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3.嵐の前の平穏③
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さっさと準備を終えて家を出て、追いついてきた兄さんと一緒に登校していた。
「そうだカズ。ほんとは来週頼もうと思ってたんだが、朝の戦闘の件で俺も呼ばれるかもしれない。だから今日ブレードのメンテをしてもらえないかミナちゃんに頼んでもらえないか?」
「わかった、聞いてみるよ兄さん」
兄さんいつの間にニュースみたんだ?
ブレードとは帝国の特殊な装備で、装備1つにつき1人しか扱うことができないとされている。様々な物があるが共通していることは、アクセサリ型と武器型2つで1つがブレードという武器ということ。指輪と剣であったり、モノクルと杖であったり、ネックレスと銃であったり色々ある。武器型だけでも鈍器にはなるが、アクセサリがなければ剣に刃紋は出ないし、銃に弾丸が装填されない。
逆にアクセサリと武器を同時に装備すると、武器がちゃんと使えるようになるだけではなく、特殊な自然エネルギーが自由に扱えるようになる。確認されてるだけでも、炎、雷、氷、水、それに希少な属性の光、闇、神の合計7つだ。兄さんはその希少な闇属性を操れるブレードを持っている適合者だ。希少な属性を使うブレードのメンテナンスは帝国内でも数人しかできない。
「じゃあ兄さんまたあとで」
「おう!ミナちゃんの都合がよかったら今夜家に連れてこいや。お前もその方が嬉しいだろ?」
くそ!兄さんは恋愛に関しては鋭い!
そういってニヤニヤしながら高等部に向かって歩いて行った。
◇◆◇◆◇
兄さんとは校舎の前で別れたから教室にはすぐついた。この学園の中等部の2年生は教室は一階なので玄関から近くて便利だ。そのまま教室のドアをあける。
「あ、カズくんおはよー」
教室に入ってにこにこ話しかけてくる茶髪で黒目の女の子。この子が兄さんがメンテを頼んだミナ・ヒューゲルだ。そして俺が想いを寄せる相手でもある。
「おはようミナ。ヨシュア兄さんがメンテを今日に変えて欲しいってさ。都合がよければ今日ウチで作業するか?」
うちは元帥が大黒柱なだけあって、武器の作業場があり整備士にとって申し分のない設備が整っている。だからブレードをメンテするならウチがいいと思って誘ったわけだ。決して兄さんをダシに誘ったわけではない!
「うん、今はヨシュ兄以外なんの依頼もないしいいよー。うちでやるよりカズくんの家のが作業早く終わりそうだしね」
やったぜ!俺は心の中でガッツポーズを決める。
ミナはニコニコしながら香澄さんのご飯楽しみだなーと言っている。守りたい!この笑顔!
ミナは初等部の時からブレードのメンテナンスをやっている。ブレードのメンテナーの中でもミナは特別質がいいからだ。なので希少属性のメンテナンスをできるということは関係なく依頼がくる。
ミナの目にはうっすら模様がある。ミナは魔眼所持者と同じで能力を持っているのだ。<解析>目で見た物の情報を読み取ることができ、手に取るようにわかるらしい。だからミナの整備する武器は、ほとんど最大限に性能が引き出されている。一方生物に能力を使った場合、ほとんど情報は読み取れないらしい。
「朝から相変わらずお熱いねーヒューヒュー」
イラッときたのでとりあえず無言でチョップした。そして古い!
「イッテェ!お前今、全力でチョップしただろ」
先ほど茶化してきて、今頭を抑えて痛がってるのは黒澤祐樹。髪は赤いが、俺同様両親が移民してきた日本人だ。時々めんどくさいけど情に熱い、結構良いやつだ。
「いや今のはどうみても祐樹が悪いぞ~」
あとから歩いてきて祐樹に言い放った高身長のスポーツ刈りの男はチャーリー・リングスレイ。いつも祐樹の隣にいることから、俺は保護者扱いしている。
「チャーリー!これは監督不行き届きだぞ」
「そ、そ、そ、そーだよ!わたしとカズくんは別にいちゃついてなんかいないんだから!」
「いやいちゃついてるとまでは言ってないけどな」
「あ・・・」
わざわざ自分から火に突っ込んでいくミナ。マジカワイイ!
「そんなこと言っても俺は祐樹の保護者じゃないしな~」
くっ!たしかに一方的に保護者扱いしてるだけだが・・・
「まぁ冗談はさておき。朝のニュース見たか?」
「全く切り替えが早いことで。朝のニュースって戦闘の話か?」
「そうそう!流石に知ってたか!その戦闘はお前のところの叔父さんとかは出向くのか?」
「わからないが、場合によっては兄さんも出張るかもしれないと言っていたな」
「あーマジかぁ。ヨシュアさん強いからできれば戦いたくないなー」
ん?今戦いたくないって言ったか?祐樹の言葉に嫌な予感をしていた俺だが、その予感が正しいことが彼の言葉ですぐにわかる。
「つまりまだヨシュアさんはこの学園にいるってことじゃん!今襲撃したら確実に戦闘になるなー」
「ミナ!今すぐそいつから離れろ!」
祐樹が唇を歪ませると同時に教室が爆発した。
「そうだカズ。ほんとは来週頼もうと思ってたんだが、朝の戦闘の件で俺も呼ばれるかもしれない。だから今日ブレードのメンテをしてもらえないかミナちゃんに頼んでもらえないか?」
「わかった、聞いてみるよ兄さん」
兄さんいつの間にニュースみたんだ?
