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「ははっ! 燃えちまえ、ペドレのラブドールっ!」
手綱を握るのはガイトだった。がく、がくっ、と倒れてもなお炎は続き、ブラウスやショートパンツ、リボンタイはもとより、金の巻き毛も紫のカラーも何もかもが灰になって、とうとうタッジノは動かなくなった。ばっさばっさ、とワイバーンが両腕を羽ばたかせ、もうもうと黒土が巻き上げられる。それとともに灰も散って、ラルたちが目を開けたときには、カメラドローン、ペドレの映像ともども跡形もなくなっていた。
「オレ様が助けてやったんだぞ。感謝したらどうだ、クソブス」
高みから、ガイトがにやにやする。大狼から乗り換えたワイバーンもさることながら、背負った龍王之刃、虎縞のファーコート、レザーのシャツとパンツ、グローブにブーツ、エレファントロックスの牙のネックレスまで輝いている。サンクチュアリの光を反射して、だけではない。武器、防具、衣装、アクセサリーすべてが最大限強化されているのだ。伝説の武器やブランドファッションの輝きは、同じMAXでもラルのこん棒などとは比べものにならない。
うっ――
と口を押さえ、ノラがえずく。よろめくところを支えて、シーズァはのけぞったラル、長い鼻をもたげてうなるグレイスに叫んだ。
「逃げるぞっ!」
ノラの手を引き、駆け上がっていくシーズァ――守ろうとするキメラの巨体、毛むくじゃらの小柄が後に続く。
「はっはぁ! 逃がすかよっ!」
サンクチュアリの光をかき乱して、ガイトを乗せたワイバーンが急降下――その模様は当然ながら、ガイトのカメラドローンでライブ配信されている。
「待たせたな、視聴者のみんな! まずは、あのクソブタを丸焼きにしてやるぜっ!」
最後尾のラルめがけて、ぼおおおおっっ、とワイバーンが炎を吐く――が、すばしっこくかわされ、溶岩石が、じゃあああっ、と焼かれる。
仲間を逃がそう――
ラルはそう考え、横にぴょんぴょん跳んだ。強化素材で体はしっかり育ち、ここまでの旅路で鍛えられている。野の獣並みに素早かった。そして上空からという距離、さらには炎の吐きすぎで火力が落ちており、かわすのはそれほど難しくはなかった。
「なめやがってっ!」
急降下するワイバーン――ごあっ、と息を吸い、吐いた炎に水流がぶつかる。どおぉんっ、と水蒸気爆発で、ラルがつんのめる一方――
「うぉぁっ!――」
爆発の衝撃であおられ、ガイトが背から転落する。間髪入れず、シーズァのウォローで両翼にいくつも穴を開けられ、失速したワイバーンが斜面に突っ込む。黒土まみれの翼、かぎ爪の足――そこに頭からグレイスが体当たりした。体の大きさは同じくらいだったが、隙を突かれたワイバーンは鼻面からひしゃげ、砕けた鳴き声とともに、どう、とひっくり返った。巨象顔負けの巨体、それが急加速しての衝撃は、巨拳による渾身の一撃といったところだ。アイコンタクトなどをしたわけではなかったが、見事な連携だった。
「そらっ!――」
仰向けのワイバーンに空のカプセルがぶつけられ、両腕の翼から尻尾まで、うろこ一枚残さずに吸い込む。グレイスの代わりを閉じ込め、転がったカプセルは、こん棒でゴルフボールさながらに飛ばされていった。
「いてて、ちくしょう……」
悪態をつき、立ち上がるガイト。涙目でもだえるノラをかばって、シーズァが声を張り上げる。
「もうワイバーンは使えないぞ! 視聴者の前で恥をかかないうちに帰れ!」
「へっ、ご大層な口を利くじゃねえか」
嘲りで口角をひん曲げ、ガイトは見せびらかすように龍王之刃をかざした。天上からの光を跳ね返して、そり返った大振りの刃はぎんぎんにぎらついていた。
