38 / 172
クラスマッチ編
第37話 - クラスマッチ⑩
しおりを挟む
月島瑞希と上野菜々美
両者共に特別教育機関出身で前者は首席で卒業。後者はその幼馴染み。優秀な生徒が集まり、多くの特別教育機関出身の生徒が入学する東京第三地区高等学校においても2人の名は全校生徒に瞬く間に広まった。
そして起こった事件。
上野菜々美が多くの一般人を殺害していたこと、それを瑞希が止めたことは大きな衝撃を与えた。
––––"病みつき幸せ生活"
瑞希の超能力は既に全校生徒に知れ渡っており、また、瑞希の"目"が残留サイクスを見ることが出来ることも同様である。故に樋口の計算された策略により男女混合超能力ドッジボールでは3年4組に優勝を譲った。
上野菜々美の"病みつき幸せ生活"も同じく知れ渡っており、その注射器を他人に打つことでその相手はサイクス量と運動能力が共に飛躍的に向上し、意のままに操られることも知られている。
「皆んなは私のことを信じてくれる?」
瑞希以外の選手たちは"病みつき幸せ生活"を自分たちに打つことを瑞希が考えていることを瞬時に理解した。
世間を騒がせた元凶。それを注射されることへの恐怖は想像に難くない。
「私は……」
綾子が沈黙を破る。
「私は瑞希を信じる……!」
綾子が瑞希を見て笑いかける。その無邪気な笑顔が瑞希に安らぎを与える。
「私も!」
続いて志乃が、それに続いて他の選手たちも瑞希に信頼を寄せた。
タイムアウトを終え、選手たちがコートへと戻った時、1年1組の選手たちのサイクスが飛躍的に向上していた。
"病みつき幸せ生活"は本来、菜々美が瑞希を支配する為に付与された超能力でその底無しの"悪意"が菜々美のサイクスと呼応し、覚醒して生まれた超能力である。
"害意"のコントロールを身に付けていない瑞希にとってこの超能力を扱うことは本来は不可能。
しかし、瑞希はチームメイトから全幅の信頼を得たこと、そして菜々美自身がこの超能力に対して理解が不完全で、超能力自体も発展途上であったこと、そして菜々美との戦闘で発生した瑞希の身体の変化・"覚醒維持"がこの力を別の方法で使用することを可能とした。
本来とは異なる使い方である為にこの超能力は限定的なものとなった。
まず、全選手の意識を奪い支配することは出来ず、それぞれ自分の判断で動かなければならない。これは他選手と同じく瑞希も全員に信頼を置いていることも関係する。
また、全選手のサイクス量や運動能力の向上は本来よりも劣る。そして瑞希自身への負担が大きくなった。
「(前半の最後、観察して分かったことがある)」
瑞希が冷静に状況を分析する。
「(どんなマジックを使ったのか分からないけど、樋口さんは目的地に特定の場所を指定することが出来るようになり、物体は瞬間移動出来るようになった。残留サイクスから判断して指定場所は4選手とバスケットボード。恐らくバスケットボードにも瞬間移動させることは可能だけど、それをせずに選手がシュートを打っているのは超能力を審判に正確に伝えていなかったことによる反則行為を警戒してのもの。瞬間移動に関しては運ぶスピードが速くなったという説明で何とか出来ると判断したのだろう)」
更に思考は続く。
「(目的地に着くまでにボールを奪うことは不可能となった。しかし、目的地が分かっていることが弱点であり続けていることに変わりはない。バスケットボードにボールが到達し、それがリングに入るまでの時間。ここを"病みつき幸せ生活"によって皆んなの身体能力を向上させることで狙えるようにした。また、必ず人を経由することからも反応速度でスティールの可能性も残されている)」
瑞希に揺さぶられサイクスや精神が不安定になりながら尚も最善の一手を打ち続ける判断力。瑞希は素直に感嘆する。
「(何て人なんだ。そして周りの選手も! 各々がゴールへ瞬間移動させないでシュートを打つのも反則行為を警戒、シュートの正確性はうまく説明すれば良い。少しでも綻びを見せれば負ける!)」
試合が再開されてから一進一退の攻防が続く。
1年1組の選手たちも自らの判断でプレーを始める。
タイムアウトの間、瑞希は全員に樋口の残留サイクスの量が他4選手から減少していたことを告げていた。
「瑞希ちゃん、パス!」
「!!」
瑞希はこれまでバスケ経験のない萌がパスを要求することはほぼ無かった為に少し驚くが勢いでパスを回す。
