とある男のプロローグ

サイ

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第一章

一話

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目を覚ますと、視界いっぱいに見知らぬ天井が広がっていた。

「……………は?」

たっぷりの沈黙の後に意図せずこぼれた声は、寝起きのためか酷く掠れて間の抜けたものだった。
何だ、これは、どういう事だ?
混乱して上手く働かない頭でどうにか昨日の記憶を呼び起こす。
昨日は確かいつも通りサビ残して、夜中に真っ直ぐ帰宅して、風呂入って、そしてちゃんと部屋の布団で気絶するように眠りについたはず。
間違いない、10年続けてきた1日を何のイレギュラーもなくいつもの通り終えたんだ。
だが、それがなぜこんな見知らぬ天井を見上げる事態に陥っていると言うのか。
気だるい体を起こして恐る恐る周囲に視線を巡らせると、そこは四畳半ほどの狭く埃っぽい部屋だった。
部屋に明かりはなく、顔の大きさほどの小窓から差し込む日差しだけが室内を薄ぼんやりと照らしている。
自身の置かれた意味不明なこの状況が良くできた夢ではなかろうかと一縷の望みを掛けて頬をつねってみたが、残念ながらとても痛い。
夢じゃないなら本当にどうしてこんな所にいると言うのだろう?
まさか、寝ている間に誘拐?
いや、普通気づくだろう。
いくら眠りの深い俺でも、流石に運ばれたりしたら目を覚ます。
100歩譲って本当に誘拐だったとしても、俺が誘拐される理由が分からない。
身代金を要求できる家族もいないし、俺自身も金なんか持っていない。

「金目当てじゃないなら……」

ふと嫌な考えが脳裏を過り、ハッと息を飲む。
金目当てでないとしたら、体目当てと考えるのが妥当ではないだろうか?
いや、別にお色気的な意味ではなく、主に内臓的な意味で。

「ひ、一先ずは俺の考えすぎってことにしておこう……」

今大事なのは記憶にないことを考えることではなく、現状把握と身の安全の確保だ。
不穏な考えを振り払い、床に転がっていたせいであちこち軋む体を起こして扉へと視線を向けた。
黒い鉄製の扉だ。
触れてみるとヒンヤリと冷たく、ドアノブを回そうとしても微動だにしない。
この重厚な扉は、自他共に認めるモヤシ野郎の俺の腕ではどうすることも出来ないだろう。
早々に詰んだ。
まぁ、誘拐しているんだから当たり前だよな。
だが諦めるのはまだ早い。
今逃げることは不可能でも、いずれここから出される時が来るかもしれない。
その時に隙を突いて逃げればいい。
そう必死に自分に言い聞かせてみるが、心を占める不安を拭い去ることなど到底できなかった。
相手は人一人拐ってこんな所に監禁できるような奴…あるいは奴等だ。
部屋から出す時も何か、対策を立てているんじゃないか?
と言うかそもそもここから出される時なんか来るのか?
どこかに隠しカメラがあって、俺が餓死していく様子を見ているとか……

ゴンッ!

次々と浮かぶ不吉な想像を、鉄扉に額をぶつける事によって振り払う。
大丈夫。
きっと、大丈夫だ。
窓の外の明るさからして、今は出社時間をとうに過ぎている。
あのクソブラックな会社なら俺の欠勤に気づいて今頃は鬼電を掛けている頃だ。
電話に出なければ家にまで押し掛けて、風邪だろうがインフルエンザだろうが会社に引きずり出そうと押し入ってくるはず。
そこで俺が私物もそのままに消えていれば流石に警察に通報してくれるだろう。
…………してくれるよね?
告発を恐れてそのまま放置とか、しないよね?
あぁ、駄目だ、また不安になってきた。
2度目の頭突きをしようと頭を反らせた時、ふと部屋の外で足音がしていることに気が付いた。
二人分の足音だ。
まさか、犯人か?
ちょっと待ってくれ。
まだ一つも逃げ出す算段を立てられていないし、そもそも犯人に対面する心の準備すら整ってはいないのに。
神様仏様犯人様、どうかこの部屋を通りすぎてくれますように……
しかしそんな祈りも虚しく、無情にも足音は部屋の前で止まり、カチャリと音をたててドアノブが回される。
小さなその音に飛び上がるほど驚いた俺は、猫のように素早く部屋の隅に飛びのきしゃがみ込んだ。
心臓は早鐘を打ち、どっと溢れた汗が顎を伝う。
ぎぃぃい……
耳障りな悲鳴を上げてゆっくりと開いてゆく扉を、ごくりと固唾を飲み込んで睨みつけた。
そして開ききった扉から現れたのは、タキシードを纏った二人組の男だった。
一人は扉をくぐるので精一杯と言っても過言ではないほど肥え太ったマッシュルームカットの男。
暑いのかしきりに脂ぎった額をやけに高価そうなハンカチで拭っている。
扉は開いたままだが、あの男が出口の前に陣取っている限り押しのけて脱出することは不可能だろう。
もう一人は俺よりも優に20㎝は背が高い筋骨隆々の男。
筋骨隆々なんて表現を産まれて初めて使ったが、まさにその言葉がぴったりな筋肉量をしている。
腕なんて俺の太ももよりも太くて折角の質の良さそうなタキシードがパツパツに伸びきってしまっている。
あんな筋肉お化けを前に逃げようとか抵抗しようとか、そんな考えを起こすことすら馬鹿らしい。
だが、俺が驚いたのは二人の体格に対してではない。
全く対照的な二人に共通したもの。
それは、髪と瞳だ。
日本の寂れた街で職場と自宅を行き来するだけの人生を送っていた俺はテレビや映画でしか目にしたことがなかったが、彼らは金髪碧眼で彫りの深い、いわゆる西洋人だったのだ。
予想外すぎる展開に一瞬意識が遠のくが、太ももを抓ることで何とか意識を保つ。
これ以上寝ている間に状況が悪化しては堪ったものではない。
叫びだしたいほどの恐怖をどうにか飲み込み震える手を押さえながら見上げた視線の先で、ふとデブ男と目が合った。
デブ男はニタァっと嫌らしい笑みを浮かべたかと思うと、筋肉男に何かを耳打ちしてこちらを流し見る。
筋肉男もニヤニヤと不気味な笑みを浮かべていて、値踏みされているような嫌な感じがした。
怖い。
底冷えするような恐怖が、水に零れたインクのようにじわじわと全身に滲み広がっていく。
無遠慮な視線から少しでも逃れようと更に小さく縮こまって震えている俺に、不意にデブ男が小ぶりな麻袋を投げ寄越してきた。

「*******」

……何を言っているのか、さっぱり分からない。
英語でないことは分かるが、それだけだ。
言葉が通じないのでは説得や時間稼ぎどころか命乞いすら出来ない。
ただでさえ不透明な先行きがさらに濁りを増したことで呆然と二人を見上げるばかりの俺に、デブ男が苛立ちを露に袋を指して先程の言葉を繰り返した。
開けろと言うことか?
男達の様子を横目に伺いつつ開いた袋の中には、病衣のような白いワンピースと黒いビロードのチョーカーが入っていた。
これを身に着けろとでも言うのだろうか?
視線を上げると、こちらを見下ろしている男達の気色の悪い笑みが俺の予想を肯定していた。
マジかよ……
しかしそんな躊躇いも一瞬のこと。
もたもたしている俺に苛立った筋肉男がおもむろに壁を蹴りつけたその大きな音に慌てて部屋着を脱ぎ捨て、ワンピースへと袖を通した。
最後にチョーカーの留め具をカチリと填めると、筋肉男は満足そうに頷いて懐から取り出した手枷で強引に俺の両手を拘束した。

「……っ」

ヒヤリとした重みに体が強張るが、そんな事にはお構いなしに筋肉男が俺の腕を引いて立ち上がらせようとする。
しかし恐怖と不安とその他もろもろの感情によって竦んだ足は小鹿のように震えるばかりで、立ち上がった傍からへなへなと座り込んでしまう。
こちらを見下ろす筋肉男の双眸に剣が混じる。
早く立ち上がらなければ何をされるか分からない。
分かっているはずなのに、恐怖に固まった体はいう事を聞かず縮こまったままだ。

「*******!!!」

今にも殴り掛かってきそうな男の怒声にいよいよ全身から血の気が失せ、信じられない程に体が震えて止まらず、その上酷い吐き気に襲われた。
堪えきれず蹲って嘔吐くと、昨夜から何も食べていない胃袋から込み上げた胃液が喉を焼いた。
筋肉男だけでなくデブ男も何かを怒鳴りつけているのが遠くに聞こえる。
恐怖に染まった思考の片隅で、ふと思った。
どうして俺がこんな目に、と。
こんな事になるなら、あんな会社辞めて好き勝手自由気ままに生きればよかった。
思えば、搾取されてばかりの人生だった。
幼い頃に借金を残して蒸発した母親。
借金の形にと変態金持ちオヤジに俺を売り飛ばしたヤクザ。
俺で散々遊んでおきながら、飽きたと言って無一文で学もない俺を放り捨てた変態金持ちオヤジ。
途方にくれる世間知らずの俺に漬け込んで安月給でコキ使ってくれたあのクソ社長。
何なんだこの人生は。
何もかも奪われて搾りつくされて、そんな俺に残されているのは、失われったって誰も悲しみやしない、そんなちっぽけな命だけ。
このままでいいのか?
これからも尊厳も矜持も捨て去って、クソみたいな奴らに死ぬまで尻尾を振り続けるのか?

「………」

こんな状況で何馬鹿なこと考えてるんだろう。
分かり切っているじゃないか。
生きていたけりゃ、ここは大人しく従うべきだって。
強者には決して逆らわず卑しく服従することがこの身を守る最も賢い選択なのだと、子供の頃から嫌と言うほど思い知らされてきたろうに。
それなのにこんな状況で……いや、こんな状況だからこそ、気付いてしまった。
俺の人生は、クソだ。
奪われて弄ばれて嬲られて、それでも無意味に生に執着するばかりの空っぽな人生だ。
ただ生きるだけならばいつも通り強者に順従するだけでいい。
けれどそうした先に待つのはこれまでと同じ、惨めでクソったれな人生。
あぁ、どうして寄りにもよって今、自覚してしまったのか。
俺はもうこれ以上。
己の尊厳を奪われることが、勘弁ならないのだと。

「………っ」

どうせ虫けらみたいに扱われる命なら、たった一度でも、これが最後になったって、決死の覚悟でもって抗ってみるのはどうだろう。
いつの間にか震えの治まっていた両手を見下ろしてみる。
工場の仕事で荒れた武骨で傷だらけの手。
俺の生きて来た証。
ギュッとその証を握りしめ、俺は意味不明な言語でがなり立てる男達を睨み上げた。

「**……?」

これまで怯えて震えているばかりだった男の急な反抗的な態度に驚いたのか筋肉男が僅かに息を飲むが、その驚きはすぐに怒りへと変化した。
額に青筋を浮かべた筋肉男は大きく節くれだった掌で無遠慮に俺の髪を鷲掴むと、そのままズルズルと文字通り俺を部屋から引きずり出した。
デブ男が後ろでゲラゲラ笑っている。
痛みに呻き声を上げながらつい先ほどまで震えて役に立たなかった両足をバタつかせて懸命に抵抗を試みるけれど、しかし筋肉男には何の障害にもなっていない。
それどころか、俺の無様な姿に筋肉男もデブ男と共に汚い笑い声を響かせる始末。
威勢のいい覚悟をしたそばからこれだ。
けれど不思議と恐怖は感じない。
それどころか抵抗すればするほど頭は冴え渡り、小さな種火に過ぎなかった闘争心は一層鮮やかに燃え盛った。
髪を掴む筋肉男の手に爪を立て、自由な両足で滅茶苦茶にのたうち回り、男たちの笑い声をかき消さんばかりに咆哮を上げる。
さながら手負いの獣のように。
ここまでの激しい抵抗は予想していなかったのだろう。
いつしか男たちの笑い声は消え、代わりに奴らは互いに何かを怒鳴り合いながら本格的に俺を取り押さえにかかった。
それでも彼らの怒号に負けじと声を張り上げ、襲い掛かる四本の腕を必死に蹴りまくり、時には噛みつきさえして抵抗を諦めなかった。

「**っ!!!」

目を血走らせた筋肉男のひと際大きな声と大きく振り上げられた右腕に思わずギュッと両目を閉じた、その時。

「*****」

ふと、声がした。
2人の汚い叫び声が響いていたにも関わらず、その声はやけにハッキリと、俺の耳に届いた。
驚いて咄嗟に開いた視界に入ったのは、目と鼻の先に止まった筋肉男の巨大な拳。
危ない、ちびるかと思った。

「*****」

静まり返った廊下に、先程と同じ言葉が今度は一層の明瞭さを持って響き渡る。
その瞬間、男たちは目にも止まらぬ速さで姿勢を正したかと思うと、媚びた笑みを浮かべて何やらしきりに話し出した。

「**」

男たちの言葉を遮ったその声には、たった一言でゾッと背筋を凍らせる程の冷酷さが宿っていた。

「******」

何か命令するようなその声に従ったのか、男たちの拘束が外れ、予想外に支えを失った俺は床に額を打ち付けてしまった。
不意の痛みに呻きながらのろのろと上体を起こした視界に、音もなく黒いブーツの爪先が入り込む。

「**」

呼びかけるようなその声は静かで、しかし深く響くような掠れた重低音。
反射的に顔を上げると、そこには燃え盛る炎のように真っ赤な髪を無造作に結んだ長身の男が、じっとこちらを覗き込んでいた。
長い前髪の隙間から覗く瞳はその鋭さに反して落ち着いた深緑色をしていて、睨むように見下ろされていても不思議と恐ろしいとは感じない。
それどころか、明らかにカタギではない空気を放つその男に、俺はどこか懐かしさすら抱いていた。
なぜだろう。
この男の目を見ていると、何か大切な事を忘れていて、それを思い出さなくてはならないような気がしてくる。
生れてこの方外国人に会った事などないというのに、一体何を忘れているというのか。
一体、何を。
否。
誰を……?

「*********!!」

時間が止まったかのような静寂をおもむろに破ったのは、デブ男の猫なで声だった。
手もみしながらもどこか急かすような口調で矢継ぎ早に話すデブ男に何やらおざなりな言葉を返すと、男は不意に身を屈めて俺の耳元へと唇を寄せた。

「マタネ。」

鼓膜に直接吹き込むようにして囁かれたその言葉を理解するよりも先に、男は草臥れた黒いロングコートを翻して現れた時と同様に音もなく去って行った。
吐息の感覚が残る耳に手を当てながら男の消えた廊下の先を見つめ、男の残した言葉を反芻する。

「……またね………」

もしもあの言葉が俺の知る“また会おう”と言う意味合いの言葉であったなら、それは怖い顔に似合わずまるで子供のように拙い言い方だった。
例えば、一度だけ聞いたことのある言葉をただなぞって口にしたとでも言うような。

「**!」

もどかしい違和感に思考を巡らせる間もなく、デブ男に怒鳴りつけられた俺は自分の置かれた危機的かつ意味不明な状況を思い出す。
そうだ、謎の男について考えている場合じゃなかった。
一時はあの赤毛男が二人の凶行を止めてくれたようだが、事態が改善したわけではない。
またいつあの屈強な両腕が襲い掛かって来るだろうと注意深く男たちに視線を向けたが、予想外にも男たちは手を上げるどころか声を荒げることもなく、あまつさえ未だ床に蹲っていた俺を丁重に立ち上がらせてくれたりもした。
しかし二人の顔は心底不機嫌そうで、反省して態度を改めたわけではないようだった。
男たちの態度の軟化は、十中八九あの赤毛男が原因だろう。
助けてくれた理由は分からないが、とりあえず感謝しておこう。
それに予想外な展開に俺もすっかり冷静になれた。
こんな所で抵抗して殺されたりなんかしていたら無駄死ににも程がある。
非日常的な状況下で混乱していたとは言え、我ながら思慮が足りていなかった。
ここは一先ず諦めて従うフリをして期を見て逃げ出すのが得策だろう。
よし。
死ぬ気になるのは、もう少し後に取っておこう。


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