「相当つぎ込んだんだぜ、最大限強化するのによ」
その資金はもちろん、広告収入や支援者からの寄付である。ガイトはシーズァ、ノラ、それから、ラル、グレイスをにらみつけ、歯の間から、ちろちろと火が燃えるような笑いを漏らした。
「その威力をな、たっぷり味わわせてやるからな……」
「ぼくたちは、サンクチュアリに行きたいだけだ! お前と戦いたくなんかない!」
「オレ様は、お前らをギッタギタにしたくてたまらねえんだよっ!」
龍王之刃が燃え上がって、ぶぉんっ、と一振り――巨大な火球がすぐ前で炸裂し、ラルは木の葉のごとく吹っ飛んだ。シーズァ、ノラも転がって、全身焼けただれたグレイスがうめきながら横倒しになる。グレイスが盾にならなかったら、ラルたちはもっと手ひどいダメージを負っていただろう。
「どうよ、この威力!」
カメラドローンにどや顔し、ガイトは龍王之刃を振りかざしながら距離を詰めた。
「手加減してやったんだぞ。オレ様はフェミニスト、女に優しいからな。ほら、こっちに来いよ、クソブス」
うう、と顔を上げ、ノラは凍りついた。いやらしく近付く、残忍な笑み――吐き気がいよいよ激しくなって、内側から食い破られそうな苦しみに震え、脂汗がじわじわとあふれ出す。両手で口を押さえるノラをライブ配信しながら、ガイトは小動物のパニックを嘲る笑みをたたえた。
「なんだよ、嬉しくてちびっちゃうか? よしよし、またたっぷりかわいがってやるからな。――んん?」
真正面から、カメラドローンがガイトをとらえる。その後方で、紫髪、上衣などが焦げ、火傷も負ったシーズァがやっと立ち上がる。
「なんのつもりだよ。オレ様の人気にあやかろうってのか?」
「お前にだけ、好き勝手に配信されてたまるか!」
にたにた笑う顔にきつく焦点を合わせ、シーズァはカメラドローンのマイクに声を振り絞った。
「こんな暴力、許していいのか! 見ていてなんとも思わないのかっ!」
「るッせえんだよっ!――」
火球が突っ込み、ウォバリに激突――水蒸気爆発の衝撃でよろめくも、シーズァはウォロー、水の矢を連続でお返しした。だが、それらは炎の一振りであえなく散ってしまう。
「ふふん、てめえのおかげでコメント欄が盛り上がってるぜ。思い知らせてやれってなっ!――」
またしても火球がシーズァを狙って――と、がっ、と左のこめかみに衝撃があって、ガイトがふらつく。こぶし大の溶岩石をぶつけて、ラルはこん棒を、逆転ホームランを狙う目つきで構えた。
「……このクソブタが! てめえからぶっ殺してやらあ!」
放たれた火球が、横からの水流で、どおっ、と蒸気を散らす。
「邪魔すんじゃねえっ!」
水のバリアが破れ、炎の斬撃を食らってシーズァは倒れた。鋼の胸当てからは煙が上がって、限界まで強化してあるにもかかわらず砕けかかっている。そして、ラルめがけて再び放たれる火球――高熱で溶岩石がどろっとなり、噴火を再現するように飛び散る。かろうじてかわし、ふう、とラルは熱い息を吐いた。続く火球も、すばしっこい獲物をとらえ損ねる。
「畜生が! そんなら、これならどうだっ!」
振り上げた龍王之刃から、どおっ、と炎が噴き上がる。サンクチュアリさえも焼きかねない、すさまじい火柱にラルはたじろいだ。激しい炎の熱で空気は揺らめき、豚鼻の先から炙られていく。火力は火球の数倍、あれでは直撃を免れても無傷ではいられないだろう。ほろ酔いじみた顔のガイトは、自分の方に一歩、また一歩、と近付いてくる巨体に気付いた。ずんぐりむっくりの土人形が、ぐぐっ、とこぶしを固めてくる。その後ろでは、ノラが自らの胸をわしづかみにしていた。
手綱を握るのはガイトだった。がく、がくっ、と倒れてもなお炎は続き、ブラウスやショートパンツ、リボンタイはもとより、金の巻き毛も紫のカラーも何もかもが灰になって、とうとうタッジノは動かなくなった。ばっさばっさ、とワイバーンが両腕を羽ばたかせ、もうもうと黒土が巻き上げられる。それとともに灰も散って、ラルたちが目を開けたときには、カメラドローン、ペドレの映像ともども跡形もなくなっていた。
「オレ様が助けてやったんだぞ。感謝したらどうだ、クソブス」
高みから、ガイトがにやにやする。大狼から乗り換えたワイバーンもさることながら、背負った龍王之刃、虎縞のファーコート、レザーのシャツとパンツ、グローブにブーツ、エレファントロックスの牙のネックレスまで輝いている。サンクチュアリの光を反射して、だけではない。武器、防具、衣装、アクセサリーすべてが最大限強化されているのだ。伝説の武器やブランドファッションの輝きは、同じMAXでもラルのこん棒などとは比べものにならない。
うっ――
と口を押さえ、ノラがえずく。よろめくところを支えて、シーズァはのけぞったラル、長い鼻をもたげてうなるグレイスに叫んだ。
「逃げるぞっ!」
ノラの手を引き、駆け上がっていくシーズァ――守ろうとするキメラの巨体、毛むくじゃらの小柄が後に続く。
「はっはぁ! 逃がすかよっ!」
サンクチュアリの光をかき乱して、ガイトを乗せたワイバーンが急降下――その模様は当然ながら、ガイトのカメラドローンでライブ配信されている。
「待たせたな、視聴者のみんな! まずは、あのクソブタを丸焼きにしてやるぜっ!」
最後尾のラルめがけて、ぼおおおおっっ、とワイバーンが炎を吐く――が、すばしっこくかわされ、溶岩石が、じゃあああっ、と焼かれる。
仲間を逃がそう――
ラルはそう考え、横にぴょんぴょん跳んだ。強化素材で体はしっかり育ち、ここまでの旅路で鍛えられている。野の獣並みに素早かった。そして上空からという距離、さらには炎の吐きすぎで火力が落ちており、かわすのはそれほど難しくはなかった。
「なめやがってっ!」
急降下するワイバーン――ごあっ、と息を吸い、吐いた炎に水流がぶつかる。どおぉんっ、と水蒸気爆発で、ラルがつんのめる一方――
「うぉぁっ!――」
爆発の衝撃であおられ、ガイトが背から転落する。間髪入れず、シーズァのウォローで両翼にいくつも穴を開けられ、失速したワイバーンが斜面に突っ込む。黒土まみれの翼、かぎ爪の足――そこに頭からグレイスが体当たりした。体の大きさは同じくらいだったが、隙を突かれたワイバーンは鼻面からひしゃげ、砕けた鳴き声とともに、どう、とひっくり返った。巨象顔負けの巨体、それが急加速しての衝撃は、巨拳による渾身の一撃といったところだ。アイコンタクトなどをしたわけではなかったが、見事な連携だった。
「そらっ!――」
仰向けのワイバーンに空のカプセルがぶつけられ、両腕の翼から尻尾まで、うろこ一枚残さずに吸い込む。グレイスの代わりを閉じ込め、転がったカプセルは、こん棒でゴルフボールさながらに飛ばされていった。
「いてて、ちくしょう……」
悪態をつき、立ち上がるガイト。涙目でもだえるノラをかばって、シーズァが声を張り上げる。
「もうワイバーンは使えないぞ! 視聴者の前で恥をかかないうちに帰れ!」
「へっ、ご大層な口を利くじゃねえか」
嘲りで口角をひん曲げ、ガイトは見せびらかすように龍王之刃をかざした。天上からの光を跳ね返して、そり返った大振りの刃はぎんぎんにぎらついていた。
「相当つぎ込んだんだぜ、最大限強化するのによ」
