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帝都のひと夏
仲間ではないけど、親戚でした。
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「・・・」
思わず声を掛けようとした私の腕に手を置いて、伯父さまがにこやかに話しかける。
「今日は夫人はご一緒ではないのかな?美しく機知に富んだヘレナ様とも、私は随分ご無沙汰でね・・・仲良くして頂いている一門もいるんだが。」
「陛下にご挨拶申し上げるまでは一緒でしたが、家内には友人が多く、連れて行かれてしまいました。」
探して改めてご挨拶を、と生真面目にロイス侯が答えれば、構わないよ、次の機会を楽しみにしている、と伯父さまは手を振って。
「・・・それより、紹介させてくれないか?私の一門として先ほど陛下に挨拶を済ませた。バーベンベルク辺境伯家の秘蔵っ子二人だ。こちらが三男のルーファス・・・」
武門の家なのに、仲間じゃないからかな?兄さまの紹介もまだだったみたい。
伯父さまは兄さまの紹介から始めた。
そうだわ、確かに、ディアナとしては挨拶してないんだから、まだ声を掛けちゃいけないわね。
視線を下げて自分の番を待っていると。
「ルーファス殿、お会いできてうれしい。知ってると思うが、君達とロイス家は親戚でね。君のお祖父上、前バーベンベルク辺境伯は、私の伯父だ。」
ロイス侯の言葉に驚いて、思わずパッと視線を上げてしまう。ちらっと兄さまを見ると、でも兄さまはいつもの余所行きの笑顔でにっこり微笑んでいた。
「もちろん存じております。ロイス侯爵・・・いえ、従伯父上とお呼びしても?」
「ああ、もちろんだ。息子のジキスムントとは同じ年のはず。今年学園に入るのだろう?仲良くしてやってくれ。」
「有難いお言葉で・・・」
話は続いていくけれど、私は軽く混乱している。
確かに、お祖父さまは入り婿だったわ。お祖母さまとは結構年が離れた結婚で、実家は急遽弟が継いだと聞いたことはある。
帝都で有名な武門の家の跡取りだったから、当時はかなり揉めたとか、でもお互い一目ぼれでとかなんとか、お祖母さまから何回か聞いたことがあったけど。
そう言えば、ロイス侯爵家って聞いてた、、、じゃあ、ジキスムント君は、親戚なの?お祖父さまの弟の、えっと孫?そしたら、従兄じゃなくて、、、。
「よろしく、再従兄殿。」
「こちらこそ。またゆっくり話そう。」
気付くと兄さまとジキスムント君はにこやかに握手を交わしていた。
そっか!再従兄なんだ!うん、ちょっとすっきりした。
内心うんうん頷いていると。
「・・・アナ。ディアナ?ご挨拶なさい。」
伯父さまの声がして、私は慌ててカーテシーをした。
思わず声を掛けようとした私の腕に手を置いて、伯父さまがにこやかに話しかける。
「今日は夫人はご一緒ではないのかな?美しく機知に富んだヘレナ様とも、私は随分ご無沙汰でね・・・仲良くして頂いている一門もいるんだが。」
「陛下にご挨拶申し上げるまでは一緒でしたが、家内には友人が多く、連れて行かれてしまいました。」
探して改めてご挨拶を、と生真面目にロイス侯が答えれば、構わないよ、次の機会を楽しみにしている、と伯父さまは手を振って。
「・・・それより、紹介させてくれないか?私の一門として先ほど陛下に挨拶を済ませた。バーベンベルク辺境伯家の秘蔵っ子二人だ。こちらが三男のルーファス・・・」
武門の家なのに、仲間じゃないからかな?兄さまの紹介もまだだったみたい。
伯父さまは兄さまの紹介から始めた。
そうだわ、確かに、ディアナとしては挨拶してないんだから、まだ声を掛けちゃいけないわね。
視線を下げて自分の番を待っていると。
「ルーファス殿、お会いできてうれしい。知ってると思うが、君達とロイス家は親戚でね。君のお祖父上、前バーベンベルク辺境伯は、私の伯父だ。」
ロイス侯の言葉に驚いて、思わずパッと視線を上げてしまう。ちらっと兄さまを見ると、でも兄さまはいつもの余所行きの笑顔でにっこり微笑んでいた。
「もちろん存じております。ロイス侯爵・・・いえ、従伯父上とお呼びしても?」
「ああ、もちろんだ。息子のジキスムントとは同じ年のはず。今年学園に入るのだろう?仲良くしてやってくれ。」
「有難いお言葉で・・・」
話は続いていくけれど、私は軽く混乱している。
確かに、お祖父さまは入り婿だったわ。お祖母さまとは結構年が離れた結婚で、実家は急遽弟が継いだと聞いたことはある。
帝都で有名な武門の家の跡取りだったから、当時はかなり揉めたとか、でもお互い一目ぼれでとかなんとか、お祖母さまから何回か聞いたことがあったけど。
そう言えば、ロイス侯爵家って聞いてた、、、じゃあ、ジキスムント君は、親戚なの?お祖父さまの弟の、えっと孫?そしたら、従兄じゃなくて、、、。
「よろしく、再従兄殿。」
「こちらこそ。またゆっくり話そう。」
気付くと兄さまとジキスムント君はにこやかに握手を交わしていた。
そっか!再従兄なんだ!うん、ちょっとすっきりした。
内心うんうん頷いていると。
「・・・アナ。ディアナ?ご挨拶なさい。」
伯父さまの声がして、私は慌ててカーテシーをした。
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