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慈悲深い殺意
5-4
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「私のフレモンよ」
樹間の闇から声がする。
「ガルーダのアラリー、SRランクのモンスター。そうそう、まだ名乗っていなかったね。私はウェラー、ハンターとしてそこそこ名は通っているんだよ」
「あれが、上空から見れ、いたのか……」
うめき、シーズァが引きつるように体を揺する。ラルも見上げて、ふつふつと喉を震わせた。こん棒を投げたところで届くはずもない。下りてこい、ぶちのめしてやる、そう怒りをたぎらせた。それをあおる、ウェラーの声――
「アラリーは、瞬きでモールス信号ができる。ターゲットの位置を伝えるのは造作もない。そして、こういうこともっ!――」
ごおおおっ、とギロチンの刃のごとく、両脚のかぎ爪が急降下――水の障壁を破って、鋼の胸当てごとシーズァの両肩をえぐった。
「あぐっ!」
よろめき、尻餅をつくシーズァ、巻き添えで倒れるノラ――こん棒が振られるも、かすりもせずに鳥人は急上昇する。ウォバリでガードしたにもかかわらず、えぐれた鋼の下からどくどくとあふれる血。すぐさまヒーリがかけられたが、深手だったのでノラは注力しなければならなかった。そこに暗闇から爆弾矢が飛んで――
ばきっ!
こん棒にはじかれ、矢は空中で爆発した。横から、シャフト部分を狙ったのだ。爆弾を打っていたら、ラルはもちろんシーズァとノラも吹っ飛んでいただろう。
「なるほど、そこらのオークとはひと味違うな」
暗闇で、感心した声がする。
「だけど、忘れているぞっ!」
毛むくじゃらに急降下したかぎ爪は、土塊の右腕をずたずたにした。ノラが身代わりにさせたのだ。土がばらけ、羽ばたいてアラリーが上昇――間髪入れず空を切る矢が、水流とぶつかって爆発する。
「空と地上……しかも、片方は姿さえ……」
ようやく呂律も戻って、シーズァはウォバリを展開させた。すぐにウォダー、もしくはウォローを放てるようにする。だが、毒が薄れても窮地に変わりはない。かぎ爪に切り裂かれるか、爆弾でばらばらに飛び散るか……そうなっても、自分は死ぬわけではない。このアバター、そしてアカウントが消滅するだけだが、大切な分身を失うのはもちろんのこと、二度とこの世界の土を踏むことができなくなってしまうのは耐えがたい。しかし、それで済むならまだましだ。ラルとノラは死ぬ。殺されたら消滅してしまうのだ。
「――!」
震えている、とシーズァは気付いた。だが、この震えは自分ではない。はっとして、道具袋に手を入れる。やはり、カプセルの震動だった。グレイスが出たがっている。危機を感じ取っているのだ。
「だめだ、だめだっ! あの矢とかぎ爪にやられるだけじゃないか……」
「わたしがやります」
ノラが再び土から両腕を、加えてずんぐりした胴体、ぶっとい両足、ぼこっとした頭部をぎこちなく作り上げ、仲間たちの前に、ぬうっ、と立たせる。身の丈は2メートルほど、幼児の手による泥人形、あるいは小太りのドワーフといった、けっして見てくれのいいものではなかったが、拙いながらもノラがようやく完成させたゴーレムである。
「この子をあの暗闇に突っ込ませます。盾にしながら突撃しましょう。懐に入れば、弓矢は無力です」
「近接武器があるかもしれないけど……――ラル、それでいいか?」
鼻息荒く、ラルはうなずいた。打って出るという、ふたりの目つきにこん棒を握り直す。
「よし。その前に……」
シーズァは息を吸って――
「一つ聞いておきたい」
と、声を張り上げた。すると、闇から酷薄な声が返ってくる。
「命乞いなら、まずそのオークを渡しなさい」
「あんたにじゃない。上にいる君にだ」
シーズァは、上空の鳥人を見上げた。
「君は、それでいいのか? これまでも安全地帯からの命令に従ってきたんだろ? 君ばかり危険にさらされて……もっと自分を大事にするんだ。フレモンじゃない生き方だってあるんだぞ!」
すると、眼光が不規則に瞬き、ふふっ、とウェラーが嘲笑を漏らす。
「うそ偽りなく翻訳してあげる。自分はフレモン、フレモンとは選ばれた存在である、だそうよ」
シーズァは、目に染みるような顔をした。その横で、ノラがこみ上げてくるものにさいなまれる。そうした機微は分からなかったが、ラルはいっそう怒りが高じてきた。あの木々の陰、暗闇に飛び込んで、隠れている卑怯者を叩きのめしたくてたまらなくなった。
「……そうか。なら、仕方ないっ!――」
シーズァに先んじて、どた、どた、とゴーレムが闇に走り出す。と、同時に上空から殺気――
「やあっ!」
渾身の水が噴き上がって、かぎ爪の急降下を鈍らせる。だが、そのときゴーレムの上半身は爆弾矢で吹き飛んでいた。それでも下半身は止まらず、暗闇に突っ込んでいく。そして幹に激突し、暗闇に飛び散って――ばらけた土塊にひるむウェラー、その隙にこん棒が手のクロスボウを破壊する、が、代わって短剣が握られ、獲物に振り下ろされる。
「バカめ、飛んで火に入る――」
明かりに照らされ、刃が土塊にはじかれる。ランタン片手にノラが放ったクレイボだ。よろめくウェラーの、フード付きレザージャケットの腹部にこん棒が横殴り――
「うぐっ!――」
たたみかけようとしたラルは、苦悶の叫びで動きを止めた。二発目、三発目を放とうとしていたノラも振り返る。鋼の胸当ての上から両胸にかぎ爪が食い込み、両肩、両腕も押さえられたシーズァは、猛禽類に捕らわれた獲物さながらになっていた。
「う、動くな」
腹部をさすり、ウェラーが鋭く言う。黄褐色のボウズヘア、雌ライオンをほうふつとさせる顔は、勝ち誇った牙をのぞかせていた。
「かぎ爪が心臓をえぐるよ。あいつが、この世界から消滅してもいいのか?」
その脅しは、ノラを縛った。マスターを守らなければならない、という、染み付いた習性がそうさせた。ラルもまた動けなかった。もっと殴りつけたい、やってしまおう、と思いながら、シーズァを気にせずにはいられなかった。
「ふふっ」
ランタンの火に浮かぶ、赤みがかった刃――手慣れた屠殺人のごとく、ウェラーの右手の短剣が上がる。狙いさだめる先には、こん棒で威嚇する姿があった。
「怖がることはない。痛みは、ほんの一瞬だよ」
「や、やめ、ろ……」
もがくシーズァだったが、かぎ爪はいっそう食い込む。その苦悶を冷笑し、ウェラーが獲物めがけて――
反射的にかばおうとしたノラは、目の前でウェラーの首が飛び、どっ、と落ちるのを見た。短剣を握った体が崩れ、塵に変わりながら倒れていく。ぼう然としていたところ、引き裂かれるような鳴き声が聞こえた。アラリーにゴーストが群がって、呪いの爪で両翼をぼろぼろにしている。たまらずシーズァを離し、夜陰に追い払われて――マスターを失ったその姿は、驚くほど無様だった。ぽかんとしていたラルは、暗闇から浮かび上がってきた影に目をむいた。
「ゲロクズめ」
ほとんど消滅した生首にそう吐き捨て、どす黒いカーネーションを思わせる少女は大鎌の血を振り払った。
樹間の闇から声がする。
「ガルーダのアラリー、SRランクのモンスター。そうそう、まだ名乗っていなかったね。私はウェラー、ハンターとしてそこそこ名は通っているんだよ」
「あれが、上空から見れ、いたのか……」
うめき、シーズァが引きつるように体を揺する。ラルも見上げて、ふつふつと喉を震わせた。こん棒を投げたところで届くはずもない。下りてこい、ぶちのめしてやる、そう怒りをたぎらせた。それをあおる、ウェラーの声――
「アラリーは、瞬きでモールス信号ができる。ターゲットの位置を伝えるのは造作もない。そして、こういうこともっ!――」
ごおおおっ、とギロチンの刃のごとく、両脚のかぎ爪が急降下――水の障壁を破って、鋼の胸当てごとシーズァの両肩をえぐった。
「あぐっ!」
よろめき、尻餅をつくシーズァ、巻き添えで倒れるノラ――こん棒が振られるも、かすりもせずに鳥人は急上昇する。ウォバリでガードしたにもかかわらず、えぐれた鋼の下からどくどくとあふれる血。すぐさまヒーリがかけられたが、深手だったのでノラは注力しなければならなかった。そこに暗闇から爆弾矢が飛んで――
ばきっ!
こん棒にはじかれ、矢は空中で爆発した。横から、シャフト部分を狙ったのだ。爆弾を打っていたら、ラルはもちろんシーズァとノラも吹っ飛んでいただろう。
「なるほど、そこらのオークとはひと味違うな」
暗闇で、感心した声がする。
「だけど、忘れているぞっ!」
毛むくじゃらに急降下したかぎ爪は、土塊の右腕をずたずたにした。ノラが身代わりにさせたのだ。土がばらけ、羽ばたいてアラリーが上昇――間髪入れず空を切る矢が、水流とぶつかって爆発する。
「空と地上……しかも、片方は姿さえ……」
ようやく呂律も戻って、シーズァはウォバリを展開させた。すぐにウォダー、もしくはウォローを放てるようにする。だが、毒が薄れても窮地に変わりはない。かぎ爪に切り裂かれるか、爆弾でばらばらに飛び散るか……そうなっても、自分は死ぬわけではない。このアバター、そしてアカウントが消滅するだけだが、大切な分身を失うのはもちろんのこと、二度とこの世界の土を踏むことができなくなってしまうのは耐えがたい。しかし、それで済むならまだましだ。ラルとノラは死ぬ。殺されたら消滅してしまうのだ。
「――!」
震えている、とシーズァは気付いた。だが、この震えは自分ではない。はっとして、道具袋に手を入れる。やはり、カプセルの震動だった。グレイスが出たがっている。危機を感じ取っているのだ。
「だめだ、だめだっ! あの矢とかぎ爪にやられるだけじゃないか……」
「わたしがやります」
ノラが再び土から両腕を、加えてずんぐりした胴体、ぶっとい両足、ぼこっとした頭部をぎこちなく作り上げ、仲間たちの前に、ぬうっ、と立たせる。身の丈は2メートルほど、幼児の手による泥人形、あるいは小太りのドワーフといった、けっして見てくれのいいものではなかったが、拙いながらもノラがようやく完成させたゴーレムである。
「この子をあの暗闇に突っ込ませます。盾にしながら突撃しましょう。懐に入れば、弓矢は無力です」
「近接武器があるかもしれないけど……――ラル、それでいいか?」
鼻息荒く、ラルはうなずいた。打って出るという、ふたりの目つきにこん棒を握り直す。
「よし。その前に……」
シーズァは息を吸って――
「一つ聞いておきたい」
と、声を張り上げた。すると、闇から酷薄な声が返ってくる。
「命乞いなら、まずそのオークを渡しなさい」
「あんたにじゃない。上にいる君にだ」
シーズァは、上空の鳥人を見上げた。
「君は、それでいいのか? これまでも安全地帯からの命令に従ってきたんだろ? 君ばかり危険にさらされて……もっと自分を大事にするんだ。フレモンじゃない生き方だってあるんだぞ!」
すると、眼光が不規則に瞬き、ふふっ、とウェラーが嘲笑を漏らす。
「うそ偽りなく翻訳してあげる。自分はフレモン、フレモンとは選ばれた存在である、だそうよ」
シーズァは、目に染みるような顔をした。その横で、ノラがこみ上げてくるものにさいなまれる。そうした機微は分からなかったが、ラルはいっそう怒りが高じてきた。あの木々の陰、暗闇に飛び込んで、隠れている卑怯者を叩きのめしたくてたまらなくなった。
「……そうか。なら、仕方ないっ!――」
シーズァに先んじて、どた、どた、とゴーレムが闇に走り出す。と、同時に上空から殺気――
「やあっ!」
渾身の水が噴き上がって、かぎ爪の急降下を鈍らせる。だが、そのときゴーレムの上半身は爆弾矢で吹き飛んでいた。それでも下半身は止まらず、暗闇に突っ込んでいく。そして幹に激突し、暗闇に飛び散って――ばらけた土塊にひるむウェラー、その隙にこん棒が手のクロスボウを破壊する、が、代わって短剣が握られ、獲物に振り下ろされる。
「バカめ、飛んで火に入る――」
明かりに照らされ、刃が土塊にはじかれる。ランタン片手にノラが放ったクレイボだ。よろめくウェラーの、フード付きレザージャケットの腹部にこん棒が横殴り――
「うぐっ!――」
たたみかけようとしたラルは、苦悶の叫びで動きを止めた。二発目、三発目を放とうとしていたノラも振り返る。鋼の胸当ての上から両胸にかぎ爪が食い込み、両肩、両腕も押さえられたシーズァは、猛禽類に捕らわれた獲物さながらになっていた。
「う、動くな」
腹部をさすり、ウェラーが鋭く言う。黄褐色のボウズヘア、雌ライオンをほうふつとさせる顔は、勝ち誇った牙をのぞかせていた。
「かぎ爪が心臓をえぐるよ。あいつが、この世界から消滅してもいいのか?」
その脅しは、ノラを縛った。マスターを守らなければならない、という、染み付いた習性がそうさせた。ラルもまた動けなかった。もっと殴りつけたい、やってしまおう、と思いながら、シーズァを気にせずにはいられなかった。
「ふふっ」
ランタンの火に浮かぶ、赤みがかった刃――手慣れた屠殺人のごとく、ウェラーの右手の短剣が上がる。狙いさだめる先には、こん棒で威嚇する姿があった。
「怖がることはない。痛みは、ほんの一瞬だよ」
「や、やめ、ろ……」
もがくシーズァだったが、かぎ爪はいっそう食い込む。その苦悶を冷笑し、ウェラーが獲物めがけて――
反射的にかばおうとしたノラは、目の前でウェラーの首が飛び、どっ、と落ちるのを見た。短剣を握った体が崩れ、塵に変わりながら倒れていく。ぼう然としていたところ、引き裂かれるような鳴き声が聞こえた。アラリーにゴーストが群がって、呪いの爪で両翼をぼろぼろにしている。たまらずシーズァを離し、夜陰に追い払われて――マスターを失ったその姿は、驚くほど無様だった。ぽかんとしていたラルは、暗闇から浮かび上がってきた影に目をむいた。
「ゲロクズめ」
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