8 / 43
第二章
そして忘れられないデビュタントとなった ①
しおりを挟む
お茶会での事があったその日の夜。
アルジノンは
ジュリの自室の扉をノックした。
すると直ぐにジュリの専属侍女のタバサが扉を開けた。
「ジュリと少し話がしたんいんだが」
「ジュリ様はもうお休みになられています」
「もう?」
時計の針はまだ8時を差したところだ。
確かに田舎育ちのジュリの就寝時間は早い。
王都で暮らすようになって5年、それだけは何故か変わらぬ習慣であった。
に、しても早すぎる。
「……怒っていたか?」
アルジノンが様子を伺うようにこっそり聞くと、
二人より7歳年上のタバサはこう言った。
「怒っておられましたね。ずるい、身勝手だ、ク○ヤローだと仰っていました」
「ク○ヤロー……」
「なぜジュリ様のデビュタントをお許しにならないのです?」
「必要ないからだ」
「それだけですか?」
「……。」
「アルジノン殿下」
タバサはアルジノンの乳母の娘で、幼い頃からの付き合いだ。
その気安さからか、わりとなんでも話せてしまう。
それはジュリも同じらしい。
「嫌なんだよ。ジュリを他の奴に見せるのが。あんなに可愛いんだ。下半身が脳みそと直結してる輩の目に晒したくない」
「じゃあ一生人前に出さずにいるおつもりですか?とんだヘタレチキンヤローですね」
「……お前、そんな性格だったか?すっかりジュリに感化されてるじゃないか」
「主従のキズナが深いものですから。とにかく、ジュリ様とお会いしたいならデビュタントを認めて差し上げたらよいかと」
「それなら夜会が終わるまでは我慢する。それにその方がジュリも大人しく引っ込んでるだろうしな」
この男……○✖︎☆◇△□ヤローが!
タバサは心の中で罵った。
そして誓った。
夜会当日はジュリを頭の先から爪の先まで磨き上げて、
それを見たアルジノンがエスコート出来なかった悔しさで膝から崩れ落ちるくらいに美しく仕上げてやる!と。
そしてやってきた夜会当日。
あのお茶会騒動から3日、
ジュリとアルジノンは一度も顔を合わせていなかった。
ジュリはこっそりデビュタントすることを悟られたくなかったし、
アルジノンは夜会に出たいとジュリに騒がれるのが嫌だった為、二人は互いを避けまくっていた。
そして準備として
ジュリは朝からバスタブに放り込まれ、
全身の毛穴の中まで綺麗に磨き上げられた。
そしていい香りのする香油でマッサージをされた後に
軽く食事をしてからメイクとヘアアレンジに取り掛かる。
今日のジュリのドレスは、
秘密裏に娘のデビュタントを聞いたランバード伯が、
イトコのリラムに「金に糸目はつけないから素晴らしいドレスを作ってやってくれ」と言いながら小切手を差し出したという逸話付きのドレスだ。
そうして半年以上前から
リラムと相談しながらドレスを作り上げたのだ。
まさかジノンがデビュタントに反対するとは思わず、
下手するとお蔵入りになっていたかもしれないドレスが日の目を見て本当によかったとジュリは思う。
ドレスのデザインは、
デビュタントの令嬢らしく白…ジュリはオフホワイトにしたが、短めのパフスリーブで胸下から切り替えでAラインにふんわり広がるシフォンドレスだ。
胸下の切り替え部分は太めのリボンで飾られており、
色はランバードのエメラルドグリーンだ。
それに合わせてイヤリングもネックレスも全てエメラルドにした。
靴もエメラルドグリーンで統一し、
ゆるくひとつに編み込んでからサイドに流した髪にも小さなエメラルドの粒が無数に散りばめられている。
オフホワイトのシフォンドレスとエメラルドグリーンのバランスが絶妙であり、
我ながらいい仕事をしたとリラムと互いを褒め称え合った。
もしエスコート役が婚約者(仮)のアルジノンだったのなら、
アルジノンの瞳の色のサファイアで統一していただろう。
〈ふん、だってエスコートしてくれなかったんだもの〉
でも同じランバードの血を引くイトコのリアムの瞳がエメラルドグリーンなので、これで良かったなと思うことにした。
涙を浮かべて大絶賛したのが、
協力してくれたイトコのリラムと侍女のタバサである。
黙っていれば美少女のジュリだが、
普段の行いのせいでどうしてもその印象が薄らぐ。
でも今日のジュリはどこからどう見ても妖精の姫君かと見紛うほどの美しさであった。
白くきめ細やかな肌に興奮で少し上気した頬。
さくらんぼのような唇はぷるんと艶めいており、
女性でもそそられるような色気があった。
これで喋らなければ
きっとジュリが今年のデビュタントの令嬢の中で
一番美しいだろうと、容易に想像出来た。
アルジノンは既に支度を終え、
王族専用の控え室に行っているという。
会いに来られても
こんな姿を見せるわけにもいかないから困るが、
盛装した姿を見せようと少しは思ってくれてもいいじゃないかと考えてしまう。
アルジノンは口で言うほどジュリの事が好きではないのでは?
なんて、そう思ってしまう自分が悔しい。
アルジノンの大バカ野郎。
今日はアンタの事なんか頭から追い出して、バッチリ楽しんでやる!
ジュリは固く決意をして拳を握りしめた。
「ジュリ様、その姿で拳を突き上げるのはおやめください」
「あ、はい」
「リアム様がお迎えに来て下さいましたよ」
タバサが扉を開けると、
そこには盛装してバッチリキメたリアムが立っていた。
国境騎士団に籍を置くリアムは
長身で痩身でありながら筋肉で引き締まった体躯の持ち主である。
ランバードの男子特有の紺色にも見える黒髪にエメラルドグリーンの瞳。
イトコの贔屓目を差し引いてもかなりの美男子だと思う。
そんな見目も良く、気心の知れたリアムがエスコート役を引き受けてくれて本当に良かったとジュリは思う。
ジュリの姿を認めたリアムは
綻んだような笑顔を向けてくれる。
「……キレイだ……!ジュリ、俺は幸運だな。こんなにキレイなイトコの一生に一度のデビュタントのエスコート役を任されるなんて」
「大袈裟よ」
お世辞でも嬉しかった。
だってやっぱりジュリだってオンナノコだもん。
「でもホントにいいのか?王太子殿下に黙ってこんな事……。ランバード家のお取り潰しに繋がるなんて事には……」
「なるわけないでしょ」
「ジュリがいいならいいんだが……。じゃあジュリ、参りますか」
そう言ってリアムが手を差し伸べた。
「ええ。参りましょう」
ジュリはリアムに手を重ねて促されるままに歩き出した。
ジュリの忘れられないデビュタントの始まりであった。
つづく☆
アルジノンは
ジュリの自室の扉をノックした。
すると直ぐにジュリの専属侍女のタバサが扉を開けた。
「ジュリと少し話がしたんいんだが」
「ジュリ様はもうお休みになられています」
「もう?」
時計の針はまだ8時を差したところだ。
確かに田舎育ちのジュリの就寝時間は早い。
王都で暮らすようになって5年、それだけは何故か変わらぬ習慣であった。
に、しても早すぎる。
「……怒っていたか?」
アルジノンが様子を伺うようにこっそり聞くと、
二人より7歳年上のタバサはこう言った。
「怒っておられましたね。ずるい、身勝手だ、ク○ヤローだと仰っていました」
「ク○ヤロー……」
「なぜジュリ様のデビュタントをお許しにならないのです?」
「必要ないからだ」
「それだけですか?」
「……。」
「アルジノン殿下」
タバサはアルジノンの乳母の娘で、幼い頃からの付き合いだ。
その気安さからか、わりとなんでも話せてしまう。
それはジュリも同じらしい。
「嫌なんだよ。ジュリを他の奴に見せるのが。あんなに可愛いんだ。下半身が脳みそと直結してる輩の目に晒したくない」
「じゃあ一生人前に出さずにいるおつもりですか?とんだヘタレチキンヤローですね」
「……お前、そんな性格だったか?すっかりジュリに感化されてるじゃないか」
「主従のキズナが深いものですから。とにかく、ジュリ様とお会いしたいならデビュタントを認めて差し上げたらよいかと」
「それなら夜会が終わるまでは我慢する。それにその方がジュリも大人しく引っ込んでるだろうしな」
この男……○✖︎☆◇△□ヤローが!