「(瑞希ちゃんはゴールに目的地が設定されたことに警戒してたけどその分、他選手の共有していた樋口さんのサイクスが減ったってことは……)」
そのままパスを回し始める。
「(当初の予定通り24秒ルールっての利用すればより効果的ってことでしょ!?)」
瑞希を含め、他の選手たちも萌の意図を理解し、パス回しを始める。"病みつき幸せ生活"によって向上された身体能力とサイクス量は目にも留まらぬ高速のパス回しを可能とした。
「(時間稼ぎなんてさせるか!)」
このプレーが再び樋口の精神を揺さぶる。ムキになった樋口のプレーはサイクスの消費をより一層早めた。
残り1分。
樋口の足が止まり、共有されていたサイクスが樋口の元へ戻る。
「(足が……動かな……)」
地面に手をつき顔を上げた瞬間、1人の少女が空を舞う。
樋口の目にはその少女がまるでフレア現象にあっているかの如くぼやけて見える。
「(黒い太陽……?)」
それは太陽とは真逆に黒く、しかし美しく輝く。
「(あぁ……この子より私が上だなんてそんなこと絶対に有り得なかったんだ……)」
瑞希は既にp-Phoneを解除していた。
"病みつき幸せ生活"による消耗を抑えてサイクス切れを防ぐ為であったが、その瑞希本来の圧倒的なサイクス量は樋口の心を折るのに十分だった。
瑞希の手から放たれたボールは虹を描き、3年4組のゴールを陥れた。
「スリー!!!」
––––最終スコア 47 - 31
「女子超能力バスケットボール、優勝は1年1組!」
会場は湧き上がり、1年1組は歓喜した。
「(負けた……この私が……)」
瑞希がうなだれる樋口に近付く。
「樋口先輩、ありがとうございました! 昨日のドッジボールといい、とても勉強になりました! 楽しかった!」
「……は……?」
「樋口先輩の超能力は勿論、それを最大限引き出す為のあらゆる戦略。凄かったです。私たちも常に全力を出し切らないとそのまま飲み込まれていました」
「そう……」
予想外の相手からの賞賛。
「(あぁ……この子の本当の強さは素直に相手のことを認められることなのか……)」
樋口は差し出された白く細い、しかし自信に溢れたしっかりとした手を掴む。
「ありがとう」
––––瞬間、意思を持ったサイクスが樋口の残り僅かなサイクスに襲いかかる。
両者共に特別教育機関出身で前者は首席で卒業。後者はその幼馴染み。優秀な生徒が集まり、多くの特別教育機関出身の生徒が入学する東京第三地区高等学校においても2人の名は全校生徒に瞬く間に広まった。
そして起こった事件。
上野菜々美が多くの一般人を殺害していたこと、それを瑞希が止めたことは大きな衝撃を与えた。
––––"病みつき幸せ生活"
瑞希の超能力は既に全校生徒に知れ渡っており、また、瑞希の"目"が残留サイクスを見ることが出来ることも同様である。故に樋口の計算された策略により男女混合超能力ドッジボールでは3年4組に優勝を譲った。
上野菜々美の"病みつき幸せ生活"も同じく知れ渡っており、その注射器を他人に打つことでその相手はサイクス量と運動能力が共に飛躍的に向上し、意のままに操られることも知られている。
「皆んなは私のことを信じてくれる?」
瑞希以外の選手たちは"病みつき幸せ生活"を自分たちに打つことを瑞希が考えていることを瞬時に理解した。
世間を騒がせた元凶。それを注射されることへの恐怖は想像に難くない。
「私は……」
綾子が沈黙を破る。
「私は瑞希を信じる……!」
綾子が瑞希を見て笑いかける。その無邪気な笑顔が瑞希に安らぎを与える。
「私も!」
続いて志乃が、それに続いて他の選手たちも瑞希に信頼を寄せた。
タイムアウトを終え、選手たちがコートへと戻った時、1年1組の選手たちのサイクスが飛躍的に向上していた。
"病みつき幸せ生活"は本来、菜々美が瑞希を支配する為に付与された超能力でその底無しの"悪意"が菜々美のサイクスと呼応し、覚醒して生まれた超能力である。
"害意"のコントロールを身に付けていない瑞希にとってこの超能力を扱うことは本来は不可能。
しかし、瑞希はチームメイトから全幅の信頼を得たこと、そして菜々美自身がこの超能力に対して理解が不完全で、超能力自体も発展途上であったこと、そして菜々美との戦闘で発生した瑞希の身体の変化・"覚醒維持"がこの力を別の方法で使用することを可能とした。
本来とは異なる使い方である為にこの超能力は限定的なものとなった。
まず、全選手の意識を奪い支配することは出来ず、それぞれ自分の判断で動かなければならない。これは他選手と同じく瑞希も全員に信頼を置いていることも関係する。
