分かっているわ。私も貴族、恋愛結婚ばかりじゃない事くらい分かってる…。
貴方は酷い人よ。
羊の皮を被った狼。優しい人だと、誠実な人だと、婚約中の貴方は例え政略でも私と向き合ってくれた。
私は生きる屍。
貴方は悪魔よ!
一人の女性を護る為だけに私と結婚したなんて…。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定ゆるいです。
(完結)私が貴方から卒業する時
青空一夏
恋愛
私はペシオ公爵家のソレンヌ。ランディ・ヴァレリアン第2王子は私の婚約者だ。彼に幼い頃慰めてもらった思い出がある私はずっと恋をしていたわ。
だから、ランディ様に相応しくなれるよう努力してきたの。でもね、彼は・・・・・・
※なんちゃって西洋風異世界。現代的な表現や機器、お料理などでてくる可能性あり。史実には全く基づいておりません。
元婚約者は戻らない
基本二度寝
恋愛
侯爵家の子息カルバンは実行した。
人前で伯爵令嬢ナユリーナに、婚約破棄を告げてやった。
カルバンから破棄した婚約は、ナユリーナに瑕疵がつく。
そうなれば、彼女はもうまともな縁談は望めない。
見目は良いが気の強いナユリーナ。
彼女を愛人として拾ってやれば、カルバンに感謝して大人しい女になるはずだと考えた。
二話完結+余談
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。