タバサは心の中で罵った。
そして誓った。
夜会当日はジュリを頭の先から爪の先まで磨き上げて、
それを見たアルジノンがエスコート出来なかった悔しさで膝から崩れ落ちるくらいに美しく仕上げてやる!と。
そしてやってきた夜会当日。
あのお茶会騒動から3日、
ジュリとアルジノンは一度も顔を合わせていなかった。
ジュリはこっそりデビュタントすることを悟られたくなかったし、
アルジノンは夜会に出たいとジュリに騒がれるのが嫌だった為、二人は互いを避けまくっていた。
そして準備として
ジュリは朝からバスタブに放り込まれ、
全身の毛穴の中まで綺麗に磨き上げられた。
そしていい香りのする香油でマッサージをされた後に
軽く食事をしてからメイクとヘアアレンジに取り掛かる。
今日のジュリのドレスは、
秘密裏に娘のデビュタントを聞いたランバード伯が、
イトコのリラムに「金に糸目はつけないから素晴らしいドレスを作ってやってくれ」と言いながら小切手を差し出したという逸話付きのドレスだ。
そうして半年以上前から
リラムと相談しながらドレスを作り上げたのだ。
まさかジノンがデビュタントに反対するとは思わず、
下手するとお蔵入りになっていたかもしれないドレスが日の目を見て本当によかったとジュリは思う。
ドレスのデザインは、
デビュタントの令嬢らしく白…ジュリはオフホワイトにしたが、短めのパフスリーブで胸下から切り替えでAラインにふんわり広がるシフォンドレスだ。
胸下の切り替え部分は太めのリボンで飾られており、
色はランバードのエメラルドグリーンだ。
それに合わせてイヤリングもネックレスも全てエメラルドにした。
靴もエメラルドグリーンで統一し、
ゆるくひとつに編み込んでからサイドに流した髪にも小さなエメラルドの粒が無数に散りばめられている。
オフホワイトのシフォンドレスとエメラルドグリーンのバランスが絶妙であり、
我ながらいい仕事をしたとリラムと互いを褒め称え合った。
もしエスコート役が婚約者(仮)のアルジノンだったのなら、
アルジノンの瞳の色のサファイアで統一していただろう。
〈ふん、だってエスコートしてくれなかったんだもの〉
でも同じランバードの血を引くイトコのリアムの瞳がエメラルドグリーンなので、これで良かったなと思うことにした。
涙を浮かべて大絶賛したのが、
協力してくれたイトコのリラムと侍女のタバサである。
黙っていれば美少女のジュリだが、
普段の行いのせいでどうしてもその印象が薄らぐ。
でも今日のジュリはどこからどう見ても妖精の姫君かと見紛うほどの美しさであった。
白くきめ細やかな肌に興奮で少し上気した頬。
さくらんぼのような唇はぷるんと艶めいており、
女性でもそそられるような色気があった。
これで喋らなければ
きっとジュリが今年のデビュタントの令嬢の中で
一番美しいだろうと、容易に想像出来た。
アルジノンは既に支度を終え、
王族専用の控え室に行っているという。
会いに来られても
こんな姿を見せるわけにもいかないから困るが、
盛装した姿を見せようと少しは思ってくれてもいいじゃないかと考えてしまう。
アルジノンは口で言うほどジュリの事が好きではないのでは?
なんて、そう思ってしまう自分が悔しい。
アルジノンの大バカ野郎。
今日はアンタの事なんか頭から追い出して、バッチリ楽しんでやる!