また、全選手のサイクス量や運動能力の向上は本来よりも劣る。そして瑞希自身への負担が大きくなった。
「(前半の最後、観察して分かったことがある)」
瑞希が冷静に状況を分析する。
「(どんなマジックを使ったのか分からないけど、樋口さんは目的地に特定の場所を指定することが出来るようになり、物体は瞬間移動出来るようになった。残留サイクスから判断して指定場所は4選手とバスケットボード。恐らくバスケットボードにも瞬間移動させることは可能だけど、それをせずに選手がシュートを打っているのは超能力を審判に正確に伝えていなかったことによる反則行為を警戒してのもの。瞬間移動に関しては運ぶスピードが速くなったという説明で何とか出来ると判断したのだろう)」
更に思考は続く。
「(目的地に着くまでにボールを奪うことは不可能となった。しかし、目的地が分かっていることが弱点であり続けていることに変わりはない。バスケットボードにボールが到達し、それがリングに入るまでの時間。ここを"病みつき幸せ生活"によって皆んなの身体能力を向上させることで狙えるようにした。また、必ず人を経由することからも反応速度でスティールの可能性も残されている)」
瑞希に揺さぶられサイクスや精神が不安定になりながら尚も最善の一手を打ち続ける判断力。瑞希は素直に感嘆する。
「(何て人なんだ。そして周りの選手も! 各々がゴールへ瞬間移動させないでシュートを打つのも反則行為を警戒、シュートの正確性はうまく説明すれば良い。少しでも綻びを見せれば負ける!)」
試合が再開されてから一進一退の攻防が続く。
1年1組の選手たちも自らの判断でプレーを始める。
タイムアウトの間、瑞希は全員に樋口の残留サイクスの量が他4選手から減少していたことを告げていた。
「瑞希ちゃん、パス!」
「!!」
瑞希はこれまでバスケ経験のない萌がパスを要求することはほぼ無かった為に少し驚くが勢いでパスを回す。
「(瑞希ちゃんはゴールに目的地が設定されたことに警戒してたけどその分、他選手の共有していた樋口さんのサイクスが減ったってことは……)」
そのままパスを回し始める。
「(当初の予定通り24秒ルールっての利用すればより効果的ってことでしょ!?)」
瑞希を含め、他の選手たちも萌の意図を理解し、パス回しを始める。"病みつき幸せ生活"によって向上された身体能力とサイクス量は目にも留まらぬ高速のパス回しを可能とした。
「(時間稼ぎなんてさせるか!)」
このプレーが再び樋口の精神を揺さぶる。ムキになった樋口のプレーはサイクスの消費をより一層早めた。
残り1分。
樋口の足が止まり、共有されていたサイクスが樋口の元へ戻る。
「(足が……動かな……)」
地面に手をつき顔を上げた瞬間、1人の少女が空を舞う。
樋口の目にはその少女がまるでフレア現象にあっているかの如くぼやけて見える。
「(黒い太陽……?)」
それは太陽とは真逆に黒く、しかし美しく輝く。
「(あぁ……この子より私が上だなんてそんなこと絶対に有り得なかったんだ……)」
瑞希は既にp-Phoneを解除していた。
"病みつき幸せ生活"による消耗を抑えてサイクス切れを防ぐ為であったが、その瑞希本来の圧倒的なサイクス量は樋口の心を折るのに十分だった。
瑞希の手から放たれたボールは虹を描き、3年4組のゴールを陥れた。
「スリー!!!」
––––最終スコア 47 - 31
「女子超能力バスケットボール、優勝は1年1組!」
会場は湧き上がり、1年1組は歓喜した。
「(負けた……この私が……)」
瑞希がうなだれる樋口に近付く。
「樋口先輩、ありがとうございました! 昨日のドッジボールといい、とても勉強になりました! 楽しかった!」
「……は……?」
「樋口先輩の超能力は勿論、それを最大限引き出す為のあらゆる戦略。凄かったです。私たちも常に全力を出し切らないとそのまま飲み込まれていました」
「そう……」
予想外の相手からの賞賛。
「(あぁ……この子の本当の強さは素直に相手のことを認められることなのか……)」
樋口は差し出された白く細い、しかし自信に溢れたしっかりとした手を掴む。
「ありがとう」
––––瞬間、意思を持ったサイクスが樋口の残り僅かなサイクスに襲いかかる。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる