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サイクスの効率化編
第20話 - 初めての挫折
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徳田との最初の訓練の後、3日が経った土曜日。瑞希は再びサイクス第二研究所に来ていた。
p-Phoneを出した状態での感覚の違いには徐々に慣れてきた為、通常状態とp-Phone発動時でそれぞれアウター・サイクスの練習をしている。
「(時間が経つと集中が乱れる……)」
熟練者になると常にアウター・サイクスを持続することができ、無意識下で行うことが出来る。
「瑞希もまだまだだね」
ピボットが瑞希の様子を見ながら話しかける。
「うるさいなぁ」
「今はアウター・サイクスの感覚の違いに苦しんでる感じだね」
「うん。200PBだとサイクスがより多く外に出ていっちゃう感覚で抑え込みに力が入り過ぎて集中が続かない……50PBの時は慣れてはきたけど単純にサイクスが少なくて疲れちゃう」
瑞希とピボットの様子を静観していた花が口を挟む。
「"抑え込む"って感覚でやると上手くいかないわよ。常にそんなこと考えてたら日常生活が出来なくなるでしょ?」
「先生はどういう感じでやってるんですか?」
少し考えてから花が答える。
「正直難しい質問ね……人それぞれ違うだろうから。ただ基本的にサイクスを自分の身体の一部だと考えると良いわね」
「自分の身体の一部かぁ……200PBと50PBだと何だか重さが違う感じしてなかなか上手くいかないんだよなぁ……自分の身体が2つあるみたい」
「超能力の発動の有無によって本体のサイクス量が変化するなんてなかなか無いでしょうからね」
瑞希は少し疲れた様子でトイレへと向かった。
その間に田島と花が話を始める。
「少し苦戦しているみたいですね」
「サイクスが一気に1/4になる訳ですからね。サイクスを留める感覚も違ってくるでしょうから簡単にはいかないんでしょうね」
瑞希は鏡の前で顔を洗い、1人息を吐いた。長いまつ毛に水滴が溜まり、まるで一粒一粒が水晶玉のように美しく光っている。それとは対照的に瑞希の瞳には元気がなくいつもの輝きが失われている。
「瑞希、大丈夫かい?」
ゆっくりとタオルで顔を拭いている瑞希にピボットが心配そうに声をかける。
「……難しいなぁ」
少しの沈黙を置いて瑞希が答える。これまで瑞希は学業と共にサイクスの扱い方において挫折を味わったことがない。
これまで挫折を味わったことのない者にとって出来ないことのストレスは計り知れない。更に瑞希にとってこの技術は自身の超能力の鍵となる事を自覚している為に大きな焦りが生じている。
「(サイクスの切り替えの時点で息が上がってしまう今の現状……出口が見えない……)」
訓練室Aに戻ってきた瑞希はそ直ぐにアウター・サイクスに取り組み始めた。
が、逆にサイクスの放出を促進してしまい、その場に座り込む。
「やめよ」
花が瑞希に声をかける。
「まだ……出来ます……!」
今度の花の声には若干の怒気が篭る。
「ダメよ。今のあなたじゃ出来ない」
「……!!」
「集中が出来ていないわ。サイクスは人間の意思と大きく関連する。今のあなたの焦りや苛つきが集中を邪魔しているわ。それに体力も限界に近いでしょ」
「……」
「少し休みなさい」
瑞希は女性に連れられて休憩室に向かった。
「結構追い詰められてますね。正直に言いますと瑞希さんの進捗状況は一般的に見て目覚ましいものだと思うのですが」
「恐らく自分の超能力に対しての重要性と後は……上野との戦闘もあるかもしれないです」
先の上野との戦闘で瑞希は自らの経験の足りなさを実感した。特に最終局面においてそれは顕著だ。
瑞希自身、あの勝利は運の要素が大きかったと理解している。そもそも戦闘を長期戦に持ち込めずギリギリの戦闘を強いられたことに今後の不安を感じているのだ。
それに対し、アウター・サイクスの自分の進捗具合と理想との大きな隔たりに大きな焦りが生じている。
「霧島くんが上手くいっていることも若干焦りを助長させているのかもしれないですね。彼、もう既に日常生活でも意識せずにキープ出来るようになっているようです」
「何ですって!?」
花は少し驚き聞き返す。
「教えてまだ3日よ!?」
「えぇ、私も驚きましたが状況を聞いてみるとそのように答えてくれました」
「さっきの言い方だと瑞希も知っているんですか?」
「はい、お互いSMSでよく連絡し合っているみたいですよ」
花は半分呆れ気味に溜め息をつく。一般的にアウター・サイクスを1時間出来るようになるまで2-3ヶ月、常に持続出来るようになるまで最低でも1年以上はかかると言われている。瑞希も既に数時間は保つことができ、これだけでもとんでもない才能を持ち合わせていると賞賛される。
しかし、和人は既に完成系に近付いていると言う。これは過去に前例がない程の才能である。
「(恐らく日本政府はこの2人にTRACKERSの中核を担わせたいのだろう。末恐ろしい才能ね……)」
瑞希はベッドで横になりながら右手の掌を見つめる。少しサイクスの波がノコギリ形に崩れている。
「(気落ちが落ち着いてない時、よくこんな形になるんだよなぁ)」
「どうやったらあんな綺麗なサイクスの波になるのかなぁ」
「サイクスの形の違いに敏感なのはなかなか凄いね」
「これって役に立つのかなぁ」
「いやいや瑞希、それは才能だよ。それで花の超能力を看破出来たんだし」
「うーん……」
「大丈夫、瑞希は天才だよ。キッカケを掴めばキミなら直ぐに出来るようになるよ」
「ピボちゃん、ありがと」
瑞希は少しだけ笑顔をピボットに向けて寝返りをうち、軽い眠りについた。
p-Phoneを出した状態での感覚の違いには徐々に慣れてきた為、通常状態とp-Phone発動時でそれぞれアウター・サイクスの練習をしている。
「(時間が経つと集中が乱れる……)」
熟練者になると常にアウター・サイクスを持続することができ、無意識下で行うことが出来る。
「瑞希もまだまだだね」
ピボットが瑞希の様子を見ながら話しかける。
「うるさいなぁ」
「今はアウター・サイクスの感覚の違いに苦しんでる感じだね」
「うん。200PBだとサイクスがより多く外に出ていっちゃう感覚で抑え込みに力が入り過ぎて集中が続かない……50PBの時は慣れてはきたけど単純にサイクスが少なくて疲れちゃう」
瑞希とピボットの様子を静観していた花が口を挟む。
「"抑え込む"って感覚でやると上手くいかないわよ。常にそんなこと考えてたら日常生活が出来なくなるでしょ?」
「先生はどういう感じでやってるんですか?」
少し考えてから花が答える。
「正直難しい質問ね……人それぞれ違うだろうから。ただ基本的にサイクスを自分の身体の一部だと考えると良いわね」
「自分の身体の一部かぁ……200PBと50PBだと何だか重さが違う感じしてなかなか上手くいかないんだよなぁ……自分の身体が2つあるみたい」
「超能力の発動の有無によって本体のサイクス量が変化するなんてなかなか無いでしょうからね」
瑞希は少し疲れた様子でトイレへと向かった。
その間に田島と花が話を始める。
「少し苦戦しているみたいですね」
「サイクスが一気に1/4になる訳ですからね。サイクスを留める感覚も違ってくるでしょうから簡単にはいかないんでしょうね」
瑞希は鏡の前で顔を洗い、1人息を吐いた。長いまつ毛に水滴が溜まり、まるで一粒一粒が水晶玉のように美しく光っている。それとは対照的に瑞希の瞳には元気がなくいつもの輝きが失われている。
「瑞希、大丈夫かい?」
ゆっくりとタオルで顔を拭いている瑞希にピボットが心配そうに声をかける。
「……難しいなぁ」
少しの沈黙を置いて瑞希が答える。これまで瑞希は学業と共にサイクスの扱い方において挫折を味わったことがない。
これまで挫折を味わったことのない者にとって出来ないことのストレスは計り知れない。更に瑞希にとってこの技術は自身の超能力の鍵となる事を自覚している為に大きな焦りが生じている。
「(サイクスの切り替えの時点で息が上がってしまう今の現状……出口が見えない……)」
訓練室Aに戻ってきた瑞希はそ直ぐにアウター・サイクスに取り組み始めた。
が、逆にサイクスの放出を促進してしまい、その場に座り込む。
「やめよ」
花が瑞希に声をかける。
「まだ……出来ます……!」
今度の花の声には若干の怒気が篭る。
「ダメよ。今のあなたじゃ出来ない」
「……!!」
「集中が出来ていないわ。サイクスは人間の意思と大きく関連する。今のあなたの焦りや苛つきが集中を邪魔しているわ。それに体力も限界に近いでしょ」
「……」
「少し休みなさい」
瑞希は女性に連れられて休憩室に向かった。
「結構追い詰められてますね。正直に言いますと瑞希さんの進捗状況は一般的に見て目覚ましいものだと思うのですが」
「恐らく自分の超能力に対しての重要性と後は……上野との戦闘もあるかもしれないです」
先の上野との戦闘で瑞希は自らの経験の足りなさを実感した。特に最終局面においてそれは顕著だ。
瑞希自身、あの勝利は運の要素が大きかったと理解している。そもそも戦闘を長期戦に持ち込めずギリギリの戦闘を強いられたことに今後の不安を感じているのだ。
それに対し、アウター・サイクスの自分の進捗具合と理想との大きな隔たりに大きな焦りが生じている。
「霧島くんが上手くいっていることも若干焦りを助長させているのかもしれないですね。彼、もう既に日常生活でも意識せずにキープ出来るようになっているようです」
「何ですって!?」
花は少し驚き聞き返す。
「教えてまだ3日よ!?」
「えぇ、私も驚きましたが状況を聞いてみるとそのように答えてくれました」
「さっきの言い方だと瑞希も知っているんですか?」
「はい、お互いSMSでよく連絡し合っているみたいですよ」
花は半分呆れ気味に溜め息をつく。一般的にアウター・サイクスを1時間出来るようになるまで2-3ヶ月、常に持続出来るようになるまで最低でも1年以上はかかると言われている。瑞希も既に数時間は保つことができ、これだけでもとんでもない才能を持ち合わせていると賞賛される。
しかし、和人は既に完成系に近付いていると言う。これは過去に前例がない程の才能である。
「(恐らく日本政府はこの2人にTRACKERSの中核を担わせたいのだろう。末恐ろしい才能ね……)」
瑞希はベッドで横になりながら右手の掌を見つめる。少しサイクスの波がノコギリ形に崩れている。
「(気落ちが落ち着いてない時、よくこんな形になるんだよなぁ)」
「どうやったらあんな綺麗なサイクスの波になるのかなぁ」
「サイクスの形の違いに敏感なのはなかなか凄いね」
「これって役に立つのかなぁ」
「いやいや瑞希、それは才能だよ。それで花の超能力を看破出来たんだし」
「うーん……」
「大丈夫、瑞希は天才だよ。キッカケを掴めばキミなら直ぐに出来るようになるよ」
「ピボちゃん、ありがと」
瑞希は少しだけ笑顔をピボットに向けて寝返りをうち、軽い眠りについた。
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