その資金はもちろん、広告収入や支援者からの寄付である。ガイトはシーズァ、ノラ、それから、ラル、グレイスをにらみつけ、歯の間から、ちろちろと火が燃えるような笑いを漏らした。
「その威力をな、たっぷり味わわせてやるからな……」
「ぼくたちは、サンクチュアリに行きたいだけだ! お前と戦いたくなんかない!」
「オレ様は、お前らをギッタギタにしたくてたまらねえんだよっ!」
龍王之刃が燃え上がって、ぶぉんっ、と一振り――巨大な火球がすぐ前で炸裂し、ラルは木の葉のごとく吹っ飛んだ。シーズァ、ノラも転がって、全身焼けただれたグレイスがうめきながら横倒しになる。グレイスが盾にならなかったら、ラルたちはもっと手ひどいダメージを負っていただろう。
「どうよ、この威力!」
カメラドローンにどや顔し、ガイトは龍王之刃を振りかざしながら距離を詰めた。
「手加減してやったんだぞ。オレ様はフェミニスト、女に優しいからな。ほら、こっちに来いよ、クソブス」
うう、と顔を上げ、ノラは凍りついた。いやらしく近付く、残忍な笑み――吐き気がいよいよ激しくなって、内側から食い破られそうな苦しみに震え、脂汗がじわじわとあふれ出す。両手で口を押さえるノラをライブ配信しながら、ガイトは小動物のパニックを嘲る笑みをたたえた。
「なんだよ、嬉しくてちびっちゃうか? よしよし、またたっぷりかわいがってやるからな。――んん?」
真正面から、カメラドローンがガイトをとらえる。その後方で、紫髪、上衣などが焦げ、火傷も負ったシーズァがやっと立ち上がる。
「なんのつもりだよ。オレ様の人気にあやかろうってのか?」
「お前にだけ、好き勝手に配信されてたまるか!」
にたにた笑う顔にきつく焦点を合わせ、シーズァはカメラドローンのマイクに声を振り絞った。
「こんな暴力、許していいのか! 見ていてなんとも思わないのかっ!」
「るッせえんだよっ!――」
火球が突っ込み、ウォバリに激突――水蒸気爆発の衝撃でよろめくも、シーズァはウォロー、水の矢を連続でお返しした。だが、それらは炎の一振りであえなく散ってしまう。
「ふふん、てめえのおかげでコメント欄が盛り上がってるぜ。思い知らせてやれってなっ!――」
またしても火球がシーズァを狙って――と、がっ、と左のこめかみに衝撃があって、ガイトがふらつく。こぶし大の溶岩石をぶつけて、ラルはこん棒を、逆転ホームランを狙う目つきで構えた。
「……このクソブタが! てめえからぶっ殺してやらあ!」
放たれた火球が、横からの水流で、どおっ、と蒸気を散らす。
「邪魔すんじゃねえっ!」
水のバリアが破れ、炎の斬撃を食らってシーズァは倒れた。鋼の胸当てからは煙が上がって、限界まで強化してあるにもかかわらず砕けかかっている。そして、ラルめがけて再び放たれる火球――高熱で溶岩石がどろっとなり、噴火を再現するように飛び散る。かろうじてかわし、ふう、とラルは熱い息を吐いた。続く火球も、すばしっこい獲物をとらえ損ねる。
「畜生が! そんなら、これならどうだっ!」
振り上げた龍王之刃から、どおっ、と炎が噴き上がる。サンクチュアリさえも焼きかねない、すさまじい火柱にラルはたじろいだ。激しい炎の熱で空気は揺らめき、豚鼻の先から炙られていく。火力は火球の数倍、あれでは直撃を免れても無傷ではいられないだろう。ほろ酔いじみた顔のガイトは、自分の方に一歩、また一歩、と近付いてくる巨体に気付いた。ずんぐりむっくりの土人形が、ぐぐっ、とこぶしを固めてくる。その後ろでは、ノラが自らの胸をわしづかみにしていた。
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