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しゃっくり病…
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水差しを持って廊下を歩く侍女のユナに、サットン侯爵家に急ぎやって来たリュートが声を掛けた。
「アリスの様子は?」
「あっ……ウィルソン公爵令息様っ、お嬢様は朝からずっと止まらないままの状態が続いております。ご令息様はどうしてこちらへ?」
ユナに訊ねられ、リュートは自身の肩をチラリと見て答えた。
「この邸のドアに憑依させてる使い魔が知らせて来たんだ。アリスに異常がある時は必ず教えるように言ってるからな」
ユナはリュートの方を見るもきょとんと首を傾げている。
この使い魔と言われてもユナには何も見えない。
それもそのはず、ユナは魔力を持たないので魔法生物の姿を見る事が出来ないのだ。
「とにかくどうぞこちらへ。お嬢様はお部屋にいらっしゃいます」
「ああ」
ユナが先ん出てリュートを案内した。
アリスの部屋の前で、ユナはドアをノックして室内のアリスに言う。
「アリスお嬢様。ウィルソン公爵令息様がお見えになられましたよ。お通ししても宜しいですね?」
ドアの向こうからくぐもったアリスの声がこちらに届く。
「うっく…ひっく……リュートが…?っく…」
苦しそうなアリスの声を聞いてリュートが自ら声をかけた。
「アリス、入るよ」
有無を言わせない毅然した声でそう告げて、リュートはアリスの部屋へと入った。
ドアを開けると、涙目になりながらクッションを抱えてソファーに座っているアリスの姿が見えた。
「ひっく…うっく……リュ、リュっく」
「いいよ。無理に喋らなくて」
リュートはそう言ってアリスが座るソファーの所へと行った。
「ひと月ぶりだな、しゃっくり病が発症したのは」
リュートの言葉にアリスは頷いた。
アリスは一年ほど前から、このしゃっくりが止まらなくなる病に罹患している。
毎日という訳ではないが、結構な頻度でしゃっくりが止まらなくなるのだ。
最初は医療魔術師も「普通に横隔膜の痙攣」だと言って治癒魔術を掛けていたのだが、それも段々効かなくなり、今では自然に治まるまで三日ほど待たなくてはならない。
たかがしゃっくりと思われるかもしれないが、
それが三日、酷くて五日も止まらないともなれば心身が摩耗し、疲弊しきってしまう。
しかし何故アリスにしゃっくりが起こるのか、そして何故それが止まらない(難い)のか、医療魔術師にもわかないというのだ。
アリスがこの病に罹ってから、リュートは必死になって様々な文献や学術書を読み漁った。
医療だけでなく、魔術や呪いの類の分野にまで範囲を広げて事細やかに……。
そしてある仮説に基づき、前回のしゃっくりの発作である事を試したところ、それが効果を示したのだ。
そのある事をする治療は、ある意味リュートにしか出来ない荒療治でもある。
リュートはアリスに訊ねた。
曲がりなりにも嫌い宣言をされたのだ、勝手にそれを行う事は出来ない。
「アリス、あの治療をしてもいいか?」
その言葉を聞き、先日リュートとミリアの密会の様子を思い出したアリスはカッとなって顔を上げた。
が、リュートの肩に乗っているぬいぐるみのように愛くるしい存在を見て、目を瞬かせた。
「まぁ……っく!なんて、っく、カワイイっひく、お友達をっ…連れてるのっく……」
アリスには魔法生物が見える。
リュートは思惑通りのアリスの反応に内心ガッツポーズをして肩に乗っていたそのイキモノをアリスに渡した。
「アリスの邸のドアに憑依している使い魔だ。俺はこいつの事を“カワウソリスモドキ”と呼んでる。そんな感じだろ?」
その使い魔はたしかにコツメカワウソに似た容貌をしているものの、シマリスのような毛色と模様をしていた。
「そん、なっ…く、見たまんまのっ、可愛くないっ…うっく、お名前をつけてっ……ひっく」
アリスはその使い魔の顔をまじまじと見てひらめいた。
「そう、だわっ…このっク…子のお名前はっ……“ウーちゃん!”っく…カワウソに似てるっヒック、ウーちゃんにしましょっ……」
「ウリュ?」
「∑!?はぅっ…」
「ウリュリュ?」
「きゃ…きゃわゆいっ…ひく、ねぇリュート、ヒック、ウーちゃんは今なんて言ったのっ…うっく……」
「大丈夫?と訊いてるよ。アリスの事を心配してるんだ」
「うっく♡(ウーちゃん♡)」
「ウリュ~」
リュートの使い魔は…ウーちゃんはアリスの頬に擦り寄って来た。
ウーちゃんなりに労ろうとしているようだ。
「ひっきゅーーん♡(きゃーーん♡)」
「アリス」
リュートはアリスの隣に腰を下ろした。
「うっく…ひっく?(なぁに?)……」
「例の治療をするぞ?いいな?」
「……っく」
アリスは頬を染めてこくんと頷いた。
リュートがドアの所に控えているユナに言った。
「これから魔法治療をアリスに施すから、キミは部屋の外に出ていてくれ」
「え……でも……」
いくら婚約者同士とはいえ、未婚の男女を二人きりにするのは憚られる。
躊躇うユナにリュートは言った。
「魔力のない者が側に居ると魔力焼けを起こして倒れてしまうかもしれないぞ。すぐに済むから外に出ていてくれ」
「しょ、承知いたしました……」
公爵家の嫡男にここまで言われ、ユナに逆らう事は出来ない。
ユナは大人しく退室して行った。
「うっく……(リュート……)」
「大丈夫だアリス。すぐに止めてやるから」
「ひっく(うん)」
リュートはアリスの頬に優しく手を触れる。
「ウリュ♡」
ウーちゃんだけが二人のその様子を見ていた。
時間にして10分ほどだろうか。
リュートがアリスの部屋から出て来た。
部屋の外に待機していたユナと、ユナから知らされ念の為に控えていた執事がリュートに声をかける。
「リュート様。アリスお嬢様のご容態は……?」
執事のその問いかけにリュートは答えた。
「魔力で治療した。しゃっくりも止まって、休ませる為に眠らせた。念のため使い魔を残してアリスの側に付けてある」
「左様でございますか。かしこまりました」
「アリスを頼む」
「勿論でございます。お城から王太子殿下の使いの方が見えられ、リュート様に至急登城願いたいと申しておりますが、如何されますか?」
「この足で向かうよ。アリスの事を頼んだ」
「承知いたしました。お気をつけて」
執事とユナがリュートに礼をした。
アリスは学園に通うためにこのサットン侯爵家のタウンハウス住まいだが、アリスの両親はサットン侯爵領に居る。
アリスの両親に絶大なる信頼を得ているリュートは、このタウンハウスのもう一人の主でもあるのだ。
二人に見送られながら、リュートは王城へと転移して行った。
その頃、アリスはリュートにより催眠魔法で眠らされた影響で夢現つの状態であった。
意識が揺蕩う水面に浮かんでいるような、
澄んだ泉の水底にいるような、
そんな不思議な感覚だ。
その移ろう意識の中でアリスは昨日、王太子ジュスタンが言っていた言葉を反芻していた。
『第二王子派の奴らが僕を廃太子しようとアレコレ画策しちゃってくれてるんだよ。結構裏で汚い事もしていてね。でも僕も黙ってやられている訳にはいかないからね。リュートにはその為に色々と動いて貰っているんだ』
ーーリュートが……リュートとジュスタン様は昔から仲が良いものね。
『まぁそれもあるけど、僕が王位に就かないとリュートも色々と都合が悪いのさ。ある意味利害の一致という事だよ』
ーー利害?リュートにとって……?
『リュートの行動理念は常にアリス、君が関係しているんだよ?』
ーーえ?わたし……?
『アリスに害を成す者、狙う者、そして奪う者、それらの徹底排除が彼が動く一番の理由さ』
ーーうーん……よくわからないわ……
『わかってやってよ。リュートの事、好きなんだろう?』
ーー嫌いよ。わたしじゃない女の子を側に置くリュートなんて。
『まぁそう思うよね。ミリアの事は僕も誓約魔法を交わしているから何も言えないけど、アリスなら自分で答えに辿り着くんじゃないかな。もしくはミリア自身が話したくなるか。君の目で、じっくりとミリアの事を見てご覧よ』
ーーえ?ミリア様を?
見ていればわかるの?何故リュートがミリア様と一緒にいるのか。
『さぁ?』
ーーもう!いい加減ね。
『ははは。大丈夫だよアリスなら。だからちょっと目を凝らして見てみてごらん。頼むよ』
ーーわかったわ。
『良かった。今度城のパティシエにアリスの好物の紅茶のフィナンシェを作るよう頼んでおくよ』
ーーホント!?やったあ!約束よ?
『ああ。約束だ……』
ーージュスタン様?
そこでジュスタンの声は途切れ、アリスの意識は唐突に浮上した。
目を覚ますとアリスの自室のベッドの上。
しゃっくりは既に止まっていた。
アリスのルームドレスにリュートの移り香が残っている。
しゃっくりの治療を受けた為だろうか……。
指で唇に触れて、アリスはぼんやりと窓の外を見つめていた。
丁度その頃、王城からアリス宛てにフィナンシェが届けられていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誰だー!ど短編なんて言ったのは!ಠ_ಠ…?
Σ(-᷅_-᷄๑)ワタシダヨ…
すみません、書きたい事が増えまして☆
もう少しお付き合いくださいませ。
次回、ハイスペ少女ミリア登場。
「アリスの様子は?」
「あっ……ウィルソン公爵令息様っ、お嬢様は朝からずっと止まらないままの状態が続いております。ご令息様はどうしてこちらへ?」
ユナに訊ねられ、リュートは自身の肩をチラリと見て答えた。
「この邸のドアに憑依させてる使い魔が知らせて来たんだ。アリスに異常がある時は必ず教えるように言ってるからな」
ユナはリュートの方を見るもきょとんと首を傾げている。
この使い魔と言われてもユナには何も見えない。
それもそのはず、ユナは魔力を持たないので魔法生物の姿を見る事が出来ないのだ。
「とにかくどうぞこちらへ。お嬢様はお部屋にいらっしゃいます」
「ああ」
ユナが先ん出てリュートを案内した。
アリスの部屋の前で、ユナはドアをノックして室内のアリスに言う。
「アリスお嬢様。ウィルソン公爵令息様がお見えになられましたよ。お通ししても宜しいですね?」
ドアの向こうからくぐもったアリスの声がこちらに届く。
「うっく…ひっく……リュートが…?っく…」
苦しそうなアリスの声を聞いてリュートが自ら声をかけた。
「アリス、入るよ」
有無を言わせない毅然した声でそう告げて、リュートはアリスの部屋へと入った。
ドアを開けると、涙目になりながらクッションを抱えてソファーに座っているアリスの姿が見えた。
「ひっく…うっく……リュ、リュっく」
「いいよ。無理に喋らなくて」
リュートはそう言ってアリスが座るソファーの所へと行った。
「ひと月ぶりだな、しゃっくり病が発症したのは」
リュートの言葉にアリスは頷いた。
アリスは一年ほど前から、このしゃっくりが止まらなくなる病に罹患している。
毎日という訳ではないが、結構な頻度でしゃっくりが止まらなくなるのだ。
最初は医療魔術師も「普通に横隔膜の痙攣」だと言って治癒魔術を掛けていたのだが、それも段々効かなくなり、今では自然に治まるまで三日ほど待たなくてはならない。
たかがしゃっくりと思われるかもしれないが、
それが三日、酷くて五日も止まらないともなれば心身が摩耗し、疲弊しきってしまう。
しかし何故アリスにしゃっくりが起こるのか、そして何故それが止まらない(難い)のか、医療魔術師にもわかないというのだ。
アリスがこの病に罹ってから、リュートは必死になって様々な文献や学術書を読み漁った。
医療だけでなく、魔術や呪いの類の分野にまで範囲を広げて事細やかに……。
そしてある仮説に基づき、前回のしゃっくりの発作である事を試したところ、それが効果を示したのだ。
そのある事をする治療は、ある意味リュートにしか出来ない荒療治でもある。
リュートはアリスに訊ねた。
曲がりなりにも嫌い宣言をされたのだ、勝手にそれを行う事は出来ない。
「アリス、あの治療をしてもいいか?」
その言葉を聞き、先日リュートとミリアの密会の様子を思い出したアリスはカッとなって顔を上げた。
が、リュートの肩に乗っているぬいぐるみのように愛くるしい存在を見て、目を瞬かせた。
「まぁ……っく!なんて、っく、カワイイっひく、お友達をっ…連れてるのっく……」
アリスには魔法生物が見える。
リュートは思惑通りのアリスの反応に内心ガッツポーズをして肩に乗っていたそのイキモノをアリスに渡した。
「アリスの邸のドアに憑依している使い魔だ。俺はこいつの事を“カワウソリスモドキ”と呼んでる。そんな感じだろ?」
その使い魔はたしかにコツメカワウソに似た容貌をしているものの、シマリスのような毛色と模様をしていた。
「そん、なっ…く、見たまんまのっ、可愛くないっ…うっく、お名前をつけてっ……ひっく」
アリスはその使い魔の顔をまじまじと見てひらめいた。
「そう、だわっ…このっク…子のお名前はっ……“ウーちゃん!”っく…カワウソに似てるっヒック、ウーちゃんにしましょっ……」
「ウリュ?」
「∑!?はぅっ…」
「ウリュリュ?」
「きゃ…きゃわゆいっ…ひく、ねぇリュート、ヒック、ウーちゃんは今なんて言ったのっ…うっく……」
「大丈夫?と訊いてるよ。アリスの事を心配してるんだ」
「うっく♡(ウーちゃん♡)」
「ウリュ~」
リュートの使い魔は…ウーちゃんはアリスの頬に擦り寄って来た。
ウーちゃんなりに労ろうとしているようだ。
「ひっきゅーーん♡(きゃーーん♡)」
「アリス」
リュートはアリスの隣に腰を下ろした。
「うっく…ひっく?(なぁに?)……」
「例の治療をするぞ?いいな?」
「……っく」
アリスは頬を染めてこくんと頷いた。
リュートがドアの所に控えているユナに言った。
「これから魔法治療をアリスに施すから、キミは部屋の外に出ていてくれ」
「え……でも……」
いくら婚約者同士とはいえ、未婚の男女を二人きりにするのは憚られる。
躊躇うユナにリュートは言った。
「魔力のない者が側に居ると魔力焼けを起こして倒れてしまうかもしれないぞ。すぐに済むから外に出ていてくれ」
「しょ、承知いたしました……」
公爵家の嫡男にここまで言われ、ユナに逆らう事は出来ない。
ユナは大人しく退室して行った。
「うっく……(リュート……)」
「大丈夫だアリス。すぐに止めてやるから」
「ひっく(うん)」
リュートはアリスの頬に優しく手を触れる。
「ウリュ♡」
ウーちゃんだけが二人のその様子を見ていた。
時間にして10分ほどだろうか。
リュートがアリスの部屋から出て来た。
部屋の外に待機していたユナと、ユナから知らされ念の為に控えていた執事がリュートに声をかける。
「リュート様。アリスお嬢様のご容態は……?」
執事のその問いかけにリュートは答えた。
「魔力で治療した。しゃっくりも止まって、休ませる為に眠らせた。念のため使い魔を残してアリスの側に付けてある」
「左様でございますか。かしこまりました」
「アリスを頼む」
「勿論でございます。お城から王太子殿下の使いの方が見えられ、リュート様に至急登城願いたいと申しておりますが、如何されますか?」
「この足で向かうよ。アリスの事を頼んだ」
「承知いたしました。お気をつけて」
執事とユナがリュートに礼をした。
アリスは学園に通うためにこのサットン侯爵家のタウンハウス住まいだが、アリスの両親はサットン侯爵領に居る。
アリスの両親に絶大なる信頼を得ているリュートは、このタウンハウスのもう一人の主でもあるのだ。
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その頃、アリスはリュートにより催眠魔法で眠らされた影響で夢現つの状態であった。
意識が揺蕩う水面に浮かんでいるような、
澄んだ泉の水底にいるような、
そんな不思議な感覚だ。
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『第二王子派の奴らが僕を廃太子しようとアレコレ画策しちゃってくれてるんだよ。結構裏で汚い事もしていてね。でも僕も黙ってやられている訳にはいかないからね。リュートにはその為に色々と動いて貰っているんだ』
ーーリュートが……リュートとジュスタン様は昔から仲が良いものね。
『まぁそれもあるけど、僕が王位に就かないとリュートも色々と都合が悪いのさ。ある意味利害の一致という事だよ』
ーー利害?リュートにとって……?
『リュートの行動理念は常にアリス、君が関係しているんだよ?』
ーーえ?わたし……?
『アリスに害を成す者、狙う者、そして奪う者、それらの徹底排除が彼が動く一番の理由さ』
ーーうーん……よくわからないわ……
『わかってやってよ。リュートの事、好きなんだろう?』
ーー嫌いよ。わたしじゃない女の子を側に置くリュートなんて。
『まぁそう思うよね。ミリアの事は僕も誓約魔法を交わしているから何も言えないけど、アリスなら自分で答えに辿り着くんじゃないかな。もしくはミリア自身が話したくなるか。君の目で、じっくりとミリアの事を見てご覧よ』
ーーえ?ミリア様を?
見ていればわかるの?何故リュートがミリア様と一緒にいるのか。
『さぁ?』
ーーもう!いい加減ね。
『ははは。大丈夫だよアリスなら。だからちょっと目を凝らして見てみてごらん。頼むよ』
ーーわかったわ。
『良かった。今度城のパティシエにアリスの好物の紅茶のフィナンシェを作るよう頼んでおくよ』
ーーホント!?やったあ!約束よ?
『ああ。約束だ……』
ーージュスタン様?
そこでジュスタンの声は途切れ、アリスの意識は唐突に浮上した。
目を覚ますとアリスの自室のベッドの上。
しゃっくりは既に止まっていた。
アリスのルームドレスにリュートの移り香が残っている。
しゃっくりの治療を受けた為だろうか……。
指で唇に触れて、アリスはぼんやりと窓の外を見つめていた。
丁度その頃、王城からアリス宛てにフィナンシェが届けられていた。
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