ブレードとは帝国の特殊な装備で、装備1つにつき1人しか扱うことができないとされている。様々な物があるが共通していることは、アクセサリ型と武器型2つで1つがブレードという武器ということ。指輪と剣であったり、モノクルと杖であったり、ネックレスと銃であったり色々ある。武器型だけでも鈍器にはなるが、アクセサリがなければ剣に刃紋は出ないし、銃に弾丸が装填されない。
逆にアクセサリと武器を同時に装備すると、武器がちゃんと使えるようになるだけではなく、特殊な自然エネルギーが自由に扱えるようになる。確認されてるだけでも、炎、雷、氷、水、それに希少な属性の光、闇、神の合計7つだ。兄さんはその希少な闇属性を操れるブレードを持っている適合者だ。希少な属性を使うブレードのメンテナンスは帝国内でも数人しかできない。
「じゃあ兄さんまたあとで」
「おう!ミナちゃんの都合がよかったら今夜家に連れてこいや。お前もその方が嬉しいだろ?」
くそ!兄さんは恋愛に関しては鋭い!
そういってニヤニヤしながら高等部に向かって歩いて行った。
◇◆◇◆◇
兄さんとは校舎の前で別れたから教室にはすぐついた。この学園の中等部の2年生は教室は一階なので玄関から近くて便利だ。そのまま教室のドアをあける。
「あ、カズくんおはよー」
教室に入ってにこにこ話しかけてくる茶髪で黒目の女の子。この子が兄さんがメンテを頼んだミナ・ヒューゲルだ。そして俺が想いを寄せる相手でもある。
「おはようミナ。ヨシュア兄さんがメンテを今日に変えて欲しいってさ。都合がよければ今日ウチで作業するか?」
うちは元帥が大黒柱なだけあって、武器の作業場があり整備士にとって申し分のない設備が整っている。だからブレードをメンテするならウチがいいと思って誘ったわけだ。決して兄さんをダシに誘ったわけではない!
「うん、今はヨシュ兄以外なんの依頼もないしいいよー。うちでやるよりカズくんの家のが作業早く終わりそうだしね」
やったぜ!俺は心の中でガッツポーズを決める。
ミナはニコニコしながら香澄さんのご飯楽しみだなーと言っている。守りたい!この笑顔!
ミナは初等部の時からブレードのメンテナンスをやっている。ブレードのメンテナーの中でもミナは特別質がいいからだ。なので希少属性のメンテナンスをできるということは関係なく依頼がくる。
ミナの目にはうっすら模様がある。ミナは魔眼所持者と同じで能力を持っているのだ。<解析>目で見た物の情報を読み取ることができ、手に取るようにわかるらしい。だからミナの整備する武器は、ほとんど最大限に性能が引き出されている。一方生物に能力を使った場合、ほとんど情報は読み取れないらしい。
「朝から相変わらずお熱いねーヒューヒュー」
イラッときたのでとりあえず無言でチョップした。そして古い!
「イッテェ!お前今、全力でチョップしただろ」
先ほど茶化してきて、今頭を抑えて痛がってるのは黒澤祐樹。髪は赤いが、俺同様両親が移民してきた日本人だ。時々めんどくさいけど情に熱い、結構良いやつだ。
「いや今のはどうみても祐樹が悪いぞ~」
あとから歩いてきて祐樹に言い放った高身長のスポーツ刈りの男はチャーリー・リングスレイ。いつも祐樹の隣にいることから、俺は保護者扱いしている。
「チャーリー!これは監督不行き届きだぞ」
「そ、そ、そ、そーだよ!わたしとカズくんは別にいちゃついてなんかいないんだから!」
「いやいちゃついてるとまでは言ってないけどな」
「あ・・・」
わざわざ自分から火に突っ込んでいくミナ。マジカワイイ!
「そんなこと言っても俺は祐樹の保護者じゃないしな~」
くっ!たしかに一方的に保護者扱いしてるだけだが・・・
「まぁ冗談はさておき。朝のニュース見たか?」
「全く切り替えが早いことで。朝のニュースって戦闘の話か?」
「そうそう!流石に知ってたか!その戦闘はお前のところの叔父さんとかは出向くのか?」
「わからないが、場合によっては兄さんも出張るかもしれないと言っていたな」
「あーマジかぁ。ヨシュアさん強いからできれば戦いたくないなー」
ん?今戦いたくないって言ったか?祐樹の言葉に嫌な予感をしていた俺だが、その予感が正しいことが彼の言葉ですぐにわかる。
「つまりまだヨシュアさんはこの学園にいるってことじゃん!今襲撃したら確実に戦闘になるなー」
「ミナ!今すぐそいつから離れろ!」
祐樹が唇を歪ませると同時に教室が爆発した。
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