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第一章
『第八話』
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十二月十日、木曜日。午前七時を目を覚ますと姉さんからメッセージが来ていることに気付いた。
『あれから告白してきた人のこと、調べてみた?』
というものだった。
『まだ。この前少し話して教えてもらったんだ』
と送ると返信はすぐに返ってきた。
『そっか。そういえばなんだけどさ、その人の名前聞いてもいい?』
『嗚呼、うん。三日月さんっていうんだ』
そこで返信が一旦止まった。そして五分くらいしたら返信が返ってきた。
『その人、三日月悠音さんっていう人?』
なんで。
『なんで分かったの?』
そう返信すると姉さんはまたすぐ返信をくれた。
『あれ。心広、もしかして、覚えてない?』
『覚えてないって、何を?』
『覚えてないならいいよ。気にしないで』
『嗚呼、うん。分かった』
覚えてないって、何を?
そんなことを思いながら朝を迎えた。
『あれから告白してきた人のこと、調べてみた?』
というものだった。
『まだ。この前少し話して教えてもらったんだ』
と送ると返信はすぐに返ってきた。
『そっか。そういえばなんだけどさ、その人の名前聞いてもいい?』
『嗚呼、うん。三日月さんっていうんだ』
そこで返信が一旦止まった。そして五分くらいしたら返信が返ってきた。
『その人、三日月悠音さんっていう人?』
なんで。
『なんで分かったの?』
そう返信すると姉さんはまたすぐ返信をくれた。
『あれ。心広、もしかして、覚えてない?』
『覚えてないって、何を?』
『覚えてないならいいよ。気にしないで』
『嗚呼、うん。分かった』
覚えてないって、何を?
そんなことを思いながら朝を迎えた。
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