ジュリは固く決意をして拳を握りしめた。
「ジュリ様、その姿で拳を突き上げるのはおやめください」
「あ、はい」
「リアム様がお迎えに来て下さいましたよ」
タバサが扉を開けると、
そこには盛装してバッチリキメたリアムが立っていた。
国境騎士団に籍を置くリアムは
長身で痩身でありながら筋肉で引き締まった体躯の持ち主である。
ランバードの男子特有の紺色にも見える黒髪にエメラルドグリーンの瞳。
イトコの贔屓目を差し引いてもかなりの美男子だと思う。
そんな見目も良く、気心の知れたリアムがエスコート役を引き受けてくれて本当に良かったとジュリは思う。
ジュリの姿を認めたリアムは
綻んだような笑顔を向けてくれる。
「……キレイだ……!ジュリ、俺は幸運だな。こんなにキレイなイトコの一生に一度のデビュタントのエスコート役を任されるなんて」
「大袈裟よ」
お世辞でも嬉しかった。
だってやっぱりジュリだってオンナノコだもん。
「でもホントにいいのか?王太子殿下に黙ってこんな事……。ランバード家のお取り潰しに繋がるなんて事には……」
「なるわけないでしょ」
「ジュリがいいならいいんだが……。じゃあジュリ、参りますか」
そう言ってリアムが手を差し伸べた。
「ええ。参りましょう」
ジュリはリアムに手を重ねて促されるままに歩き出した。
ジュリの忘れられないデビュタントの始まりであった。
つづく☆
62
お気に入りに追加
2,645
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたは知らなくていいのです
楽歩
恋愛
無知は不幸なのか、全てを知っていたら幸せなのか
セレナ・ホフマン伯爵令嬢は3人いた王太子の婚約者候補の一人だった。しかし王太子が選んだのは、ミレーナ・アヴリル伯爵令嬢。婚約者候補ではなくなったセレナは、王太子の従弟である公爵令息の婚約者になる。誰にも関心を持たないこの令息はある日階段から落ち…
え?転生者?私を非難している者たちに『ざまぁ』をする?この目がキラキラの人はいったい…
でも、婚約者様。ふふ、少し『ざまぁ』とやらが、甘いのではなくて?きっと私の方が上手ですわ。
知らないからー幸せか、不幸かーそれは、セレナ・ホフマン伯爵令嬢のみぞ知る
※誤字脱字、勉強不足、名前間違いなどなど、どうか温かい目でm(_ _"m)
愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。
拝啓 お顔もお名前も存じ上げない婚約者様
オケラ
恋愛
15歳のユアは上流貴族のお嬢様。自然とたわむれるのが大好きな女の子で、毎日山で植物を愛でている。しかし、こうして自由に過ごせるのもあと半年だけ。16歳になると正式に結婚することが決まっている。彼女には生まれた時から婚約者がいるが、まだ一度も会ったことがない。名前も知らないのは幼き日の彼女のわがままが原因で……。半年後に結婚を控える中、彼女は山の中でとある殿方と出会い……。
「あなたの好きなひとを盗るつもりなんてなかった。どうか許して」と親友に謝られたけど、その男性は私の好きなひとではありません。まあいっか。
石河 翠
恋愛
真面目が取り柄のハリエットには、同い年の従姉妹エミリーがいる。母親同士の仲が悪く、二人は何かにつけ比較されてきた。
ある日招待されたお茶会にて、ハリエットは突然エミリーから謝られる。なんとエミリーは、ハリエットの好きなひとを盗ってしまったのだという。エミリーの母親は、ハリエットを出し抜けてご機嫌の様子。
ところが、紹介された男性はハリエットの好きなひととは全くの別人。しかもエミリーは勘違いしているわけではないらしい。そこでハリエットは伯母の誤解を解かないまま、エミリーの結婚式への出席を希望し……。
母親の束縛から逃れて初恋を叶えるしたたかなヒロインと恋人を溺愛する腹黒ヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:23852097)をお借りしております。
あなたには、この程度のこと、だったのかもしれませんが。
ふまさ
恋愛
楽しみにしていた、パーティー。けれどその場は、信じられないほどに凍り付いていた。
でも。
愉快そうに声を上げて笑う者が、一人、いた。
報われない恋の行方〜いつかあなたは私だけを見てくれますか〜
矢野りと
恋愛
『少しだけ私に時間をくれないだろうか……』
彼はいつだって誠実な婚約者だった。
嘘はつかず私に自分の気持ちを打ち明け、学園にいる間だけ想い人のこともその目に映したいと告げた。
『想いを告げることはしない。ただ見ていたいんだ。どうか、許して欲しい』
『……分かりました、ロイド様』
私は彼に恋をしていた。だから、嫌われたくなくて……それを許した。
結婚後、彼は約束通りその瞳に私だけを映してくれ嬉しかった。彼は誠実な夫となり、私は幸せな妻になれた。
なのに、ある日――彼の瞳に映るのはまた二人になっていた……。
※この作品の設定は架空のものです。
※お話の内容があわないは時はそっと閉じてくださいませ。
お飾り王妃の愛と献身
石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。
けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。
ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。
国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる